書き起こし/なつラジ

Last-modified: 2016-01-10 (日) 04:15:02

シン:『それでは、時間になりましたので始めていきたいと思います!』

美代:『それじゃあ行くわよ! 大人限定喫茶『なついる』と学生専用喫茶『なつやすみ』のためのラジオ!! 略して――』

二人:『『なつラジ!!』』

――この番組は、白羽大学付属高校前にある喫茶店。大人限定喫茶『なついる』と、学生専用喫茶『なつやすみ』の提供でお送り致します。(ジングル)

――なーつーラージッ!(ジングル)

シン:『えーっと、《皆さんこんばんは。これから二日に一回のペースで放送される》……? 《なつラジのパーソナリティーを務める事になりました》、《藤丘シンです》ってちょっと待て!! 二日に一回なんて話、聞いてねーぞ!! しかも、勢いで本名を名乗っちまったじゃねーか!!』

美代:『かっ、か、かか開始一分で取り乱すなんて、ななな情けないわよ!!』

シン:『お前の方が動揺してんじゃねーか……。つーか……、ここに書いてあることはマジなのか……? うう……、カンペを見る限りでは……、どうやらやらなければならないようです……』

美代:『アタシの貴重な時間が……、こんな奴のために失われるなんて……』

シン:『それは間違いなく俺のセリフだろ……。お前が店で暴れなければ、こんなラジオをする事にもならなかったんだぜ……?』

美代:『では続いて、アタシの自己紹介をしていきたいと思います!!』

シン:『無視かよ!』

美代:『同じく『なつラジ』のパーソナリティーを務めさせて頂く事になりました、なか……、美代です。皆さん、これからよろしくお願いします!! あぁ、ついでにシンも』

シン:『……これから一緒に頑張っていきましょうね、中村さん!!』

美代:『そうね!! これからよろしくね――、って何で上の名前で呼んだんだボケナスドアホオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォーーーー!!』

シン:『さてさて、自己紹介はこんなところにしましてですね』

美代:『無視すんなあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!』

シン:『うっせーな……。だったら後で、ピーッって音を入れてもらえよ』

美代:『あ、なるほどね。それなら問題ないわね』

シン:『……お前これ、生放送だぞ?』

美代:『それはさっき聞いたわ。それがどうか――。よっ、よくも騙したわね!!』

シン:『騙される方がおかしいだろ……』

美代:『くっ……!! もう良いわ。アタシの名前は中村美代っていう立派なお名前だから、晒したとしても何ら問題ないわ!!』

シン:『やけになりやがった……。しかも、お名前って……』

美代:『うっさい!! そんなことより、さっさとなつラジについて説明をしなさいよ!!』

シン:『へいへい……。えーっと、《この番組は、社会の荒波に揉まれて疲労した大人たちに癒しをお届けし、大人限定喫茶『なついる』の店内を盛り上げ、学生専用喫茶『なつやすみ』に興味を持ってもらうラジオ番組です》』

美代:『《ちなみにですが、私とシン君は学生専用喫茶『なつやすみ』のホールで働いているスタッフです》。……ねぇ、ここまで説明する必要ってあるの?』

シン:『いや、書いた奴に言えよ……。とまあ、それは一先ず置いときまして、《とりあえず、今回は一回目の放送と言う事で、なつラジのコーナーを説明していきたいと思います》。それでは、美代さんよろしく!』

美代:『ちょっ、ちょっと!! ここはアンタが読むところでしょ!?』

シン:『美代さん。生放送ですよ、生放送。ここで読まなかったら放送事故になりますよ』

美代:『だっ、だからって、何でアタシが読まなくちゃならないのよ!!』

シン:『美代さん、早く読んだ方が良いと思いますよ。クレームが来るかもしれねーですし』

美代:『うぐっ……。えと、あの……。《まだ始まったばかりなので、コーナーは二つしかないのですが、これから随時増えていきますのでお楽しみに!! ではでは一つ目のコーナーから……。ネットで聞いている皆様からのメール、店内に設置される予定のお便り箱からの手紙を紹介する、『ふつおたコーナー』です。今日は一回目なのでやりませんが、次回の放送に向けてどしどし送ってください!!》』

シン:『では続けて、もう一つのコーナーについても紹介していきたいと思います。美代さんが』

美代:『は……? はぁ!? 何でまたアタシなのよ!!』

シン:『ほらあれですよー。美代さんの声は番組の趣旨である、癒しを届けるのに適した声じゃないですかー。だからー、美代さんがいっぱい話した方が、番組的には盛り上がるかなーっと思いましてー』

美代:『ふ、ふっ……、ふざけんなああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!』

シン:『美代さん、カンペを見てくださいよカンペを。放送を止めたらやばい事になるみたいですよ』

美代:『うっ……。うぅっ……、《二つ目のコーナーは、『仲良くなんのは雰囲気からや! 目指せ、仲良しこよしの即興ドラマ!』です》。……って、何なのよこのタイトルは。長い上に気色悪過ぎだわ』

シン:『俺も同意見だ。大体、仲良くなる必要なんて一ミリもねーしな』

美代:『まったくだわ。それじゃあ……、えっと……』

シン:『新しいコーナー名で迷ってるなら、『即興ボイスドラマコーナー』ってのはどーだ? 内容的にもそんな感じだったし、こっちの方が短くて読みやすいだろ』

美代:『なるほど……、確かにそっちの方が良いかもしれないわね』

シン『んじゃ、『即興ボイスドラマコーナー』で行こうぜ』

美代:『了ぉ解。それじゃあ改めまして、《『即興ボイスドラマコーナー』について説明していきたいと思います。このコーナーでは、高校一年生という思春期真っ盛りの私とシン君が、類稀なる妄想力を駆使し、即興のボイスドラマを作っていくコーナーです》って、思春期じゃなくて青春にしてほしいわ……。あと、類稀なる妄想力って何なのよ……』

シン:『学習しねー奴だな……。さっきも言っただろ? 文句は書いた奴に言えって。つーか、さっさと進めよーぜ』

美代:『うるさいわね、分かってるわよ! 《尚、グダグダな展開になるのを防ぐため、シチュエーションとドラマ中に言わなければならない台詞をくじ引きで決めていきます。それともう一つ、ボイスドラマ中には仲良しになれるイベントが発生しますので、二人はその展開に合わせて演技をしてください》、だそうよ』

シン:『あーちなみに、《僕たちが引いた台詞は、ネットの画面を通じて皆さんにお伝えしますのでお見逃しのないようにお願いします》か……。んじゃまあ、やってみるかねー』

美代:『えぇ!? いきなり!? て、って言うかアタシ、演技とかした事ないんだけど!!』

シン:『いや、俺だってねーよ。まーあれだ、下手に演技とかは意識せずに、その場面にいる自分を想像して、自分ならどうするかを言っていけば良いと思うぜ』

美代:『イメージトレーニングみたいな感じ?』

シン:『多分な。んでは、シチュエーションから引いていきまーす。よっこらせっと……。えーっと、シチュエーションは《真夏の海辺にて》になりました。続けて台詞ー』

美代:『何でアンタは、普通でいられんのよ……。あ、台詞の紙は見せ合ったら駄目みたいよ。知って良いのはリスナーさんだけで、アタシ達は書かれている言葉を覚えて、蓮司さんに渡せば良いみたい』

シン:『へー、俺らは互いに知らない状態でやっていくって事か』

美代:『そう書いてあるわ。あと、ボイスドラマの終わりも蓮司さんが合図してくれるみたいよ』

シン:『ういー。つーかお前、台本を丸読みしてるって宣言し過ぎだろ……』

美代:『う、うるさいわね! 初めてなんだからしょうがないでしょ!! それじゃあ、アタシもっと……。って! なっ……、なっ……、な……!! 何なのよ、この台詞は!!』

シン:『うっせーな……、くじ引きで決まった事に文句を付けんなよ』

美代:『だ、だっ、だからって、この台詞はあり得ないわ!!』

シン:『だからとか言われても知らねーよ……。つーか、お前の大好きな台本には、《ちなみに、二人の即興ボイスドラマは、唯一絶対神の奈津神様によって合否が決められます。そして、不合格となった場合はどちらかに。もしくは、二人共に罰ゲームを受けてもらいます》って書いてあんぜ。つまり、やらなかったら……』

美代:『……やれば良いんでしょ、やれば!!』

シン:『んじゃ、即興ボイスドラマ《真夏の海辺にて》の始まり始まりー』

――海の音とぼいどら用BGM

シン:『いやー、今日も暑いなー』

美代:『そ、そうね……』

シン:『つーかお前、潜る気満々じゃねーか』

美代:『え……? ど、どうしてそう思うのよ』

シン:『んあ? どうしても何も、既に水着を着てるからだろ』

美代:『そ、そうなの?』

シン:『俺に聞いてどーすんだよ……』

美代:『そ、そうよね……。えと……、そっ、そうなのよ!! 久しぶりの海だから、速攻で着替えてきたのよ!!』

シン:『あー、着いた途端に更衣室へ駈け込んでたもんな』

美代:『そんなことより、ア、アタシの水着はどう?』

シン:『ど、どうって聞かれても困るだろ……。まあ、強いて言えば……』

美代:『い、言えば……?』

シン:『どっかの国のスパイみたいだな』

美代:『ちょっと待てええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇい!!』

シン:『んあ?』

美代:『どうしたらそんな感想が出てくんのよ!!』

シン:『いや、全身を覆うウェットスーツで、顔の部分しか出てない格好をしてるって考えれば妥当な感想だと思うぜ?』

美代:『まさか……、最初に潜るとか言ってのって……!!』

シン:『どう考えても泳ぐよりも潜るのに適した格好だからな』

美代:『今すぐ変更!! 初期設定から変更しろ!!』

シン:『はぁ? 変更する必要なんてねーだろ』

美代:『大いにあるわよ!! それにアンタだって、スパイみたいな格好をした奴と海で過ごしたくないでしょ!?』

シン:『それはまあ……、確かにそうだな……』

美代:『それじゃあ、ちょっとだけ巻き戻して再開するわよ!!』

シン:『へいへい……』

美代:『そんなことより、アタシの水着はどう?』

シン:『えーっと、あれだ……。その……。ちょっと露出が高過ぎると思うぜ?』

美代:『そう? 今時の水着なんて、どれもこんなもんじゃない?』

シン:『そっ、そうなのか……。つーか……、お前は人目が気にならねーの……?』

美代:『アッ、ア、アンタは、人目が気になるわけ?』

シン:『気になるな……』

美代:『え、えっ、ええええええええぇぇぇぇ!?』

シン:『驚き過ぎだろ……』

美代:『えと、あの、その……。み、見ら、見られれれれたくないならガードすれば良いじゃない!』

シン:『ガードするよりもタオルを巻いた方が早いと思うぜ……』

美代:『そ、そっ、そそそんなに見せたくないの!?』

シン:『見せたくないって言うか、一緒に歩きたくねーな……』

美代:『……は?』

シン:『だってお前、真珠貝を紐で繋いだだけの水着だぜ? そんな痴女痴女しい奴と歩いてたら、こっちまで変な目で見られるだろ』

美代:『そうよね、こんな格好で歩いてたらまずいわよね』

シン:『だろ? だから、とっととタオルを――』

美代:『アンタの首に巻いて、速攻で絞め殺してやるわああああああああぁぁぁぁーーーー!!』

シン:『待て待て、その展開は流石にあり得ねーだろ』

美代:『あの設定で続ける方がおかしいでしょうが!!』

シン:『んあ? タオルを巻けば問題なく続けられると思うぜ?』

美代:『そうね! とでも言うと思ってんのかオンボロ頭アアアアアアアアァァァァァァァァーーーー!』

シン:『はぁ……、んじゃスク水な。それなら問題ねーだろ?』

美代:『はぁはぁはぁ……。本当ならもっと可愛い水着が良いけど、想像力の乏しいアンタには無理そうだから一先ずそれで良いわ……』

シン:『はぁ……。んじゃ、続けますかねー。えーっと……、おっ、着替えてきたのか』

美代:『そうなの!! さっきの水着はちょっと大胆すぎたからぁ、って!! 黒歴史を消してから始めろやああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

シン:『キィキィキィキィうるせー奴だな……。だったら、テメーから始めろよ』

美代:『そうさせてもらうわ!! えとえと……、そ、そんなことより、アタシの水着はどう?』

シン:『どんだけ評価して欲しいんだよ……。まあ、良いか……。えーっと……、スク水だな』

美代:『えとあの……、そ、そうなの!! 今回は新しい水着が用意できなかったのよ!!』

シン:『忙しそうにしてたもんな』

美代:『まあね! それよりもさ、折角海に来たんだから、ちょっと遊んで行かない?』

シン:『そうだな。このままだと水着を披露して終わりそうだからな』

美代:『じゃあ、行くわよぉ!! それぇ!!』

シン:『お、お前なぁ、もう少しゆっくりかけろよ』

美代:『あはは、こんなことにゆっくりも何もないでしょ!! それそれぇ!!』

シン:『おお、今度は二つも持ってきたのか。これならすぐに完成しそうだな』

美代:『え?』

シン:『ん?』

美代:『ちょ、ちょっと待って。アンタは一体、何をやってるつもりだったの?』

シン:『はぁ? 砂遊び以外に選択肢なんかあんのか?』

美代:『……は? じゃ、じゃあ、アタシは何をしてる役だったの?』

シン:『バケツに砂を詰めて、それを運ぶ役だろ? だから、それぇとか言ってたんじゃねーの?』

美代:『なっ、何で海に入らないのよ!! 海で遊ぶんなら普通は入るでしょうが!!』

シン:『それは砂遊びで体を温めた後の話だろーが。つーか、お前の方が定石を分かってねーと思うぜ?』

美代:『アタシ……、アンタとは絶対に行きたくないわ……』

シン:『それは同意見だから安心しろ。つーか、さっさと終わらせろって指令が出てってから、とっとと終わらせるぜ。という訳で、再開! ――いやー、やっぱり海は良いな』

美代:『そうね……』

シン:『何か疲れてるな。やっぱり、原因はあれか?』

美代:『当然でしょうが……』

シン:『やっぱりそうだったか……。最近、犬の散歩が忙しいって言ってたもんな……』

美代:『突っ込まない突っ込まない突っ込まない……!!』

シン:『それよりさ、前々から思ってたんだけど……、』

美代:『何よ?』

シン:『《君はいつ見ても綺麗だね》』

美代:『え、えっ……? え、えぇぇぇぇ!?』

シン:『眉毛が生えているところとかが凄く良いと思うぜ』

美代:『……それはどうもありがとうございやしたあああああああああぁぁぁぁーーーー!!』

――人食いサメが来たぞぉぉぉぉい!!(ジングル)

美代:『えとえと……。あっ! い、痛いぃ! あ、足がつっちゃったわ!!』

シン:『おーおー、それは大変そーだな。んじゃ、俺は先に上がるぜ』

美代:『そうはいかないわよ!! ガシッ!!』

シン:『うっ……!! えーっと、その、あれだ……。はっ、離せよ!!』

美代:『嫌よ!! 大体、離したら溺れちゃうし、サメにも食べられちゃうじゃない!!』

シン:『し、知らねーよ!! クソッ……、離れろって!! ゲシッ!!』

美代:『ガシッ!! いーやーよッ!! どうせだったら、アンタも一緒に食われてしまいなさい!!』

シン:『何でバッドエンドに急発進すんだよ!! つーか、俺が残らねーと話が続かねーだろ!!』

美代:『だったら何か別の方法を考える事ね!!』

シン:『テメーが離れれば考える必要すらねーだろ!! ゲシゲシゲシッ!!』

美代:『ギュウウウウウ!! 絶対に離さないわよ!!』

シン:『何が牛だよ! 海に居るのは豚だけだろーが!!』

――サメが迫って来たぞぉぉぉぉい!!(ジングル)

シン:『マジかよ……。こ……、こうなったら……。えーっと……』

美代:『早くしなさいよ! このままだと共倒れになるわよ!!』

シン:『う、うるせーな!! 少しは黙れよ!!』

美代:『アタシが黙ってたら死んじゃいそうじゃない! だから、ほら!! あれよ!!』

シン:『そう……、だよな……!!』

美代:『そうよ! それで良いのよ!!』

シン:『よし!! そうと決まれば、さっさと変身だ!!』

美代:『……は?』

シン:『は? じゃねーよ!! サメに対抗するためには変身しかねーだろ!! ほら、急げ!!』

美代:『じょ、冗談でしょ……? そ、それより、えとえとえと……!!』

シン:『まずい、来るぞ!! ……つーか、美代!! 危ねぇ!! ドンッ』

美代:『え? は? えと……キャッ!』

シン:『ぐあああああ……、ぼさっとしてんじゃねーよ……。お前の所為で……』

美代:『ア、アタシの所為で……?』

シン:『腕を持って行かれちまったじゃねーか……!!』

美代:『ちょっ、えっ、はぁ!?』

シン:『安心しろ……、このくらいなら問題ねーよ……。それより……、来るぞ!!』

美代:『くうっ……!! へ……、へっ……!! へええええぇぇぇぇんしんっ!! トウッッッッ!!』

シン:『よし! これでオッケーだな!! んじゃ、後は頼んだ』

美代:『ちょ!! アンタも変身しなさいよ!!』

シン:『はぁ? 一般人の俺が変身できるわけねーだろ』

美代:『ざ、ざけんなよこの野郎ぉ!』

シン:『ふざけてねーよ。つーか、腕一本でお前を救えたんだから、それなりに活躍した方だろ』

美代:『もちっと活躍しろよこの野郎ぉ!』

シン:『うぐっ……、海水が染みて意識が持って行かれそうだ……! 頼む、早くあいつをどうにかしてくれ……!!』

美代:『……もう良い、もう良いわよ、どうにでもなれよ!』

シン:『おおう……、やっとやる気になったか……』

美代:『やるしかないでしょうが!』

シン:『そうか……、なら頼んだぞ……』

美代:『任せておきなさい! あんな奴、アタシがやっつけてやるわよ!! だからアンタは、自力で岸まで行きなさい!!』

シン:『分かった、後はお前に任せる……!!』

美代:『それで良いわ……!! あと、《助けてくれてありがとね、マイダーリン》!! アンタが助けてくれなかったら危なかったわ!!』

シン:『へっ、礼には及ばねーよ』

美代:『それじゃあ、行ってくるわね!! 絶対にやっつけてやるんだからああああぁぁぁぁ!!』

――チャンチャン。(ジングル)

シン:『ふぅ……、何とか終わったな……』

美代:『……一つ聞いて良い?』

シン:『んあ? 何を?』

美代:『変身ってなんだああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!!』

シン:『いや、最初はロケットランチャーをぶっ放せ、とか言おうと思ったんだぜ? けど、海に入ってる設定だと撃てねーだろ? だから、変身しかねーって思ったんだよ』

美代:『だったら、アンタが変身すれば良かったでしょうが!! って言うか、アタシは戦隊ヒーロー物みたいな形で、二人一緒に変身すると思ってたわ!!』

シン:『いや、それはねーだろ。それに、そんな恥ずかしい真似したくもねーし』

美代:『はい殺す、すぐ殺す、全力でぶち殺す!!』

シン:『ではでは、そろそろ判定に移りたいと思います。えーっと……、《唯一絶対神の奈津神様、今回のボイスドラマはいかがだったでしょうか?》』

――今回は…………、合格にしておく。(ジングル)

シン:『よっし!! というわけで、今回の即興ボイスドラマコーナーはこれにて終了!! 最後まで聞いてくださった皆様、本当にありがとうございました!!』

美代:『こんな状態で終われるかああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

――なーつーラージッ!!(ジングル)

シン:『《お送りしてきました、『なつラジ』第一回放送はいかがでしたでしょうか?》』

美代:『はぁはぁはぁ……、《番組では皆様からのお便りをお待ちしております。普通のお便りはもちろんの事》、即興ボイスドラマコーナーで《やってほしいシチュエーション。私たちに言ってほしい台詞、新しいコーナーを作ってくれというご意見など、何でも募集しております。あて先は、なつラジ@なつ.com、なつラジ@なつ.com、です》』

シン:『《皆様からの沢山のお便りを待ってます! ちなみに美代さん、次回の放送予定日は?》』

美代:『《予定としては明後日です! それでは、また明後日の夜に会えることを楽しみにしつつ、今日はこの辺りで失礼します! という訳で、今夜のお相手は中村美代と》』

シン:『《藤丘シンでした!》』

二人:『『バイバーイ!』』

――この番組は、白羽大学付属高校前にある喫茶店。大人限定喫茶『なついる』と、学生専用喫茶『なつやすみ』の提供でお送り致しました。(じんぐる)