書き起こし/ケロちゃん川流れ

Last-modified: 2016-01-10 (日) 03:29:37

早苗 「もうすぐお昼ですねー。すっかり遅くなってしまいました」
早苗 「お二人ともお腹すかせてるかしら」
早苗 「神奈子さま諏訪子さまー、ただいま帰りましたー」
諏訪子「ずるいずるいずるいずるい!神奈子ばっかりずるいー!」
神奈子「うるせえ!ぎゃーぎゃー騒ぐんじゃないよ」
諏訪子「うぎゃー!ぎょわー!」
早苗 「ちょ、ちょっとお二人とも何喧嘩してるんですか!」
神奈子「私は何もしてないって、けろこが勝手に騒いで」
諏訪子「けろこって言うなー!」
神奈子「ああもう、早苗なんとかしてぇ」
早苗 「あ、はい、諏訪子さまどうか落ち着いてください」
諏訪子「全力で断る!ぎゃえー!ばー!はー!ああー!」
早苗 「あー諏訪子さま、えっとえーっと……あっ」
早苗 「そうだ!里の方にあめちゃん頂いたんです」
諏訪子「あめちゃん?」
早苗 「はい、御奉納ですよ」
諏訪子「でっかいやつだ!」
神奈子「ふん、ガキンチョ」
諏訪子「うぅ……は、鼻で笑ったな、神奈子のザ・魔雲天!お前なんかブレーンバスターでめり込め!」
早苗 「神奈子さま」
神奈子「へいへい」
早苗 「はい、諏訪子さま、どうぞ」
諏訪子「うー!ひるひるひるひる、いひーこれはいいものだ!」
諏訪子「うん早苗」
早苗 「はい!……おいしいですね」
諏訪子「ねー!関取女にはあげないかんねー」
神奈子「へっ、さいですか」
早苗 「それでお二人様、今日の喧嘩の原因はなんなんですか」
神奈子「諏訪子がさ、うちの本尊に祀られたいんだと」
早苗 「御本尊に?諏訪子さまが?そうなのですか諏訪子さま」
諏訪子「う、うー……だって御本殿って誰も来ないし、ミシャグジさまはこっち来てから全然すること無いんだもん!」
諏訪子「神奈子は毎日皆の前で偉そうにふんぞり返ってて、楽しそうだなーって」
諏訪子「せっかく幻想郷に来たのにこれじゃ前と変わんないよ」
早苗 「幻想郷は気候も風土も穏やかですから、基本的には」
早苗 「それにミシャグジさまにお仕事がないのはいいことじゃありませんか」
神奈子「暇ぶっこいてっから退屈しのぎしたいだけなんじゃないの?」
諏訪子「違うもん!神様の喜びは人の役に立つことなんだよ、幻想郷にいたって一緒だよ!」
諏訪子「あたしは人間の役に立ちたいの!だから」
早苗 「そう申されましても、うちの御本尊は神奈子さまでいらっしゃいますし」
諏訪子「友達も増えたんだよ!最近うちの信仰増えたでしょ」
神奈子「そりゃあんたのおかげじゃなくて、早苗ががんばったからだっつーの」
諏訪子「そんなことないもん!私だって頑張ったもん」
神奈子「そーかいそーかい、何したんだか知らないけどだったら引き続き頑張ってたらいいじゃんか」
諏訪子「あーうー、もっと頑張りたいの!」
神奈子「あのなあ、私達の気分でコロコロ神様変えたりしたらバチがあたんだろ」
諏訪子「あてないもん!そんなことでバチあてたことなんてないもん!」
神奈子「あーもうめんどくせーなー!」
諏訪子「もういーよ!神奈子みたいな横綱女なんかに頼まないよ」
諏訪子「早苗、お願い、一日だけでいいから」
早苗 「わ、わたしに言われましても、それにアイドルの一日署長じゃないんですから」
諏訪子「ねー早苗ー」
早苗 「う……そ、そんな目で見つめないでください」
神奈子「しっかたないねー、ほらほら早苗を困らせるんじゃないよ」
諏訪子「うっさいごんぶと!」
神奈子「おーそんな口聞いていいのかあ?せっかく話し聞いてやってもいいと思ってんのになあ」
諏訪子「え?」
早苗 「神奈子さま?」
神奈子「一日だけ、でいいんだな」
諏訪子「う、うん、一日だけ」
神奈子「ふふん、いいだろう」
諏訪子「ほんと!?」
早苗 「神奈子さまよろしいのですか?」
神奈子「いいのいいの、バチもあたんないって言うしな」
早苗 「あ、ですが」
諏訪子「やったあ!ありがとう神奈子!」
神奈子「ただし、一つ条件がある、ついてきな」
諏訪子「うん!」

諏訪子「川まで来ちゃったよ」
早苗 「ま、まさかこの場で諏訪子さまをお礼参りになさるおつもりですか!?」
神奈子「早苗、お礼参りの使い方間違ってる」
神奈子「まずは、こいつだ」
早苗 「これは、蓮の葉ですか?」
諏訪子「でっけー!」
神奈子「これから諏訪子に神事をひとつ行ってもらう、そいつを終えたら一日くらいなら仕事を変わってやらんこともない」
諏訪子「なにすればいいの?」
神奈子「秋乞いの神事さ」
早苗 「秋乞い、ですか?」
神奈子「この山に豊穣の神が二柱おわすのは知ってるだろ?この蓮に乗って彼女たちのところに行って、奉納を納めてもらいたいのさ」
早苗 「秋を乞うと申されましても、まだくもみねらずの陽気ですよ」
神奈子「ま、季節なんてほっといたって巡るんだけどな」
神奈子「博霊のカチコミだの原子炉開発のゴタゴタで、連中へのケジメがまだだからね」
神奈子「ぶっちゃけて言やあ、ぼちぼち筋通しときたいのさ、神様的には」
早苗 「えっと、要するに」
諏訪子「秋ちゃんズにご挨拶しにいけばいいのね」
神奈子「そういうこった、うちを代表してな」
諏訪子「そんなのお安い御用だよー!けろーんっと」
早苗 「あっ諏訪子さま」
諏訪子「神奈子、約束忘れんなよ!嘘ついたら針千本飲ますからね」
神奈子「ああ!神様の言うとおり、だ」
早苗 「あっ諏訪子さま!お気をつけください!」
諏訪子「早苗は心配症だなあ」
早苗 「いえ、そうではなくて」
諏訪子「大丈夫だよー、じゃ、行ってきまーす!」
諏訪子「ケーロケーロケーロケケロケーロケーローケー」×2
諏訪子「ケーロケーロケロケロー」

早苗 「諏訪子さまお一人で大丈夫なのでしょうか」
神奈子「ま、土着神の親玉が面通しの役不足ってことはないさね」
早苗 「あんなに可愛らしい方がお独りでだなんて、やましいものにいたずらされないでしょうか」
神奈子「あ、あのなあ。あの子は一応お前の遠いばあさんだろうが」
早苗 「今しがたも下着が見えてしまいそうな姿勢でお座りになられて、ああ、諏訪子さま」
神奈子「はいはい、いいから私達は帰るわよ。こっちはこっちですることあんだから」
早苗 「はい、分かりました」

穣子 「わぁ、お姉ちゃん見て見て!虹が出てるよ」
静葉 「穣子ちゃん、そんなにはしゃぐと危ないわよ」
穣子 「わぁ、空が真っ青。梅雨はもう抜けたのかな」
静葉 「うふふ、まだまだ続くわよ。今日は切れ間ね」
穣子 「ええーそうなのー」
穣子 「そうだ!お姉ちゃん。今日はひまわり畑を見に行かない?」
静葉 「あのへんは危ないって話よ。とってもこわーい妖怪がいるとかって」
穣子 「だーいじょうぶだよーあははっ」
穣子 「あれ?」

勇儀 「おーい!そこのお嬢さん方ー!」
穣子 「なんだろうあの人」
静葉 「あれ、角かしら、もしかして鬼の人?」
穣子 「化装飾りかもしれないよ?」
静葉 「お山でそんな大胆なことする人がいるかしら?」
勇儀 「聞こえてるかー?ちょっと訪ねたいんだが」
秋姉妹「「こんにちはー」」
勇儀 「おう、こんにちは」
穣子 「あなた鬼の人?その角飾りなの?」
静葉 「穣子ちゃんご挨拶が先でしょ。私は秋静葉、秋の紅葉を司る神様です」
勇儀 「おや、神様だったのかい。んじゃあそっちのお嬢ちゃんも」
穣子 「秋穣子、豊穣の神だよ」
勇儀 「そーかそーか、私は星熊勇儀。山の四天王、力の勇儀だ」
静葉 「山の四天王?お山と何か関係のある方?」
穣子 「聞いたことがあるようなないような」
勇儀 「ん?私を知っているのか?」
静葉 「そうかもしれないけど、私達って忘れっぽいから」
勇儀 「むかーし山にいたっつー話だ。あんたらもしかして知った顔かもしれないな。私もさっぱり覚えてないがね」
静葉 「うふふふふ」
穣子 「それで勇儀ちゃんはやっぱり鬼の人なの?」
勇儀 「見ての通りだ。友達に会いに来たんだが、どうにも捕まらなくてね」
穣子 「お友達も鬼の人?」
勇儀 「伊吹萃香、聞いたことないか?」
秋姉妹「「さあ?」」
穣子 「忘れっぽいから」
静葉 「ね」
勇儀 「神社にいるって聞いてるんだ」
秋姉妹「「神社?」」
静葉 「神社なら」
穣子 「お山のずっと上にあるよ」
勇儀 「ほうほう」
静葉 「最近外からきた神様、だったかしら?」
穣子 「確かそんな感じ、頂上にあるんだよね」
勇儀 「なるほど、そこに違いない。助かったよ、お嬢ちゃん方」
穣子 「ねーねー勇儀ちゃん。神社まで案内してあげようか」
勇儀 「ん?」
静葉 「私達、季節の厳しい時に実りと豊穣を祈るのよ。要するに」
穣子 「秋に近くなればなるほど暇なんだよね」
静葉 「こんなにいいお天気なんだもの、お散歩がてらに、ね」
勇儀 「ふははは、神様がお供とは心強い。ぜひお願いしよう」
穣子 「うん!よろしく」
静葉 「はい!よろしくお願いします」
勇儀 「そうだなあ。眺めの綺麗なところを、一つ案内願おうか」
静葉 「はい!」
穣子 「がってんだー!」

手長 「やべえ今日とかマジ暇足長さま超暇くね?」
足長 「あーでたよこれでた手長さまとか俺ら暇とかいつものことだっつーのしゃあねえ諏訪子さまのとこいっとく?」
手長 「馬鹿じゃん?諏訪子さまとかガン切れの真っ最中だっつーの」
足長 「うっわやっべ超やばくね俺らのせいっぽい」
手長 「することねえとか言ったけど諏訪子さま俺らの不満を我が事のように」
足長 「超尊敬だよな」
手長 「諏訪子さま尊敬指数右肩上がり真っ最中つーか俺ら暇歓迎くね」
足長 「歓迎っつーか暇すぎじゃね俺ちょー祟りたいんですけど」
手長 「出たコレ祟りたいモード足長さまさあ祟りてえ祟りてえいってっけどさあ俺さ足長さま祟ってとこ見たことないんですけど」
足長 「はあ~!?何言っちゃってくれちゃってんの!?外にいる時とかやべーよ!祟りまくり!」
手長 「祟り疑惑発生俺らいつもいっしょじゃん」
足長 「いつも……一緒……」
手長 「ちょっ足長さま何黙ってんの」
足長 「きめーよちげーよ別にちげー」
手長 「キョドんなよ!マジきめーよコイツ」
足長 「あ、あピンの時ありまーす!」
手長 「ピンとかありえなくねじゃあどうやって出歩くんですか」
足長 「ピンで出歩けないの手長さまだけなんだけど」
手長 「え?」
足長 「俺足長さまだし」
手長 「なにそれ?超きたねー俺ピンで歩くと肘すって痛いんすけど東京マラソン出たらなくなるよ腕摩擦で摩耗して」
足長 「手あげてればいいじゃん」
手長 「フルマラソン挙手で走破とかどんだけ自己アピールに自信あんだよ腕筋鍛えからスタートかよ」
足長 「あ、東京マラソンの映画ってちょーうまいって知ってる?」
手長 「マジで?出演数とかやべーことになってんのに?」
足長 「サンドイッチでしょー海苔巻きでしょーあとーこんっあ焼き立てパンでしょーおしるこでしょー」
手長 「おしることかありえなくねおれあんこ食えねーし」
足長 「出たコレ好き嫌い多いよなー」

諏訪子「ケーロケーロケーロケケロケーロケーローケー」
諏訪子「らくちんらくちん」
諏訪子「ところで秋ちゃんズってどこに住んでんだっけ」
文  「あやややや!呼ばれて飛び出て!まいどおなじみ清く正しい射命丸です!」
文  「洩矢の諏訪子さま本日はどーもどーも!」
文  「いや~神様の川流れとはお珍しい。どこぞの何にご用がおありで?」
文  「お急ぎでございませんようでしたら記事のネタに一つ教えてくださいませんかねぇ~」
諏訪子「しゃめちゃん!こんにちは」
文  「あややや、わたくしめをしゃめちゃん呼ばわりなさるのは幻想郷広しといえど諏訪子さまくらいのものですな」
諏訪子「しゃめちゃんは秋ちゃん家知らない?」
文  「秋ちゃん?秋姉妹さまですか?」
諏訪子「うん!」
文  「ついに出入りですか!?八坂神社博霊にやられた腹いせに豊穣の神を虐待!!」
文  「いいですなー!民衆はゴシップと刺激を求めております!悪くない内容です!」
文  「んでーその辺の真相はいかがなんでしょうか?」
諏訪子「違うよ出入りじゃないよ。ご挨拶にいくんだよ」
文  「ご挨拶……するとお礼参りのほうですね!」
文  「秋姉妹洩矢諏訪子に勝利!リベンジは!リベンジは……あっ」
文  「今がその時だ!!」
文  「いいですねー!ブックはドラマに不可欠です!ドラマメイクは報道の義務ですからねー」
諏訪子「お礼参りは使い方が違うって神奈子が言ってたよ。遅くなりましたけどよろしくお願いしますって言いに行くんだよ」
文  「あやや、文字通りの意味でのご挨拶ですか。八坂神社が秋の神にご挨拶」
文  「うーん、うーん。記事としてはちょいと刺激が弱いですねぇ」
諏訪子「ねぇねぇ知らない?」
文  「あ、わたくし用事を作らねばならなくなりまして」
諏訪子「えー!」
文  「あ、まあほら流れていればそのうち着くんじゃないですかねミシャグジさまとあんまり口きくのもほら、アレですから」
文  「つるかめつるかめ!というわけでサラバー!」
諏訪子「しゃめちゃんはせわしない子だねえ」

諏訪子「流れてるのは楽しいなーいつか早苗と乗ったコーヒーカップを思い出すよ」
文  「コーヒーカップは乗り物ではないと記憶するところのおかしな言動真相やいかに!?」
諏訪子「おかえり!」
文  「乗った!?コーヒーカップに!?」
文  「神様ゆえの秘密の何かでびしゃくが縮められるとも考えられますが、早苗さんとは?とはぁ?いかがな事態でございましょう!?」
文  「彼女は、縮むんですか?」
諏訪子「あたしも早苗も縮まないよ。外ではね、テーマパークがあるの!」
文  「なんと外だあ!?貴重な情報の予感です!詳細をひとつ!」
諏訪子「あのね、テーマパークがあってね、コーヒーカップていう乗り物がくるくるくる~ってあるんだよ」
文  「実に興味深い!そのくるくる~は」
椛  「あやさまー!」
文  「一体……?どういった……?ん?」
椛  「あやさまおかえりなさーい!」
椛  「うわぁ!」
文  「だんびらを抱えたまま抱きつくんじゃありませんとあれほど!」
椛  「わうー、あやさまごめんなさい」
諏訪子「ケーロケーローケロケロー」
文  「わっ!カエルが流れる……ちょっと諏訪子さま!この先は滝ですよ!」
諏訪子「知ってるよー!」
文  「なにしてるんです椛!さっさとあのカエルをさらってくるのですよ!」
椛  「う?この場合救ってじゃないんですか?」
諏訪子「きっとジェットコースターみたいでたーのしーいよー!」
文  「じゃえっとこーすたー!?またもや謎単語実に興味深い!」
諏訪子「ケーロケーローケロケロー」
文  「うわぁあ!もっみぃじ!だ、ダッシュです!」
椛  「は、はい。ていうかあやさまが行かれたほうが速いんじゃないですか?」
文  「はっ言われてみれば……」

椛  「落っこちちゃいましたね」
文  「もーみーじー」
椛  「あやさまー」
文  「なんでこんな肝心なときに滝から離れるんです!」
椛  「わふ、だ、だってずっと一人で見張りしててあやさま全然帰ってこなくて寂しかったんです」
文  「あぶねっ!弾幕でのの字を書くんじゃありませんとあれほど!」
文  「ふっ……あああああ貴重なネタがぁ文字通り水泡と帰してしまいました」
椛  「はふーごめんなさいあやさま」
文  「はあ……仕方のない子ですねえ」
文  「洩矢諏訪子滝壺に消ゆ、すわっ!河童の仕業か。この内容で記事を書いてらっしゃい」
椛  「あやさま?かっぱちゃん関係無いですよ?」
文  「ブロードキャスト イズ エンターテイメント!!エンターテイメントは報道の義務です」
椛  「はあ……そうなんですか?」
文  「いいですか、これは捏造ではなく推論というのです。カエル一匹滝から落ちたーで誰が喜びますか」
椛  「んーかわいそうです」
文  「この程度のかわいそうじゃ刺激が弱くて全然ダメなんですよ!面白い記事を書けるようになりなさい。期待してますよ椛」
椛  「わふわふ!頑張りますあやさま」

足長 「で人間に乗り移って祟りまくり」
手長 「なんか信用ままならないんですけど」
足長 「ばーか考えろよここで嘘ついて俺に何の得があるってんだよ」
手長 「じゃあ足長さまは何したんですか具体的には」
足長 「泥酔してネカフェで寝てる人間とかいんじゃんだいたいあいつらPCか携帯で目覚ましとかかけてるわけ」
手長 「足長さま、もしかして」
足長 「そのタイマーを寝てる間に30分遅らせてやりましたよ」
手長 「おま悪ってレベルじゃねーよ遅刻する人の気持とか考えたことあんのかよ30分てすいませんですむレベルじゃねーぞ」
足長 「なんつーのそれくらいやんねーと祟りのうちには入らねーつーの」
手長 「泥酔に反省して飲み会とか自粛したらどうすんだよ人間関係に問題出たら責任とれんのかよ」
足長 「なに熱くなってんの語れっつーから語っただけじゃん」
手長 「酔っ払ってネカフェで寝泊まりする人の気持とか考えたことあんのかよ次の日も仕事で帰れないとか超辛いんだぞ」
足長 「だったらさあ終電のうちに帰ればいいじゃん」
手長 「足長さま残ってたら俺帰れねーつーのわかってていってなくね」
足長 「あーコレでた人のせい手長さまが帰りたいって言えば帰りましたー」
手長 「嘘だね超盛り上がってるときとか俺と全然口きかねえじゃん」

穣子 「わーいすごーい勇儀ちゃん力持ちだねー」
静葉 「こら穣子ちゃん、勇儀さんにぶら下がったりしたら迷惑でしょ」
勇儀 「気にすんな、急ぐわけでもないしな。ほーらお姉ちゃんは肩車だ」
静葉 「え?えっ?わっ、きゃー!」
穣子 「あーお姉ちゃんずるいー」
勇儀 「はははは、うーん、秋の香り」
静葉 「きゃー!や、やめてください!」
穣子 「勇儀ちゃんセクハラオヤジみてー!」

にとり「んーこりゃダメかもしんないなー」
雛  「いいよいいよ別に、お守りってドリルじゃ直せないかなって思ってたし」
にとり「ごめんね雛」
雛  「ほんとにいいよコレ直ったら困るものだし」
にとり「よし!じゃあ雛にジェットドリル作ってあげる」
雛  「ジェットドリル?」
にとり「うん!雛の回転力を数十倍に強化する逸品になる予定!」
雛  「あら素敵!でも今度時間があるとき、ゆっくりでいいよ。今のところ数十倍の回転力ってそんなに必要ないし」
にとり「んー、そう?でもなーエンジニアとしてのプライ……ド……が」
雛  「ん?どうしたの?」
にとり「お、」
雛  「お?」
にとり「おー、」
雛  「おー、お?」
にとり「鬼だあああああ!」
勇儀 「ん?この声どっかで」
にとり「に、ぎゃー!」
雛  「どうしたの?」
にとり「雛!わたしと逃げよう!」
雛  「あらやだプロポーズ?」
にとり「駆け落ち違う!オプティカルカモフラージュ!」
にとり「ぎゃー!笑いの神降臨!空気呼んでくださいよね!今はツンデレやってる場合じゃないんだからね!」
雛  「あら、この山って笑いの神様なんていたのね。この方がそうなの?にとり」
勇儀 「よう!」
穣子 「こんちはー」
静葉 「雛さま、にとりさん、こんにちは」
雛  「静葉さま穣子さまごきげんよう、あなたが笑いの神様ですね。はじめまして疫神の鍵山雛です」
勇儀 「なんだ笑いの神様って。私は星熊勇儀見ての通り」
にとり「うう~もーダメだー幻想郷の平和とか今日終わるー」
勇儀 「やっぱりな。お前人間とつるんで地霊殿荒らした河童だろ」
にとり「地底の鬼だ!なにこれ、最悪、最悪のめぐり合わせ」
雛  「災厄なの?厄、漏れてないよ。今日は」
にとり「だだだだだだダメだーダメだー」
勇儀 「うるさい」
にとり「ああ、はい」
勇儀 「よし」
にとり「ごめんなさい食べないで」
勇儀 「さあて、どうしようかねえ?」
にとり「ひーーーーーー」
勇儀 「河童、わざわざ地底に何の用だったんだ?」
にとり「出来心なんです!魔理沙に唆されてつい!」
勇儀 「魔理沙?ああ、あの青いのの名前か」
にとり「違うんすよ私は謝って逃げようって言ったんすよ全てはあのバカによる犯行」
勇儀 「分かってると思うが、私は嘘が嫌いだ」
にとり「嘘です。私が魔理沙を誘いました」
勇儀 「よし」
雛  「にとりのお知り合い?ねえねえ、私にも紹介して?」
にとり「雛ちゃんお願い空気読んで」
勇儀 「ぷっ、くふふふ、くはははははは」
勇儀 「あーすまんすまん、こりゃからかいすぎた。」
勇儀 「古明地も気にしてないし、私なんぞはイイ退屈しのぎが出来て楽しかったよ」
穣子 「へー、河童ちゃん地底に行ったんだ」
にとり「行ってない行ってない」
勇儀 「お前らは異変を解決しに来たんだろ?」
にとり「ええ……まあ、結果的には」
勇儀 「むしろ、気に入らないのは古明地んところの鴉を誑かしたやつのほうだ」
静葉 「あれ?え、にとりちゃん確か風神さまに頼まれて魔理沙を仕向けたのよね」
にとり「ついカッとなってやった。今では反省している」
勇儀 「ほう?おい河童、そこんところを詳しく聞かせてくれないか」
にとり「はい、もう、なんなりと」
勇儀 「風神さまってのは一体なにもんだ?」

椛  「うーん、文々。新聞を私が代わりに書いていいってことだよね」
椛  「うんうん、何書けばいいのかなー。よし」
椛  「今日、カエルさんが滝から落ちてしまいました。あやさまはかわいそうじゃないって言ったけど、私はかわいそうだと思います」
椛  「だってカエルさんは神様だから落ちてもお怪我をしないと思うけど、滝から落ちたらとっても怖いだろうなと思うからです」
椛  「でも、あやさまは本当はいい人、あ、じゃなかったいい天狗なので、かわいそうじゃないって言ったのはカエルさんがお怪我をしないからって思って言ったんだと思います」
椛  「わたしは、あんまり出来がいい天狗じゃないけど、あやさまは、そんないつも私のことを気にかけてくださってます」
文  (「椛!妖怪の弾幕ごっこですよ!写真に収めてきなさい!」)
椛  (「はいあやさま!わふー」)
椛  「だから、これを読んだ人は、カエルさんが滝から落ちてもかわいそうじゃないって言ったからって、あやさまを悪い人、じゃなかった悪い天狗だなーって思わないでください」
文  (「椛ー誤配ですー、んっんぐ、私の代わりに神社に行ってきなさい」)
椛  (「はいあやさま」)
神奈子(「早苗の生着替えを激写したのはお前かー!」)
椛  (「わふー……」)
椛  「あやさまをきらい、あやさまを嫌いにならないでください」
文  (椛ー!****と一緒に*****!{聞き取れない}」)
椛  「あやさまーはやく帰ってきてくださいね」

にとり「ううー、うー、超怖かったー」
雛  「よしよし」
にとり「うわぁ~雛~」
雛  「にとり、あれ」
にとり「にゃ?」
諏訪子「ぷはー。あはははは!あー面白かった、あれ?」
にとり「親方空から女の子が」
諏訪子「雛ちゃん!にとりちゃん!あれ?帽子がないよー!」
にとり「びっちょびちょだなおい」
雛  「はい、どうぞ」
諏訪子「ありがとー!」
雛  「滝ダイブって流行ってるんですか?」
にとり「んなわきゃない」
諏訪子「あ、ちょうどよかったー。秋ちゃんたちどこにいるか知らないかなぁ?」
雛  「秋さま方でしたら、今しがたまで一緒でしたよ」
諏訪子「ほんと!?どこ行ったかわかる?」
雛  「それが……」
にとり「鬼と一緒に八坂神社に行くって」
諏訪子「えー!!」

勇儀 「あんたが八坂神奈子か」
神奈子「へっ、うちの敷居を土足で跨ぐたぁいい度胸してんじゃないか」
早苗 「あ、あなた何者です!」
神奈子「早苗、下がってな。こいつはわたしに用があるみたいだ」
早苗 「しかし」
勇儀 「話は聞かせてもらったよ。古明地んとこにちょっかい出したのはあんたらしいな」
神奈子「おいおいなんか勘違いしてやしないか?わたしはあいつらに力を授けてやったんだぞ」
勇儀 「聞く耳持たん!」
静葉 「勇儀さんなんであんなに怒ってるのかしら?」
穣子 「あははは、暴れたいだけなんじゃないの?」
神奈子「面白い。こいつは話で片がつくようなやつじゃあなさそうだね。お嬢さん方も下がってな」
早苗 「神奈子さま!」
神奈子「心配なさんな。礼儀知らずにちょいとモノの筋ってもんを教えてやるだけさね」
勇儀 「言ってくれるじゃないか。鬼もナメられたもんだね」
神奈子「いいねえ、とくと拝ませてもらおうか」
早苗 「な、なんて殺気ですか」
勇儀 「はあー!!」
早苗 「お、鬼が神社で四股を!?あなた何をしているか分かってるのですか!?」
静葉 「勇儀さん、神奈子さま、幻想郷の決闘は弾幕ごっこですよ」
神奈子「わーってるわーってる、運がよけりゃあ、腕の一本ですむかねえ!!」
早苗 「神奈子さま境内で御柱は使わないでください!」
穣子 「早苗ちゃん逃げるよ」
早苗 「ええ、ちょ、ちょっと神奈子さまー!無茶はなさらないでくださーい!」
神奈子「すまんなー早苗、さすがに無茶しないでなんとかなる相手じゃあなさそうだ」
勇儀 「はあ!!」

勇儀 「さて風神、鬼の力堪能してもらおうか!」
神奈子「御託はいらんさっさと見せてみろ」
勇儀 「はあ!四天王奥義三歩必殺!!」

諏訪子「ふう~やらず出戻り」
にとり「まあ気になさんな、それなりに楽しかったんでしょ」
雛  「あれ?神社の方騒がしくない?」
神奈子「はーはっはっはっはっは!はっ!おお、おお!けろこ!帰ったか!」
諏訪子「あれ?どうなってんの?なんで宴会?」
雛  「あら楽しそう」
にとり「あああー鬼だ、鬼がおる」
勇儀 「あんたやるねえ、伊達に軍神を名乗っちゃいないな」
神奈子「まだまだこんなもんじゃないよ!ごくん、ぷはー」
神奈子「ほーら早苗!あんたもぼーっとしてないで飲むんだよ」
早苗 「ですから私は未成年でお酒は」
静葉 「早苗さん、いけませんよ」
穣子 「幻想郷では外の常識にとらわれてはいけないのだー」
早苗 「ん!んーんんー!」
諏訪子「あ!秋ちゃんズ!やっと会えたよ」
静葉 「諏訪子さま!」
穣子 「ケロちゃん?」
諏訪子「静葉ちゃん、穣子ちゃん、私達新参者だけど今後共どうぞよろしくお願いします」
諏訪子「幻想郷の人間や妖精や妖怪が、もっと幸せになれるように健やかに豊かを与えてください」
穣子 「そんなの別に」
静葉 「穣子ちゃん、ご丁寧にどうもありがとうございます。こちらこそどうぞよろしくお願いしますね、諏訪子さま」
諏訪子「うん!」
静葉 「ほら、穣子ちゃんも」
穣子 「諏訪子さま、よろしくお願いします。」
諏訪子「あはははっケロちゃんでいいよー」
穣子 「うん!よろしくねケロちゃん!」
諏訪子「神奈子見てた?ちゃんとご挨拶出来たよ」
神奈子「あほう、あたしゃ神事をこなせと言ったんだ。蓮はどうした蓮は」
諏訪子「ううー、た、滝から落ちた時になくしちゃった」
神奈子「んじゃ約束は反故だな」
諏訪子「ええーそんなあ」

早苗 「すーわーこーさーまー!神奈子さまが酷いんですう!」
諏訪子「うわっ!早苗!あんた、お酒飲んでる?」
早苗 「わたしの言うこと全然聞いてくれないんですう!」
早苗 「神奈子さま、あ、神奈子さまにとって早苗はいらない子なんですかあ~」
諏訪子「誰だ早苗にお酒飲ませたのは!」
早苗 「すーわーこーさーまー!」
諏訪子「うわっ!うーうー!」
文  「あややや!なにやら宴もたけなわですねえ!わたしもご相伴に預からせてください」
椛  「あやさま、待ってくださーい」
勇儀 「ん?天狗か?」
文  「あやや!これはこれは星熊勇儀さまではありませんか!実にレアですねー」
勇儀 「おや、わたしを知っているのか?」
文  「またまたぁ山の天狗に力の勇儀を知らないものはひとりとしておりませんゆえ」
椛  「あやさまあこの人誰ですか?」
文  「あ、こいつはただのモグリなんでお気になさらず」
椛  「モグリってなんですか?」
勇儀 「相変わらず天狗ってのは調子のいいやつばかりだなあ」
椛  「こんばんは!はじめましてわたし犬天狗の犬走椛っていいます」
勇儀 「ちょいと修正、いい子もいるじゃないか。よろしく、お嬢ちゃん」
椛  「わふ」
文  「それでなんでまた地上に戻って来られたのです?」
勇儀 「あーそれはなあ、あー、なんだっけ。神奈子と喧嘩してたら忘れたわ」
文  「あやややややややや!!鬼と風神さまの弾幕ごっこですとお!」
文  「うあぁ~世紀の大スクープがあ……」
にとり「まあ天狗さま、熱心なのは肝心だがたまにゃ仕事を忘れて飲みねえ飲みねえ」
文  「うー、河童さん」
勇儀 「ふはははは今日からアンタらもわたしの盟友だ」
神奈子「おう星熊の!こっちでなんかあったらウチを訪ねな。悪いようにはしないよ」
勇儀 「そんな機会は早々ないだろうがな」
神奈子「ふっ、それもそうだな」
勇儀神奈子「「ふははははは」」
雛  「あらあら、すっかり仲良しね」
にとり「仲よきことは美しきかな、いいこっちゃで」

静葉 「ところで、あれだけ大騒ぎしてよく巫女が来なかったわね」
穣子 「めんどかったんじゃない?」
文  「霊夢さんですか?霊夢さんなら先ほどお山を通って行かれましたよ」
雛  「行かれた?行かれたってどこに?」
文  「なんと言いますかあ、あちらに」
雛  「そら?」

キャスト

洩矢諏訪子 成田りん
八坂神奈子 山崎千佳子
東風谷早苗 越田なつき
射命丸文  幸村理桜
犬走椛   ひなたゆかり
河城にとり 鈴湯
鍵山雛   粗いともこ
秋穣子   香坂茜
秋静葉   小沼久子
星熊勇儀  橘純麗
足長様   山内諭
手長様   山本ダン
東方アレンジ曲提供 ayase
挿絵    からあげ太郎
作・演出  山本ダン

Present by だんだん組