豊聡耳神子:どうもーみこころ一家です。よろしくお願いします
秦こころ:よろしくお願いします
豊聡耳神子:はいはい
秦こころ:我々は最近、家であのー、一人でテレビを、見る機会が増えまして
豊聡耳神子:一人で、なるほど
秦こころ:部屋真っ暗にして
豊聡耳神子:真っ暗にして
秦こころ:あのー体育座りでテレビを見る…
豊聡耳神子:やめなさいこころちん。 どうしたの暗い
秦こころ:テレビを見てるんだけどね
豊聡耳神子:引きこもったらダメよ。寺子屋は?寺子屋
秦こころ:あーそう。来季から寺子屋に通うことになりまして
豊聡耳神子:そうよー能楽以外にも生徒とのコミュニケーションとかもね
秦こころ:でもちょと不安だなーちょっと体験入学させてくれ
豊聡耳神子:ここで?この場で?
秦こころ:うん、どういう感じなのか先に知りたい
豊聡耳神子:いいですよーじゃあ私が先生になりましょう
秦こころ:今日からいよいよ担任が来るのか~。一体どんな先生なんだろうか。優しい先生かな。それともすごく明るい先生かな~。あ~楽しみ。まてよ?まさか暴力教師じゃないだろうな?暴力、いや暴力教師に違いないぞ!暴力教師は教室に入ってくるなり我々の仮面をすべて叩き割り、幻想郷に異変を起こすつもりだ。ああ幻想郷の住人達よ、我々を恨まないでおくれー!もう少し長く生きたかった……ああああ
豊聡耳神子:さあ今日から新しいクラスを受け持つことになりました。一体どんな生徒が待っているのでしょう
秦こころ:ああああうわあああ。我々が!我々が分裂するー!
豊聡耳神子:どうしたの!?あなた
秦こころ:うわああああ
豊聡耳神子:どうしたの、ねえ!
秦こころ:新しい担任が我々を破壊するうううう!!
豊聡耳神子:破壊しないよ!いま来たとこよ私、あなたの担任よ!
秦こころ:担任!?
豊聡耳神子:そうですよ~。どうしたの?あ、わかったわ。あなたはあれねぇ、悩み事を抱える生徒ですね。これからは私に何でも相談しなさい
秦こころ:なんだ、いい先生じゃないか。私は何か勘違いをしていたようだ。待てよ、先生といっても所詮は幻想郷の公務員。里の犬だ。こいつは四季映姫から派遣された山中の可能性もある、我々のことを調べてるんじゃないだろうな。クッソーこの担任、油断できないぞ。
豊聡耳神子:こころちゃんどうしたの?何か言いたいことがあるの?
秦こころ:その質問、黙秘します
豊聡耳神子:なんでぇ!?んーなになに。あーなるほどわかったわ、そういう子ね。追々仲良くしていきましょう。はい皆さんも静かにして。いいですかー今日から皆さんは新入生ですが、うかうか気分ではいけません。担任の私の話をよーく聞いて……
秦こころ:うかうか気分?なんだろううかうかって。うかうか?新種の妖怪かなあ。そうだ、うかうかに餌をやらなければ。うかうかの餌はなんだろか。うかうかの好物は一体何だ?葉っぱか、キノコか?
豊聡耳神子:……というわけで先生の名前は豊聡耳神子と言います。種族は聖人です。先生の大好物はカントリーマアムです
秦こころ:はい、先生!
豊聡耳神子:何?こころちゃん
秦こころ:ベニテングダケは食べますかね?
豊聡耳神子:食べませんよそんなの!私の好物はカントリーマアムですよ
秦こころ:先生はどうでもいい。我々はうかうかの好物を聞いている
豊聡耳神子:何をいってるの!?だから君みたいな生徒がうかうかしてると言ってんのよ
秦こころ:我々がうかうかなのか!
豊聡耳神子:そうよ
秦こころ:知らなかった…新種だった……
豊聡耳神子:いや、新種じゃない!いいから静かにしてなさい
豊聡耳神子:では今から出席を取ります。大きな声で返事をしてください。出席番号一番・封獣ぬえ。あ、一番
はぬえちゃんじゃぬぇーんだったwフッフッフ
秦こころ:(なんであんな事言うんだろう。恥ずかしくはないのだろうか。どういうことなんだ?そうか、まさか先生は出席でボケて我々のツッコミを試しているんじゃないだろうな?今我々はツッコミを試されている。ここでしっかりとツッコんでおけば我々の将来は約束されたようなものだ。よぉ~し……)
豊聡耳神子:はい、次は秦こころ
秦こころ:まちがってんじゃーん!
豊聡耳神子:いや合ってるでしょ。秦こころでしょ?
秦こころ:こころなんてあり得ないだろ!
豊聡耳神子:いや、秦さんでしょ?
秦こころ:そうそうそうそう、秦の始皇帝の秦にこころで秦こころ、ってバカヤロ!
豊聡耳神子:あいた、コラ―!何をやってるのあなたは!
秦こころ:約束は……?
豊聡耳神子:約束って何よ!何よ座ってなさい!
秦こころ:話が違うじゃないか……
豊聡耳神子:はい出席終わります。今日は初めてだから、先生に何か質問することはありますか?はい、ヤマメ
ちゃん何?先生?今は独身です。でも私こう見えて結構モテるのよ~。ファンがね、1、2、3、4、5……うーん片手じゃ足りないな―……
秦こころ:(片手じゃ足りないだと?先生ってモテるんだなーうらやましいな―。待てよ。まさか男子生徒にも手を出してるんじゃないだろうな。こんのエロ教師め!教師という立場を利用して生徒を手籠めにするなんて、カルト教団の教祖のやり方と一緒じゃないか。クッソーこの女絶対に許さないぞ)
豊聡耳神子:はーい他に何か聞きたいことないですかー?
秦こころ:自分の胸に聞いてみろ!
豊聡耳神子:何を言ってんのお前は!えぇ!?
秦こころ:お前ショタはれっきとした犯罪だからな!
豊聡耳神子:何の話よ!何よあなたはさっきから。罰として立ってなさい、そこに。はい、こいしちゃんなになに?何の質問かな?
秦こころ:(なぜだ?なんで先生は我々にばかり厳しく当たるのだろう?はっ、獅子は我が子を千仭の谷に突き落とすという。まさか先生は我々のことを獅子と思っているのだろうか。ここは先生の顔を立てるためにも、獅子のフリをしなければならない)
豊聡耳神子:じゃああれね、こいしちゃんも月面に行ったことあるんだね
秦こころ:こいしいいいいい、がぶ
豊聡耳神子:なにやってんの!なにしてんのこころちゃん!なんでこいしちゃんに獅子で噛みつくの!
秦こころ:普段は群れを成して暮らしている
豊聡耳神子:意味がわかんない
秦こころ:がおー
豊聡耳神子:ちょっと待って、ちょっと待って……
秦こころ:何?
豊聡耳神子:独特すぎる!世界観が!
秦こころ:えっ
豊聡耳神子:ちょと私ついていけないんだけど……
秦こころ:なんでよー生徒と仲良くしたいからさ、体験させてくれよ
豊聡耳神子:うーんその入りじゃ難しいと思う
秦こころ:え
豊聡耳神子:ちょっと難解すぎるから、もっと別のアプローチを考えてみよう
秦こころ:別のー?
豊聡耳神子:あなた部活動とか何をしたいの?
秦こころ:うーん能楽部…いや普通すぎるな、放送部とかやってみたいな
豊聡耳神子:放送部?
秦こころ:うん
(キーンコーンカーンコーン)
豊聡耳神子:はーい授業始めまーす。教科書を出しなさーい
秦こころ:さあ、1年1組の教室内に授業開始のチャイムが高らかに鳴り響き、担任の先生が黒板の前に立ちはだかりました。実況は私、出席番号56番・秦こころがお送り致します
豊聡耳神子:いや、独特すぎるって世界観が!
秦こころ:やらせてよって~
豊聡耳神子:おかしいよそんな生徒
秦こころ:個性が大切だと我々に教えたのは神子だ
豊聡耳神子:そうだけどー
秦こころ:やらせて!
豊聡耳神子:うーん
秦こころ:さてこの厳しい受験戦争。進学なのか就職なのか。揺れる気持ちを胸に、皆がクラス一丸となって授
業を乗り越えていかなければなりません。この木造の校舎、杉の木の香り。最高のコンディションで授業を受ける幸せをみんなが今、かみしめているのではないでしょうか。おや?なかなか授業が始まりませんね
豊聡耳神子:いやお前だー!お前が喋ってるからだ!静かにしなさい!なんでさっきから一人で喋ってるの!
秦こころ:放送部ですから
豊聡耳神子:関係ないよ!放送部だからって一人で喋っていいわけじゃないのよ!あーわかったわ。こころは放送部をクビにします!喋るな。座っときなさい!
秦こころ:今私に小言を言った地獄耳。彼女のプロフィールをご紹介しましょう。豊聡耳神子。種族聖人。幻想郷に出てきて今年で3年目を迎えました。去年までは人間の里を掌握し、希望の象徴として里を救おうとしましたが、今年からは寺子屋の1年生を教えます。心機一転、フレッシュな気持ちで頑張りたいというこの先生。さあ、張り切って教えていただきましょう。豊聡耳神子先生で、道教
豊聡耳神子:やりにくいわ!演歌歌いたくなるわよその入り。だからなんで一人で喋るの
秦こころ:元放送部ですから
豊聡耳神子:関係ないって!元を威張って言うな、座りなさい!ハイハイ、みんなも教科書広げて、静かにしな
さい
秦こころ:さあ生徒を流して、ゆっくりと歩き始めました。おっと、黒板の前にスタンバった。右手にチョーク左手に教科書。これはいつもの得意の態勢にもって、あっ!これは居眠りをしているダブリの先輩チルノに気づきましたね。チョークを持って振りかぶって投げた!命中一閃!
豊聡耳神子:チルノちゃーん、いい加減に目を覚ましてね
秦こころ:ここで速報です。チルノ脳挫傷で死亡
豊聡耳神子:チルノオオオオオオ
秦こころ:ご冥福をお祈りします
豊聡耳神子:何よ、ピンピンしてるじゃないの。こころ!静かにしなさい!授業が進まないでしょ!ではお空ちゃん、お空ちゃん教科書42ページを読みなさい
秦こころ:おっと、これはお空に朗読をさせるみたいです
豊聡耳神子:なんで喋るの
秦こころ:お空に朗読は難しいかもしれません。この采配どう思われますか?解説のギンガさん。
豊聡耳神子:誰だ?
ギンガ(こころ):そうですねー。(豊聡耳神子:誰!?)この采配は判断ミスかもしれませんねー、実況のこ
ころさん
秦こころ:あー、そうですかー
豊聡耳神子:いや、こころ……
秦こころ:しかし3ダブのお空さんならどうにか読めるかと思いますが、いかがですか解説のギンガさん
ギンガ(こころ):そうですねー。(豊聡耳神子:誰なの!?)それでも道教の教科書ですから、読める可能性
は0に等しいかもしれません、実況のこころさん
ギンガ(こころ):そうですねー
豊聡耳神子:オイちょっと待て―!どっちもギンガになってるよ、今。こころだから!ギンガになってた。いいから静かにしてなさい!お空ちゃん、早く読みなさい42ページ1行目から。はい、どうしたのお空ちゃん。なんで読まないの?
秦こころ:これはお空、黙読しているのか
豊聡耳神子:声を出しなさい!
豊聡耳神子:座りなさいあなたはもう…
ハーイでは授業進めますよ―先生が今から問題を書きます。
(黒板に「道」を書く)
豊聡耳神子:ハイ道教ではこの文字をなんと読むでしょうか。
さあ誰かわかる人はいますかー?
そうですねー、誰に当てようかなあ…
じゃあこころちゃん、はいこの文字なんと読むか答えて
秦こころ:答えのほうですけども、たくさんのメールをいただいておりまーす。
豊聡耳神子:なんでメール?
秦こころ:外の世界沢尻台本さんから頂きましたー
豊聡耳神子:来てるの?ほんとに
秦こころ:1年1組のみなさーん。こんにちは、さわっちですペクリ
いつも授業みています。
豊聡耳神子:見てるの!?どこから!?
秦こころ:あーっはっはっはー
私の考えた答えはタオです。正解です。おめでとうございまーす。
豊聡耳神子:おかしいでしょう
秦こころ:正解した沢尻台本さんにはシンプルなデザインが清潔感を漂わし、
あなたのオシャレを引き立てる、この給食袋を差し上げまーす。
豊聡耳神子:あげたらダメェ!ダメよ私の手作り。
(キーンコーンカーンコーン)あぁん終わっちゃった。
全然進まなかったわ授業が。では今日の授業はここまで
秦こころ:このあとは職員室密着24時をお送りします。
豊聡耳神子:ないよ!いい加減にしなさい!
秦こころ:ありがとうございました。