月人の基本設定

Last-modified: 2023-07-20 (木) 13:04:52

「月の民」か「月人」か

基本的には「月の民」だが「月人」とも呼ばれている

この羽衣は、地上から月人を呼び戻すとき…(以下略)
 (小説六話 p124 8行目)

永夜抄だとアリスが

アリス 「穢れのない地上には誰もいない。月人らしいものの見方ね」
(永夜抄)

「月の民」の範囲

月の都は完成された高度な都市であった。物質的、技術的な豊かさはとうの昔に満たされており、
精神的な豊かさを高める事が最も重要であるとされていた。勿論それは月の民にとっての話であり、
月の兎はその為に働かなければいけないのだが。ただ、それを実現するために必要な事は、
穢れた者の存在のことを決して認めないことだった。(小説三話)

そして、月に住む神々が何者かに喚ばれ、使役されているとの事。
これが出来るのは依姫くらいである(小説最終話)

「月の住民-(玉兎+月の神々)=月の民、月人」になる

月人のはじまり

海で生まれた生命は、生き残りを賭けた長い闘いの末に海は穢れ、
そして勝者だけが穢れ無き地上に進出した。
陸上ではさらに壮絶な域の頃を賭けた闘いが繰り広げられた。
ある者は肉体を強化し弱者を食糧にした。またある者は数を増やし食べられながらも子孫を増やした。
陸上を離れ空に穢れのない世界を求める者も居た。地上を諦め再び海に戻る者も居た。
勝者はほんの僅かであり、数多くは戦いに敗れ絶滅した。
生命の歴史は戦いの歴史である。常に勝者を中心に歴史は進む。
そんな血塗られた世界だから地上は穢れる一方だった。
生き物は本来いつまでも生きることができるのだが、穢れが生き物に寿命を与えた。
生命の寿命は短くなる一方だった。
現在、地上は百年以上生きる事の出来る生き物が殆ど居ない世界になってしまった。
しかし穢れが与える寿命の存在に気付いた賢者がいた。
その賢者は満月が夜の海に映るのを見て、穢れた地上を離れることを決意したという。
海から地上へ、地上から海へ移り住むかの様に、賢者は地上から月に移り住んだのだ。
その方が月の都の開祖であり、夜と月の都の王、月夜見様である。
月夜見様は自分の親族で信頼のおける者をつれて月に移り住んだ。
(小説三話)

月から地上へ渡った方法

今、私達は静かの月の海にいる。月では海は地上と最も近い場所である。
その為、稀に地上の生き物が紛れ込むことがあるのだ。地上ではその現象を神隠しと呼んでいる。
だが、神隠しは月の都に来ることだけを指すわけではない。過去、未来、地獄、天界等、様々な世界に
迷い込むことを指す。何故そのような事が起こるかを、八意様は次のように説明した。
``量子的に物事を見た場合、起こりえる事象は必ず起こります。
なぜなら量子の世界では確率的に事象が決まるのに、その情報を完全に捉える事が出来ないからです。
結果を求められない確率で起こる事象とは、いかなる低い確率であろうと0ではない限り
存在する事象なのです。この世は量子から出来ている以上、地上から着きに生き物が
偶然紛れ込むなんて珍しいことではありません。
それに私達だってそうやって地上から着きに移り住んだのですから``
私はいち早く八意様の教えを理解し、今では地上と月を結びつけ、
自由に行き来できる数少ない能力者である。(小説三話)

月の民は昔から世界が可能性で出来ている事、どんな事でも起こりえることに気付いていた。
だからこそ、地上から月に移動することが出来たのだ。(小説三話)

月の民と天津神

(フェムトファイバーの解説後)
紫「不浄なもの、をねぇ………土着の神様もその縄で縛ってきたくせに」
豊「…そうね。察しのとおり、正確に言うと月の民に逆らう者の動きを封じるのに使ってきたのよ」
藍「紫様 いったいなんの話を……」
紫「古くはしめくり縄と呼ばれ、太陽の神、天照大御神が岩戸に隠れたときに
  再び岩戸に入れないように縄で縛ったのが始まりだと言う。
  それから不浄な者の出入りを禁じるときに使われるようになった縄」
豊「そう、注連縄。これのお陰で月の都は守られている」
紫「注連縄は本当は不浄な者の出入りを禁じるだけの代物ではない。
  神様を封印する役目も持っている」
藍「え?」
紫「例えばダイコク様、つまり大国主から国を略奪した天津神は大国主の反乱を恐れ
  二度と出てこられないように神社に封印した」
藍「ダイコク様が封印? ダイコク様って兎たちがいつも歌にしている神様ですか?」
  あいつらのアイドル的な
紫「大国主の神社は出雲にある大社。
  藍は知らないかもしれないけど、そこには極めて太い注連縄があるのよ。
  それは不浄な者の出入りを禁ずるためだけとしては太すぎる……。
  さらにもう一つ太い注連縄をもった神社があるでしょう?」
藍「もしかして、最近山に越してきた神社ですか?」
紫「あそこの神社、本当の祭神は諏訪の土着神だけど…建前の祭神は建御名方神。
  大国主の息子にして最後まで抵抗した武神」
藍「大国主の息子で危険分子…。だからあれほど太い注連縄が必要、と」
(漫画19話)

「お姉様、鴉は太陽の化身です。月夜見様のお姉様の使いかも知れませんよ」
(中略)
あの鴉が太陽の化身ならば、その足は三本で瞳は赤でなければならない!(小説三話)