変更点のまとめ

Last-modified: 2023-07-20 (木) 12:48:09

永夜抄

カグヤは月の民の一族であり、月の姫として大切に育てられていた。
その為、我侭し放題に育てられていたのだ。しかし、ある事件を気に
カグヤの生活は大きく変わる。興味本位で永琳に、禁断の秘薬である
蓬莱の薬を作らせてしまい、それに手を出してしまったのだ。

 

その事はすぐにばれてしまい、カグヤは処刑された。

 

だが、永遠の力を持ったカグヤは死んでもすぐに生まれ変わり、
事実上死ぬ事は出来なかった。カグヤは罰として次の生は地上の賤しき民
と暮らす様に命じられ地上に落とされた。間も無くして、一人の地上
人に発見され、そこで輝夜という名前で暮らす事となった。

 

              ――

 

輝夜は地上で生まれ、地上で生活をしている元月の民である。暫らく
の間、何の不自由も無く生活が出来ていたのだが……。どんどんと人
が寄って来るようになり、地上も生活しにくくなってきていた。

 

数年後、晴れて輝夜の罪も償われ月に帰る時が来た。しかし、お世話
になった地上人への恩と情、心のある地上での生活、どうしても帰り
たくない。だが穢ない処もあり、生活しにくい部分もある。輝夜は思
い悩んでいた。そんな時月からやってきた使者の中に見覚えのある姿
を見た。永琳である。

 

永琳は薬を作っておいて自分だけは無罪だった事もあり、輝夜に対し
申し訳ない心でいっぱいだった。その気持ちは強く、輝夜の為なら何
でもしてやらなければ、と考えていた。そして輝夜と一緒に地上で暮
らすことを決めたのだ。

 

永琳は月の使者を裏切り、輝夜を逃した。こうして、二人は人里離れ
た山奥でひっそりと隠れて暮らす様になった。そう、そこは妖怪も出
るような山奥で……。

 

              ――

 

――それから、本当に長い時間が経った。

 

いつしか月から使者が訪れる事はなくなっていたし、二人はとっくに
昔の事など忘れて平和に暮らしていたのだ。

 

だが、そんな平和なある日、輝夜の記憶を呼び戻す出来事が起きる。

 

幻想郷が人間界と遮断されてから、もうすぐ百年も経とうとしていた
頃だった。輝夜はいつも通り誰とも会わずひっそりと暮らしていた。
そんなある日、一匹の妖怪兎が輝夜の元に逃げ込んできたのだ。その
兎は実は月の兎だといい、人間以外が住む幻想郷の噂を聞きつけ、な
んとか入り込んできたという。その兎が言うには、「''月に敵が攻め込
んで来てもう生活出来なくなった''、そいつらは月に自分達の旗を立て、
自分達の物だと言って好き勝手やっている」、らしい。

 

兎は月の民が戦っている中、仲間を見捨てて命からがら逃げてきた
いう事だった。

 

輝夜は自分が月の人だと言う事を思い出した。

 

人間が月に攻め入る?
そんな馬鹿な事があるわけが無い。
半信半疑だったが、その兎は嘘を付いている様には見えなかった
とにかく可哀相な兎、――名はレイセンと言う、を家に置く事にした。

 

――さらにその出来事から数十年経った。

 

輝夜と永琳、鈴仙の三人は、また退屈な日々を送っていた。
ここに居ると誰でものんきで平和的になってしまう。まさに楽園の様
な処だった。

 

そんなある満月の夜、月の兎同士が使うという兎の波動を鈴仙が受信
した。これは、どんなに離れていてもその大きな耳で会話が出来ると
いう月の兎の特殊能力である。
その内容は以下の様なものだった。

 

賤しき地上人は月の魔力を搾取し、月に基地を作ると言い出した。
 我々月の民は、人間とどうにか共存の方向で協議していたが、
 もう限界である。

 

 我々月の民は、地上人に最後の全面戦争を仕掛ける事にした。
 今の状況では、戦力は我々の方が若干不利に見える。敵の近代兵器
 は我々の想像をはるかに越えていたのだ
 だが臆する事は無い、我々月の民には何千年も生きてきた知恵と誇
 りがある。負けるはずが無い。

 

 レイセン、もうすぐ月は戦場となる。
 誇り高き我々と一緒に戦ってくれないだろうか。

 

 そして、一緒に居ると思われる地上人に伝えてくれ。
 次の満月の夜にレイセンを迎えに行く。
 抵抗しても無駄だ。」、と。

 

鈴仙はそろそろ月に帰らなければいけないと、輝夜達に伝えた。だが
一緒に住んでいる輝夜達も、地上人ではなく月の民だったのだ。

 

――輝夜の記憶がよみがえる。
  罪を犯す前の月での生活を。
  賤しき地上人と暮らしていた頃を。
  自分を迎えに来た月の使者を殺害し、隠れて暮らしてきた事を。

 

輝夜は永琳と相談し、鈴仙を月に返さない事に決めた。使者を殺して
しまっては、また場所を変え、隠れ住す必要が出てしまう。だが、も
う身を隠して暮らす事に飽きたのだ。何とか月の使者を追っ払い、か
つ堂々と地上で暮らす事が出来ないのかと、永琳に相談した。

 

永琳は輝夜の相談が言い終わるかどうか、という位で瞬時にこう返答
した。

 

「ならば地上から満月を無くせば良い。
 さすれば、月と地上は行き来できなくなる。
 地上から見える満月は、月と地上を行き来する唯一の鍵なのだ。
 だから、満月の夜にしか使者は訪れない。
 その鍵を壊せば……、
 地上は、大きな密室になる。」

 

と。

 

輝夜達は、本物の満月を隠し、地上人が見る空に浮かぶ月を偽物の月
とすり替え、そしてほんの少しだけ、欠けさせたのである。

 

これで、地上と月を行き来する事は不可能になった。

 

ただ、唯一の誤算は、満月の力に頼っていたはずの妖怪達の力が、こ
れほどまで強い物だとは思わなかった事である。

 

結局、人間と妖怪の力によってこの術は破れてしまったが、そもそも
幻想郷は閉ざされた空間。元々、月からも入ってくる事は出来なかっ
と言う事を知った。

 

今は輝夜達は隠れて暮らすのをやめ、普通に永遠亭で暮らしている。

 

月?
月が結局どうなったのかは、地上に這いつくばって暮らす民である
輝夜達には知る由もなかった。

儚月抄

月の民が戦っている中……        → 戦う前から逃げていた
その兎は嘘を付いている様には……    → 嘘でした
ここにいると誰でものんきで平和的に…… →「兎一匹位私の手でどうとでも……」(小説一話)
賤しき地上人は月の魔力を搾取……    → してません
我々月の民は……              → ただの兎が勝手に月人を名乗っていたことに
戦力は我々の方が若干不利……      → 地上側は話にならないレベルだった
満月の力に頼っていたはずの妖怪……  → 妖怪では歯が立たないほど月人がインフレ
月からも入ってくる事は出来なかった…… → 入れます

細かいところ

永だと地の文にあった「地上人の侵略」の消去

彼女は地上人が侵略し始めた月から逃げ出した月の兎だが、詳しい話
は輝夜のエピソードで(キャラ設定txt うどんげ)

儚では兎の誇張した噂話に過ぎない月侵略だが、当時は地の文でもはっきり言っていた

咲夜と月について

また、咲夜を見て大変驚くのだが、何故なのかは永琳にしか判らない。
(キャラ設定txt 永琳)

上の一文に対する、幻想掲示板での質問と回答

設定的な質問は許されるのかわかりませんが…
ネタバレ回避のために、えらい迂遠な言い回しをしますがご容赦。
咲夜を見てひどく驚く彼女が驚いた理由についてなのですが、
それって紅魔郷登場時の咲夜の目の色と関係があったりするのでしょうか?
今回のトップ絵も然り…。

防災の日 投稿者 ZUN@管理人
>咲夜を見てひどく驚く彼女が驚いた理由についてなのですが、
それは一つのゲームになる位長いので割愛。
目の色はゲームを遊んでいただければわかりますよ。

 

2007年8月の萎えラジでのZUN発言によると
・永夜抄単体で完結したネタ
・解かる人には解かると思う
儚月抄がヒントにはなる

以前からある諸説の中でこの条件に合致しそうなのは
富士山周辺の伝承で赫夜姫(かぐやひめ)=サクヤヒメ同一視なので、
設定考察では
「儚月抄でもサクヤヒメが出たからもう名前ネタでびっくりって事でいいんじゃね」
という流れになっているとか