ヨルムンガンド

Last-modified: 2008-12-03 (水) 11:20:11

ヨルムンガンド/高橋 慶太郎

612 :ヨルムンガンド0:2008/11/15(土) 02:55:05 ID:???
高橋慶太郎「ヨルムンガンド」
サンデーGX誌連載中、現在既刊5巻まで。

まず1話目をざっと投下するわ



613 :ヨルムンガンド1:2008/11/15(土) 02:56:42 ID:???
ヨナ少年は武器商人のココ・ヘクマティアルの護衛の一人として雇われた。
すでにココの元にいる8人の護衛兼部下たちへの紹介もそこそこに、早速実践投入される羽目になった。
ココが今いる国の軍へ売るはずの荷物一式が、空港で差し押さえられてしまい、それを取り返さなければいけないのだと言う。
差し押さえたのは税関の保安隊だが、指示を出したのはこの国の内務次官。
軍の装備が強力になりすぎることで、近隣諸国とのパワーバランスが変わってしまうことを恐れたためである。
ココと内務次官との交渉は決裂、ココはヨナ達を連れて実力で荷物を取り返すために空港へ向かい、
内務次官は、ココたちが空港へ辿り着けないように、特殊部隊を派遣した。

ココがハンドルを握る車にヨナが同乗し、もう一台に部下・レームとバルメが乗り、空港へ向かう。
「君を雇うにあたって、君をとことん調べた…(略)…武器が憎いんだね?ヨナ」
ヨナはそれに回答しなかった。



614 :ヨルムンガンド2:2008/11/15(土) 02:57:41 ID:???
2台の尾行車に気づいたヨナがココに指示を仰ぐと、ココは「先手必勝!!一撃必殺!!」と叫ぶ。
その声を聞き終わる前にヨナは車のサンルーフをあけ、後続の尾行車を小銃で撃つ。
運転手ごと打ち抜かれて尾行車は炎上。
また、もう一台の尾行車にはバルメが乗り移り、乗っていた敵をナイフで皆殺しにしてしまった。

さらに現れた装甲車の上から、対戦車ミサイルがココたちの車に向かって撃たれるも、
ヨナが転がした手投げ弾がうまく相殺する。
2発目の装填が終わる前に、ヨナがミサイルを構えた敵を撃ち抜いて、撃退に成功。
報告を聞いた内務次官は負けを悟り、空港の保安要員たちを撤退させ、ココは無事に荷物を取り戻した。

ココは言う。
どんなに憎んでもヨナは武器を捨てられない。それの頼もしさを誰よりも知っているから、と。
「私に従え、ヨナ。私は武器商人。君とソイツとの付き合い方を教えてやる」

なぜ武器を売るのかと問い返したヨナに、ココは
「世界平和のため」とうそぶいた。



615 :ヨルムンガンド キャラ:2008/11/15(土) 03:12:47 ID:???
ココ・ヘクマティアル 大企業HCLI社のヨーロッパ・アフリカ兵器運搬部門担当にして、社長の娘。
   20代中盤くらいの美女?常に笑顔で、身内しかいないときはコミカルな行動をとる。
   
ヨナ(ジョナサン)  10~12歳くらいの少年、無口無表情。
           親を殺されたりいろいろあったせいで、兵器が本当は嫌い。
           元山岳兵で、野戦行動に長けている。いろいろあって9人目のココの部下になった

レーム   中年傭兵、ココ部隊ではリーダー的なかんじ。
      ひょうひょうとして、つかみ所のない性格。もともとココの父の護衛をしていた。
      長距離狙撃が得意。ココがいない状況では作戦行動の指揮をとったりする。

バルメ   部下では唯一の女兵士。ココを盲目的に愛しちゃっていて、すべてがココ優先。
      ナイフが得意で、近接戦闘を最も得意としている。隻眼、巨乳美女



626 :ヨルムンガンド3:2008/11/20(木) 03:11:17 ID:???
第2話「ガンメタル・キャリコロード」

国境線を越えて、トラックの輸送団が入国してきた。
HCLI社本部からの情報によると、戦闘ヘリ『ハインドD』の部品が15台分も積まれているらしい。
先日空港でひと悶着起こしたものの、ココが上手いこと軍との取引を成功させた事を知った、他の武器商人が参入してきたのだ。
これを軍に買われてしまうと、ココの商売の邪魔になる。
今回の仕事は敵のハインド納入を妨害することである。

ココは部隊各人に国防軍本部での交渉、武装、情報整理などの仕事を割り振り、ヨナだけココについてくるように指示した。
ココは元諜報員という噂の武器商人・クロシキンの元へ向かう。その途中、ヨナへ拳銃を一丁手渡した。

「?自分の持ってる」
「ウン、予備」

白々しく、クロシキンにヨナを弟と紹介して同席させ、交渉開始。
と同時に軍司令部ではトージョとバルメが、クロシキンからのハインド購入を取りやめてもらうよう、司令官と交渉を始める。



627 :ヨルムンガンド4:2008/11/20(木) 03:13:08 ID:???
クロシキンと対面中のココにトージョから電話が入る。
ココはトージョに「いいぞ、それは食いついてきているんだ、空対空ミサイルのカードをきれ」と答え、電話を切った。

「なに、安売り合戦始めちゃうんだ?」
同業者同士、まあ、うまくやろうよとクロシキンは言うが、ココは彼をさらに挑発する。
激昂したクロシキンがガラスポットでココの頭を殴り、ココは血まみれに。
しかし、それに対し拳銃を構えたヨナを制止したのは、ココだった。
この部屋にはクロシキンの配下のスナイパーが照準を合わせており、妙な行動をとれば、ココとヨナが撃たれることになっていた。ココはそれを予想していたのだ。
ヨナの拳銃はクロシキンに取り上げられてしまった。

数分後、ココはちらりと時計を確認し、さらにクロシキンを馬鹿にしたような言動をする。
「ふざけたマネをすると…」
クロシキンが携帯電話を取り出すと、
ココは「スナイパー?かけてみれば?」とむしろスナイパーと連絡を取るように促した。
スナイパー宛てにかけた電話に、出たのはレーム。
すでにクロシキンの部下たちはココの部隊に制圧されていた。
そこへトージョから、司令官が交渉に応じ、クロシキンとの契約を破棄したとの連絡が入る。

これで、クロシキンを守るものは何もない。ココの合図に合わせ、ヨナがもう一丁の拳銃を取り出しクロシキンの頭を吹っ飛ばした。

任務終了後、ココの怪我を防げなかったことを気に病んだ様子のヨナ。
ココはそれを逆手にとり、全身にトイレットペーパーを巻いて現れ、
「ミイラ!」とやり、一瞬ヨナを笑わせることに成功した。