攻殻機動隊

Last-modified: 2008-11-12 (水) 09:16:18

攻殻機動隊/士郎 正宗

476 名前:攻殻機動隊1/4[sage] 投稿日:05/03/10 23:06:03 ID:???
攻殻機動隊the ghost in the shell

企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても
国家や民族が消えてなくなる程
情報化されていない近未来……

2029年の情報化社会、日本が舞台。
テロリストや政治の悪、企業悪に対抗して、犯罪が起きたときに対処するのではなく、
犯罪の芽を探し出して除去する攻性の組織「攻殻機動隊」(公安九課)の活動を描いた漫画。
首相直属の組織であり、荒巻部長(ヒヒジジイ)を除けば上は首相しかいない。
主人公は隊長である草薙素子(くさなぎもとこ)。アクティブな男気のある姉御で、
部下のむさい男たちにはメスゴリラだのなんだの言われながら慕われている。
作者がリアリティにこだわる人なので書込みがものすごく、欄外の注釈が鬼のようで、
読みにくい人には読みにくいが、はまればかめばかむほど味が出てくるスルメのような漫画。


頭に入れておきたい言葉
ghost=霊魂? 機械由来でない人間特有の精神をさすらしい言葉
shell=殻=義体(義手、義足の全身版。生体部分は脳、脊髄のみ)のこと。
素子は幼少時生身の体をなくしコレで生活している。そのせいか知らんがナイスバディ。
電脳化:首の後ろにプラグの差込口をつけ、脳をいじってコンピュータからの情報を直で理解できるようにすること。
別にこの世界では珍しいことでもなく、機動隊メンバーはもちろん一般人でもそうしてる人が多い。

プロローグ:
悪徳外交官を捕まえるため公安部部長の荒巻は公安を指揮して突入、しかし光学迷彩(光で周りの景色と同化。
見た目は透明人間)を使って忍び込んでいた女にその外交官を暗殺されてしまう。
追いかけるが犯人は窓を破って逃走。地上へ向かって落ちてゆく瞬間にほんの少しだけ顔を見せる。
翌日その女サイボーグ(草薙素子少佐と名乗るがどうせ偽名だ)は内務大臣のオフィスに座っていた。
前首相発行の暗殺指令書を持って。
唯一確かなのは危機管理の必要性と彼女(たち)の能力だけだった―――。



477 名前:攻殻機動隊2/4[sage] 投稿日:05/03/10 23:07:28 ID:???
第一話:SUPER SUPARATION
この時点では攻殻機動隊は出来てない。荒巻と取引しつつなんとか特殊部隊を作ろうとする素子たちのお話。
プロローグの後なんだかんだで取引をしあうくらいには近い関係になったらしい荒巻と素子たちの部隊。
花見をしていた素子プラス素子率いる隊のむさい男プラス彼らが乗る戦車
(フチコマの名。人工知能入りでしゃべる)たちの元へ連絡が入る。
荒巻「仕事だ少佐 南新浜四区 水仙と合流 待機しろ」
素子「やなこったへへーん(花見酒をくらいつつ)」
荒巻「貴様が要求してた予算は通したぞ 仕事しろ」
素子は酒を食らった後フチコマを怒鳴りつけて予算通過の確認させる。
素子の隊は正式な特殊部隊(犯罪者と戦うための)を作りたいのだがそれには公安の協力が必要。
部下のバトーは周りのメンバーを見やりつつ「公安部のサル部長は切れ者のクソ野郎だ 取引に賛成は3反対2棄権1」と。
公安は素子たちに独立より専属を望んでるので下手に仕事でコケられないのだ。
なんだかんだいいつつ「よし!桜の24時間監視は中止 ヌードバーにつれてってやるぞ!」
と部下たちに怒鳴りフチコマに乗って出発。

公安が監視下においてるのは聖庶民救済センター。
社会に出す人材のレンジが広い孤児院であるが、そこが洗脳装置を使っているらしいのだとオペレーターが説明する。
証拠がなく踏み込めないので、素子たちはいざというときの制圧と逮捕のために呼ばれたと言う。
証拠も礼状もないのに公式?と素子。(サル部長めガセネタを強引に攻めさせ法廷で私を叩く気か)

孤児院の中の映像。やせてみすぼらしい少年たちが強面のおっさんに一食おかゆ一杯しか
食わせてもらえなかったり、不満そうな顔をするものは電気ショックで罰せられたり。
仕事部屋で強制労働させられ、手がはれても手を休めるだけで電気ショックをうける少年たち。
オペ「なぜ人権擁護局が騒がないのかしら」
素子「ここで作ってる浄水器は人権より重要だからね・・・大衆は残酷よ」



478 名前:攻殻機動隊2.5/4[sage 増えてゴメンウワァァァン] 投稿日:05/03/10 23:09:19 ID:???
学習コースはコレよりひどいらしいと隣の少年に言う少年の映像。だが公安部では映像がないそうな。
「聞いたか部長!いい部下をたくさん持ったな!」と皮肉る素子。
しゃーないので素子が学習装置からそれにつながった少年の脳につないで映像ゲット。
頭に電極とかたくさんつけられて白目をむいてる子がいっぱい。
つなげた少年は装置のせいで頭が一杯一杯になり訳が分からなくなったらしい。
「何か変だ 変だよォ 宇宙が降ってくるぅ」
周りの科学者らしき人が「どうした28号」「オーバーフローしてるぞッ」「落ち着け!」など叫ぶが少年は
「もういやだァ!!」と装置から逃走。

映像が切れた画面を見つめる素子。やり方はアレだがあの装置は洗脳装置ではなかった。
「おい!ありゃただの学習装置だふざけやがって一体ど―――」
切れる素子をバトーが抑える。
「気になる 切れる一瞬前『捕まったら何もかも終わって楽になる』・・・って感じしなかったか?」
バトーは脱走少年に子グモ(盗聴器で追跡装置みたいなもの。以降素子たちはこれで少年の情報を得る)を仕込むよう
トグサ(新米隊員)に命令。忍び込んでた小型戦車にのった隊員が少年を気絶させうなじのソケットに何か仕込む。
バト「最悪の事態が生じた場合これで言い訳できる 合理的だろ?」
素子「責任とっておまえは引退 部隊は存続か? そう甘くはないさ 心遣いには感謝するが ね」

脱走少年を追っかける警備員たちは政府支給の部品を使ったサイボーグだった。じゃあここは政府の組織だ!
素子「われわれが突入すれば命令を出したサル部長は辞職か・・・話がうますぎるよ」
バト「この構図は妙だな」

倒れた少年を見つける警備員のおっさんたち。
「脱走三回は『洗脳』なのによ」
「機圧(学習装置のこと?)に負けたら道は二つ 洗脳(ゴーストバック)か死(ゴーストアウト)だ」



479 名前:攻殻機動隊3/4[sage 増えてゴメンウワァァァン] 投稿日:05/03/10 23:10:25 ID:???
素子たちは悩む。
素子「政府の洗脳センター・・・公安はなぜ我々に公式捜査させたいのか・・・」
バト「ワナだ サルの命令は存在しなかった おまえ疑似体験をかまされたのさ」
素子「私の防壁素子はそんな安物じゃないわよ!」
どの道突入はスキャンダル、火の粉をかぶるのは政治家か我々かそれともセンターの子供らか、とバトー。
素子は「全員突入用意!洗脳装置が顔を出したら突っ込むぞ!
(少年を洗脳しようとして装置が出るのを確認できたら突っ込むぞ!の意?)」と命令をかける。
「OH MY GHOST!」とはバトーの言。
素子はてきぱき準備しながら
「いつの時代にも我々のようなものは必要だ だから失うものはない
 スキャンダル工作 政治家の足の引き合い 子供の洗脳
 そういうクソ野郎どもを一掃するためサルと取引したんだ やってやろうじゃないの!

 そうしろとささやくのよ 私のゴーストが」

警備員に子グモが見つかる。素子は子グモを仕込んだトグサに脱出を命令。
敵は攻勢防壁(ハックしてきた相手から自分をブロック、さらに相手を攻撃するプログラム)をオペレーターに突っ込んでくる。
ショートして血を吐き倒れるオペレーター。
素子「行くぞバトー そいつはただのスピーカーだ 公安部が処理するさ」
バト「新しいプログラムを注入してか?ゴーストがないお人形は悲しいね」
フチコマに乗り出て行く二人。



480 名前:攻殻機動隊3.5/4[sage 増えてゴメンウワァァァン] 投稿日:05/03/10 23:11:13 ID:???
警備員は焼いたのが人工知能であることに気づき、敵はプロだ!と直感。
用水路から脱出しようとしたトグサは阻まれ、彼を連れ出そうとしたしたパズ、サイトー(ともにフチコマに乗る)も足止め。
イシカワは警備員の一人を殺すが、ハックされ洗脳されかけ、サイトー、そして素子も警備員からハックされ洗脳されかかる。
しかし素子はすんでのところでフチコマから脱出し洗脳から逃れる。
素子は相手が使ったゴースト進入鍵を複製、相手に逆流させ攻勢防壁を突っ込む。警備員は身代わり装置で逃れ、
「あのヘンな女隊長を抑えねば」と素子がいると思しきところへ行くが、そのとき素子は光学迷彩を掛けて爆弾を仕掛け、
警備員が来るのを待ち伏せていた。
打たれて警備員は降伏。
警備「あんたら一体なんなんだ!?」
素子「洗脳なんてのが大っ嫌いなゴーストさ 電脳倫理侵害現行犯で逮捕する」
脱走少年が気がついていたらしく素子の下へかけよる。
少年「僕らを外へ解放しに来てくれたんですね!?」
素子「はあ?
   何が望みだ?俗悪メディアに洗脳されながら種(ギム)をまかずに実(フクシ)を食べることか?
   興進国を犠牲にして」
少年「そっ そんな・・・」
素子「お前にだってゴーストがあるだろ 脳だってついてる 電脳にもアクセスできる」
再び光学迷彩で消えてゆく素子。「未来を創れ」
そんな事言われてもナ、と立ち尽くす少年。



481 名前:攻殻機動隊3.75/4[sage 増えてゴメンウワァァァン] 投稿日:05/03/10 23:12:37 ID:???
荒巻からの説明を受ける素子たち部隊。
あれは政府の洗脳装置の一つで私欲のため独走を始めたので他の見せしめになってもらったのだとか。
これを理由に辞職した議員はNATOのスパイだそうな。
次にこの時点でのボス(内務大臣)が出てきて
「少々派手になりすぎたな、特殊部隊設立の件だがこのようなことがあると難しいな」
などとほざきだしたため、むかっ腹立てた素子は警備員から取ったゴースト侵入素子を持ってこさせ、
「二秒だけ有線(電波でなくうなじのソケットに直接つなぐこと)させてもらえませんか」と言い、
ボスが有線したときに侵入、相手の腕を動かして顔に一発食らわせる。
さらばわが軍役の日々よ、とため息混じりに笑う素子。



482 名前:攻殻機動隊4/4[sage 増えてゴメンウワァァァン] 投稿日:05/03/10 23:13:59 ID:???
隊員たちに「一杯つきあえ」と素子、みんなでバーで愚痴っているところに「いいパンチだったな」と荒巻登場。
荒巻「わしとボスの考えは違う」
素子「そりゃそうだろ ボスが私が突入するかどうか試したりしない」(事なかれ主義だから?)
大臣は怒りくるって舞台の即時解散を決定したそうな。
荒巻は言い知らせと悪い知らせがある、という。
「国際的対テロ(素子が立てたがってた奴?)の予算が出たといったろあれはウソだ
 お前の申請額の約三倍の規模で国際救助隊が設立される」
微妙な表情で荒巻をうかがう素子。
「というのはタテマエで・・・予算の八割は『攻殻機動隊』の創設資金となる
 上は首相だけ責任はわしが持つ・・・階級なしの実力主義・・・最優先ライン
 犯罪の芽を探し出しこれを除去する・・・お前やわしが心から望んでいた攻性の組織だ
 質はお前たち次第だが」
驚愕する素子。自分の要望のさらに上を行くことが実現したのだ。
明朝六時に誓約書にサインして持って来いといい去る荒巻。
「してやられたなボスも施設も俺たちも」とイシカワ。
「えへへっ」と笑う素子。
席をはずしていて話を聞いてなかったバトーが戻ってくる。
「笑うならもうひとつ面白いことがあるぜ すぐそこでサル親父の車見つけたんでタイヤに花火仕掛けてやった!」
「へっ!?」
あわてて外に駆け出しすと車が煙を上げていた。「部長!」と車のドアを開け叫ぶ素子。
しかしその後ろには平然とした顔の荒巻が。
「ご苦労だなパンク修理か?車両課に回せ明日遅れるな」
ヘルメットをかぶり単車でビーッと走っていく荒巻。バトーのやることくらい予想できないとやってけないということか。
素子「くそォまたスカされた 部長ッッ!」
腹立ち紛れに車の破片を叩きつけて怒鳴る素子。とまった荒巻に表情を一転させておほほとわらい
「高級払ってね(はあと)」

最後のコマで、
脱走少年がモニタで各部署?を見つつ仕事しながら「肉もエアコンも買えないようもっと働いてくれよう」と泣きながら仲間に訴え
仲間は「あっもう休憩の時間だ」「オヤツ出ないのはズルイ奴がいるからだナ」と苦労しつつも人間らしい生活が出来るようになったことを匂わせて終わり。