薔薇のために

Last-modified: 2008-09-28 (日) 13:21:01

薔薇のために/吉村明美

514 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 19:44:17 ID:???

未解決:薔薇のために
 枕野ゆりは祖母を失い、祖母の遺言から自分の母が生きていることを知り
母のいる北海道のお屋敷に行くが、そこで家政婦代わりにこき使われることになる。

 登場人物

母:薔子 奔放な性格の大女優。銀行家との間に長女芙蓉、
アメリカ人の映画監督との間に長男スミレ、親友の婚約者との間に次男葵をもうける。

長男:スミレ:婚約者セリをガンで失いアル中気味。セリに操を立てる女嫌いだが、
酔うとゆりに対し変態じみたシスコンと化す。

長女:芙蓉 マザコン男と破局した経験を持つ男嫌い。アンニュイな美女で
ゆりを可愛がる。

次男:葵 母親の元愛人に母親によって押し付けられ、いじめられて育った
ひねくれ者。スミレに同性愛感情を抱いているが、後にゆりに惚れてしまう。

ばあや:ゆりを鍛える家政婦。猫吉:芙蓉に求愛する漫画家。達観している。

ゆり:主人公。実は薔子の実子ではないことが中盤で判明。
枕野は薔子が葵の実父(薔子の親友の婚約者)と浮気していることを知り、葵の実父と
薔子の親友が娘ゆりを残して死んだ後、ゆりを薔子へのあてつけから自分と薔子
の戸籍に違法に入れた。(あと自分が病気で早死にするのが分かっていたため
薔子に苦労をかけないためにもすっぱり分かれる口実を探していたためらしい。)
枕野が死んだ後、枕野の母に育てられた。純真。


515 名前:薔薇のために[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 19:56:04 ID:???

 ゆりは最初家族から邪険に扱われるが、徐々にその純真さゆえに家族の
マスコット的存在に。(ゆりはデブでブスなのだが)

 ゆりが薔子の実子ではないことが判明、ゆりは家出するが、次男葵
と自分が異母兄弟であると知り、戻ってくる。ゆりにシスコン気味の
スミレはゆりへの愛情を通じて失恋のショックから立ち直りつつあるため
、ゆりと血がつながっていないということは彼には秘密にされる。

 葵はゆりが自分とだけ血がつながっていることを知り、ゆりへの思いを
自覚しショックを受ける。同時にゆりがスミレを好きだと知って、スミレ
へのライバル心を燃やす。芙蓉はゆりの家政婦のバイト先の漫画家で変人
猫吉に迫られ困惑するが、母親とうまくいっていないという共通項を発見し
恋仲に。

 セリにそっくりな悪女がスミレを誘惑したり、セリに同性愛感情を抱いていた
彼女の親友が現れてスミレの操を試すため彼を誘惑したり、葵の自称婚約者楓が押しかけてきたり
と連作形式でドタバタが繰り返される。


516 名前:薔薇のために[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 20:19:24 ID:???

 ゆりが事故にあった際、うわごとでスミレに告白したため、ゆりのスミレ
への想いや彼と血のつながりが無いことがばれてしまう。しかし、スミレは
ゆりへの想いを自覚し、2人は恋仲に。葵は2人を後押しし身を引く。

 スミレは実子ではないゆりを大事に育てた枕野に憧れ、彼の目指していた
作家という夢を引き継ぎ実現する。猫吉からゆりが彼の中のセリの存在を
受け入れていると聞かされたスミレはゆりにプロポーズする。

 薔子はゆりからスミレとの結婚のために、枕野のやった戸籍改ざんを
正してほしいといわれ反発する。枕野を彼女なりに愛していた薔子は、ゆりを
戸籍の上だけでも実子と偽りつづけることで、彼とのつながりを残しておきたかったのだ。

 薔子は四人目の子を妊娠しており、妊娠中毒で突然死にかける。男好きで
子どもに目を向けない母に反発していた芙蓉は錯乱するが、家族の支えで
生き延びた母を受け入れる決意をする。
 妊娠中毒による死産という経験を通じて子供への愛情に目覚めた薔子は
ゆりとスミレの結婚を認めるが、条件として自分の若い頃のウェディングドレス
を着ることを提示してくる。

 母の挑戦を受けて立ち、ゆりはダイエットに成功。美しくなって式に臨む。
今までの登場人物全員集合の結婚式でフィナーレ。その場で猫吉と芙蓉も
婚約する。ゆりはリバウンドしで元の体型に戻ったが幸せな母になり、失恋した葵は40代で
結婚する。


どちらかと言うと連作形式で各キャラの心情の変化を追う作品だと思います。
葵の初期のころのスミレLOVEの変態ぶりとか、セリに操を立てるスミレの
ヘタレぶりや酔ったときのシスコン変態ぶりの二重人格とかは結構笑えます。


517 名前:薔薇のために[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 20:45:48 ID:???

人間関係がわかりにくいので解説を追加。


1薔子は銀行家の夫との間に芙蓉をもうけ、芙蓉を夫に押し付け離婚。


2その後アメリカ人映画監督との間にスミレをもうけ、また子を残し離婚。


3その後枕野一郎と同棲しつつ、親友萌子(ゆりを妊娠中)の婚約者草薙と
浮気、草薙の子葵を妊娠。
枕野は萌子と草薙が事故死した後、前述の理由からゆりを自分と薔子の
実子と偽り届ける。薔子と枕野、これが原因で破局。ゆりは病気の枕野
とその母が育てる。


3薔子、その後俳優と再婚。草薙との子葵を出産。
離婚時俳優(葵とは血のつながりなし)に葵を押し付ける。


4芙蓉、スミレ、葵が次々と薔子のもとに戻されてくる。


5ゆり、戸籍上の母、薔子を実母と思い頼ってくる。ここから物語スタート。


時系列順にいってこんな感じです。読んでいる最中でもたまにこんがらがります。


518 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 21:01:42 ID:???

うん、あらすじ読んでても誰が誰やらこんがらがった
けど結構面白そう


519 名前:薔薇のために[sage] 投稿日:2007/10/12(金) 21:18:20 ID:???

基本的に517の薔子の男性遍歴が根となった、薔子や三人の実子の人間関係
のもつれや各キャラのトラウマがストーリーの中心にあって、様々な事件が
起こる。それを純真なゆりが解決していくという感じです。そこにゆりを
巡るスミレと葵の三角関係が絡んでくるという感じでしょうか。

 
かなり長い作品な上、一発キャラもバンバン出てくるので、一話一話あらすじ
書いていくと悲惨なことに・・。ただ、キャラは面白いしほろっとくる場面も
多いのでおすすめです。