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開始行:
TITLE:自動車のスピードワーニング装置
RIGHT:初出 2007-4-22
RIGHT:最終更新 2011-12-3
RIGHT:製作時期 2007-4
LEFT:
&size(16){ソース公開の[[&size(16){''%%%車速パルス変換器%%%''};>digital-speed-meter#speed-pulse-modifier]]とソース公開の[[&size(16){''%%%スピードメータ%%%''};>digital-speed-meter]]の''自作''を扱った[[&size(16){''%%%新しいページ%%%''};>digita
#br
(2016-1-23追記)本ページで紹介している速度警報装置は、殆ど周辺機能を持っていない余り物のPICを使って、間に合わせで作ったもので、技術的に参考になりません。もっと真っ当なページを作成した2010年頃からは(一応残しとくけど)あまりアクセスして欲しくな
(いつまで経っても本ページに真っ先にアクセスされる例が多いので書かせて頂きました。)
----
#br
[[&ref(speed-warning_1_s.jpg);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_1_b.jpg&refer=speed-warning]]
自動車に取り付ける速度警報装置の自作です。
設定しておいた速度(たとえば107km/h)以上に達するとダイソーの防犯ブザーを鳴らしてスピードの超過を警報します。
#br
ファームウェアを少しだけ改造すれば速度域によって鳴らし方を変えることもできます。たとえば90~100km/hは「プルプルプル、プルプルプル...」と鳴らし、100~110km/hは「プルプル、プルプル...」と鳴らすなど...普通は最初からそのように作ると思いますが、
#br
ありあわせのものを寄せ集めて作りました。デッドストックとなっていたPIC16F84A、ジャンクからサルベージしたL7805CY、2SK2607、セラロック、ケーブルを使用しています。
#br
#contents
** 車速パルスについて [#n6928976]
よほど古い車でない限り、車速は車速パルス信号から取得できます。
%%車速パルス信号をプルアップすれば矩形波が得られます。%%(2010-8-22追記)プルアップは必要がない環境が殆どのようです。
%%※マイコン内のweak pull-upは利用できないと思います。%%
#br
この車速パルスはJISで定められていて国内各社だいたい共通の基本仕様に準拠していますが、メーカー・車種によって1回転あたりのパルス数にいくつかの種類があり、それらは4パルス、8パルス、16パルス等の呼び方で区別されています(記憶だけで書いている
#br
車速パルスの仕様はかなり以前に定められたものなので、かなり古いマイコンにとって都合の良いものになっています。つまり現在のマイコンの実力と比べると非常に低い周波数のパルス波となっています。
#br
我が家のトヨタ車は4パルスを採用していますが、この場合、時速100km/hでも70Hzほどしかなく、速度を1km/h単位まで知ろうと思えば、1秒半くらいのサンプリング時間が必要ということになります。これは速度計を作る場合には厳しい仕様ですが、スピード警報器
&color(Blue){(2008-3-30追記)%%ちょっと説明不足でしたが、いまどきの車種だと4パルスなんてことはなく、もっと高い周波数の車速パルスを採用していますので、本ページの「超簡単工作+超簡単ファームウェア」でもkm/h毎のような小刻みな速度設定が十分可能
#br
各車種別の車速パルスの取り出し先等の情報はカーナビメーカーのホームページ等から取得できます。
たとえば、
[[Clarion Japan クラリオン カーナビ カーオーディオ 車種別取付ガイド:http://www.clarion.com/jp/ja/support/fitting/index.html]]
[[製品取付け情報 | ALPINE Japan:http://www.alpine.co.jp/support/fitting/]]
[[ECLIPSE 車速信号接続ガイド:http://eclipse-spd.net/]]
ただしこれらのページから全ての車種・グレードにおいて正確な情報が得られるわけではありません。私の少ない経験でも幾度か間違いを発見しています。くるまの販売店から資料をいただくことも一つの方法です。販売店の資料は正確なんですが、素人が理解しにく
#br
車内の配線は少なくとも日本車の場合は普通はきちんと''種類每に色分け''されています。なので資料なんかなくてもある程度何とかなりますし、資料があっても間違いを防ぐ為に必ず線の色(模様も含む)を確認するべきです。
&aname(rev-measure);
** 回転数(パルス数)の検出法について [#h521eb5e]
COLOR(BLUE):※[[PICを使ったお手軽DCファン回転数計>dcfan-cntr]]にPICに特化した内容があります。
#br
簡単に言いまして、
+一定時間中のパルス数を数える方法(サンプリング時間一定)
+一定数パルス間の時間をはかる方法(個数一定)
があります。
#br
非常に低い周波数のパルス波である車速信号を使って、たとえば速度計を作らなければならい場合、検出法の選択は重要です。2の方法を採用したとしても、速度域によって観察個数を変更することも必要かもしれません。
#br
%%ただし、本機はCOLOR(BLUE):''比較的高い''COLOR(NORMAL):一つの速度に対応するだけなのでどちらの方法を選んでも優劣は全くないと思います。%%[[これ>rev-cntr]]とか[[これ>dcfan-cntr]]で慣れ親しんだ1の方法を用いました。
#br
(2007-6-25)比較的高い速度とはいっても、4パルスだとやはりまだkm/h単位で設定するにはパルス数が不足です。レスポンスのことを考慮すると、今以上にサンプリング時間を延ばすわけにもいかないので、制限値をkm/h単位で設定したい場合は2の方法に変更した
&aname(pulse-rate-convert);
** (余談1)パルスの変換について [#u03fdbc8]
車速パルスの1/偶数への間引くこと(分周)はごく簡単なロジックと貧弱なマイコン(あるいはディスクリート)でおこなうことができます。しかしパルスを整数倍に増やすこと(逓倍)は周波数が常に変化する車速パルスの場合困難な処理です。詳しくは[[%%%このペー
#br
一応ここでも8パルスから4パルスへの変換などのパルス数変換の仕組みを簡単に説明しておきます。
-パルス数を1/2(もしくは1/偶数)に間引く変換(=パルスの分周)
--マイコンの外部割り込み(入力ポートの立下り・立ち上りのいずれかのみに反応するタイプの割り込み)を使用。
--マイコンのタイマ割り込みは使用しない(必要ない)。
--割り込みを一度おきに無視する仕組みを作り、無視しないケースでは出力ポートをLoの場合はHiに、Hiの場合はLoにトグルする処理をおこなう。
#br
-パルス数を2倍に増やす変換(=パルスの逓倍:大変難しい)
--外部割込みと外部割込みの間の時間を計測し、それに応じて生成するべきパルス波の周期をを予測します。分周とは比較にならない程困難な処理です。具体的には[[%%%このページ%%%>digital-speed-meter#speed-pulse-multiplier]]の説明や、ソースの中身を参照
** (余談2)メーカー純正スピードメーターのスゴさ [#w345ddaa]
これを見て下さい。停車直後の瞬間を撮影したものです。
&ref(speed-warning_3_s.jpg,nolink);
左のメーカー純正スピードメーターの表示は既に0km/hになっていますが、右のスピードモニター・プラス No.4015ではまだ2km/hと表示されています。実際にはあまりに瞬間のことで写せなかったのですが、左が0km/h、右が4km/hの瞬間もあります。
#br
[[%%%ここ%%%>#rev-measure]]を読むとわかると思いますが、現行の4パルスとか8パルスとかの車速パルスは速度が減るに従って信号が送られてくる頻度も減ってくるわけで、低速時に表示の追随性を上げるのは困難です。スピードモニター・プラス No.4015のように
#br
それなのにメーカー純正スピードメーターの表示はまるでアナログ時代のように素早く実際の速度に追従します。この表示の素早さは予測機能を持ったアルゴリズムを導入しない限り到底実現不可能です。メーカー純正スピードメーターの開発者は「アナログメーター
#br
※余談の余談:写真の車は3代目(ZVW30)プリウス(標準タイヤが195/65R15のグレード)です。スピードモニター・プラス No.4015には補正機能があるので高速道路のキロポストなどを使って距離計と速度計をほぼ正確に本当の距離と速度を表示するように補正すること
純正距離計(オドメーター)=ほぼ実際に一致
純正速度計(スピードメーター)=実際の約8%増し
であることがわかりました。
#br
3代目プリウスの車速パルスの取り出しに関する情報を掲載します。09年にディーラーから頂き、利用したものです。
[[&color(Blue){''%%%その1%%%''};:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=prius-zvw30-connecors_1_b.jpg&refer=speed-warning]] [[&color(Blue){''%%%その2%%%''};:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=
いろいろなデータを全部で12枚頂いたのですが、実際に車速取り出しに関係ありそうなのはせいぜいこの4枚だけでした。この4枚に関してもたしか結局「その1」だけで間に合ったような気がするのですが、もしかすると「その3」に記載のコネクターをを利用したかも
(2011-12-3追記)書いた方が親切だなと思いながらも不精して書いてなかったことを書きます。たとえばバッテリーを外さずにパネルを外す作業をしているときに中途半端な状態でパワースイッチを押してしまって、コンピュータがエラーを検知した状態になってしま
** 防犯ブザーの利用 [#l0f94ddc]
ダイソーの防犯ブザーはこのような用途には理想的だと思います。僅か105円で電圧をかけるだけで大音量で鳴るブザーが手に入ります。
元々電池3個仕様なので5V電源で使用できます。
#br
リードスイッチを取り外し、電源ケーブルを取り付けています。ダイソーの精密ハンドドリルで簡単に加工できます。
#br
5Vの電圧を与えた際の電流値は170mAでした。そこでジャンクFETで駆動することにしました。
** 本機作成の経緯 [#i2bccd0d]
本機(本作例)は私の車に取り付ける為に作成したものではありません。スピード違反を絶対にしたくない人の為に作成したものです。その人の車には既に[[永井電子のスピードモニター・プラス No.4015:http://www.nagaidenshi.co.jp/MONITOR/4015.shtml]]が装着
※現在は[[こちら>#modify]]のようにちょっと使い方を変更しています。
** 取り付けについて [#p73740b9]
前段で触れたように私の取り付け環境には既に車速パルスを利用する別の機器が装着されています。配線もそれを利用しています。別の機器の配線中に5ピンのコネクタが使われている部分がありますのでそこに中間コネクタの形で本機のコネクタを割り込ませて装着
#br
ヒューズは別の機器のものを共用しているという形になります。元々その機器用のヒューズは1Aでしたが、本機にかなり電流が流れるので1.5Aに換装しました。
#br
プルアップ抵抗も別の機器のものを共用しています。本機には取り付けていません。本機を単独で使用する場合は必ずプルアップ抵抗を追加する必要があります(確認済みです)。もちろんヒューズも追加するべきでしょう。
#br
この取り付け仕様は、別の機器の駆動電圧が(本機の)5V駆動PICのスレッショルド電圧から5Vの間であることを前提にしています。もちろんPICの入力ポートが十分にハイインピーダンスであることもこの仕様を支えています。
#br
細かく書くと、ここは紙面を費やすところだと思います。
本機は車側とは、車速パルス、電源、アースの3本しか接続する必要がありません。
車速パルスはECU以外の場所からも取得できる場合が多いと思います。たとえば私の場合ですと、車速パルスはセンターコンソールのエアコンコンピュータ、ハンドル下のパワステコントロールユニットからも取り出すことが出来ます。
電源はヒューズボックスから取り出すのが最も簡単だと思います。
** 回路図 [#l5a28208]
[[&ref(speed-warning_circt_s.png);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_circt_b.png&refer=speed-warning]]
ものすごーく簡潔な回路です。
本機が商品なら水晶を使用しなければならないところですが、アマチュア工作なのでセラロックを使用しています。(多少の精度が必要ですし、使用環境の温度変化も激しいのでさすがに内部RC発振は使用していません)。
ちなみに図中の他の機器のプルアップを利用できない場合に取り付ける抵抗についてですが、実際にその場合の動作確認もおこなっています。&color(Blue){(2010-8-22追記)ただし実際にはプルアップ抵抗はそもそも全く必要のない場合が殆どのようです。};
#br
BSch3V形式(zip圧縮)
&ref(speed-warning_circt.zip,nolink);
&aname(source);
** ソース [#eff8230a]
MPASM形式
&ref(speed-warning.asm,nolink);
※ieの場合、直接開けないことがあるようです。
自由にお使い下さい。
#br
(2010-5-5追記)
スピードメーターを自作したいと思った方の中には、webでソースを探しまくったけど、どのページもソース非公開だったという経験をお持ちの方も多いでしょう(特に今、ここを読んでいる方の中には)。自動車の改造ファンの世界ではアマチュアでもソースを公開し
そんな中、[[ビット・トレード・ワン:http://bit-trade-one.co.jp]]という会社では、[[%%%自作できるスピードメータのソースの公開%%%:http://a-desk.jp/modules/forum_car/index.php?cat_id=2]]を始めました。儲けはPIC18F2420を用いたキットや基板の販売で
&aname(modify);
** ちょっとした改造 [#ff6bb7e3]
[[&ref(speed-warning_2_s.jpg);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_2_b.jpg&refer=speed-warning]]
現在は空きスペースにスイッチを取り付けて、走行中にON・OFF可能にしています。
#br
運用開始後しばらく後に、本機は69km/h以上でブザーが鳴る設定に変更しました。そして高速道で鳴りっぱなしとならないように高速道の乗り降り時に(走行中に)OFF・ONできるようにしました。[[永井電子のスピードモニター・プラス No.4015:http://www.nagaiden
#br
改造内容はあまりに簡単なので、改造後の回路図、ソースは載せません。お察しがつくと思いますが、入力を1ポート追加し、ソースに2、3行追加しただけです。
#br
#br
* ご要望、ご意見、質問を下のフォームにどうぞ&br;(でもここより、[[掲示板>board]]や[[書き込みフォーム>form]]のページに書いて頂いた方が気づき易いと思います。) [#g8c10fc5]
#areaedit(nofreeze,noauth,btn:[修正(書き間違った場合にご利用下さい)])
- 図中の他の機器のプルアップを利用できない場合に取り付ける抵抗についてですが これは別に12V電源を抵抗を通して車速信号に送ったら良いのでしょうか -- [[gori]] &new{2010-08-18 (水) 18:39:55};
- &size(16){違います。プルアップ抵抗は、(使うとしたら)5Vで動作するマイコンの入力の為ですから5Vの電源と接続します。でもそもそも必要がない場合が殆どです。}; -- [[disklessfun]] &new{2010-08-22 (日) 19:20:20};
- 1年前の記事にあれなんですが、レギュレータのOUTに変な負荷がかかるようにみえました。ダイオードなりが必要そう。 -- [[lightz]] &new{2011-03-17 (木) 14:35:54};
- 教えてください。0V→5V→0V→5Vのパルス信号の対応スピードメーターをプリウスに装着できますか?又、出来ない場合変換機等が有るか教えてください? -- [[tonton]] &new{2011-06-02 (木) 00:04:57};
- そう言われればプリウスの車速パルス線には「スピードモニター・プラス No.4015」しか繋いだことがないので5Vだと確認してないですね。多分No.4015は12Vにも対応しちゃってるでしょう。でもトヨタだから多分5Vですよ。パルスの種類は4パルスです。多分世間
- 最近のクルマのメーターはもっとパルスの多いABSからの信号で動いてます -- [[まさぽん]] &new{2013-07-01 (月) 10:00:16};
- 注意:まさぽんさんからのレスは余談です。最近の車にも(周波数の低い)車速パルス信号は(まず殆ど)あります。''まさぽんさんからの情報はユーザがサードパーティのメータ類を取り付ける話にはほぼ関係ありませんので、誤解なきようお願いします。''&br;&br;
- 中期(年式確認しませんでした)のプリウスは速度パルスが12v出力でした。 -- [[koi]] &new{2013-12-20 (金) 22:04:11};
- ↑補足)速度パルスの取り出しはオーディオ裏のカプラーからです。 -- [[koi]] &new{2013-12-20 (金) 22:08:37};
#comment
#areaedit(end)
終了行:
TITLE:自動車のスピードワーニング装置
RIGHT:初出 2007-4-22
RIGHT:最終更新 2011-12-3
RIGHT:製作時期 2007-4
LEFT:
&size(16){ソース公開の[[&size(16){''%%%車速パルス変換器%%%''};>digital-speed-meter#speed-pulse-modifier]]とソース公開の[[&size(16){''%%%スピードメータ%%%''};>digital-speed-meter]]の''自作''を扱った[[&size(16){''%%%新しいページ%%%''};>digita
#br
(2016-1-23追記)本ページで紹介している速度警報装置は、殆ど周辺機能を持っていない余り物のPICを使って、間に合わせで作ったもので、技術的に参考になりません。もっと真っ当なページを作成した2010年頃からは(一応残しとくけど)あまりアクセスして欲しくな
(いつまで経っても本ページに真っ先にアクセスされる例が多いので書かせて頂きました。)
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[[&ref(speed-warning_1_s.jpg);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_1_b.jpg&refer=speed-warning]]
自動車に取り付ける速度警報装置の自作です。
設定しておいた速度(たとえば107km/h)以上に達するとダイソーの防犯ブザーを鳴らしてスピードの超過を警報します。
#br
ファームウェアを少しだけ改造すれば速度域によって鳴らし方を変えることもできます。たとえば90~100km/hは「プルプルプル、プルプルプル...」と鳴らし、100~110km/hは「プルプル、プルプル...」と鳴らすなど...普通は最初からそのように作ると思いますが、
#br
ありあわせのものを寄せ集めて作りました。デッドストックとなっていたPIC16F84A、ジャンクからサルベージしたL7805CY、2SK2607、セラロック、ケーブルを使用しています。
#br
#contents
** 車速パルスについて [#n6928976]
よほど古い車でない限り、車速は車速パルス信号から取得できます。
%%車速パルス信号をプルアップすれば矩形波が得られます。%%(2010-8-22追記)プルアップは必要がない環境が殆どのようです。
%%※マイコン内のweak pull-upは利用できないと思います。%%
#br
この車速パルスはJISで定められていて国内各社だいたい共通の基本仕様に準拠していますが、メーカー・車種によって1回転あたりのパルス数にいくつかの種類があり、それらは4パルス、8パルス、16パルス等の呼び方で区別されています(記憶だけで書いている
#br
車速パルスの仕様はかなり以前に定められたものなので、かなり古いマイコンにとって都合の良いものになっています。つまり現在のマイコンの実力と比べると非常に低い周波数のパルス波となっています。
#br
我が家のトヨタ車は4パルスを採用していますが、この場合、時速100km/hでも70Hzほどしかなく、速度を1km/h単位まで知ろうと思えば、1秒半くらいのサンプリング時間が必要ということになります。これは速度計を作る場合には厳しい仕様ですが、スピード警報器
&color(Blue){(2008-3-30追記)%%ちょっと説明不足でしたが、いまどきの車種だと4パルスなんてことはなく、もっと高い周波数の車速パルスを採用していますので、本ページの「超簡単工作+超簡単ファームウェア」でもkm/h毎のような小刻みな速度設定が十分可能
#br
各車種別の車速パルスの取り出し先等の情報はカーナビメーカーのホームページ等から取得できます。
たとえば、
[[Clarion Japan クラリオン カーナビ カーオーディオ 車種別取付ガイド:http://www.clarion.com/jp/ja/support/fitting/index.html]]
[[製品取付け情報 | ALPINE Japan:http://www.alpine.co.jp/support/fitting/]]
[[ECLIPSE 車速信号接続ガイド:http://eclipse-spd.net/]]
ただしこれらのページから全ての車種・グレードにおいて正確な情報が得られるわけではありません。私の少ない経験でも幾度か間違いを発見しています。くるまの販売店から資料をいただくことも一つの方法です。販売店の資料は正確なんですが、素人が理解しにく
#br
車内の配線は少なくとも日本車の場合は普通はきちんと''種類每に色分け''されています。なので資料なんかなくてもある程度何とかなりますし、資料があっても間違いを防ぐ為に必ず線の色(模様も含む)を確認するべきです。
&aname(rev-measure);
** 回転数(パルス数)の検出法について [#h521eb5e]
COLOR(BLUE):※[[PICを使ったお手軽DCファン回転数計>dcfan-cntr]]にPICに特化した内容があります。
#br
簡単に言いまして、
+一定時間中のパルス数を数える方法(サンプリング時間一定)
+一定数パルス間の時間をはかる方法(個数一定)
があります。
#br
非常に低い周波数のパルス波である車速信号を使って、たとえば速度計を作らなければならい場合、検出法の選択は重要です。2の方法を採用したとしても、速度域によって観察個数を変更することも必要かもしれません。
#br
%%ただし、本機はCOLOR(BLUE):''比較的高い''COLOR(NORMAL):一つの速度に対応するだけなのでどちらの方法を選んでも優劣は全くないと思います。%%[[これ>rev-cntr]]とか[[これ>dcfan-cntr]]で慣れ親しんだ1の方法を用いました。
#br
(2007-6-25)比較的高い速度とはいっても、4パルスだとやはりまだkm/h単位で設定するにはパルス数が不足です。レスポンスのことを考慮すると、今以上にサンプリング時間を延ばすわけにもいかないので、制限値をkm/h単位で設定したい場合は2の方法に変更した
&aname(pulse-rate-convert);
** (余談1)パルスの変換について [#u03fdbc8]
車速パルスの1/偶数への間引くこと(分周)はごく簡単なロジックと貧弱なマイコン(あるいはディスクリート)でおこなうことができます。しかしパルスを整数倍に増やすこと(逓倍)は周波数が常に変化する車速パルスの場合困難な処理です。詳しくは[[%%%このペー
#br
一応ここでも8パルスから4パルスへの変換などのパルス数変換の仕組みを簡単に説明しておきます。
-パルス数を1/2(もしくは1/偶数)に間引く変換(=パルスの分周)
--マイコンの外部割り込み(入力ポートの立下り・立ち上りのいずれかのみに反応するタイプの割り込み)を使用。
--マイコンのタイマ割り込みは使用しない(必要ない)。
--割り込みを一度おきに無視する仕組みを作り、無視しないケースでは出力ポートをLoの場合はHiに、Hiの場合はLoにトグルする処理をおこなう。
#br
-パルス数を2倍に増やす変換(=パルスの逓倍:大変難しい)
--外部割込みと外部割込みの間の時間を計測し、それに応じて生成するべきパルス波の周期をを予測します。分周とは比較にならない程困難な処理です。具体的には[[%%%このページ%%%>digital-speed-meter#speed-pulse-multiplier]]の説明や、ソースの中身を参照
** (余談2)メーカー純正スピードメーターのスゴさ [#w345ddaa]
これを見て下さい。停車直後の瞬間を撮影したものです。
&ref(speed-warning_3_s.jpg,nolink);
左のメーカー純正スピードメーターの表示は既に0km/hになっていますが、右のスピードモニター・プラス No.4015ではまだ2km/hと表示されています。実際にはあまりに瞬間のことで写せなかったのですが、左が0km/h、右が4km/hの瞬間もあります。
#br
[[%%%ここ%%%>#rev-measure]]を読むとわかると思いますが、現行の4パルスとか8パルスとかの車速パルスは速度が減るに従って信号が送られてくる頻度も減ってくるわけで、低速時に表示の追随性を上げるのは困難です。スピードモニター・プラス No.4015のように
#br
それなのにメーカー純正スピードメーターの表示はまるでアナログ時代のように素早く実際の速度に追従します。この表示の素早さは予測機能を持ったアルゴリズムを導入しない限り到底実現不可能です。メーカー純正スピードメーターの開発者は「アナログメーター
#br
※余談の余談:写真の車は3代目(ZVW30)プリウス(標準タイヤが195/65R15のグレード)です。スピードモニター・プラス No.4015には補正機能があるので高速道路のキロポストなどを使って距離計と速度計をほぼ正確に本当の距離と速度を表示するように補正すること
純正距離計(オドメーター)=ほぼ実際に一致
純正速度計(スピードメーター)=実際の約8%増し
であることがわかりました。
#br
3代目プリウスの車速パルスの取り出しに関する情報を掲載します。09年にディーラーから頂き、利用したものです。
[[&color(Blue){''%%%その1%%%''};:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=prius-zvw30-connecors_1_b.jpg&refer=speed-warning]] [[&color(Blue){''%%%その2%%%''};:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=
いろいろなデータを全部で12枚頂いたのですが、実際に車速取り出しに関係ありそうなのはせいぜいこの4枚だけでした。この4枚に関してもたしか結局「その1」だけで間に合ったような気がするのですが、もしかすると「その3」に記載のコネクターをを利用したかも
(2011-12-3追記)書いた方が親切だなと思いながらも不精して書いてなかったことを書きます。たとえばバッテリーを外さずにパネルを外す作業をしているときに中途半端な状態でパワースイッチを押してしまって、コンピュータがエラーを検知した状態になってしま
** 防犯ブザーの利用 [#l0f94ddc]
ダイソーの防犯ブザーはこのような用途には理想的だと思います。僅か105円で電圧をかけるだけで大音量で鳴るブザーが手に入ります。
元々電池3個仕様なので5V電源で使用できます。
#br
リードスイッチを取り外し、電源ケーブルを取り付けています。ダイソーの精密ハンドドリルで簡単に加工できます。
#br
5Vの電圧を与えた際の電流値は170mAでした。そこでジャンクFETで駆動することにしました。
** 本機作成の経緯 [#i2bccd0d]
本機(本作例)は私の車に取り付ける為に作成したものではありません。スピード違反を絶対にしたくない人の為に作成したものです。その人の車には既に[[永井電子のスピードモニター・プラス No.4015:http://www.nagaidenshi.co.jp/MONITOR/4015.shtml]]が装着
※現在は[[こちら>#modify]]のようにちょっと使い方を変更しています。
** 取り付けについて [#p73740b9]
前段で触れたように私の取り付け環境には既に車速パルスを利用する別の機器が装着されています。配線もそれを利用しています。別の機器の配線中に5ピンのコネクタが使われている部分がありますのでそこに中間コネクタの形で本機のコネクタを割り込ませて装着
#br
ヒューズは別の機器のものを共用しているという形になります。元々その機器用のヒューズは1Aでしたが、本機にかなり電流が流れるので1.5Aに換装しました。
#br
プルアップ抵抗も別の機器のものを共用しています。本機には取り付けていません。本機を単独で使用する場合は必ずプルアップ抵抗を追加する必要があります(確認済みです)。もちろんヒューズも追加するべきでしょう。
#br
この取り付け仕様は、別の機器の駆動電圧が(本機の)5V駆動PICのスレッショルド電圧から5Vの間であることを前提にしています。もちろんPICの入力ポートが十分にハイインピーダンスであることもこの仕様を支えています。
#br
細かく書くと、ここは紙面を費やすところだと思います。
本機は車側とは、車速パルス、電源、アースの3本しか接続する必要がありません。
車速パルスはECU以外の場所からも取得できる場合が多いと思います。たとえば私の場合ですと、車速パルスはセンターコンソールのエアコンコンピュータ、ハンドル下のパワステコントロールユニットからも取り出すことが出来ます。
電源はヒューズボックスから取り出すのが最も簡単だと思います。
** 回路図 [#l5a28208]
[[&ref(speed-warning_circt_s.png);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_circt_b.png&refer=speed-warning]]
ものすごーく簡潔な回路です。
本機が商品なら水晶を使用しなければならないところですが、アマチュア工作なのでセラロックを使用しています。(多少の精度が必要ですし、使用環境の温度変化も激しいのでさすがに内部RC発振は使用していません)。
ちなみに図中の他の機器のプルアップを利用できない場合に取り付ける抵抗についてですが、実際にその場合の動作確認もおこなっています。&color(Blue){(2010-8-22追記)ただし実際にはプルアップ抵抗はそもそも全く必要のない場合が殆どのようです。};
#br
BSch3V形式(zip圧縮)
&ref(speed-warning_circt.zip,nolink);
&aname(source);
** ソース [#eff8230a]
MPASM形式
&ref(speed-warning.asm,nolink);
※ieの場合、直接開けないことがあるようです。
自由にお使い下さい。
#br
(2010-5-5追記)
スピードメーターを自作したいと思った方の中には、webでソースを探しまくったけど、どのページもソース非公開だったという経験をお持ちの方も多いでしょう(特に今、ここを読んでいる方の中には)。自動車の改造ファンの世界ではアマチュアでもソースを公開し
そんな中、[[ビット・トレード・ワン:http://bit-trade-one.co.jp]]という会社では、[[%%%自作できるスピードメータのソースの公開%%%:http://a-desk.jp/modules/forum_car/index.php?cat_id=2]]を始めました。儲けはPIC18F2420を用いたキットや基板の販売で
&aname(modify);
** ちょっとした改造 [#ff6bb7e3]
[[&ref(speed-warning_2_s.jpg);:http://wikiwiki.jp/disklessfun/?plugin=attach&pcmd=open&file=speed-warning_2_b.jpg&refer=speed-warning]]
現在は空きスペースにスイッチを取り付けて、走行中にON・OFF可能にしています。
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運用開始後しばらく後に、本機は69km/h以上でブザーが鳴る設定に変更しました。そして高速道で鳴りっぱなしとならないように高速道の乗り降り時に(走行中に)OFF・ONできるようにしました。[[永井電子のスピードモニター・プラス No.4015:http://www.nagaiden
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改造内容はあまりに簡単なので、改造後の回路図、ソースは載せません。お察しがつくと思いますが、入力を1ポート追加し、ソースに2、3行追加しただけです。
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* ご要望、ご意見、質問を下のフォームにどうぞ&br;(でもここより、[[掲示板>board]]や[[書き込みフォーム>form]]のページに書いて頂いた方が気づき易いと思います。) [#g8c10fc5]
#areaedit(nofreeze,noauth,btn:[修正(書き間違った場合にご利用下さい)])
- 図中の他の機器のプルアップを利用できない場合に取り付ける抵抗についてですが これは別に12V電源を抵抗を通して車速信号に送ったら良いのでしょうか -- [[gori]] &new{2010-08-18 (水) 18:39:55};
- &size(16){違います。プルアップ抵抗は、(使うとしたら)5Vで動作するマイコンの入力の為ですから5Vの電源と接続します。でもそもそも必要がない場合が殆どです。}; -- [[disklessfun]] &new{2010-08-22 (日) 19:20:20};
- 1年前の記事にあれなんですが、レギュレータのOUTに変な負荷がかかるようにみえました。ダイオードなりが必要そう。 -- [[lightz]] &new{2011-03-17 (木) 14:35:54};
- 教えてください。0V→5V→0V→5Vのパルス信号の対応スピードメーターをプリウスに装着できますか?又、出来ない場合変換機等が有るか教えてください? -- [[tonton]] &new{2011-06-02 (木) 00:04:57};
- そう言われればプリウスの車速パルス線には「スピードモニター・プラス No.4015」しか繋いだことがないので5Vだと確認してないですね。多分No.4015は12Vにも対応しちゃってるでしょう。でもトヨタだから多分5Vですよ。パルスの種類は4パルスです。多分世間
- 最近のクルマのメーターはもっとパルスの多いABSからの信号で動いてます -- [[まさぽん]] &new{2013-07-01 (月) 10:00:16};
- 注意:まさぽんさんからのレスは余談です。最近の車にも(周波数の低い)車速パルス信号は(まず殆ど)あります。''まさぽんさんからの情報はユーザがサードパーティのメータ類を取り付ける話にはほぼ関係ありませんので、誤解なきようお願いします。''&br;&br;
- 中期(年式確認しませんでした)のプリウスは速度パルスが12v出力でした。 -- [[koi]] &new{2013-12-20 (金) 22:04:11};
- ↑補足)速度パルスの取り出しはオーディオ裏のカプラーからです。 -- [[koi]] &new{2013-12-20 (金) 22:08:37};
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