【フィーヤ】

Last-modified: 2020-03-24 (火) 01:56:21

概要

レーンの外伝クエストに登場する【ウェディ】の少女。

人物

両親はおらず、レーンの村で拾われた少女。
幼いながら生まれつき人の死が分かる能力があり、警告のつもりで「…が死ぬ」と発した言葉が村人からは死の言葉を使う少女と誤解され忌み嫌われていた。

過去の事件

ある日、婚礼直前の花嫁の死を予知してしまう。
その花嫁【ダーリア】と花婿【レグ】は村でも数少ないフィーヤの理解者であったが、逆にその事で村人たちが激昂。
心無い村人たちに薬で言葉を奪われ、浜辺の洞窟に幽閉されてしまった。
 
しかし、フィーヤはなんとか花嫁を助けようと洞窟を抜けだして現場に駆け付けるが花嫁は死亡、フィーヤが殺したと勘違いし逆上した村人たちは武器を手に幼い少女に手をかけた。
 
その時、村にとある神官が滞在していてこの惨劇を目撃。
 
神官は重傷を負って瀕死ながらもまだ息のあったフィーヤをかくまい、村人にはフィーヤが死んだため自分が亡骸を引き取ると嘘をついて納得させると同時に、この事件を忘れない様、フィーヤの名を取った孤児院を作って事件を語り継ぐ様村人たちに強く戒めた。
 
しかし、村では黒歴史としてこの事件はその後も語り継がれず、孤児院の名前だけが残るだけの結果となった。
現在この事件を知っているのはバルチャ老や教会の神官など少数でしかない。
 
その後、神官はフィーヤを「死の言葉」から救うために様々な手を尽くしたが、そもそも一種の予知能力のようなものであったフィーヤの力を「死を呼び起こす言葉」と思い込んだ神官の行った行為はどれも失敗に終わる。
最後の希望であったブーナー熱帯雨林の清廉の大滝での祈りも効き目はなく、帰途で神官の深い絶望を知ったフィーヤは同じブーナー熱帯雨林にあるドルロイの滝に自らその身を投げた。

現在

死後、幽霊として【ルベカ】の命を狙う「命の輝きを飲み込む闇」の存在を伝えようとする。
 
しかし、「死の言葉を使う少女」としか記憶・伝承されていないために、やはり「死の宣告」と勘違いしたルベカからも「なぜ私を殺そうとするのか?」と思われてしまう。
 
ドルロイの滝でルベカに対面したときには薬の影響が残っているようでしゃべる事が出来ないため、ルベカに憑依して自身の気持ちとその存在を伝える。
 
そして、この「命の輝きを飲み込む闇」こそが、かつて件の花嫁を殺害した張本人だったことが判明する。
 
主人公によって「命の輝きを飲み込む闇」が撃破された後はルベカの命の輝きが戻ったと告げ、初めて自分の警告によって命が救われた事に喜びを表す。
 
最後は自分の理解者であった花嫁と花婿のところに行きたいと望み、ルベカによってその望みは果たされた。

フィーヤを助けた神官の日記・全文

今日私はひとりの少女を祈りの宿へと運んだ。
レーンの村のモノによればこのフィーヤという少女は死の言葉によって
多くの者を死に至らしめたという。
だがいかなる理由があろうとこんなと年端のいかない少女が村のものの手により殺められるなどあってはならない。
私はまだ息の合った少女を死んだと偽り連れてきたのだ。
私の回復呪文で今ならまだ助けられる。
少女の負った傷は快方へ向かっている。
だがその心は固く閉ざしたままでどうやら言葉も失っているようだ。
調べたところ薬を飲ませれたせいと分かった。
死の言葉に怯えた村人たちの仕業だろう
この少女が人を殺したのは事実なのか?
私の目にはこの少女が無垢で穢れ無き清水のように写っている。
人々にさげすまれにくまれたままたったひとりで生き続けることがこの少女の運命であるはずがない。
フィーヤは言葉を失っていたが死の言葉の持つ力は未だに彼女のなかに潜んでいることが分かった。
私はひとつの仮定を立てた。
死の言葉を持つ力そのものがこの彼女を操るようにして
悪事を果たしたのではないか。
この力を消せばフィーヤはまた普通の子として生きていくことができるかもしれない。
私はあらん限りの方法を試したがいずれも失敗に終わった。
だが決してあきらめない。
私はウェナ諸島で最も多く海の神が宿ると言われる清廉の大滝に最後の望みを託すことにした。
海の神のチカラを借り、命をかけて祈りを捧げれば可能性はある。
フィーヤを連れて清廉の大滝へ。
しかしそれも失敗に終わった。
私の心は絶望の中に堕ちていった。
だが、何より愚かだったのは私が感じた絶望をフィーヤにまで悟らせてしまったことだ。
清廉の大滝を離れ、ブーナー熱帯雨林を歩いていたその時。
不意にフィーヤがあらぬ方向へ走り出した。
後を追った私が見たものは…。
ドルロイの滝に身を投じたフィーヤの姿だった。
フィーヤの姿は激しい流れに飲み込まれた。
必死に探したが見つけられなかった。
もはや生きているはずがない。
私が殺したも同然だ。
己のチカラを過信しフィーヤにあまりにも深い絶望を与えてしまった。
私はフィーヤを救えなかった。笑顔を取り戻すことができなかった。
私に神官を務める資格などなかったのだ。