【所持品いっぱい問題】

Last-modified: 2024-04-11 (木) 01:32:18

概要

サービス開始当初から慢性的に続いている問題。
特にVer.2.3頃にはDQXTVでも取り上げられるほどに大きな問題となった。

という状況であったが、それでも

  • 様々なボスの使ってくる状態異常に対抗するための各種装備を揃える
  • 職人の各種素材などの貯めこみ
  • VUの度に様々な方法で大量に入手できるようになった【ボスカード】が貯まる
  • そしてそのボスから排出されるアクセサリーの破片
  • 用途毎の付け替え用の【輝石のベルト】【戦神のベルト】の所持

等々、増えても増えても全然所持品枠が足らない、という問題である。
 
運営もなんとか対応したいとしつつも、【技術的に難しい】ではなく物理的に無理という回答を過去に何度も行ってきている。しかしなかなか理解してもらえず、この手の提案は数え切れないほど挙がり続けている。
一先ずの対応手段として、職業の証を束ねる【万能の証】かさを束ねる【カメレオン傘】を実装したが、それでも足らない人が跡を絶たなかった。

物理的に無理とは

データというと物質のない概念のようなモノだと思いがちだが、データを保管しておくサーバとデータをやり取りするインフラは物理的なモノなのでそれを超えた能力は出せない、ということである。
 
あまりコンピュータに詳しくないプレイヤーの中にはキャラの持ち物をちょっと増やすくらい簡単だろう、と思ってしまう人もいるだろうが、実際にはデータの作りというのはそう簡単ではない。
例えば装備枠が100用意されていて、自分のキャラは30個しか装備を持ってないから70枠分データ量が軽いか、というとそうではない。装備を持ってない70の空き枠にも「装備を持っていない」という情報をデータとして持たせる必要があるので100枠は全て等しく100枠分のデータなのだ。*11キャラに持たせるデータを増やすとそれだけやり取りする量も増えるのである。
ましてや、本作の装備品は今までのシリーズと違いできのよさや錬金・合成の効果でも性能が変わる。同じ装備でも人によって性能は千差万別であり単一ではない。装備品毎に個々にデータを管理する必要があるので、装備枠を増やすことはカバンの空き枠を増やすことよりもさらに難しいのだ。
DQXTVの発言の中で、当時のDQ10のピーク時の同時接続数は約17万人という数字が出ている。この言葉が真実とすれば、装備枠を25個増やすだけでも25×17万人分の計算回数とデータ量が増えることを想定しなければならない。気軽にデータベースを増やすとあっという間に処理能力を超えてしまう可能性を秘めている。
さらにサーバのスペックをクリアしても家のPCにまで通信を行うインフラはスクエニがどう頑張っても容量を増やすことはできないので、通信量を減らす努力をする必要が出てくる。
 
以上のことが物理的に無理ということと思われるが、超整理術よろしくなんとかギュウギュウに詰めて解決を図っているのだろう。

解決に向けて

現実に存在するコスト的な問題の解決手段としては、「利便性を希望する人にコストを負担してもらう」との観点から有償で倉庫を拡張できるオプションプランの提供をVer.2.3に開始している。
またこの件の説明をするため、2014年9月30日のDQTVディレクターリアル夜話青山テクニカルディレクターが登場。よーすぴいわく「銀行でも使われている」という、最低構成が約2500万もするデータベース専用サーバ「Oracle Exadata Database Machine」のすごさと、それでも所持品枠の拡張は難しいことを語った。このような苦労をする理由としては、「後から友達もプレイしてることに気付いて、すぐ一緒に遊べることがとても重要だと考えていたので、すごくこだわった」ために、単一のデータベースに集約した弊害である。通常、MMOではゲームサーバごとにデータベースを分散することがセオリーになっているのとは真逆の構成であり、Exadataを採用した理由もその莫大な通信量を捌き切れる唯一の選択肢だったからである*2
 
Ver.2.3後期のアップデートに合わせてデータベースの増強*3が実施され、ようやく装備枠拡張のインフラ面の準備が整った。
Ver.5.0以後は追加パッケージと同時に袋拡張クエストが追加されるようになり、追加パッケージ発売記念のような物になっている。

解決した問題

変遷

Ver.2.4前期

2015年1月5日に配信された装備袋拡張クエスト【失われた摂理】にて、ついに装備袋が100まで拡張。
各対策と合わせて並みのプレイヤーであれば十分であると思われるが、コレクター魂あふれるプレイヤーや耐性を完璧に揃えておきたいプレイヤーからはまだ足らないという声も出ている。

Ver.3.0後期

住宅村に「家具&庭具おきば」が追加。
家キットや家具庭具限定で100枠まで収納可能。但し、同じものは99個までしか収納できない。

Ver.3.4後期

【取りよせ商チャガナ】がイベント限定装備を販売するようになり、これまでほとんどのプレイヤーが抱えていた「イベント装備による倉庫の圧迫」が解決する形となった。
同時に【レンタル衣装屋】も専用衣装券に関して緩和され、衣装券を捨てることでも荷物は減らせるようになった。
それでも「オリジナルの王者装備が捨てられない」という【サイトーブイ】の発言に対して【りっきーD】は「そこまでは救えない」と応えている。まあそりゃそうだ。

Ver.3.5中期

おまとめぶくろの登場で、【ふくびき券】がアイテム扱いではなくなった。その結果、「ふくびき券による倉庫の圧迫」が解決する事になった。

Ver.4.0

追加パッケージ導入者を対象に、道具・装備袋がそれぞれ1ページ分拡張されることが発表され、【思い出の整理術】で装備袋が125個に、【むずかしい注文】で道具袋が70個になる。

Ver.4.1

おまとめぶくろの項目に錬金石が新たに加わり、【緑の錬金石】【黄の錬金石】【青の錬金石】が追加された。これにより、「錬金石による倉庫の圧迫」が解決する事になった。

Ver.4.2

おまとめぶくろの項目に【赤の錬金石】が追加された。これ以後、錬金石が追加されると最初からおまとめぶくろにまとめられることとなる。

Ver.4.3

「家具&庭具おきば」の収納枠が100枠から200枠に拡張された。

Ver.4.5後期

【マイタウン】実装。マイタウンは家具や庭具を置ける数が【住宅村】よりも圧倒的に多いため、これも所持品いっぱい問題の解決に一役買っていると言える。

Ver.5.0

全プレイヤーに無条件で道具・装備袋の枠が1ページ分無条件で追加。
これによって道具の最大数は80に、装備は150まで増加した。
クエストなどは要求されないため、新規キャラクターなどの最大所持数も増えた状態(道具30枠、装備50枠)で始まる。
 
また、おまとめぶくろの項目に【アクセサリーの破片】各種が追加された。
破片は数をため込むことこそ少ないものの、種類がかなり多いため恩恵が大きい。一方で店に売ることはできなくなってしまったが、その点については将来的に対応予定との声明が運営より出されており、その後Ver.5.3で対応された。

Ver.5.1

【ベルト倉庫のカギ】が追加された。
カギ1つにつき10個の【輝石のベルト】【戦神のベルト】を預けることができる。
【プレゼントチケット】10枚で1つだけ交換できる他、720日ごとの【プレイ継続特典】としても入手できる。
Ver.5.1開始時点では最大で40個のベルトを預けることができる事となった。

Ver.5.5後期

おまとめぶくろの項目に【ハッピーハート】が追加された。
また、【レプリカ加工ロボ】の登場で、家具や庭具のレプリカを作成する事が可能となり(一部例外あり)、使わない家具や庭具を家具&庭具おきばに収納しておく必要が無くなったことで、おきばを圧迫することがなくなった。
さらに【継続特典係ミノノ】の営業開始により、サブキャラでもプレイ継続特典のベルト倉庫のカギを入手して倉庫を拡張できるようになった。

Ver.6.0

【整理術は海を越えて】で装備袋が175個に、【弟子入りの条件】で道具袋が90個になる。
おまとめぶくろの項目に各種フェザーチップが追加された。
【呼び寄せの筆】が錬金用アイテムから換金用アイテムに変更され、溜め込まずに売却できるようになった。

Ver.7.0

【やさしさに包まれて】で装備袋が200個に、【かばんを持てない者たちへ】で道具袋が100個になる。



*1 オフラインのゲームにおける、いわゆる没アイテムなども同様で、例えば容量カツカツで有名なドラクエ3にもゲーム中に出てこないちいさなメダルなどの存在は有名だが、ではそれを無くせば無くしただけ容量が浮いていたのかといえばそうでもなく、「アイテムデータ」そのものの枠が決まっている以上、ただ単に空きにしたところで意味がない。クローゼットの中の服を何枚か処分したところで、クローゼットが場所をとっている以上、生活スペースには変わりがないというイメージである。
*2 ただし実際はExadataとゲームサーバとの間に振り分け用のサーバがあり、通常は別に用意してあるキャッシュに振り分け、Exadataへの保存はアイテム交換やログアウト時などに限っている。こういう手段を取っているのは、直接つなぐとExadata側のメモリを使い果たしてしまうためであるとのこと(以上、CEDEC2012での関係者の講演より)
*3 実際は機材入れ替え。2015年4月27日に日本オラクルからプレスリリースが出されていた