【おうごんのつめ】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:53:56

概要

DQ3で初登場した【武器】。黄金で作られた爪。
 
ただ、【金】という金属は極端に「重い、柔らかい、高価」と、武具に使用するには絶望的に向いていない。
というわけで、本当に金でこのような武器を作ったところで簡単にへし曲がってしまうのでまず使い物にならない。
宝飾品としてなら存在意義はあるが、ゲームでは実戦に使うものであり、しかも鉄の爪よりも高い攻撃力を持っており、現実的に見ればこれが金であるとは考えにくい。
金メッキと考えることもできるが、それで「黄金の爪」と名乗るのはほとんど詐称である。
 
金の武具が魔力かなにかで鋼鉄すらしのぐ強度と威力を持っているというファンタジー理論なのかもしれないが、後述のアイテム物語の設定はよく練られて仕上がったものといえる。

DQ3

手にはめる部分がツタンカーメンのマスクのような形をしているツメ。
【武闘家】のみが装備でき、攻撃力は55。数値上は武闘家の最強装備。
【ピラミッド】B2Fの奥の棺の中に安置されている。昔のイシスの王の遺産なのだろう。B2FにはB1Fにある隠し階段から降りられる。
また【ゴールドマン】が稀にドロップするが、これを装備している場合はモンスターからのドロップでは入手できない。
 
呪われてはいないが、持つ者に災いが降りかかるとされ、【エンカウント】率が激増するという強烈なマイナス効果がある。
高エンカウント条件が黄金の爪の「装備」ではなく「所持」なので、持ち歩こうが装備しようが同じこと。
しかも高エンカウント状態がピラミッドの外でも常時続くため、これを持たせたまま冒険するのは至難の業。
戦闘が頻発するためどんどんレベルが上がっていくが、一向に先へ進めず凄まじいストレスになるマゾゲー仕様になると言っても過言ではない。
手に入れたのなら開き直って装備しておいた方が火力は増すが、実質的には武闘家用の初の武器である【てつのつめ】が唯一の武器と言える。
一応【やまたのおろち】(2回目)と【ボストロール】との戦闘だけは、町の中で戦う関係上高エンカウントの影響を受けずに使うことができる。
 
FC版ではエンカウント率がリメイク版ほど強烈でなく、B1の隠し階段が出口に近いので、運がよければさほど戦わずに脱出できる可能性がある。また、移動中に定期的に【エンカウント0技】を使えば高エンカウントを気にせず使用可能。
また、黄金の爪を入手してから全滅して脱出する、いわゆる【デスルーラ】も有効なので持ち出し自体は楽。
 
この武器の存在に関して言及する者は誰もいない。この爪が眠るフロアの隠し階段の位置がノーヒントであることもあいまって、一種の隠しアイテムとなっている。見つけられずにゲームをクリアしてしまったプレイヤーもいるだろう。
というか、情報なしの自力で見つけたプレイヤーはいたのだろうか?
隠し階段のマスはほとんど目印の無いただのゴチャゴチャ散らかった床の1つに過ぎず、特に怪しいとか調べたくなるような要素がまったくと言ってよいほど無い。
さらに、上を通過すれば発見できた前作の隠しアイテムとは違い、実際に調べなければ入口を発見できない。
自力で見付けられたとすれば、呪文の使えないこのフロア自体を怪しいと睨み、駄目元で全ての床をしらみつぶしに調べまくった者くらいだったのではないかと思われる。
実際のところ前作では【あまつゆのいと】【たいようのもんしょう】【みずのもんしょう】のように、場所しかヒントが無いためにその場所の床を全てしらみつぶしに調べざるをえないという謎解きがいくつかあった。
近年の親切なDQしか知らない世代には信じがたいかもしれないが、当時は場所さえ特定できればフロア全部のマスを調べるという作業は当然の発想だったので、このフロアを怪しいと思えたかどうかが、これを見つけられるか否かの分かれ目になったと思われる。
それでも適正レベルでは強敵ぞろいの難所なうえに、呪文不可という長期滞在しづらい制限のため、そこまで調べる余裕を持てた者は少なかっただろう。
特に、ここへ来る以前の【いざないの洞窟】では同じように落とし穴に落ちた先の専用フロアがあるにもかかわらず、何の秘密も無かったことで、ここの調査をためらった者も多かったのではなかろうか。
もっとも、DQ3発売後に刊行された【公式ガイドブック】には「ピラミッドには隠された地下2階が存在する」と明記されており、また【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】でも、このアイテムをピラミッド地下で探すと言うネタが結構な数存在していたので、後年になってからプレーしたり、リメイクの時代ではそれをヒントにしたプレイヤーも多いだろう。
 
ピラミッド外でも高エンカウント状態が持続するというのを逆手に取って、後のシリーズの【くちぶえ】代わりにするという利用法もある。
特に、【トヘロス】を使ってスー周辺の【はぐれメタル】をあぶりだす際には、ほぼ必須アイテムといってよい。
また【グリンラッド】【ふしぎなぼうし】目当てに【ひょうがまじん】を狩りまくるのにも役に立つ。【氷原】【草原】はエンカウント率が低いので本来なら結構歩かされるが、これにより怒涛の勢いで現れてくれる。
勿論【船】で行くと道中の海路まで鬱陶しいぐらいモンスターが出るので【ラーミア】入手後が推奨される。
【預かり所】に預けると、引き出し手数料が1500ゴールドもかかってしまうため、必要ないときは【ルイーダの酒場に最初からいる人たち】にでも渡しておこう。
 
また、売値が11250Gと高いので、売り払って資金源にしてしまうのもあり。
【イシス】の強力な装備を一気に買い揃えられるので、かなり有効な手段と言える。
ただし、一度手放してしまった場合はゴールドマンからのドロップを期待するしかないので、アイテムコンプにこだわる人は注意。
 
武器なのに道具として使うことでも装備できるという、類を見ない特殊な仕様になっている。
道具使用は武闘家のみ可能。ただし、武器を2つ同時に装備した状態になった場合は道具欄の最初のほうにある武器の攻撃力が優先される(ただしROM解析サイト等の報告では攻撃力の強い武器が優先されるという情報もあるので、ROMバージョンによって異なる可能性にも留意が必要)。
このため、すでに鉄の爪を装備している状態で黄金の爪を入手してから身に付けても攻撃力は上がらない。
しかし鉄の爪を持ちなおして黄金の爪が道具欄の最初のほうにある状態にすれば、鉄の爪を装備した状態からでも、道具使用によって黄金の爪の攻撃力がちゃんと適用される。
むろん武器なしの状態で使ってもちゃんと黄金の爪の攻撃力になる。
このため黄金の爪は装飾品と言うより、システム上はあくまで「使うことでも装備できる武器」であることがわかる。
ただし上記の通り、道具欄の最初のほうで鉄の爪を装備しているのであれば、ただの装飾品と何ら違いは無い。
そもそも当時の装備システムに装飾品の専用枠は無く、唯一「使うことで身に付けられるもの」という点だけが装飾品の特徴だった。
この意味では「武器でもあり、装飾品でもある」と言える。むろん装飾品である意味は無いのだが。
なお【棺桶バグ】のアイテム変換から類推される内部的なアイテム番号は【しあわせのくつ】【ほしふるうでわ】の間にある。
これ以外の武器はすべて0(【ひのきのぼう】)から連続しており、武器としては黄金の爪だけが装飾品の位置にあって浮いた存在になっている。
一方で【商人】鑑定するときは、ちゃんと武器として申告される。
前述の通り「べつに のろわれては いない」そうなので、エンカウント率の激増は単なる所持効果のようだ。
 
戦闘中に使用可能な設定が施されており、黄金の爪の使用可能者は武闘家のみとなっているが、実際には効果が設定されていない。
…と言うか、移動中と同様に戦闘中でも使えば身に付けることができる。これは他の装飾品も同様。
装飾品には戦闘で効果を持つものが少なからずあるため、装備するのを忘れていた場合に戦闘中でも装備できるのは確かに親切な仕様ではある。
特に【はんにゃのめん】装備中は移動中に使うことができないので【一人旅】もしくは1人だけ生き残ったときに戦闘中に装備できる利点がある。
もっとも黄金の爪の場合は混乱中でも装備コマンドで武器としては装備できるため、その利点は該当しない。
上記の通り道具欄の条件によっては道具使用でも攻撃力は上がるので、戦闘中にも使えればありがたいと思うかもしれない。
ところが、戦闘中に「つかう」を選ぶと身に付けるだけで、敵を選ぶ選択肢は出ない。
つまり、「つかう・そうび」の選択肢で「そうび」を選んだほうが即座に敵に攻撃できる分だけ有利であるため、戦闘中に使える利点はほぼ無い。
結局のところ装飾品に共通の仕様が現れているだけであり、装飾品の特徴を持っている裏付けと言える。
 
なお、棺桶バグを使って武闘家以外に装備させると攻撃力255という恐るべき武器として扱われる。
【メタル系】【スカラ】をかけると、上限値の仕様の関係で守備力が999に下がる(ダメージを強制的に0or1にする能力が消える)。この状態で力を255まで上げて黄金の爪を装備させて攻撃すると、約5ポイントのダメージを与えられる。
武闘家以外と武闘家で攻撃力が異なるのは他の武器と同じ仕様。
逆を言えば武闘家だけが攻撃力255の恩恵に肖れないのだが、武闘家だったらむしろ同じ方法で【はやぶさのけん】を装備させたほうが利点が大きいので、あまり問題は無いだろう。
一方で、鉄の爪は武闘家以外に無理矢理装備させても攻撃力は変わらないので、内部的な理屈は異なるのかもしれない。
 
当時の【ファミコン神拳】で行われた読者参加型イベント「誌上バトル」で、DQ3の最初のお題が「黄金の爪発見バトル」であった。
だが、DQ2のときと違い、DQ3は復活の呪文を書いて送るということができないため、詳細な入手方法を書いて送るという形式を取ることになった。
ちなみに、DQ3での誌上バトル第2弾は、「しあわせのくつ発見バトル」であった。
 
このように、この武器は隠しアイテムに近い扱いであり、入手の困難さもあいまってスタッフからの「手に入れられるものなら手に入れてみなさい」という挑戦状に近いものがある。

リメイク版

攻撃力は50に減少。
攻撃力でやや劣るが店売り品の【パワーナックル】が存在する上、【ドラゴンクロウ】【まじゅうのツメ】【はかいのてっきゅう】といったさらに強力な武器も登場し、武闘家にとって最高攻撃力の武器というポジションからはあっさり転落している。
その代わりに高エンカウント状態がピラミッド内限定となったため、普通に使える武器として活躍できるようになった。ゴールドマンのドロップ品ではエンカウント率は上昇しない。
また、この爪より攻撃力が高い武闘家用の武器は最速でも【アレフガルド】到着以降の入手となるため、パーティメンバーに武闘家がいればピラミッド~アレフガルドという非常に長い期間お世話になるだろう。
 
ただし、ピラミッドの地下では呪文が使えないため【リレミト】の脱出ができず、デスルーラでも持ち出せないようになったため、入手後は地道に戻るしかない。
もっとも、リメイク版ではムチやブーメランのように、グループ・全体攻撃が可能な武器が追加されたので時間は掛かるものの、さほど難しいことでもない。
万全を期すのであれば【ふくろ】に大量の【やくそう】を詰め込んでいけばなお良い。
 
が、黄金の爪を入手すると高エンカウント状態がピラミッド全体に及ぶため、入手法を知っているからといって真っ先にこれを取ってしまうとピラミッドの宝箱の回収がとんでもなく厄介なことになる。
【まほうのかぎ】がないとこれ自体が取れないので、攻略自体は問題ない。
 
攻撃力だけでなく売値も下がり、6000Gと半分近くになってしまった。
【ルビーのうでわ】の登場で換金アイテムとしての価値も下がってしまっているので、武闘家がパーティにおらず、お金にも困っていないならいっそ取りに行かなくても良いかもしれない。
 
パーティに武闘家がいないなら、【船】を入手して【スー】に向かい【いかづちのつえ】を手に入れてからピラミッドにきて黄金の爪を拾うのもいい。売値は安くなってしまったがそれでも売れば労力に見合う程度には儲かる。
ただし、ピラミッドの出現モンスターを苦にしないほどレベルを上げてから来ようとすると、【あやしいかげ】がブレス攻撃をしてくる敵に化けだしたりするせいで逆に苦労する可能性もあるので注意。
また、ピラミッドの敵のモンスターレベルは最高でも13なので、本来はLv23以上なら必ず逃げられるのだが、あやしいかげだけは正体のモンスターレベルが参照されるため、確実に逃げられるとは限らない。
つまり、Lv23以上で来て逃げまくるという作戦はそこまで効果が高くない。二重の意味で厄介なモンスターとなっている。
どうしても慎重を期すなら、転職直後のLv1キャラを先頭に置くといい。
 
その他の変更点として、入手時にはもともとの持ち主と思われる者から警告のメッセージが出てくる。
移動中に使うと特殊なメッセージが表示されるが、特に何も起こらない。
 
GBC版なら【モンスターメダル】集めに使える。むしろ持ち帰る頃には地下に出るモンスターの銅メダルはほぼコンプリートしていることだろう。
 
ガラケー版以降ではドラゴンクロウと破壊の鉄球が完全に一品ものとなったため、量産可能な武闘家の武器としてはこれが最高攻撃力となった。
まぁ、四人全員武闘家で組んだとしても攻撃力では上位四番手なので一つだけあれば十分なのだが。会心狙いで装備を組む際に二つ目が必要になってくる程度だろう。

デスルーラ

先述の通りリメイク版ではデスルーラによるショートカット持ち出しができないようになった。
黄金の爪を取った後、ピラミッドを出るまでの間に全滅すると、手元にあった黄金の爪が消え、ピラミッド地下の棺の中に黄金の爪が戻る。
 
これは「棺の中から既に持ち出されている」「ピラミッドの中で全滅した」の条件を満たすと、手元の黄金の爪が消えて黄金の爪が棺の中に復活するしくみ。
しかしSFC版では手元に黄金の爪が無くても上記の判定しかしていないので、一度普通に持ち出した後、売却処分してしまっても、ピラミッドに行って全滅すると処分したはずの黄金の爪が湧いて出るのだ。
手間はかかるし効率も良くはないが、一応これを利用してゴールド稼ぎも可能。
 
GBC版では「おうごんのつめを持っていない(装備者が【ルイーダの酒場】にいる場合を含む)」状態で、上記の2つの条件を満たすと、ゲームが【フリーズ】する不具合が発生する。
通常なら全滅した場合【▼】が表示されメッセージを送ると最後の記録場所で復活しているのだが、この状況の場合全滅BGMが鳴り響く中▼が出ず、電源以外どのボタンを押しても操作を受け付けない。
ゲームでの状況から、黄金の爪に関する処理は次のようになっていると考えられる。

  1. 全滅する
  2. 現在地がピラミッドかどうかチェックする
    1. ピラミッドだった場合、棺が開いているかチェックする
      1. 棺が開いていた場合、手持ちのアイテムからおうごんのつめを消す
      2. おうごんのつめを棺に戻し、次の処理へ
    2. 閉まっている場合、次の処理へ
  3. セーブ地点から所持金半減で復活

 
だが、棺が開いたピラミッドの中でおうごんのつめがないと、以下のような事態に陥る。

  1. 全滅する
  2. 現在地がピラミッドかどうかチェックする
    1. ピラミッドだった場合、棺が開いているかチェックする
      1. 棺が開いていた場合、手持ちのアイテムからおうごんのつめを消す
      2. しかし手持ちのアイテムのどこにもおうごんのつめが無い
      3. 持ってない場合にどうすればよいかプログラムされていない
      4. フリーズ

SFC版と違って、手持ちアイテムのおうごんのつめの有無をチェックするようになったが、手持ちのアイテムにおうごんのつめがない場合、処理をスキップすればよかったところを見落としてしまった可能性がある。

高エンカウントについて

先述の通り、リメイク版では高エンカウントがピラミッド内限定の効果になったが、その関係で高エンカウントになるかどうかが黄金の爪の所持・非所持を直接見るのではなく、ピラミッド高エンカウントの有無の専用のフラグのON・OFFを参照するようになった。
このフラグのON・OFFはリアルタイムでおうごんのつめの所持・非所持に連動している訳ではなく、黄金の爪の取得に関する特定の行動を取ったときにのみ切り替わる。
 
まずピラミッド地下で黄金の爪を取るとONになり、ピラミッドを出るとOFFになる。
その後、黄金の爪を持ったままピラミッドに入るとまたONになるが、捨てるとOFFになる。
 
一見何の問題も無さそうではあるが、「黄金の爪を捨てる」ことによるフラグOFFが、黄金の爪が手元にまだあるかどうかを見ていないと言う穴がある。
どういうことかと言うと、売り払って手元にない状態になっても、高エンカウント状態は解除されない、という事である。
逆に、【ゴールドマン】のドロップによって複数個の黄金の爪を持っているときは、このうちの1つだけを捨てることで高エンカウントが解除されてしまい、「黄金の爪が手元にあるのに高エンカウントではない」状態が発生する。

ゲームブック版

上巻のイシスで情報を聞いていれば、ピラミッドで魔法の鍵入手後に黄金の爪を探すことができる。
4人目の仲間が武闘家チェンならば武器として活用され、戦士ハルクか商人トランなら道具屋に売られて換金される。
遊び人ラルフか3人パーティの場合は探そうとすると魔物の群れにやられてデッドエンドになってしまうため、入手できない。

小説版

イシス王家の秘宝で、武闘家カーンが手に入れ、【げんじゅつし】を一撃で屠った。
その後【勇者】アレルの忠告により、【イシス女王】から持ち出す許可をもらったらしい。
 
この他、小説DQ1では【ぎんのたてごと】の演奏用の爪が「黄金の爪」と呼ばれている。

CDシアター

こちらではゲームと同じくピラミッドの宝として登場。
勇者アレル一行は【カンダタ】の情報でピラミッドにオーブを求めて訪れるが、彼等の情報を聞きつけ先回りしていたカンダタと共に手に入れる。
 
こちらでのカンダタはまさかの武闘家であり、彼曰く「武闘家にとっては最強の武器」とのこと。
目当てのオーブでこそなかったが中々な収穫だった様子。
しかし女戦士ステラは「この爪を手に入れるために自分達を騙した」と誤解しカンダタを激しく侮辱、それに激怒した彼に平手を打たれ仲違えしてしまう。

爪はカンダタが持ち出したが爪の呪いで魔物に襲われる日々を強いられ、追い詰められて【アレフガルド】に落ちてしまう。

DQ11(3DS版)

【ロウ】【マルティナ】が装備できるツメとして、久々のナンバリングでの登場。
うち直しに必要な宝珠は19個。

-+1+2+3
攻撃力60636872
みりょく36384042
かいしん率5%
不意をつく確率アップ4%6%8%10%

 
【冒険の書の世界】のクエスト【決戦・バラモス城!】のクリア報酬になっている。
【ポルトガ王】からもらえるわけだが、なんでこんなものを持ってきているのか?そしてバラモスを倒した英雄に呪われたアイテムを渡すとはどういう了見なのかとツッコミどころが満載である。
好意的に解釈するなら、リメイク版DQ3の上の世界の武闘家用の武器としては最強クラスであるし、エンカウント率アップもピラミッド限定の効果なのでポルトガ王が純粋に強力な武器として扱っていた可能性もあるが。
 
装備すると魔物に襲われやすくなるという特性も残されているが、当然ながら表示モードによって仕様が異なる。
2Dモードでは従来通りエンカウント率アップの効果。
3Dモードではこちらに反応するタイプの敵シンボルが、本来なら逃げに回るほどのレベル差であっても向かってくる効果。
【強モンスター】【邪モンスター】はもちろんだが、最序盤の敵までもが、全員レベル99のパーティに無謀にも襲い掛かってくるのである。
ただし元から無反応な敵シンボルはこのツメの効果を以ってしてもこちらを襲うことはない。
装備者が死亡しているときはこの装備品の効果は消える。
…襲われやすくなる効果があるのに、不意をつく確率も上がるのはどういう訳なのか…
  
装備する・しないでエンカウント率アップのON/OFFを容易に切り替えることが可能なので、稼ぎ用としては一考の価値有り。2Dモードの場合、装備時は適当にスライドパッドを動かしていて移動するだけで頻繁にエンカウントが発生する。【まもの呼びのベル】と違い、一々コマンドを開く手間が無いのは楽である。DQ5の【においぶくろ】を使い放題と考えるといいだろう。
ただしこの武器自体は初回クリア前は最強クラスのツメだが、過ぎ去りし時を求めた後はそこまで強いツメではないのがネック。
特に初回クリア前に集まるヨッチ族では決戦・バラモス城!(【魔王復活の儀式】)の合言葉を手に入れるのが難しいのと、3DS版では【ヨッチ族】武器の関係でツメ武器自体の存在が疎まれているのが難点。
一応うちなおして+3にした場合の、【トリリオンダガー】【ファルコンダガー】+3の2倍以上という上昇値の「不意をつく確率アップ」のおかげで、装備してみると案外に強く感じられるのだが。
【マルティナ】【メダ女の制服】【うさぎのしっぽ】と一緒に装備させて稼ぎ場所をうろつかせてやるといいだろう。

DQ11S

冒険の書の世界限定アイテムであるため、アイテム増殖の対象外となっている。
また、同じく冒険の書の世界もとい3DS版限定だった【しあわせのくつ】同様に、3Dモードと2Dモードでなぜか性能に違いが生じている。

3Dモード

3Dモードに限り、会心率の仕様が変更された。+3まで鍛えると10%まで伸びるようになり、【古武道のツメ】【蒼炎のツメ】の8%を超えて会心率ではトップの座に躍り出た。

-+1+2+3
かいしん率4%6%8%10%

会心率がトップになったため、力のドーピングを行った場合最強武器となる。そしてそのドーピングも、11Sではブラウニー狩り以外にも【超ちからのたね】モード切替を利用して何回か増殖させるという手があるため比較的容易に実行可能。特にマルティナがこれを装備しつつ他の装備やパッシブスキルなどでも会心率を追求した場合の最高値は25%となり、まさにアリーナである。ツメで2回攻撃となる部分もキラーピアスを彷彿とさせる。
3DモードはPS4版準拠だが、装備時にレベルに関係なく襲ってくるようになるのは3DS版と同じ。
更に通常なら無反応な敵シンボルも容赦無く襲ってくるようになる。
何故か魔物だけでなくネズミやウサギ等の小動物まで反応して群がってくる妙な効果も有ったりする。
順当にストーリーを進めつつ冒険の書の世界も進めた場合、遅くとも【天空魔城】突入前には入手が可能。

2Dモード

こちらでの会心率は3DS版基準通り、どの補正値でも一律5%のままである。
その一方で3Dモードと違い合言葉を持つヨッチが禁足地の外にいるため、その気になれば再び【シルビア号】に乗れるようになってから【ホムラの里】に直行すれば、理論上は最短入手が可能。
 
無茶をしてまで最短入手を狙う必要があるか、あるいは今作における【ツメスキル】の有用性などといった課題点はあるものの、入手条件が特殊な【蒼炎のツメ】を除けば、3D・2D共通で初回クリア前における最強のツメ武器という地位を確立することはできた。

トルネコ3

「黄金シリーズ」と「爪」というカテゴリがあるのでいかにも登場しそうな雰囲気ではあるが、何気に登場しない。
代わって、そのまま英訳した【ゴールドクロウ】という爪が登場するが、似ても似つかぬ姿をしている。

バトルロード2レジェンド

その後の作品では登場していなかったが、バトルロード2レジェンドの「怒れる大地」で復活。
上昇するステータスは、ちから+60 かしこさ+25 みのまもり+21 すばやさ+32。
全てのツメの中でもトップクラスの性能を誇るが、呪われており、たまに行動不能になる。
技は「正拳突き」と「呪いの波動」。
前者は呪いの力を込めた拳を敵一体に全力で叩き込む。威力が非常に高く、呪いの追加効果がある。
後者はツメに宿った呪いの力を解放し、敵全体を邪悪な爆発で包み込む。やはり呪いの追加効果がある。
 
どちらの技にも呪いの追加効果があるため、相手の行動を封じることに長けている。
しかし自分も呪いで行動不能になるのは痛い。
なおかつ、ボスクラスの相手に呪いは効きにくいため、使いこなすには工夫が必要だろう。
なお、他の呪い系武器と違い、【しにがみのたて】【まじんのよろい】とのセット装備技は無い。
これと【オリハルコンのツメ】をウェポンダブルスキャンすると【風林火山】になるため、そっちの面での需要は多い。

スキャンバトラーズ

超4弾で登場した武器で、レアリティは普通のレア。爪なのでもちろん職業は武闘家で、武器レベルは93。
上昇するステータスは、HP+70 ちから+620 すばやさ+35 かしこさ+0 みのまもり+20。
技は赤ボタン技がきりさく→ゴールドクロー(20)→ゴールドフィンガー(50)、青ボタン技がひかりのブレス。
バトルロード時代と違い、呪われて動けなくなることはない。
それどころかゴールドフィンガーで相手の有利な効果を打ち消すことができる非常に有用な装備となっている。
同弾の裏ボス【スライダークロボ】のバリアにも高い効果を発揮するので武闘家メインで使っている場合には手に入れておきたいところ。

スラもり3

表記は「おうごんのツメ」。
【まじんのオノ】【ほしふるうでわ】と同じく、三作目繋がりで登場したものと思われる。
トンガリこふんのイベントをクリアした後、再度トンガリこふんの最奥に行くと宝箱の中に入っている。
普通のアイテムとは違い、時間経過で復活はしないので注意。
 
攻撃力は27で、船バトルの大砲で撃つと速く飛ぶ。時期的にも申し分ないスペック。
敵を呼び寄せることはないので安心しよう。
それどころかスラもり3では幸運を呼び寄せる効果があり、デッキに入れるだけで船バトルで弾の供給が早くなる。
ただし、複数入れても効果は重複しないので注意。
終盤では威力27では物足りないが、それでも一個は入れておきたい。
 
ちなみに、説明文に「かつては伝説の秘宝だったが、最近は沢山出回っている」と書いてある通り、モジャパン北西の列車に運ばれることがあるほか、終盤では多くの敵が使ってくる。
シヴァレル到達後、交易でこれを1個と【ふぶきのけん】を3個で【はやぶさのけん】と交換できる。
また、船のせんしゅをレベル5にする際、1550Gに加えてこれを2個とふぶきのけんが3個必要。

ヒーローズ1

【アリーナ】専用の最強のコテとして登場。非売品で、【ボストロール・強】を倒すと入手可能。
攻撃力:130、防御力:30。

ヒーローズ2

攻撃力158と最強の爪(コテカテゴリとは別になったのでアリーナは装備できない)。
DQ3のピラミッドのアレを意識したのか装備すると敵を引き寄せやすくなる特性がある。
 
クリア後に【ゴルダ砂漠】にいる旅の商人と会話後に【ジャイワール国境】【ピラミッド】にある落とし穴で入手可能。ただし【とうぞくのかぎ】がないと入手できないので注意。

トレジャーズ

【お宝】の一つとして登場。

お宝No.26
レアリティトレジャー
カテゴリーレジェンド
コレクション伝説の武器
標準価格7,770,000G

DQMSL

DQ3コラボイベントで登場。当初は一品物だったが、2022年に開催された「DQMオールスターズ」イベントで最大3個まで入手できるようになった。
装備すると素早さが43上がる。
+7まで強化すると、「通常攻撃が一部状態異常(【毒】【麻痺】【眠り】【マ素】)にダメージ大」の効果が付く。更に、+10まで強化すると「通常攻撃が一部状態異常にダメージ特大」に変化する。

ライバルズ

スタンダードパックにて初期より実装。武闘家専用のスーパーレア。

3/5/2
召喚時:敵の場に3/3のミイラおとこを1体出す

エンカウント率の上昇という原作でのデメリットが、敵の場にミイラおとこを出すというデメリット効果で再現されている。
デメリット付きとはいえ3コストにして5/2という能力値自体は当時爆発的な人気を誇った【雷鳴の剣】と同じ(向こうには追加ダメージの効果があるが)なので、ミイラおとこを即座に処理する手段が用意できれば強力な一手となる。
他の敵ごと【まわしげり】なんかで除去できると効率が良く強力だった。
後に【ピラミッド】のトークンカードとなった。踏破することで手札に加わる。

アイテム物語

素材は実は黄金ではなく、魔界一の硬度を誇るとされるエビリアル鉱石から精製された「エビルメタル」という金属製との設定。
 
【ゾーマ】【魔界】と人間界の行き来をするべく「暗黒回廊」と呼ばれる一種のエレベーターを設けた。
しかしこの動作は不完全で、魔界で数々の新製品が開発されるも結果的に半数ほどしか行き渡らないという事態に陥っていた。
そんな中、魔物が長年かけて精製に成功した貴重なエビルメタルをどうにかうまく届ける方法として、バラモスが「魔物にしかわからない目印を付ける」という発想を出した。
さらに、【ドルイド】より、まだ金属が溶けた状態でゾーマの禍々しい声を吹き込み、魔物に発見・回収させるための目印にしようと言う案が出された。
 
かくしてそれを実行され、魔界から暗黒回廊を介してエビルメタルが人間界に運ばれたが行方不明になり、十数年の時を経て【イシス国】に回収された。
何やら胸騒ぎがするので処分をとの反対意見も出たが、最終的にこれを如何に活用するか協議された末に、その国で一番の武術の使い手であると同時に国で最も貢献した武闘家・アレックスに進呈することが決まった。
こうしてエビルメタルは、イシスお抱えの武器職人や鍛冶屋、彫刻士達によって丹精込めて爪へと姿を変えた。
 
前述通り厳密には黄金製ではないものの、回収したエビルメタルの風貌、および出来上がった爪の黄金の如き輝きから、当時のイシス国王・ファラ王が「黄金の爪」と命名した。
完成直後に魔物がイシスの付近にまで押し寄せてきた知らせを聞くやいなや、アレックスは出来上がったばかりの爪を手にキャラバンを襲っていた魔物の軍勢に単身奮闘する。
しかし、いつまでも絶え間なく爪に…ゾーマの禍々しいメッセージが纏われたエビルメタル製のこの黄金の爪に寄りすがるように集まり続ける夥しい数の魔物に押し潰され、アレックスは命を落としてしまう。
アレックスの亡骸は特例として、本来王族のみが埋葬されるピラミッドに黄金の爪と共に棺へと収められることとなった。
 
本編であるDQ3におけるこの武器の破壊力と怨念要素とがうまくピックアップされた外伝ストーリーである。

ただし、リメイク版DQ3ではこの設定が採用されておらず、入手直後に「黄金の爪を奪うものに呪いあれ!」というセリフが流れたり、ピラミッド外ではエンカウントは通常のままと、単純に「ファラオの亡霊が爪を盗まれて怒り、奪還のためピラミッド内のモンスター達をけしかけている」ような演出になっている。

ロトの紋章

【ピエタ】【ヤオ】に渡すためにピラミッドから手に入れた。
これを渡しにきたときの彼の言葉が、仲間を思いやるアルスの優しさと決意と、聖戦士の使命の間で板挟みになっていた彼女と【キラ】を再び奮い立たせた。
しかし、徒手空拳メインのスタイルになっていたためスタイルが合わなかったことと、苦手な蛇が使われたデザインであったこともあってか、結局装備されなかった。