【おおっ、○○○○ちゃん!】

Last-modified: 2023-08-02 (水) 02:50:10

DQ2(MSX・MSX2版)

ほとんどの会話を【はい/いいえ】だけでこなす無口な【ローレシアの王子】が発する貴重な台詞。
○○○○には【ムーンブルクの王女】の名前が入る。
DQにおいては絶滅危惧種に指定されている主人公の台詞なのだが、 【ラダトーム】にて王女が【あぶないみずぎ】を着用した際にこの台詞を叫ぶ。
ちなみにこの後は

サマル 「こいつは、さいこうだぜ!

「ああ、このとしまで、
 いきててよかったわい!

ムーン 「そんなにみないで。
  わたし…
   はずかしい…

と続いている。
ドラクエでは数少ない汎用メッセージなどに拠らない主人公独自の台詞であり、普段はしゃべらないはずの主人公をしゃべらせた危ない水着の威力は賞賛に値する。
 
コイツらは親戚相手に興奮しているという事になるわけだが、小説版とかではローレシアの王子とムーンブルクの王女が正真正銘の恋人だったりもするので、興奮するのも無理もない。
実は日本の法律でもいとこ(四親等)同士の結婚は認められている。DQ2は前作の100年後の世界なので、途中で何もなければ(王国間で婚姻関係が無ければ)八親等は離れているだろう。(日本の)法律上はとりあえず問題ない。
100年前に生まれた初代三ヶ国王から歴代国王が25歳に跡継ぎを作ったと仮定すると、DQ2主人公達は四代目(DQ1主人公から見ると五代目)と言う事になる為。
 
またMSX1版の挿入画を見る限り、恥ずかしがっているわりには王女もしっかりとポーズを取っている。
左手を腰に当て、自信に満ちた笑みをたたえた表情はどこか誇らしげだ。
「こんなにかわいいのに、きるものもないとはかわいそうじゃ」という【武器屋の隠居】の台詞からすると、それまで下着姿などハダカ同然の恰好をしていたのだろう。
全裸で王様に謁見し、冒険を始めた彼らの高祖父の血筋だからだろうか。
いまさら何を恥ずかしがっているのやら。……というか、むしろ格段にマシになっているのでは?
……などと『ウィザードリィ』の「裸忍者」的なネタ話でなければ、おそらく【ぬののふく】を下回る「ぼろぼろの服」でも着ていたのだろうと思われる。
当然ながら、2人の王子に何も身につけさせなくても一切気にかけてもらえず、布切れ一枚与えてもらえない。
まさに【女尊男卑】である。
 
なお通常DQシリーズの台詞には読点(、)が使われないのが普通だが、この水着関連の台詞(着用前のものも含む)は他の台詞と別のスタッフが担当したのか、読点が多用されていたりインデントが無かったりという不自然な点が見られる。
MSX1版の一枚絵イラストも鳥山の画風とは明らかに異なっており、このイベント全体が後から取って付けたものである様子が覗われる。
実際、移植を請け負った個人プログラマーの書籍『ENIX移植プログラマー戦記』で語られたところによれば、彼がENIXに無断で勝手に仕込んだものだそうである。結局のところ、この一枚絵の謎の絵柄は、その個人プログラマーによるものだったと考えられる。