【おきのどくですが ぼうけんのしょ○は きえてしまいました】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:54:05

概要

FC版DQ3~SFC版作品の時代に、【じゅもんが ちがいます】に代わりプレイヤーの前に立ちはだかった悪夢の言葉。
【復活の呪文】によるコンティニュー方式から、【冒険の書】によるセーブ方式導入に伴い登場した代表的なメッセージで、次のように表示される。

おきのどくですが
ぼうけんのしょ1ばんは
きえてしまいました。
 

インパクトと知名度があるため、【週刊少年ジャンプ】の読者投稿コーナー「ジャンプ放送局」でもこれがネタにされ、
「おきのどくですが ぼうけんのしょは まおうに けされてしまいました
というパロディが投稿されたことがある。
また、2021年の世にも奇妙な物語「ふっかつのじゅもん」では、ラストでこのメッセージが表示されたとたんプレイしようとしていた夫婦の記憶まで消えてしまうオチとなっている。
 
当時はセーブデータが消えてしまうゲームは多かったが、初期のドラクエシリーズ、特にDQ3の場合はあまりに頻度が高く、数作品をプレイしたり周回プレイをするようであればほぼ間違いなく1度は経験することだろう。
 
ちなみにこのメッセージは【ドラゴンクエスト名言集 しんでしまうとはなにごとだ!】の名言にも選ばれており、本書での解説によると開発時にはこれほどセーブが消えやすいことは想定外だったとか。
つまりプレイヤーが目にすることはほとんどない予定だったので、謝罪の言葉もなくやたら淡白なメッセージになったとのこと。
仮に謝罪のメッセージだったとしてもプレイヤーの悲鳴が「謝るくらいなら最初から(ry」に変わるだけだろうが。
 
対策として【ぼうけんのしょをうつす】を利用してデータを複製しておく方法があるが、消えるのが1つだけとは限らないため、結局全部消えるという事態も珍しくはない。
復活の呪文が違う場合は、入力し間違っただけなら入力し直すだけで済むし、ゲーム進行とともに正確に書き留めたメモをこまめに残しておきさえすれば、呪文自体を書き間違ってたとしても少なくともゲームの最初からやり直しなんて最悪の事態は避けられる。
ドラクエの場合は多くの人が専用のノートを用意していただろうからなおさらである。
一方のこちらは、ゲーム攻略にかけた時間と進めた内容すべてが水泡に帰してしまうだけに、どうしようもない感が大きい。
 
このようなとんでもない悪夢の出来事なのだが、裏を返せばこの恐怖を味わったからこそソフトやハードを大切に扱う意識が芽生えるきっかけになったと言えなくもない。
特に小学生などの低年齢層はゲームにとことん熱中すると1つのミス等に対してヒートアップし、やり場のない怒りを罪もないゲームのソフトやハードに八つ当たりで暴行を加えるなんてことは決して珍しくない。
ましてやリセットボタンを強く叩いたり、ソフトを勢いよく飛び出させたりする程度のことは日常茶飯事であった。
頑丈さがウリの任天堂製品とはいえ壊れるときは壊れるのだ。
ある意味、教育的指導になったともいえるだろう。
もちろん冒険の書が消えた直後のソフトには、容赦なく上記の暴行の嵐が飛ぶ可能性もあるが…。

演出面

演出面で、上記のメッセージと切っても切れない関係にあるのが【呪いのモチーフ】のME。
表示タイミングは作品・機種にもよるが、共通する仕様として開始画面のメニューが開く前の真っ黒な画面でいきなり呪いの音楽が流れ、上記の通り「お気の毒」という一見同情しているようで神経を逆撫でする言葉が浮かび上がる光景は、多くのプレイヤーに絶望とトラウマを叩き込んだ。このMEを採用した理由は「冒険の書が呪われているから」というブラックユーモアが根拠だとか。
おかげで、呪いのMEは経験者なら誰もが聞いただけで鳥肌が立つ音楽となった。
 
セーブデータが消えるという事実の精神的ダメージが莫大なのは言うまでもないが、冒険の書がはじめて採用されたDQ3ではタイトルが全く無音なため、そんな中いきなり耳ざわりな呪いの曲が流れるので心臓にも悪いという凶悪コンボ。作曲者の【すぎやまこういち】本人ですら「僕も嫌い」と発言しているくらいである。
これを味わったプレイヤーの中にはトラウマにより、電源を入れるときに「テレビを消音する」「耳を手で塞ぐ」といった行動に出る人もいたとかいなかったとか。
特に後述の原因に該当する何かが起きていて、このMEが出る可能性に心当たりがあるなら尚更である。
必死の祈りもむなしく、3つのデータ全てが続けざまに消え去っていったときなどは、しばらく放心状態になること受け合いである。どれだけのプレイヤーが「おきのどくと思うなら最初から消えないようにしろ!」と涙をのんだことだろうか。
冒険を進めていれば進めるほどそのショックも当然大きく、ラスボス寸前ややり込み最中にあっけなくデータが消えたとなると、しばらくはプレイの意欲を無くしてしまうことだろう。
ソフトを見ることすら嫌になり、あえなく封印した…という人もいたとかいなかったとか。

原因

一見何かの不具合でその記録のデータが全部消えたような印象を受けるが、このメッセージが出る場合、実際のプログラム上では「データが破損していた」際に二次災害を防ぐべく「そのデータを自分で消している」のである。
つまり「消えてしまいました」ではなくて「消しました」と言った方が正しい。だからこそ何番が消えたのかちゃんと把握したメッセージになっているのだ(本当に消えたにせよ最初からなかったにせよカラッポの状態なら後述の通り何のメッセージも出ない)。
だが、実際にデータが破損していたときだけではなく、単なるプログラムの誤作動等で読み込みに失敗したときも、データに異常ありと判断してデータ消去のプログラムを実行してしまう。
 
このように、ゲームシステムの保持のために「データを消すプログラム」をわざわざ組み込んでいるため、冒険の書が消失しやすいのは必然なのである。万が一のための配慮が仇になったいい例と言えよう。
なお、誤解されることが多いが、ドラクエはその知名度および上記のMEを含めた演出のおかげで、データ削除プログラムも含めて非常に有名になっただけで、データ削除プログラムが実装されているソフトは特に珍しくはなく、むしろ主流である。
国内RPGのライバルであるFFシリーズは上記の演出こそないが、同じく破損したデータの削除処理は行われている。

接触不良による誤作動

実際のところ、普通に取り扱って入ればデータが破損することはそうそうなく、特に心当たりもないのにこのメッセージがでた場合は、大半が単なる読み込み不良が原因である。
消されてしまったデータを後から確認することはできないので、具体的な割合は不明だが、データ消失の頻度を考えると相当な割合がこれに該当した可能性がある。
せめて「電源を切ってカートリッジを差しなおすよう警告する」みたいな段階を踏んでくれれば、まだ消去の確率は低くて済んだかもしれない。

実際にデータが破損しているケース

もちろん実際に破損していることもあり、少なくともプレイ中にいきなり【フリーズ】したり画面がバグったりしたらこれを覚悟するべきだろう。
具体的には弾みでコントローラーを思いっきり引っ張ったり、ペットにゲームハードを踏まれたり、掃除中の親の掃除機や足がぶつかったり(あるあるの筆頭)すると起こりやすい。
プレイ中に親の掃除が始まって、掃除機から避難させようと本体を安全な位置に移動させたときのちょっとした衝撃や振動でフリーズというパターンまでがセット。
「セーブするところまで待って!」「あと何分でセーブするの?」or「知らないよそんなの」 は当時の親子会話あるあるであろう。
プレイ中はゲームハードに極力負担をかけないようにし、カートリッジも丁寧に取り扱いたい。例えばSFCのDQ1・2の取扱説明書では「電源は乱暴に切らない」というアドバイスがされていたりする。
当然ながら物理的な負担でデータ消失の可能性が高まるため、バッテリーバックアップ搭載のカセットは過度な抜き差しを避け、RPGのようにクリアまでに長期的な時間を要するものであればできるだけ差しっぱなしにした上で本体を動かさない(衝撃や振動を与えない)でおいた方が無難。
特に一番起こりやすいのが「起動後に画面に何も映らないためソフトを指し直すのを繰り返す」という状況で、この後に画面が起動した後が一番怖い。
頻繁にソフトの入れ替えを行うと消えやすいのもこのため。
ソフト・ハードの接続端子に専用の接点復活剤を塗布するのも有効だ。
 
なお、イジェクト機能の有無によるリスクの違いが指摘されることもある。
旧ファミコン本体や旧スーパーファミコン本体であればイジェクト機能(カセットを差し込み口から取り外す機構)があるのだが、廉価版のNEWファミコンやスーパーファミコンジュニアではコスト削減のため削除されており、カセット本体に力を込めて引っこ抜かなくてはならない。
イジェクト機能なら左右均等に抜き取り方向の力がかかるのに対し、手で引き抜く場合は力のバランスが悪いと左右どちらかに傾いて端子に無理な力がかかる可能性がある。
ただし、実はイジェクト機能そのものは「イジェクトと同時にソフトがポンと飛び出す様子が子供にとって面白いものになる」という遊び心でつけられたものであり、直接引き抜いても問題ないようになっていたということが後にハード開発者の話で明らかにされている。
USBやメモリーカードの抜き差しと同様に、乱暴に引き抜かない限りは基本的にはリスクが目に見えて高くなるわけではない。
摩耗による経年劣化自体はイジェクト機能を使った場合でもさほど変わらない。
ちなみに、実は旧ファミコン本体でもイジェクト機能を使わずに手で引き抜くことはできる。
一方のSFCソフトには下部に水平な溝が彫られており、旧スーパーファミコン本体では電源ON時には引き抜けないようにロックがかかる仕様になっているが、電源OFF時であればファミコン同様に手で引き抜くことができる。

メッセージが出ないケース

メッセージ無しでデータが消えている(このパターンは基本的に3つとも消えている)状態になっていることがある。
ほとんどの場合、こうなる理由は後述の「バッテリー切れ」が原因だが、ごくごく稀に、バッテリー切れでもないのに自然に消えることもある。
この場合はシステムによってデータが消されたのではなく、本当の意味で「データそのものが消えた」ということなのでどうしようもない。
他のゲームではセーブデータが消えてもコメントはなく、無情にも自動的にゲームが始まったりして愕然とすることがよくあるが、ドラクエで上記の状態になると場合によってはいきなり【ぼうけんのしょをつくる】の1行のみの表示で始まるので、これはこれで絶望感がある。
 
また、さらにごくごく稀にどれかが生き残っている場合もあり、普段冒険の書を3つとも使用している場合、「ぼうけんをする」「ぼうけんのしょをけす」「せっていをかえる」の3行なのだが、無言でどれかが消えた場合は、これに「ぼうけんのしょをつくる」と「ぼうけんのしょをうつす」が加わり、5行になる。
この場合は、「何番が消えたんだ!?」という緊張感が走る。
さらに、メッセージとともに1番と3番が消え、「よし!2番は無事だ!」と思ったら、「ぼうけんのしょをつくる」の1行だけ、という手の込んだフェイクで絶望させてくれるパターンもある。
例えばFC版DQ3では消え方がひどい場合、ぼうけんのしょ4ばん → 3ばん → 1ばん という順番で消えたと表示されることがあるが、4番は存在しないので表示上のバグと思われる。実際には2番も消えており、上記のフェイク状況が起こる。
 
なお、後述のDQ4のようにメッセージおよびMEが出る前にデータ消去の処理が行われる場合もあるため、何らかの理由で電源をつけた直後、メッセージ&MEが始まる前に電源をオフにすると、次にソフトが立ち上がったときにはすでにデータは消えているため、見た目上は「メッセージもなく消えた」状況が成立しうる。
あるいは、1人暮らしでなければ家族の他の誰か(兄弟姉妹など)がゲームを立ち上げてメッセージ&MEが出る現場に立ち会い、そっと電源を切ってあなたに黙っていただけかもしれない…。

バッテリー切れによるセーブ不能状態

バッテリーバックアップは電池によって保持されているため長期間通電がないと電池内部から放電してしまい、電池切れを起こしてバックアップ機能が消失してしまう。
長年遊んでいなかったソフトを久しぶりに起動したときにデータが消えることがあるのはこのため。
この場合は基本的にメッセージもMEも出ず、全部まとめて消える。
全員レベル99、アイテムコンプリート済みなどのやりこみを行っていて長く残したい冒険の書であれば、通電のために定期的にゲームを起動しよう。
電池切れ以外に、たとえば電池にくっついているラグ(電極)の溶接が不完全で、経年劣化で無情にも外れた場合などにもそういうことが起こる。
古いソフトはユーザーが無理やり電池をラグから引きちぎって交換していることもあるが、ハンダ溶接する設備や技術が無くて電極を粘着テープで貼り付けているだけということがある。
そのようなものが中古・ジャンクとして出回ることもあり、使用中に突然データが消えるので、カセットを分解した形跡があるものは気を付けよう。
特に素人の作業であればカセット内部の爪を折ったり割ったりすることが多いので、接着剤でカセットを組み立てた形跡のあるものは注意を要する。
接触不良で一時的に通電が止まっただけであれば、上記の「メッセージもなく全部消えた」あと、普通にセーブできる状態に戻るという状況は成立する。
 
一度ゲームを保存してリセットボタンを押してもセーブがされていない場合もある。
これは完全にカセットの電池切れなので諦めるしかない。その辺の中古ショップで新しいカセットを買おう。
あるいは、あくまでも自己責任だが自力で電池交換(FCやSFCの電池交換サービスはすでに終了している)、もしくは電池交換を受け付けてくれる中古のソフトショップで交換してもらうという選択肢もある。
古い機種のソフトは電池交換も含めた修理サービスを終了しているため基本的にはショップも修理を委託する先が無くて交換を断っているが、中古屋の中にはショップ独自で電池交換サービスをしているところもある。

その他のケース

ちなみにレベルアップ時や種を使用したときなどの上昇値の吟味でリセットを何度も押すという行為も理論上はリスクが全くないわけではない。
ソフトカセットの抜き差しや電源のオンオフに比べるとほとんど無視できるような確率だが、数百回のリセットを繰り返すような行為はさすがに推奨できない。
どちらかというと、リセットそのものによるリスクと言うより、その行為を繰り返すうちにリセットボタンをつい強く叩いてしまったり、目測を見誤って本体をタップしてしまうなどの物理的な単純ミスでフリーズして消えるパターンの方がはるかに確率は高いだろう。
あるいはボタンの摩耗により接触が悪くなるなどのリスクもある。
 
実はFC版では下記の方法(いずれかでOK)で意図的に「壊れたデータ」を作り出すことができる。
つまりこの「呪いの曲」+「悪夢のメッセージ」を引き起こすことができる。

  • 「ぼうけんのしょをつくる」で名前・性別を入れ表示速度を決めるウインドウが出たらリセット
  • 「ひょうじそくどをかえる」で元と違う値を選択する(Aボタンを押す)と同時にリセット
  • 「ぼうけんのしょをうつす」で移す先の冒険の書を選ぶ(Aボタンを押す)と同時にリセット
  • ゲーム中でセーブを行う(【強制セーブ】含む)タイミングで同時に合わせてリセット

一番下はタイミングがかなりシビアだが、他はわりと簡単(特に一番上)。
もちろん、リセットの代わりに電源OFFでも可。
この悪夢に慣れる訓練をするには丁度いいだろう。もっとも、意図しているのと意図していないのでは恐怖は比べ物にならないので訓練になっていなかったりもするが。
SFC版の作品では冒険の書作成・設定変更を記録するタイミングが変わったためか、この方法で壊れた冒険の書を作るのはほぼ不可能になっている(そもそもデータが作成されない)。
また、この方法では2つ以上が続けて消えるシチュエーションは作れないので、そんなケースの訓練はできない。
 
PS時代以降は記録媒体がメモリーカードや任天堂ゲームカード内のフラッシュメモリ、あるいは内部ストレージに変わり、ハード本体への高負荷などが原因でクラッシュしたりなど油断できないことは多々あるものの、よっぽどのことがない限りセーブデータが消えるという事態は起きない。昔のように妙に警戒する必要はない。
 
3DS版DQ11では、ROMのバージョンによっては改造コードを入れたのが発覚すると強制的にセーブデータが消える仕様になっているものがあるとの報告がある。

消えた冒険の書が復活する?

基本的にこのメッセージが表示されてデータが消去された場合、元に戻ることはない。
ただ、FC・SFC時代には実際に「冒険の書が復活した」といったようなことがしばしば報告された。
これは根も葉もないデマかと言うと、そうではない。
雑誌『WiLL』増刊号「すぎやまこういちワンダーランド」に掲載された、【中村光一】とすぎやまこういちとの対談では、

編集部 あの曲が鳴り終わってからデータ消去の処理をしているので、鳴り終わるまでに電源を落とせばセーブデータが助かる、という話を聞いたことがあるのですが……。

すぎやま えっ、本当ですか?

中村 うん、そうかもしれません。たしかに、プログラム的には曲が鳴り終わってから消していたような気がします。(後略)

というやり取りがなされたほどだ。
ファミコン版のDQ1~DQ4ではプログラマーやディレクターを担当していた中村の回答だけに信憑性はかなり高いと言える。
 
つまり、画面にこのメッセージが表示され呪いの音楽が聞こえたら、これに怯むことなく迅速に冷静に本体の電源を切ることで、冒険の書の消失を回避することができるかもしれないのである。
カートリッジを抜き取り、ほんの少しだけ清掃液を含ませた綿棒でそっと汚れを拭き取ろう。
単に読み込みに失敗しただけならばデータそのものは無事な訳で、もう一度やり直せば正しく読み込める可能性は当然あるのだが、何もせずに眺めていれば本当にデータ消去されて二度と読み込めなくなるため、それを回避するための電源OFFである。
SFCシリーズでは本来冒険の書が表示される場面でメニューの代わりに何も表示されていないメッセージウィンドウが表示され、一瞬だけ正常な音楽が流れるという独特の仕様になるため、メッセージウィンドウが表示されたら即座に電源を切るといい。
 
ただし、本当にデータが破損していた場合は何度やっても復旧できない上、この電源OFFによって無事だったデータにも異常をきたす可能性も0ではない。
放っておけば消える冒険の書は1つだけで済んでいたのに電源OFFをしたせいで3つとも破損したというケースもあり得るので、データ復旧は一種の賭けであると考えておいたほうがいいだろう。
FC版DQ3では確かに上記のタイミングでデータ削除が行われているが、DQ4ではデータの抹消は曲を鳴らす前に行われるようになっているので曲を1音でも聴いた瞬間には既にアウトである。
そのため、この荒業は通用しない。
ただし、データは救えないものの、次に立ち上げたときにはもうMEは出ないので、MEを最後まで聞くという不快感だけは避けられる。根本的な解決にはなっていないが…。

端子部をフーフーする行為について

DQに限った話ではないが、昔のゲームROMを清掃する際に端子部に息を吹きかける、通称「フーフー」という行為が行われやすい。映画【ドラゴンクエスト ユア・ストーリー】の回想シーンでも幼少期のプレイヤーがこの行為をする場面があるが、このやり方はあまり推奨できない。端子部に息に含まれた水分が付着する、もしくはうっかり唾液を飛ばして付着させてしまうなどして端子が酸化し、劣化が早くなるからである。下手をするとセーブ機能自体が破損し、記録すらできなくなってしまう。
また、精密機器全般にいわれることであるが、ほこりの除去のためにエアダスターなどで空気圧で吹き飛ばすという方法も端子の奥深くにほこりを押し込んでしまいかねないため、端子部分をふき取るという形が望ましい。
まず綿棒を用意し、洗浄に利用できる液剤を少しだけつけてから端子部をそっと拭き取るといい。
なぜ少量かというと、最終的に乾ききらずに空気中の湿気を取り込むなどして水滴が残ってしまうとフーフーと同様に腐食を誘発し逆効果になるため。適切な使用液剤や安全な洗浄法をしっかり調べてから行おう。
 
追加生産の打ち切られている旧ハードのROMは、壊れるともう取り返しがつかない。持っているのであれば大切にしよう。

バリエーション

この冒険の書の消去時のメッセージはシリーズにより微妙に異なっている。

ナンバリング作品

DQ5

まことに ざんねんですが 
ぼうけんのしょ○は 
消えてしまいました。

DQ6、SFC版DQ3(「ばん」の有無がFC版DQ3などと異なる)

おきのどくですが
ぼうけんのしょ○は
きえてしまいました。

SFC版『DQ1・2』

まことに 残念ながら 
冒険の書○ は消えました。

GB版『DQ1・2』

まことに ざんねんながら 
ぼうけんのしょ○は きえました。

※中断の書が消えた場合

まことに ざんねんながら
ちゅうだんデータは きえました。

GBC版DQ3

まことに ざんねんながら
冒険の書○ はきえました。

DS版DQ4~DQ6、3DS版DQ7

壊れた冒険の書が 見つかりましたので 
削除しました。

3DS版DQ11(2パターンある模様)

おきのどくですが 
セーブデータが 壊れているため 
冒険の書○(中断の書)は 消えてしまいました。

おきのどくですが 
壊れたセーブデータが 見つかりましたので 
冒険の書は 消えてしまいました。

 
複数の【冒険の書】が消える場合、DQ3では冒険の書の番号順に表示されるが、DQ4では逆に3→2→1の順番で告知される。

外伝作品

確認されているパターンは以下の通り。

  • トルネコ1で冒険の書が消える場合、例のSEと共に「たいへん残念ですが ぼうけんのしょ○は 消えてしまいました」と表示される。
  • トルネコ3アドバンスでは「残念ながら あなたの冒険の書○(冒険の記録)は 壊れてしまったようです。壊れてしまった冒険の書○(冒険の記録)を 初期化します。」と表示され、該当するデータが削除される。
    冒険の記録が壊れた場合、ハイスコアデータと【冒険の履歴】が全て初期化される。
    いずれの場合も【呪いのモチーフ】が流れることはない。
  • DQM2では「セーブデータが きえてしまいました!」と表示される。
  • DQMJ2では「おきのどくですが セーブデータは こわれてしまいました」と表示され、壊れたデータは自動的に削除される。

特殊な例

PS・PS2作品でメモリーカードのデータが破損していた場合【こわれた冒険の書】と表示される。詳細は当該頁を参照。
DQ9では冒険の書が1つのみのため、データが壊れるとリカバリー(復旧)を試みてくれるが、失敗すると【冒険の書の復旧に失敗しました】というメッセージが表示される。これはDQMJ2Pも同様。

シリーズ内パロディ等

DQ8(3DS版)

【写真】システムにおいて、このメッセージを元ネタとした、以下のメッセージ付きのフレームが登場した。

おきのどくですが
ぼうけんのしょは きえてしまいました

DQ10オンライン

Ver.3.4のストーリー中で、このメッセージが例のSEと共に流れる。
詳しくはこちらを参照。

DQ11S

3年前のDQ10に引き続き登場。
【縛りプレイ】の1つである【町の人にウソをつかれる】を設定していると、【教会】などにいる【神父】からこれを言われることがある。

トレジャーズ

これを元ネタとした【白紙のぼうけんのしょ】が、お宝として登場した。