【きのぼうし】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:54:32

概要

DQ4で初登場した兜で、その名の通り木製。ほとんどの作品で【かわのぼうし】の1ランク上に位置していて、守備力6(DQ9のみ4)なので確実に1ダメージは減らしてくれる。
また守備力の割に安価で、70~90Gで守備力+4の【かわのたて】と同じか、それ以上のコスパ。主に戦士系キャラしか装備できないが、【てつかぶと】までのつなぎとして割と重要な一品である。
 
ちなみに「ぼうし」とはいうものの、【公式ガイドブック】では当初、木でできたヘルメットに彫刻を施したデザインだった。しかしDQ7(並びにリメイク版DQ4)以降は「切り株をそのままくり抜いて帽子のような形に仕上げた」ような不恰好なデザインに変更され、「見た目より機能」と言わんばかりのビジュアルに(【きりかぶこぞう】の系統が被っているあれに近い)。
それが祟ってか、【かっこよさ】の概念が登場するDQ6~DQ7ではかっこよさ「ー15」と大きなマイナス補正がかかる。なおこれより低い帽子は【しあわせのぼうし】で、かっこよさ「ー17」。

なお、実際に「木製の防具」というものは存在する。
というか、農村などなら一番手軽に手に入る防具が「木の皮や木片をまとめて纏った防具」である。一見頼りないが、「とりあえず致命的な一撃を防ぐ」分には必要十分な性能で、製鉄どころかなめすための皮すら満足に手に入らない地域では重要な存在。
ただし、このきのぼうしのように、木材をくり抜いて作るのは重くなる上に加工の手間が無駄にかかるのでまず行われなかったようだが。実際には木片を並べて糸や紐で繋げて体にまとうスタイルだったようだ。

DQ3(リメイク版)

【武闘家】【魔法使い】を除く全ての職業が装備可能。
この装備ラインナップは後述の通りDQ4準拠(ただし本作の武闘家がごく一部の例外を除いて基本的に兜を装備できないため、これも装備不可)。
 
【ナジミの塔】地下通路(【レーベ南の草原】側出口付近)の宝箱に入っているが、入手には【とうぞくのかぎ】が必要。
この時点では【ターバン】に次ぐ守備力を誇りながらそちらと異なり装備者が多く、かつFC版と違って【かわのぼうし】がナジミの塔で入手できなくなったので、ありがたく活用させてもらおう。
 
【カザーブ】の道具屋で140Gで売られている。
女性キャラであれば同じ町で【けがわのフード】が1つだけ入手できるが、そちらの販売は【アッサラーム】まで待つことになるので、それまでの繋ぎとして木の帽子を購入しておいてもいいだろう。
またアッサラーム近くの第2の【すごろく場】ではタンスのマスに入っているほか、【ジパング】でも拾えるが、その頃には流石に不要であろう。
 
ちなみに【きんのかんむり】と守備力が同じ。
魔法使い以外は装備者も共通しており、また魔法使い用のより強力な兜も後々登場するので、アイテムコンプ目当てでなければ金の冠を手放してしまってもいいだろう。

DQ4

初登場。
守備力6、価格120G。
装備可能者は【勇者】【ライアン】【アリーナ】【クリフト】【トルネコ】【ミネア】
つまり魔法使い系の2人以外は全員装備可能。
公式ガイドブックのイラストではライアンがモデルとなっている。
NPCの仲間キャラ【オーリン】【ホフマン】【パノン】も装備しており、この世界ではポピュラーな兜であることが窺える。
 
第四章以外は多くの町で購入可能。
第一章と第三章では最も守備力の高い兜で、第二章でもクリフトにとって最高の兜である。
下位のかわのぼうしが65Gで守備力2と割高なので、できるだけ早期に買っておきたい一品となっている。
ただし、自室のタンスから【はねぼうし】(守備力8)が入手可能なアリーナは装備することはないだろう。
第五章でも上位の兜はしばらく手に入らないので重宝する。
男勇者なら船入手まで、女勇者なら【きんのかみかざり】までのつなぎとなるだろう。
 
第四章では購入不可だが、【つかいま】【ダークドリアード】が稀に落とすことがある。
運よく手に入っても、すでに羽帽子を2人分購入している場合は不要だが、持っていないならミネアに装備させるとよいだろう。
これと羽帽子の守備力差はわずか2で、値段は倍以上開いているので、これがタダで手に入ったならわざわざ買い替える意義も薄い。
 
第三章ではモンスターがランダムで落とすアイテムの1つになっている。
この章では道具枠をできるだけ空けたいという関係上、鎧や盾に比べて守備力が低いこれが最も外されやすい。
第五章以外でも【ふくろ】を使用できるようになったDS版以降ではそのような扱いは受けない。

リメイク版

アリーナとミネアが装備できなくなった他、ピサロも装備不可能。DQ3の武闘家が装備できない名残か、単に不格好だから装備したがらないのか。
まあピサロが加入するのは一通りクリアしたオマケのような時期なので、どのみち無用の長物だろうが。
女性陣では勇者以外全員装備不可能となったことになる。 
ただし、上述の通りアリーナの自室のタンスから羽帽子が入手可能で、4章では購入不可能かつ代替品の【ヘアバンド】や羽帽子が購入可能なため、特にこれといった不都合があるわけではない。

DQ5

守備力6、価格120G。
【主人公】【ヘンリー】【サンチョ】【ピピン】といった主に男性キャラが装備できるが、なぜか【男の子】は装備できない。
仲間モンスターでは【装備グループ】A・C・E・H・J・L・M・N・O・P・Qのキャラが装備可能。
【スライムナイト】【ブラウニー】といった戦士系から、【ダンスニードル】【ゴーレム】など結構幅広く装備できる。
というか、前作は【てつかぶと】を装備できないキャラも装備できたが、本作では逆に男の子を除いての装備可能者と完全に被っている。
鉄兜を装備できて木の帽子を装備できないのは男の子だけである。もしかして髪型のせい……?

入手時期と性能的に、主人公と【ベビーパンサー】以外が装備することはほぼない…と言いたいところなのだが、多くのキャラクターにとってこれの一つ上のランクというとお値段が10倍近い鉄兜。
そのため、元々の守備力が高めなスライムナイトのようなモンスターたちはしばらくこれで間に合ってしまうし、スタメンで使わない馬車メンバーや仲間になりたてのブラウニーなんかにもとりあえずの格安装備として与えられがち。
兜はとりあえずこれで済ませて、【やいばのブーメラン】【てつのたて】といった有用な装備を先に揃えた方が攻略が楽になるので、リメイク版ならば【ふくろ】の中に繋ぎ装備としてとっておいてもいいかもしれない。
別に青年時代で買い戻すのに全く苦労はしないが。
 
【公式ガイドブック】ではダンスニードルがモデルとしてかぶっている……穴だらけになりそうである。

DQ6

守備力6、かっこよさ-15、価格120G。
装備可能キャラは人間キャラでは男性陣全員。女性陣は装備不可能。
仲間モンスターは、SFC版では装備グループB・D・E・Fのキャラが装備可能。
DS版ではSFC版基準通りドランゴのみ装備可能。
 
最初の町である【ライフコッド】で早速売られているほか、【レイドック】(上)や【サンマリーノ】でも購入できる。
主人公やハッサンにとってこれの次になるてつかぶとは【アモール】まで行かないと手に入らないので、かなり長い間二人は頭をきのぼうしで過ごすことになる。
また、しばらくはろくな兜が出てこないチャモロは非常に長い間この帽子か【かいがらぼうし】で過ごすことになる。
 
このように男性陣にとっては長期に渡ってお世話になる防具となるのだが、最初の【シエーナ】の町に行く段階で早速購入を目指して金を溜めるべきかと言うと、その必要は全く無い。
というのも家のタンスから【かわのぼうし】が手に入りひとまず兜部分は埋まるし、シエーナの次の目的地である【トルッカ】のタンスから無料で入手できるからである。
ハッサン用としても仲間になってすぐに【きこりの家】のタンスから入手できるのでやはり買う必要は無い。
チャモロが仲間になる頃には二人のいずれかが【地底魔城】で拾える鉄兜を装備することで木の帽子が1つ浮くので、それをチャモロに回せばいい。
かっこよさが下がるが、これを使う時期にかっこよさが必要とされるイベントは無い。

DQ7

守備力6、かっこよさ-15、価格120G。
装備可能者は主人公・キーファ・メルビン・アイラ。
 
現代の【エンゴウ】と過去の【オルフィー】にて売られている。
また、【フォロッド城】の東の詰め所(からくり兵襲撃後に現れるタンス)や【グリンフレーク】のハーブ園の小屋(B1のタンス)でも拾える。
全てのカジノの【ラッキーパネル】の帽子パネルでも景品になる他、
敵では【パペットマン】が1/64の確率で落とす。
 
今作からデザインが変わり、枝が付いたままの切り株をそのまま頭にかぶるような、大変に見栄えが悪い防具になった。
これではかっこよさ-15もやむなしである。ただ、これを被るような序盤でかっこよさが必要になることが無いのは変わっていない。
 
ガボはあの頭のサイズのせいで合わなかったのかも知れないが、女性のアイラが装備できるのは意外。DQ4の女勇者に近い装備スタイルであるためだろうか。
 
兜においてかわのぼうしとの中間に【とんがりぼうし】があるのもDQ6と同じだが、今回DQ7ではこのとんがりぼうしが普通に序盤の町で買え、主人公を含めた初期メンバーが装備でき、きのぼうしとたった1しか違わない守備力5に強化されていながら、きのぼうしの半分近い70Gという安価が変更されていない。
同時期には【いばらのムチ】【かわのドレス】など、高価で優先度が高い買い物が他にもあるため、よほどお金が余ってない限りはきのぼうしにわざわざ買い換える必要がほぼ無い。

船が手に入った時点で戦える【おばけヒトデ】【かいがらぼうし】を落とすため、下手をしたらこれが使われることすらないだろう。

DQ9

守備力4、価格120G。
 
値段は据え置きで守備力はダウンしたため地味にコスパが悪くなったが、それでも1ダメージ減は保証される。
またなぜか攻撃魔力が2上がる付加効果がある。魔力のこもった木材なのだろうか?
 
装備がそのまま見た目に反映されるようになった本作では、このアイテムを装備した姿も見られる。ダサいだのカッコ悪いだの言われるのがよくわかるはずだ。

トレジャーズ

【お宝】の一つとして登場。

お宝No.214
レアリティジャンク
カテゴリーヒストリー
コレクション防具
標準価格24,000G

また、宝石オブジェに【きのぼうしオブジェ】がある。

「きのぼうし」とは?

DQ6が発売された後の『週刊ファミ通』1996年2月9日号のDQ特集では、「"きのぼうし"とは何か?」というテーマで各漫画家などが想像して描く企画が行われた。
この当時は彫刻ヘルメット型だったので、「なぜここまでかっこよさが低いのか?」と疑問を抱いたゆえの企画である。
実質大喜利ということもあって実にフリーダムで、切り株をくり抜いた形の帽子、木の椅子の形をした帽子、将棋の駒の形の帽子、さらにはマリオシリーズのキノピオのような帽子(キノ帽子)説、そして「きのぼ牛」という牛の被り物説まであがったほど。
最終的には「木でできた帽子をかぶっているんですよ。そりゃかっこ悪いですよ」という公式見解で落ち着いたものの、それに説得力を持たせるかのようにDQ7から不恰好なデザインにされた。
確かに切り株をくり貫いただけの帽子(ヘルメット?)なんて被っていたら相当にダサいが、そんなもんを装備して諸国漫遊の長旅に出るのもなかなか勇気が要りそうだ…。