【みる】

Last-modified: 2023-09-09 (土) 22:21:33

概要

サブコマンドのひとつで、作品によって異なる意味がある。

  1. 移動中の【どうぐ】のサブコマンド
  2. 戦闘での【いれかえ】のサブコマンド
    馬車にいるメンバーを含めた使用可能な呪文などを閲覧できる。

移動中の「みる」コマンド

DQ3

商人の固有コマンドとして登場。
装備品か否かの区別と、売却価格を教えてくれる。
しかし台詞は定型文の組み合わせばかりでバリエーションに乏しい。
装備品かどうかの判断や売却価格も他に知る方法があるため、ほぼ無意味。
また、商人自身が持っている【アイテム】のみ「みる」事ができるため、鑑定するためにはわざわざ商人にこれを【わたす】必要があり、結構面倒くさい。
ちなみに死亡時は【つかう】ことはできないが、「みる」ことは可能で、棺桶状態のまま普通に喋る。
もっとも本作ではアッサラームのぱふぱふ宿やランシールの神殿で二人目以降が棺桶だった場合など、棺桶が喋ること自体は特に珍しくはないのだが。
 
一応、【呪い】の有無も教えてくれるのだが、なぜか、呪われている場合に「呪われている」と言うのではなく、呪われていない場合に「べつにのろわれていないようです」の追加セリフがあるのみで、その事をあらかじめ知っていないと警告として機能しない。
そもそも、呪われたアイテムが登場するのは【船】の入手後で、商人を戦力として連れ歩くには厳しくなっている時期である。
それ以降はルイーダの店に待機させておき、怪しいアイテムを入手したときだけ鑑定させるのが理に適っているのだが、ただでさえ面倒くさい鑑定手順が更に面倒なことになる。
「パーティメンバーに台詞を喋らせる数少ない方法」程度の価値しかないだろう。
 
ちなみに、【ほしふるうでわ】のように【武器】【防具】ではないため装備欄で表示されず、道具使用によって身につけるタイプのアイテムでは、「装備品か否か」すら教えてくれないが、「べつにのろわれていないようです」というため、勘が良い人ならなんとか気づくことができるかもしれない。
 
なお喋り方は商人の【性別】に関係なく「です、ます」口調で統一されており、【○○○○バーク】関連のイベントでも同様の口調になっている。
しかし、【アッサラーム】【ランシール】では他の仲間と共通の横柄な口調の台詞が表示されるため、違和感が生まれてしまう。
 
このように荒削りではあるが、本作での鑑定技能の実装がその後の作品に影響を与えた一面もまたある。
 
元ネタは恐らくウィザードリィシリーズの「鑑定」。
あちらは未鑑定状態だとそもそも装備することすらできず、店で鑑定してもらうには高額な費用がかかるため、プレイヤーキャラ(司祭)による鑑定はかなり重要な要素である。
もっとも、ウィザードリィの鑑定には能力による失敗判定があり、失敗すると呪われた装備だろうが問答無用で装備してしまう可能性があるため、あちらと比べるとドラクエの場合はシステム的な重要度がほとんどない代わりにペナルティも無くなっている。

リメイク版

商人以外のキャラクターのコマンドに「みせる」が追加された。
これを使う事で、商人以外のキャラクターが所持している状態でも直接鑑定できるようになり、利便性は上がった。
 
FC版の鑑定に加え、装備品であれば現在のパーティ内での装備可能者や【耐性】がつくなどの装備特典、また戦闘中に道具として使えるものであればその旨も教えてくれる。
トルネコとは違って、自分が装備できる物に「装備できるのは私」ではなく「装備できるのは○○○○(自分の名前)」と言ってしまうのはご愛敬。
【道具】であれば使ったときの効果、消耗品なのか何度でも使えるのか、【装飾品】であればどんな【性格】に変わるのかなどの情報が得られる。
特に性格を変える【本】などには一つ一つ専用のセリフが用意されているこだわりっぷり。
 
さらにリメイク版の本作から導入されたレアアイテムフラグのある売却可能アイテムであれば、「売るのはもったいない」と忠告までしてくれる。
ただし、レアアイテムフラグ自体が不完全で、入手困難でも忠告が無かったり、逆に店売りでもなぜか忠告したりする場合もある。
これは実際に店で売ろうとした場合や、捨てようとした場合も同じ。
 
男女でセリフが異なり、男はFC版同様の「です、ます」口調。女はDQ6の【バーバラ】の様な「てよ、だわ」口調になる。
性別限定装備や【セクハラ装備】には追加台詞も用意された。
実用性はもちろん、セリフを楽しむというネタ機能としても有用である。
特に【ゆめみるルビー】【あいのおもいで】【オリハルコン】【オーブ】は、性別ごとに固有のセリフが用意されているので、イベントで手放す前に一度鑑定しておくべき。
 
なおFC版とは違い、呪われているものを鑑定させると「むむっ これは なんというか いやなかんじが しますね」という専用台詞が出る(呪われていない場合はFC版と同じ)。
直接呪われていると言うわけではないが、簡単に呪われているであろうという察しはつくであろう。
 
ちなみに【呪文】やブレスに耐性がある防具を鑑定させると、男は「○○のダメージが減りそうです」、女は「減らせそうね」と発言するのだが、【ドラゴンメイル】だけは女に鑑定させると「減らせそうです」と男女の口調が混ざったかのような言い方になる。
男が鑑定した場合は普通に「減りそうです」なので、セリフの流用や指定ミスではない模様。

DQ4

商人である【トルネコ】の固有コマンド。
前作の仕様に加えて、装備可能者や道具使用効果の有無などがわかるようになった。
ただし前作と違って、呪いの有無を鑑定しない点は気をつけよう。
【てんくうのよろい】等の一部のアイテムは「どんなこうりょくがあるのかわたしにはわかりかねるようだ」として詳しい効果が分からない旨のセリフを言う。元々効果の有無しか分からないので大差無い。
 
ちなみに、【第三章】でトルネコを喋らせる唯一の方法でもある。
【第五章】でも【パーティ】に加わったキャラは全く喋らなくなるのに対し、トルネコだけはこのコマンドで喋らせることが可能になっている。
なお「○○だな」「××だわい」という、独り言のような口調である。
基本的にはテンプレ文の組み合わせだが、装備品についての説明が一部変わっており、鎧は「からだを まもるもの」、兜は「あたまに かぶるもの」というようになった。
中には【おうじのてがみ】【うまのふん】など、独特の台詞が用意されているものも登場。
特に【てんくうのつるぎ】の封印開放前後でのコメントの変化が必見。
 
なお、【そらとぶくつ】【おうごんのうでわ】【さえずりのみつ】【せいなるたねび】の4つは、トルネコ加入前に失われるので鑑定ができない。
一応チートで無理やりアイテムを出せば鑑定できる。いずれも貴重品であること、店に売れない事の汎用セリフだが、さえずりのみつは【やくそう】と同じく薬に分類されており「くすりだな」と言うこと、おうごんのうでわは「どんなこうりょくがあるのかわかりかねる」というセリフがついている。
しかし、逆に【じょうせんけん】だけは通常の手段でトルネコに渡す事ができ鑑定可能なアイテムなのにも関わらず、「なかなかふしぎなものだな。」としか言わず、売却不可アイテムである事のセリフなどが全て抜け落ちている。
同じような詰めの甘さは【パデキアのたね】【パデキアのねっこ】にも見られ、種のほうはさえずりのみつと同じく薬だと言うが、肝心の根っこのほうは不思議なものになっていてなぜか薬とは言わない。
 
余談だが、道具を選択した際のコマンドは前作では上から「つかう・わたす・すてる・みる」だったのが、「つかう・みる・わたす・すてる」の順に変わっている。
「みる」が無いトルネコ以外のキャラでの道具の受け渡しに慣れていると、トルネコが持っている道具を他キャラへ渡す際に「わたす」と「みる」をうっかり間違えやすい。
間違えた場合は長々と鑑定台詞まで聞かされるため、けっこうイラついたりする。
コマンド表示を無駄に変えなければこのようなミスは減らせただろうし、利便性を考えれば選択の頻度が圧倒的に高い「わたす」が上の方が良かったのだが、スタッフはよほど「みる」コマンドを使わせたかったのだろうか。
前作で「みる」が一番下にあったことで、間違えて商人に渡す前に鑑定しようとして捨ててしまう者が続出したのかもしれない(当時は「みせる」が無かったため)。
この意味では「すてる」の周辺に重要コマンドは置きたくない=「すてる」を一番下に配置するという発想だったのだろうか。
リメイクでは後の作品に合わせて修正されているので、FC版DQ4だけで見られる配置となっている。

リメイク版

やはり得られる情報が大幅に増強された。
のだが、そもそもアイテムにカーソルを合わせるだけで必要な情報はほぼ得られる仕様のため、トルネコに鑑定してもらう意義はほぼ無い。
コメントのバリエーションが増え、実用性よりも「セリフを楽しむ」という使い方がメインかもしれない。
また、【てつのきんこ】のように、第三章と第五章でコメントが異なるアイテムも存在する。
 
なおFC版とは違い、DQ3の男商人同様、仲間に語りかけるかのような「です、ます」口調になっているが、三章の1人パーティ時には違和感のある喋り方になってしまっている。
プレイヤーに語りかけているように取ることもできなくもないが。
 
リメイク版では、上記のFC版で鑑定できない4つに加えて【じょうせんけん】も五章では失われ、【しんじるこころ】【ホフマン】が仲間になった直後に失われるので鑑定不可能になった。

DQ6

道具管理に関しては、【ふくろ】のサブコマンドの1つとして登場。
ふくろに入っているアイテムを文字通り「見る(確認する)」だけのコマンドであり、「鑑定」ではない。
リメイク版ではふくろの仕様変更により登場しない。

不思議のダンジョンシリーズ

【壷】系のアイテムを持っている場合は、「見る」のコマンドで中身を見ることが出来る。
中にはプレイヤーが入れたアイテムや【アレ】が入っている。

戦闘中の「みる」コマンド

SFC版DQ5、SFC版DQ6とPS版DQ4で、キャラの所持している呪文・特技・道具を確認するコマンド。メインコマンド【いれかえ】のサブコマンド(いれかえ/そうがえ/みる)の一つして登場。FC版DQ4の【さくせん】のサブコマンド「じゅもんをみる」「どうぐをみる」に相当する。
「みる」の後にキャラを指定すると呪文/特技→道具(DQ6は呪文→特技→道具)の順に表示される。HP・MP・状態変化の閲覧は、サブコマンドの「いれかえ」「そうがえ」で確認できる。
 
PS2版DQ5とDS版天空シリーズではサブコマンドの「いれかえ」「そうがえ」でキャラのアイコンにカーソルを合わせるだけで確認可能になったので「みる」コマンドは無い。
スマホ版天空シリーズではサブコマンドの「いれかえ」「そうがえ」でキャラを選択したときに「みる/えらぶ」のサブコマンドが現れ、このときに確認できる。