概要
ビデオゲームにおいて、ゲームを普通にクリアする以外に、個人的に目標を設定して特定の分野をとことん極める遊び方。
ビデオゲーム黎明期の頃はゲーム作成者が想定していないような遊び方を指すことが多かったが、後に制作側も予めやり込みプレイヤーに配慮した様々な要素を盛り込むようになった。
本シリーズではDQ5で撃破ターン数を表示する【裏ボス】が実装されたのがその先駆けであり、以降【討伐モンスターリスト】や【戦歴】画面(コンプ率が表示される作品もある)、【称号】など様々なやり込み要素が登場している。
さらに、戦うごとにボスが強くなっていく【大魔王の地図】や【転生】システムのあるDQ9、【メタル狩り】や【ドーピング】が容易になり「全員Lv99は当たり前」のボスが勢揃いする【追憶の回廊】の実装された3DS版DQ8のように、やり込みに特化したゲームデザインが行われている作品も登場している。
プレイ中、またはクリア後のセーブデータを引き続きプレイする場合
一般的なやり込み
裏ボスを倒して完全にクリアしてしまったが物足りないプレイヤーが行う。
主に完璧なデータの作成を目標とし、特に【あるきかたシリーズ】には詳細な事例が数多く掲載されている。
- カンスト(カウンターストップ)系。パラメータなどの数値を、ゲーム内で可能な最大値まで上げる。
- コンプリート系。ゲーム内で入手できるものを可能な限りすべて手に入れる。
- 【ちいさなメダル】コンプリート
- 【モンスターずかん】、【モンスターパーク】、【モンスターメダル】などのコンプリート。さらには全モンスターの討伐数をカンストする(ボスなど1匹しか倒せないものは除く)
- 全種類の【仲間モンスター】を仲間にする(DQ5)、すべての【スカウトモンスター】を倒してモンスター硬貨を貰う(DQ8)
- 全宝箱回収
- 可能な限り全アイテムを所持。さらには一品物を除く全アイテムを最大数まで集める
- 【錬金釜】・【ふしぎな鍛冶】のレシピのコンプリート(オリジナル版DQ8では不可能)
- 特定の【称号】を獲得する、あるいは称号のコンプリート
- 記録系
- ミニゲームで新記録を出し続ける
- 裏ボスを少ないターン数で撃破(最速撃破)
- 【1ターン最大ダメージ】や一撃最大ダメージの記録を伸ばす
高レベルプレイ
「普通そこまでレベル上げるか!?」「どうやってその段階でそこまでレベル上げたんだ!?」…等々ツッコミが乱舞するレベルの過剰レベルでプレイするもの。
必要なものはリアルくじけぬ心とリアル時間のみ。
【メタル系】は狩ってもいいし、狩らなくてもいい。
主なプレイには、次のようなものが挙げられる。
- DQ3のアリアハン島内での【アバカム】習得
- DQ3(FC版)の【アカイライ】からの【さとりのしょ】入手
- DQ4(リメイク版)の4章で【いしにんぎょう】、【つかいま】の討伐数999
- DQ4の4章で【せいじゃくのたま】無しで【バルザック】撃破
- 【負けバトル】に勝利する
- 【ヘンリー】や【キーファ】などの永久離脱キャラや、DQ11で期間限定の目覚めしセーニャを最大レベルまで上げる
等々、目的を持ったレベル上げと併用される事が多い。
しかし、別に何の理由もなく中盤ボスを高レベルで倒す場合もあり、特に理由の無い過剰レベルパーティがモンスターと視聴者の常識を襲う。
但し、作品によってはレベルを上げ過ぎると攻略に支障をきたす場面がある点に注意が必要。
- DQ6・DQ7では序盤から中盤にレベルを上げ過ぎると熟練度が上がらなくなる。熟練度アップ上限レベルが無制限のエリアが解禁されれば気にする必要は無くなる。
- DQ11(無印版)では、異変が起きる前にレベルを上げ過ぎると、覇王斬習得イベントの難易度が却って上がってしまう。
逆に、2周目以降にやるべきやり込み要素をクリア前にやり込んで過剰レベル化する事もあったりする。
過剰レベルになるやり込みの主な例として、モンスターのドロップコンプリート等がある。
特に、通常ドロップととレアドロップの二種類があるシリーズで、両方をコンプリートすることになると間違いなく過剰レベルとなる。
なお「ファンタジー北島プレイ」と呼ばれる、最初の城や町からロクに進まない事を前提としたプレイスタイルもある。
この元ネタは、【衛藤ヒロユキ】の漫画『魔法陣グルグル』のゲストキャラとして登場したファンタジー北島。
「子供のころビンボーで装備を買えずに城の周囲のザコを倒し続けて15年かけてレベル99に上げた」という努力家なのは分かるが、何か方向性が間違っている大物である。
ゲーム開始時点から制限を課す場合
【縛りプレイ】
裏ボス後ではなく、ゲーム開始時点からまたは特定のボス戦・イベントにおいて、ある程度制限を課してプレイするもの。
この時課す制限のことを「縛り」と言う。
詳しくは当該項目参照。
基本的に、既に何度もプレイしてしまい難易度が低く感じられた時に行われる。
また一人でやるのも盛り上がりに欠けるので、個人ブログやSNSでの経過報告や、動画サイトでの配信が行われることが多い。
DQ11シリーズ、DQ10オフラインではシステムとして「しばりプレイ」機能が搭載された。
【タイムアタック】
ゲームをできるだけ短時間でクリアする。
ゲーム内での【プレイ時間】を競うTA(タイムアタック)と、休憩ややり直しも含めた実測時間を競うRTA(リアルタイムアタック)に大別される。