【イオ系】

Last-modified: 2024-01-11 (木) 16:00:26

攻撃呪文の系統

【メラ系】【ギラ系】―【イオ系】―【バギ系】【ヒャド系】【デイン系】【ドルマ系】【ベタン系】【ジバリア系】【ザバ系】

概要

爆発を起こして攻撃する属性。
【イオナズン】はDQ2から登場しているが、「イオ系」として系統立てられたのはDQ3から。
当初は【メラ系】【ギラ系】と共に炎系呪文として属性がまとめれており、効果範囲の点で単体のメラ系、グループ対象のギラ系、全体対象のイオ系という役割分担となっていた。
DQ4以降、メラ系、ギラ系と属性が分離されたのだが、全体対象の攻撃呪文という点はシリーズを通して継続している。
また、DQ3の時点で効果範囲の関係から同級のギラ系呪文よりも後に覚える呪文となっており、以降の作品でもギラ系よりもダメージ・効果範囲の両面で格上という扱いで一貫している。
単体へのダメージとしてはメラ系に劣るものの、基本的に魔法使いが覚えるダメージ系の攻撃呪文としては最も遅く習得する最強の属性として君臨し続けている。
 
他のゲームでは基本的に爆発系の魔法や特技は全て「炎属性」とされることがほとんどであり、このように同じ炎系でも3種類にも属性が分かれているのは珍しい。
作数と歴史を長く重ねたシリーズでこれほど属性が分かれているのはドラクエぐらいである。
しかし、炎系が3種類に分化してしまった弊害で後に設定が迷走することに…。
 
基本的に炎に強いモンスターはこの系統の呪文にも強いことが多いが例外も結構いる。
メラ系・ギラ系が効かなくてもイオ系は効くという敵もちらほら。
 
終盤にイオナズンを使う敵が多い他、中盤に【いなずま】を使う敵も出る場合が多い。
いずれも直撃するとダメージが大きいので、きちんと対策しておきたい。
ただし、DQ5ではこの系統の呪文を軽減できる防具が存在していない。
そのため、耐性を持たない人間キャラにとっては脅威となる。
 
DQ6以降、設定が安定しない属性である。
DQ5以前は一貫して炎属性にかなり近い扱いだったが、DQ6で雷の特技を取り込んだ。
その結果、雷の特技を【デイン系】と勘違いして困惑するプレイヤーが続出。
それどころか公式ガイドですら、あたかもデイン系であると思わせるような間違った記述をしまくっている始末で、これが勘違いを助長する結果となってしまった。
その後、DQ8では光の特技まで取り込んでしまい、さらにややこしい話になった。
続くDQ9では、デイン系が欠席したのもあってか【雷・爆発属性】にイオ系が含まれ、完全に雷系として扱われた。
DQ10ではデイン系が雷属性として復活したため、DQ8の設定も踏まえてか【光属性】に移動した。
なお、DQ10オンラインのイオ系は(MMOの性質上、エリア全域攻撃を安易に出すわけにもいかないので)詠唱者を中心に爆発を起こす仕様になっており、有効にダメージを与えるには戦闘の最前線に出なければならないというリスクを持つ。
DQ11でもイオ系は光呪文として登場。エフェクトも多少変更され、光の魔力を凝縮した球体を発生させてそれを爆発させるという、光属性であることを強調したものになった。
が、光属性と言うと「聖なる光で浄化」というイメージが非常に強い。イオ系呪文のエフェクトはやはり爆発であることに変わりないためかあまり浄化という風には見えにくく、むしろ爆発によって熱そう(=炎属性)に見える。
 
ナンバリングだけでなく、ジョーカー1~イルルカの間のモンスターズでも属性設定は安定していなかった。
DQM1~キャラバンハートの間は、イオ系という属性にはイオ系呪文以外含まれず、本編と違って雷系特技はデイン系扱いとなっていたため、純粋な爆発の属性であった。
しかしジョーカー1では、イオ系特技は属性斬りしか追加されなかったものの、【岩石系】を扱う【グラブゾン】がイオ系も担当し土属性の色合いが見え始める。
さらにジョーカー2~イルルカは【ギガスラッシュ】系統がイオ系になったほか、【がんせきおとし】などの複合属性技にイオ系が含まれるように。
そしてジョーカー3では属性名称の変更に伴ってイオ系は【爆発属性】となる。
本作の岩石落とし等は地+重力属性となったためイオ系とは無縁で、また火、電撃、光がそれぞれ別な属性として存在しているため、イオ系(爆発属性)は純粋に「爆発」だけを扱う属性に戻ったといえる。
 
斯様に複雑極まる変遷を経ており、以前プレイした際は〇〇だったから~という思い込みを警戒するべき属性である事は今後も間違いないだろう。
なお、バトルロードシリーズでは一貫して爆発属性を採用しており、属性設定の混乱は起こっていない。
 
ちなみにDQ2・3のCDシアターでは「邪悪な霊たちよ、集いて弾けよ!」と詠唱されることが多く、精霊もしくは幽霊といった霊的なものを火種として大爆発を起こすようだ。初出のDQ2の雰囲気に合わせた独自設定だろう。
 
なお、名前については火山活動が活発な木星の衛星「イオ」が由来ではないかと言われることもある(ちなみに衛星のイオはギリシャ神話の女神イーオーから取られている)が、シリーズで最初に登場したのはイオナズンなので疑わしい。

該当呪文

【イオ】【イオラ】【イオナズン】【イオグランデ】【イオマータ】
 
攻撃範囲が広く、敵全体(DQ10では使用者の周辺)を攻撃できる。威力も高いが、その分消費MPも多い。
 
イオナズンだけはDQ2から登場し、【アークデーモン】などが連発して唱え、プレイヤーを苦しめた。
DQ3で下級のイオ、イオラが初登場。どちらも習得時期における雑魚戦の主力として使える。
以降のシリーズでも活躍は変わらず、強力特技が多いDQ6やDQ7でもどうにか活躍が見込める数少ない攻撃呪文。
特にイオナズンは、威力の高さと大爆発を起こすという設定の華やかさからか、【ムーンブルクの王女】【マーニャ】【女の子】等と、各シリーズの名だたる魔法使いの奥義といっても過言ではない立ち位置にある。
一方で後半のボス敵が使ってくることも多いため、攻撃呪文界の花形と呼べる存在である。
 
グループという概念が無いDQM1、2ではギラなども全体攻撃になっているが、
耐性持ちのモンスターがあまりいないイオ系はやっぱり便利。
ただし、強力な特技が習得可能になるとどうしてもその姿は霞んでしまう。
【ドラゴン系】【悪魔系】モンスターはこの系統の攻撃呪文に強いものが多い。
キャラバンハートではストーリー進行における雑魚掃除としての強さはかなりのもの。
ただし【ギガデイン】が全体攻撃なので、これを習得できてしまうと強さは霞む。
 
ジョーカーでは4段階目としてイオグランデが加わり、ジョーカー3ではさらにイオマータが追加される。
これにより対戦やGPでもっとも使われる呪文となり、本編の強さはおろか単体攻撃になった【デイン系】をも凌ぐ最強の存在となった。
ジョーカーでの【キラーマシン】のイオ弱点を始め、最近ではマシン系相手に弱点が突きやすい系統となっている。

該当特技

【いなずま】(SFC版DQ5以外)、【いなずまぎり】【シャインスコール】【シャイニングボウ】【シャイニングアロー】【神々の怒り】
 
稲妻、稲妻斬りは名前とエフェクトに反してこの属性である。ハッキリ言って紛らわしい。
これらの特技を【デイン系】と勘違いし、DQ7の【よろい竜】など、攻略本には「デイン系がよく効くのでいなずまを使うと良い」と記されているのに、実際は効きにくいことを疑問に感じた人は多いはずだ。
ちなみにDQ6に登場した【ラミアスのつるぎ】は、攻撃時に発生する追加ダメージが「見た目はイオ系で効果はデイン系」であり、稲妻&稲妻斬りとはちょうど真逆になっている。【天空シリーズ】は「光・電撃っぽい攻撃手段」が一気に主力化した拡大期であり、更にDQ6ではこれらが共演しているため非常に紛らわしい。
リメイク版ではラミアスの剣に関しては見た目がちゃんと設定通りの電撃に変更されたが、稲妻&稲妻斬りについては相変わらず。
 
DQ8では「シャイン系」という「光」を題材にした属性が攻略本に記されたが、これはイオ系とほぼ同じ扱いである。
ちなみにDQ8でイオナズンを使うザコモンスターは数多いが、その多くがこの系統に完全耐性を持つ。
一方でイオナズン使いのボスにはイオ系が良く効いたりする。

該当道具

【マグマのつえ】(DQ4・5:道具使用)、【ほのおのリング】(道具使用)、
【いなずまのけん】(DQ3:道具使用)、【ほのおのつるぎ】(DQ6・7:道具使用)、
【ばくだんいし】【ばくだん岩のカケラ】

不思議のダンジョンシリーズ

【イオの巻物】が登場。トルネコ2では魔法使いの呪文としても登場する。
部屋にいるモンスター全部にダメージを与える効果で、特に【モンスターハウス】で有効。

DQMSL

やはり爆発属性として登場する。稲妻やシャイニングボウなどがイオ系だったことがあるためか、技名に光や雷といった単語が含まれているものが散見される。
バギ系と並んで耐性の強弱が分かりにくく、過去作で弱点だった???系は耐性持ちも多い一方で強かった自然系は等倍のモンスターも多い。
消費MPが多めだが高威力で、全体攻撃や乱打系の特技が多め。