【インパスの巻物】

Last-modified: 2024-02-24 (土) 12:15:25

概要

【不思議のダンジョン】シリーズに登場する【巻物】の一種。
指定したアイテムを【識別】することができる。
プレイヤー側では類推することが難しい【指輪】や、【インパスの壺】では識別できない壺系のアイテムに使いたい。
 
稀に、

ラッキー!この巻物は持っているアイテム
すべてを識別できた!

というメッセージと共に、壺の中身以外の現在持っているアイテムを全てを識別してくれる場合があるため、未識別の巻物がこの巻物である事を分かっていて使用する際には、未識別のアイテムをなるべく壺から出しておきたい。
 
入手率も高く巻物の代表的な存在とも言えるアイテムだったが、少年ヤンガスではなぜか削除された。

トルネコ1

  • 草・巻物に対してはその種別
  • 杖に対してはその種別と使用回数
  • 武器と盾に対しては「±」の修正値と【呪い】の有無
  • 指輪に対してはその種別

以上の内容を識別してくれる。
 
基本的に必要な情報は手に入るので非常に頼りになる巻物。
しかしながら幾つかの不備や注意もある。
 
まず武器と盾、そして杖に関しては基本的に効果があるのはこの巻物で識別した個体のみであり、同種のものを追加で入手しても、その詳細は不明なままである。
武器や盾は最初から種別は判明しているものの「銅の剣」や「皮の盾」のように色付きの文字で表示されており、±の修正値に関しては隠されている。
インパスの巻物を使うとそれ単体に関してはそれらが判明するものの、その後に同種の別物を入手した際は識別前の色付き文字で表示されており、仔細に関しては実際に装備してみるか再度インパスの巻物を使ってみる必要がある。
杖の場合、最初は「鉄の杖」だの「骨の杖」だのといった仮名が振られており、この巻物を使うことで「ボミオスの杖[3]」といった風に具体的な種別と使用回数が判明する。
その後同種の杖を拾うと「ボミオスの杖」と種別自体は判明するようになるものの、使用回数の方は不明なままであり、こちらもやはり再度インパスをかけないと判明はしない。
 
とまぁここまでは特に何と言う事はない、プレイしていれば誰でも自然と理解する仕様。
問題はここから。
 
指輪に関してはこの巻物を使っても判明するのはその種別までであり、「呪いの有無」は不明なままである。
これは上記の武器や盾の様に「使った個体に関しては判明するが、その後に拾った物に関しては不明なまま」とかそういう事ではなく、「インパスの巻物を直接使った個体でさえ不明」ということである。
したがって指輪にかけられた呪いの有無は実際に装備する以外に確認する方法がない。
唯一の例外が【ちからの指輪】で、これに関してはインパスの巻物を使えば種別の他に±の修正値と呪いを示すドクロマークも示してくれる。
ただしちからの指輪にしても詳細が分かるのは武器や盾、杖といった多種の物同様にインパスを使った個体に関してのみであり、同種のものを拾ってもただ「ちからの指輪」としか表記されない。
まぁちからの指輪に関しては杖の使用回数と同様、必ず表記されるはずの[±3]が付いてない時点で「あぁこれはまだ未識別なんだな」と一見して理解できるのだが、その他の指輪に関しては「ハラヘラズの指輪」のようにごく普通に白字表記されるため「呪いの有無は装備してみるまでわからない」という事実を知らないとうっかり装備してしまうということが起こりうる。
厄介なことに一般的な指輪は武器や盾、ちからの指輪の様に「マイナス効果の物は必ず呪われており、それ以外は問題ない」というような規則性はなく、【ハラペコの指輪】【ザメハの指輪】等、マイナス効果しかない指輪であっても呪われていない物はあるし、逆に【とうぞくの指輪】【人形よけの指輪】のような有用な指輪でも呪われている時は呪われている。
効果の内容によって呪いの有無を事前に判別することは不可能なのである。
勿論有益な指輪なら最悪呪われていてもそのままゲームを続ければいいし、有害な指輪ならそもそもわざわざ装備して呪いを確かめる必要すらなくその場で廃棄してしまえばいいだけなのだが、そうも言ってられないケースという物もゲーム内にはある。
もっとも顕著なのが【ルーラの指輪】で、ピンチの時に装備すれば窮地を脱する救世主となり得るが、逆にこれを装備したままだとゲーム進行がまともに立ち行かなくなり攻略はほぼ絶望的になってしまう。
このように「有益と有害」が状況に応じて大きくブレる指輪や、【シャドーの指輪】のように状況に応じて付けたり外したりしたい指輪の存在がある以上、こうした事実を知らないで「インパスをかけて白字になった」というだけの時点で安穏としていると、その後に地獄を見ることになるというパターンは考えられる。
武器や盾と違い指輪には【バイキルトの巻物】【スカラの巻物】【メッキの巻物】といった解呪手段が複数なく、【シャナクの巻物】ほぼ一択という環境条件も事態を深刻化させている。
【パンの巻物】という手もあるが、これはアイテム自体が消失してしまうため最後の奥の手だろう。
せめて指輪に対しても武器や盾などと同様

  • インパスを使った個体は呪いを含めてすべて判明する.
  • それ以外の個体は「ハラヘラズの指輪」といった風に色字で表記する

という共通仕様に一本化してくれれば何の問題もなかったのに…
 
といったような問題があるものの、皮肉なことにこの巻物で識別したい最有力候補もまた指輪である。
草や巻物があらかじめ識別されている【不思議のダンジョン】は言うに及ばず、一切のアイテムが未識別で始まる【もっと不思議のダンジョン】であってもそれは変わらない。
というのも自分で使ったり敵に使ったりすることで中身を判別できる他のアイテム群と違い、指輪の判別は桁違いに難易度が高い。
武器や盾と違い実際に装備してみても判明しないし、最悪中身がわからないまま呪われてしまう危険性すらある。
よしんば呪われていなかったとしても実際にそれがなんであるかを突き止めるのはかなりの確率でリスクを伴う。
【毒けしの指輪】かどうかを確認するためにはあえて毒を受けなければならないし、【眠らずの指輪】かどうかの検証にはあえて【眠りガス】を踏むなどの危険を冒さなければならない。
さらにそれをして「違う」という結果が出ても「Aじゃなかった、じゃあBだ」みたいな短絡的結論には至らず、「AではなかったのならB以降のいずれか」みたいな大雑把な情報しか出てこない。これではあまりにも効率が悪すぎる。
一見して分かりやすいのは精々ちからの値が上下するちからの指輪くらいだろう。
そのため多少内容に不備があれどインパスの巻物を見つけたのなら率先して指輪に使いたいし、逆にインパスでの識別が済んでないうちは迂闊に指輪を装備するべきではない。
インパスで識別をしても呪いの有無が分からないのは上記の通りではあるが、それでも「呪いの可能性を覚悟で装備するか否か」の判断はできるのだから重要である。
どうしても未識別の物を装備するのなら最低限【シャナクの巻物】か、でなくば【時の砂の巻物】といった万が一の対応策は用意しておくこと。
 
ただ物を問わずカテゴリーとして非常にレアリティが高く入手しにくい指輪に対して、こちらの巻物は特にレアというわけではない。
したがって「指輪のみに使う」みたいなことを考えていると必要以上に余る。
指輪用にとっておくにしても精々1枚か2枚あれば充分で、それ以外は普通に使ってしまおう。
指輪以外に優先度の高い候補としては二つある。
 
一つは「ちからの種毒草」の識別。
一方はいくらあっても足りないくらいに必要で、一方は間違っても飲みたくない代物であるが、何の因果か(というかおそらく製作者の意図的に)敵に投げつけた時の効果がどちらも「0か1ダメージ」で共通している。
したがって敵にぶつけてみても、それがどっちの草なのかは実際に飲むかインパスで識別しないとわからない。
逆に一方の識別が済めば自動的に他方は反対の品と判別できるので楽である。
特に毒草の方が先に判別できればその後の未識別の草はほぼ自分で飲んでしまって問題ない。
【めつぶし草】【まどわし草】等も階段の上で飲んでる内はほとんど問題にならないからだ。
 
もう一つの候補は「転ばぬ先の杖ザキの杖」の識別。
こちらも上記同様振った時の効果が一緒でわかりづらい。
前者はほぼ無用の長物に近いが、逆に後者は【祈りの巻物】の最優先対象といえるほどに重要度が高い。
一応【転び石】を利用することで両者を識別することは可能だが、そうそう都合よくワナが配置されてるということもないので、それまで延々役に立つのか立たないのかわからないものを抱えたり、祈りの巻物の使用を先延ばしにしてアイテム欄を圧迫するのもアレなので、この巻物があるのならとっとと識別して解決してしまう方がいいだろう。
 
勿論これら以外にもケースバイケースで使いたい時や対象という物があるので、その都度プレイヤーの判断で使っていくといい。
 
最後に言うまでもなく当たり前のことではあるが、すべてのアイテムが未識別である「もっと」の方では、「この巻物そのものの識別が意外と困難」であったりする。
というのも使用時に対象の指定を要求される巻物はこれ以外に【パンの巻物】【祈りの巻物】とがあるわけだが、これらを判別させないまま使うと取り返しのつかないことになるケースがあるからだ。
インパスの巻物だろうとふんで使ったもののそれ以外だった場合、祈りの方であればまだ「杖の回復機会を一回損した」くらいでまだ諦めもつくが、パンの巻物の方で【大きなパン】にしてしまったら後の祭り。
「逃した魚は大きい」ではないが、未識別の指輪を消滅させてしまったら「それがどれだけ有用で貴重な指輪だったかも」と考えると悔やんでも悔やみきれない。
かといって適当なものに使って実際にインパスだった場合、どうでもいいものを識別してしまってもなんだか損な気もする。
その場合、一旦対象指定を要求する巻物は全て使用せず抱えておき、即読んで効果を発揮する巻物の識別を優先させて時の砂の巻物を識別するといい。
この巻物があれば指定系の巻物のどれが何であるかを全て確認した後でやり直せる。
幸い指定系の巻物で役に立たない物というものは一つもないので、多少多めに抱え込むことになってもそこまで損ということはないだろう。
まぁ時の砂の巻物にしたってそうそう都合よく手に入るという保証はないので、この方法も結局は展開次第プレイヤー次第ではあるのだが。
 
ちなみにもっと不思議のダンジョンでは、前述のラッキー全識別効果は発生しない様になっている。

トルネコ2

 

トルネコ3

【巻物】【草】【杖】の消耗品は呪われ(てい)ると使用できない」というルールと、
【ひとくいばこ】が本物のアイテムに擬態している可能性がある」というルールが追加された為、
「アイテムの正式名称が橙色で表示されている状態の消耗品が大事な局面でまともに機能するかどうか」
を調べる為にも活躍する。
もっとも、インパスの巻物そのものが呪いやひとくいばこで使用不能である事も多々あるので過信は禁物である。
元々インパスの呪文はトラップモンスターを見破るための呪文であったが、本作で初めてその要素が用いられたことになる。
 
正式名称だけは判明しているアイテムにインパスの巻物を使うと、

これは ○○○○に
まちがいない!!

と表示される。
白文字表記でも、ひとくいばこの真贋が不明である【壺】【パン】類を対象に鑑定した際によく見られる光景である。