【カルカド】

Last-modified: 2022-07-02 (土) 08:49:45

DQ6

【夢の世界】にだけ登場する【町】
【砂漠の抜け道】を抜けた先にある。
【公式ガイドブック】での英語表記はCalcado、DS版以降の英語版での地名はAridea ("arid"は「乾燥した」という意味)。
昼と夜ではBGMが異なるのも特徴。
 
夢の世界のはずだが、非常に活気のない町。
町を取り囲む壁からかつては【城塞都市】だったようにも見えるが、現在はそのほとんどが崩れ去っている。
井戸の水も枯れ、非常に寂れている。その割には店の品揃えなどはいいのだが。
【ゴールド銀行】が露天営業しているため、【ゴールド】の出し入れに便利な町でもある。
 
この町は、満月の夜に西の岬に【ひょうたん島】が来て【しあわせの国】に連れて行ってくれるという話題で持ちきり。
町中の人の話を一通り聞くと夜になっており、フィールドに出て西に向かうと実際にひょうたん島が接岸している。
乗りこんだだけならまだ後戻りはできるが、操舵手に話しかけて島を出航させてしまうと後戻りができないため、準備は怠らないように。
出航したら中に入り、酒場でグイグイ飲んでると眠ってしまい、幸せの国とやらに着くなり魔物に叩き起こされるわ連行されるわ【ジャミラス】との戦い(と演説)が待ってるわと大変なのだ。
夜になっている間はルーラができないが、砂漠の抜け道を東に抜けるか、全滅すると昼に戻り、ルーラができるようになる。
ジャミラスを倒すまでは、再びカルカドに入りなおす度に夜に戻すことができる。
ちなみにこの期間に夢の世界で全滅すると、たとえ昼に戻していたとしても砂漠の抜け道の宿屋で目覚める。一度【現実の世界】に戻ってから全滅した場合は普通に教会で目覚める。
 
事件解決後は人々から色々な新情報を耳にする。【ペスカニ】【カルベローナ】【ゼニスの城】と重要な場所ばかり。噂話などに鋭い人々なのだろうか。ただ皮肉なことに、ゼニスの城はデュランに乗っ取られ、実質また騙されていると見てもいい。
しかし、たくましく暮らすそんな彼らの努力とは裏腹に、荒れ果てた環境が改善する様子は見られない(井戸の水は取り戻している)。
人々は「何か悪い力が作用しているのではないか」と勘繰っているが、夢の世界なのでその通りかもしれない。
 
【空飛ぶベッド】入手後は砂漠の抜け道を経由せずに北の大地の【階段】に行けるので、下の世界へのアクセスも楽になる。 
また【デスコッド】で情報を聞いてから行くと、井戸の近くに【オリハルコンのキバ】が落ちている。
 
この町は「夢の世界にしか存在しない町」なのだが、夢の世界にしか存在していない事情があるカルベローナや、(現実世界には存在しないものの)きちんと現実との接点が見えている【シエーナ】【マルシェ】)などと異なり、どういった経緯で夢の世界に存在してるのか明言はされていない。
ただ、カルカドの状況の悲惨さを見るにこの町が純粋な「人々の夢」によって形作られたものであるとは考えにくく、また【ダーマ神殿】のようにかつて現実の世界にも存在していたのだとすると、夢の世界での姿はダーマ神殿同様に栄えていた頃の様子であるのが自然と思われる。
 
そこで考えられるのが、この町が「しあわせの国の夢の一部」のようなものとして存在しているという説。
もっと言ってしまうと、ジャミラスの拠点である「しあわせの国」を運用する上で必要となる、生贄として誘い込むための人間が集まり生活している場所として、意図的に作られた「不幸な町」が、カルカドの正体であるという説である。
実際、ジャミラスを倒す前の【ホルコッタ北の関所】では兵士はずっと眠ったまま幸せの国に関する夢を見ており、この町に来る直前に訪れるであろう【アークボルト北東の民家】では「眠ったまま目覚めずに死んでしまう人間」の話を聞くことができる。
現実の世界で漠然と幸せを求める者を夢の中にてしあわせの国へと誘導するための中継地点として、しあわせの国とセットで創られたのがこの町だとすれば、町の悲惨な状況も意図してのものと考えられるだろう。
よりしあわせの国の甘言に人々が乗りやすくなるよう仕向けるなら、「辺鄙な北の地の不毛の砂漠地帯にある、井戸も枯れ果てた寂れた町」というのは、おあつらえ向き過ぎるくらいの惨状である。
夢の世界はそもそもが【デスタムーア】の手によって実体化している世界であり、彼は必要とあらば自分に都合が良いように世界の一部を改竄することもできるため、カルカドのような町一つ作ることは造作もないことだと思われる。
デスコッドに居るレッサーデーモンがこの町に自分の宝物を埋めていたのも、町の成り立ちに魔物が噛んでいたからなのかもしれない。
 
また、仮にこの町がデスタムーアの手によって創られた町だとすると、町の名前の由来は『cargado(スペイン語「carga」の過去分詞。「carga」の意味は「乗り物に荷を積む」)』であるとも考えられるだろう。
しあわせの国へと向かうひょうたん島という船に、生贄の人間という荷を積み込むために創られた町に、「積荷の町」的な意味を込めた名前を付けたのだとしたら、中々皮肉が利いている。

漫画版

主人公ボッツが一人に戻った後という、ゲームよりも遅い時期に来訪。夢の世界とは思えないほど寂れており、住人がほとんど見当たらない。
そんな状況の中で出会ったのは、毒に倒れた母を一人で看病する幼い少女だった。
【チャモロ】の魔法ですぐに毒は消えたが、なぜか浮かない顔の母子。
事情を聞くと、父が「しあわせの国に行けば病気を治す薬があるはず」と言って出かけたまま、帰ってこないのだと言う。
「そんなの全然しあわせの国じゃないよ」と涙を流す少女。
事の真相を突き止めるため、一行は夜を待ち「しあわせの国」へと向かうのだった。