【キナイ・ユキ】

Last-modified: 2023-10-06 (金) 22:53:22

DQ11

故人。人魚【ロミア】【白の入り江】で待ち焦がれている人間の男性。英語版での名前はKainoa。
 
【ナギムナー村】の漁師として生まれ、真面目な仕事ぶりが評価され村長の娘【ダナトラ】を婚約者にもらう。
しかしある嵐の日にロミアに命を救われ、結婚の約束をするほどに愛し合うようになった。
ロミアを必ず迎えに行くと約束をし、事情を説明するために一旦村に戻るが、娘を袖にされた村長が許すはずもなく【しじまヶ浜】の小屋に軟禁され、自身の船も燃やされてしまう。
 
キナイ・ユキが村を追われて10年ほど経ったころ、ダナトラは別の男と結婚し女児をもうけるも、父と夫を海難事故で失ったことに絶望し母子心中を図る。
キナイはこれを助けようとするものの、赤ん坊しか救うことができなかった。
腕の中で泣く赤ん坊を見た彼は、ロミアとの将来を諦め、償いのために赤ん坊の父親代わりとなることを決心した。
自分の軽率な行動で周りの人間を不幸にしてしまったことを悔いた彼は、二度と自分のような愚かな人間を生まないためにロミアとの話に嘘を織り交ぜた物語を戒めとして村に残した。
これがナギムナー村に伝わる人魚の呪いの言い伝えの真相であり、現代ではキナイの母がこの言い伝えを紙芝居で子供達に読み聞かせている。
 
その後、彼はロミアへの愛を片時も忘れることなく、しじまヶ浜のアトリエで心から愛した女性の面影をキャンバスに描き続けながらひっそりと暮らし、約束のベールを握りしめながらその生涯を終えた。
何も知らないロミアは今も一途に彼を待ち続けている・・・。
【キナイ】からはじいさんと呼ばれており、キナイの母こそが彼が育てた赤ん坊……すなわちダナトラの実の娘である。
 
彼に育てられたキナイの母は、彼は夜になると外に出て夜の海をひたすら描いていて、その姿はまるで魂が抜けた幽霊みたいで恐ろしくてたまらなかったと息子に祖父の人物像を話している。
もっともキナイの母も、ロミアが泡になった後に話すと、キナイ・ユキのことを「父さん」と呼んでいたようだ。
 
現代のキナイとその母が住む家に置いてある【とあるトレジャーハンターの伝言】の第2章にキナイ・ユキと思わしき人物が登場する。
詳細はそちらの項を参照だが、大嵐に合ってロミアと出会い、再びナギムナー村に帰り幽閉されるまでの間はとても漁に出られる様子ではなかったため、トレジャーハンターと出会ったのはそれより以前と推測できる。
そして文面の内容から、ロミアに出会う以前から元々婚約には乗り気ではなかったことが伺える。

DQ11S

声優は川野剛稔。英語版とは違い、孫のキナイとは異なる。彼の手紙を孫が読み上げる際に二人の声が重なるので、そこで被りすぎるのを避けたかったのかもしれない。