【クエスト】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 04:01:28

概要

クエスト(quest)とは「探求」「探索」「追求」を意味する英語。
詳細は後述するが、中世ヨーロッパの騎士道物語に由来する言葉であり、「ドラゴンクエスト」シリーズのタイトルになっている。
 
ゲーム内においては、町中や道端で【NPC】(人だけでなく、たまに動物や無生物のことも)からの依頼に応えることで報酬を得る、というシステムを指す。
おそらく依頼を意味する「リクエスト(request)」に掛けたダブルミーニングになっているのだろう。
外伝作品や派生作品では、「達成すべきミッション」くらいの意味でゲームシステムに組み込まれている場合もある。
ナンバリング作品での初登場はDQ9だが、DQシリーズ全体では【ドラゴンクエスト 不思議のダンジョンMOBILE】においてDQ9よりもかなり前(2006年11月)から登場している。ドラクエのみならず、オンライン含む他のRPGやアクションアドベンチャーにも採用されることが多い。
 
依頼を受けてクエストを開始することを「受注」という。
そして依頼内容に従って行動し、一定条件を満たせばクリアとなる。
クリアすると必ず何かしらの報酬があり、貴重な【アイテム】が貰えることが多い。
簡単なお使いにとどまらず内容はさまざまで、特に多いのは

  • 特定のアイテムを特定の数量要求される(錬金鍛冶が必要となるケースが多い)
  • ある条件を満たす【戦闘】を一定回数要求される(場所、相手、手段、討伐数or戦闘回数などが指定される)

といったものである。
また、序盤で受けられるクエストはシステム(【キラキラ】【しぐさ】【れんけい】など)のチュートリアルを兼ねたものも多い。
 
ナンバリング初登場となったDQ9は従来のシリーズとは異なり、できるだけ長く遊んでもらいたいという開発者の狙いがあり、その動機付けを狙って導入されたシステムのひとつである。
元はプロデューサーの【市村龍太郎】のアイデアであり、"携帯機でDQ本編を成立させるには欠かせないものとなる" との確信によって導入されたものだが、これを思いついたのが、2007年にギックリ腰を発症して自宅で仕事をしていたときであったという(『週刊ファミ通』2009年8月28日号)。
以降の作品では携帯機・据置機に関わらず、このシステムが採用されている。
 
クエストの一覧は、こちらを参照。

DQ8(3DS版)

【写真】システムを利用して対象物を写真に収める写真クエストが登場。
詳細は【写真クエスト】を参照。

DQ9

ナンバリング作品では初の導入。
全184クエストが登場。
【町】【ダンジョン】などで青いフキダシマークを出すNPCに話しかけると、クエストの受注ができる。
ゲームクリアには必須ではなく寄り道程度の扱いであるが、上級職に【転職】したり【秘伝書】を入手したりするにはクエストのクリアが必ず必要となる。
ほとんどはストーリーには関わらないが、一部にはストーリー本筋や世界観の説明になっているものもあり、そういったクエストにはリストに「ストーリー」のマークが付いている(【ストーリークエスト】を参照)。
また、1回のみしか受注できないものが多いが、中にはリプレイ可能なものもある。ただし、報酬はランクダウンすることが多い。
 
同時に受注できるのは8つまで。
難易度の高いクエストなどを後回しにして8つたまってしまうと、新しいクエストが受注できないなんてことも有り得る。
このような場合は受注を途中でキャンセルすることも可能だが、ノルマ式のクエスト等の場合はそれまでの積み重ねが無効になり、再受注時にまた1からやり直しとなる。
また、ストーリークエストはキャンセルができないので、特にゲームクリア直後にクエスト巡りをする場合などには注意しよう。
 
難しいものが結構あり、「会心の一撃」や【ゴールドメッキマン】のように運次第なものや、【ぼくらのかわいいペット】などのように推理力を必要とするものも存在する。
特に各【スキル】【職業】関連の場合、課題や修行の一環ということもあって難解なクエストが多い。
また、特定のクエストのためだけに用意された【だいじなもの】が非常に多く登場している。
以上の様に様々なクエストが存在するが、同時に条件を満たしているにも関わらずクエストが進行しなくなるバグも発生した。
 
これらのクエストをクリアしていくと【サンディ】から「お助けマン(ウーマン)」や「クエストヒーロー(ヒロイン)」といった【称号】を与えられる。
幾多の難関を乗り越えて、クエストをすべてクリアすると「クエストキング(クイーン)」の称号が与えられる。まごう事なき廃人の証拠。
 
ちなみに、戦闘時に敵や味方を特定のステータスを低下または上昇状態にしたり、ステータス異常にしたりすることを求められる戦闘では、必ずしも依頼人から要求された手段でその状態を引き起こす必要はない。
それが分かっていれば非常に簡単にクリアできるクエストもあったりする。
場所指定は必要か否かはムラがある模様。

クエストの構成

クエストの一覧はクエスト/DQ9のページを参照。

No.001~No.120:ノーマルクエスト

オフラインで受注できるクエスト。大きく次の3つに分けられる。

  • No.001~No.062:一般のクエスト
    No.001~No.038(No.032を除く)はゲームクリア前から受注可能、
    No.032とNo.039~No.062はゲームクリア後になってから受注できる。
    ストーリークエストはNo.039【幻の巨大魚を追え】とNo.046【お受験に協力】のみ。
  • No.063~No.090:【武器】12種と・素手の各スキルに関するクエスト
    受注場所はすべて【エルシオン学院】
    奇数番号のものはスキルが30ポイントまで上がると受注できる中級クエスト、偶数番号のものはスキルをマスターする(100ポイント)と受注できる秘伝書クエストである。
  • No.091~No.120:12の職業に関するクエスト
    レベル15で受けられるクエストとレベル40で受けられる秘伝書クエストがある。
    上級職はそれらに加え、その【職業】に転職可能になるためのクエストを合わせて3クエスト存在する。

No.121~No.184:追加クエスト

発売から1年間毎週金曜日にニンテンドーWi-Fiコネクションで配信されたクエスト。
2009年7月17日から2009年10月9日までは2つずつ、2009年10月16日から2010年7月9日までは1つずつ配信された。
クエストの入手はゲームクリア前から可能だが、受注可能になるのは一部を除きゲームクリア後。
ストーリークエストも多く存在し、また中~最高レベルの【宝の地図】でしか出現しないモンスターとの戦闘やアイテムを要求されるクエストも多い。
 
【Wi-Fiショッピング】に接続することで受け取れたが、同サービスは既に2014年5月20日23時をもって終了した。
終了直後に有志の手により設立されたWiimmfiというWi-Fiコネクションの代替サーバーに接続すれば追加クエストの受け取り(とWi-Fiショッピングの利用)が可能であるが、当然公式のサポート対象外なので自己責任で利用のこと。

DQ10オフライン

発売時点では212のクエストが搭載。
依頼者は?マークの【アクションアイコン】で表される。
同時に受注できるのは16クエストまで。途中でキャンセルすることは可能。またオフ版ではクリアしたクエストのリプレイは一切できない。
 
ほとんどのクエストを一つのお使いだけでクリアできるDQ9やDQ11とは違い、今作では一つのお使いをこなした後、さらに別のお使いを依頼される形式のクエストが多い。
またDQ9のストーリークエストのように、複数のクエストで連続した物語を構成するものもあり、これらにはシリーズ名が付けられている。
この一連のシリーズをすべてクリアした際には、クエストのエンディングムービーが流れ「Fin」で締め括られる。
なおDQ10オンラインで採用されていた次回予告ムービーは、本作では削除されている。
 
Ver.1では基本的にはDQ10オンラインにあるのと同じクエストが実装されているが、オンライン独自要素に関するもの(白チャットのチュートリアルである挨拶クエスト、【写真クエスト】、ご当地便せんクエスト、報酬がルーラストーンのもの、各種職人クエストなど)は削除されている。
レベル上限解放クエストシリーズ【女神の意・解放の時】は、本作では一つのクエストにまとめた【女神の意・解放の時】となっている。
当然ながらDQ10オンラインのVer.3以降で実装された地域に行く必要があるものは基本的に未採用だが、【遊び人】関連は基本的にVer.1地域で進行できるため、受注場所である【遊びハウス】のみVer.4地域でありながら本作に登場している。
 
クエストの受注可能時期は早いのだが、標的となる雑魚モンスターや【ボス級モンスター】がとても強いというクエストが多い。特に各国の外伝クエストに本格的に挑戦するのはエンディング後が望ましいだろう。
 
Ver.1におけるクエストのジャンルは次の3つに大きく分けられる。

  • お役立ち機能、超お役立ち機能
    施設・システムの解禁、アイテム所持可能数の拡張など。
    No.035~049は【美容院】で選べる髪の色を追加するクエストで、各【キャンプ地】で受注できる。
  • サブストーリー
    ストーリーを補完するクエスト。
    No.050~074は【小国】の外伝クエストシリーズ、No.079~103は【出身村】の外伝クエストシリーズ、No.106~130は【大国】の外伝クエストシリーズ。
  • 職業クエスト
    No.134~211。職業に関連したクエストで、転職クエスト(最初からなれる職業は除く)と5連続の職業クエストシリーズから構成される。

 
クエスト進行中は、ターゲット指定されているモンスターとエンカウントすると、そのモンスターにロックオンするような演出が入る(クエストに限らず、メインストーリーの一部でも同様)。
 
クエストの一覧はクエスト/DQ10、シリーズの一覧はクエストシリーズ/DQ10のページを参照。

Ver.2

さらに75のクエストが追加される。レベル上限やスキルパネルの拡張もクエストをこなすことで可能。
Ver.2では「メインストーリー」のカテゴリーが登場。これらのクエストは進めることが必須となっており、クリアすることでストーリーが進んでいく。これらはクエストの解説ウィンドウの背景が青で表示される。
メインストーリーのクエストは【キャラクターボイス】【仲間会話】の対象ともなっている。

DQ10オンライン

こちらでは多くがリプレイ可能だが、報酬がランクダウンすることが多い。
詳細はこちら、一覧はこちらを参照。

DQ11

紫色のふきだしアイコンが出ている人に話しかけると受注できる。
クエスト数はPS4版では60個(他機種は後述)。
再受注やキャンセルは一切不可で、ダウンロードコンテンツによる追加クエストも起こらない。また、他作とは異なりクエスト依頼主は大半が名無しになった。
クエストリストのクエスト数は世界に異変が起きる、過ぎ去りし時を求めるといった節目で増えていく。
依頼主はマップ上でどこにいるか一目でわかり戦歴でもどこでどういうクエストが受けられるかを確認できるため、クエストの受注状況や進行具合などがDQ9に比べると非常に分かり易い。
クエスト10個クリアで「ミスタークエスト」、40個クリアで「マスタークエスト」、全てクリアすると「クエストを極めし者」の【称号】が貰える。
 
内容は単純なお使い、なぞなぞを解くものなど多彩。
【マルティナ】の母や賢者【セニカ】に関するエピソード、【勇者の星】に刻まれたメッセージを知れたりなど、ストーリーのちょっとした裏側を補完する役割を持つクエストも存在。
報酬はアイテムや【レシピブック】が中心。キャラクターの能力値や一部の【特技】の威力がアップするものもある。
 
メインストーリーに重点を置く作りである今作では、DQ9よりもボリュームが大幅に減り、一つ一つのクエストのボリュームも小さめ。
DQ9にあったストーリークエストはない(過ぎ去りし時を求めた後の各種イベントはクエストに近い形態のものも多いが、クエスト扱いではない)が、【ダーハルーネの町】のメイドに関連したクエストは複数のクエストで一連のサブストーリーが構成されている。
難易度の方も特定の敵を倒す場合は1回だけ、必要アイテムも1個で十分だったり、敵が落とすクエスト用アイテムのドロップ率が100%になるなど、時に苦行のような連戦を行わねばならなかったDQ9と比べ低めに抑えられている。
むしろ、謎解き系のクエストでは依頼主が言っていないヒントまでクエスト確認画面に表示されるなど過保護すぎるきらいがある。
強いて言えば【転生モンスター】【天候】縛り、【れんけい技】関連のものは時間がかかって面倒といったところか。特に人数が限られている中で連携を行う必要がある【月下乱舞~ガッと来る衝撃】【騎士の誇りを取り戻せ】などは中々面倒くさい。
全体的に受注可能時期になったら即座にクリアしないと報酬が型落ち品になる傾向が強いので要注意。
 
基本的にクリアできなくなるクエストは存在しないが、一部のクエストは世界に異変が起きた後になると依頼主が消失し、受注・報告ができなくなる。
また、No.1のクエストは、最序盤に【デルカダール王】に謁見するまでにクリアしないと依頼主が消失してしまう。
これらは一時的なものであり、過ぎ去りし時を求めた後に解決するが、時期を逃すと報酬の価値が暴落する場合もあるので注意。
世界に異変が起きた後に依頼主が消失するクエストの中には、クリアに必要なキャラが再加入した時点で依頼主が戻って来るものもある(【共闘のススメ】など)。
またしばりプレイ中はクリアできないクエストがある。
 
余談だが、基本的にどれだけ冒険を進めてもクエスト依頼主の台詞が変わることはない。クエストクリア後、クリア前の台詞のどちらも変わらない。
そのせいで世界が滅亡の危機に瀕し、町の人々が恐怖する中、クエスト依頼主たちは新婚旅行を楽しんだり、ぱふぱふに情熱を燃やしたりと暢気な発言を繰り返すため非常にシュール。
さらに、過去に戻ってもクエストを受注したりクリアしたりしたことはリセットされない。
再受注がないという仕様に例外を設けられてもややこしいことになっただろうが、時系列的には辻褄の合わない話である。
 
クエストの一覧はクエスト/DQ11のページを参照。

3DS版

【ロトゼタシア】で受けられるクエストはPS4版より一つ少ない59個。こちらには無い【まだ見ぬ絶景を求めて】の報酬は、相当するNPCに話しかけるだけで入手できる。
依頼人やクリア条件となる対象人物の居場所、アイテム等が有る場所がPS4版とは異なるクエストがあるので注意が必要。
3D/2Dの表示モードの違いを活かすことでクリアしやすくなるクエストも存在する。
またPS4版と違い、敵が落とすクエスト用アイテムを取って来るクエストの受注中は、クエスト用アイテムを入手するまではその敵からアイテムを盗めなくなり(【ぬすむ】を使うと「ぬすめそうなものを もっていない!」と表示される)、【スーパールーレット】によるレアドロップ狙いもできないので注意。
 
【冒険の書の世界】のイベントは全てクエストとして扱われるため、これら29個を合わせると計88個になる。
「クエストを極めし者」の称号は冒険の書の世界のクエストも全てクリアしないと貰えない。

DQ11S

クエスト数は全部で89個になった(PS4版のクエスト全てと冒険の書の世界関連を合わせた数)。
ロトゼタシアで受けられるクエストは基本的に3D/2D各モードの移植元に準ずるが、【月下乱舞~ガッと来る衝撃】のように条件が緩和されているものもある。【まだ見ぬ絶景を求めて】は受注場所と実行場所が変更されたうえで3D/2D両モードで登場する。
クリアしたクエストはモード切り替えでストーリーバックしてもクリアしたままだが、進行中のクエストは受け直しになるので注意。
3Dモードでのクエストリストでは、冒険の書の世界のクエストにヨッチマークが表示される。
 
称号「クエストを極めし者」の獲得条件はモードによって異なる。3Dモードでプレイしている場合は冒険の書の世界のものまでは加味されず、ロトゼタシアで受けられる60個を全てクリアすれば貰える(PS4版と同じ条件)。一方、2Dモードでは3DS版と同じく冒険の書の世界も含めて全クリアする必要がある。

ジョーカー3(体験版)

【大食王ボーショック】撃破後に【キング(キャラクター)】から受けることができる。
全20問でクリアすると【ふくびきけん】をもらえる。

ビルダーズ1

「!」の吹き出しを頭に浮かべた住人から受注する(【竜王軍バトル】とボス戦は剣マーク)。
主な内容は渡された設計図の完成や特定のアイテムの作製など。
ストーリーを進めるには全てのクエストをクリアしていかなければならない。

ヒーローズ1

ストーリーをある程度進めると【空艦バトシエ】内のオレンジの服を着た女性から受注できる。

ヒーローズ2

ストーリーをある程度進めると【ゼビオン】内の緑色の服を着た女性から受注できる。
ただし、一時的に【荒野の野営地】が拠点となった時はクエストを受注できなくなる上に達成したクエストの報告もできない。

トレジャーズ

メインストーリー関連の「メインクエスト」、団本部に関わる「団本部クエスト」、鉄道の復旧に関わる「竜の鉄道クエスト」、他の登場人物に関わる「旅人クエスト」、毎朝5時に更新される「日課クエスト」、【ライバル団】を一定回数撃破する「団旗クエスト」が存在する。

バトルスキャナー

本作のバトルステージみたいなもの。
同じ場所でもクエストによっては登場するモンスターやチケット封印候補等が変わり、一部のクエストはカギや地図持ちのチケットをスキャンしないと選べない。
 
通常は場所は選べても場所ごとにプレイできるクエストは一つだが、アプリ「ぼうけんのしょ」を使うと場所を選んだ後、複数のクエストから遊びたいものを選べる。
 
過去の【章】のクエストを遊びたい場合は、アプリの「過去の章への鍵」のコードをスキャンすれば遊べる。

モンパレ

一部の町にある酒場から受注できる(アップデートにより、クエストのある場所は樽マークが表示されるようになった)。
中には受注にゴールドを消費したり高難易度のハイレベルクエスト、曜日限定クエストも存在。
 
これとは別に【日替わりクエスト】も存在している。

ドラけし!

DQ6イベント「封印の大地と浮かぶ城」から実装。
メインとサブに分かれており、ステージで特定の条件を満たす事でクリアでき、前者はストーリーが進んでいくというもの。

魂の絆

原作ストーリーを追体験する【竜の軌跡】、本作オリジナルの【絆の旅路】、各キャラのエピソードである【キャラクタークエスト】のコンテンツがあり、そこから更に敵と戦うバトルクエスト。ストーリーを見るエピソードクエストが存在する。

インフィニティストラッシュ

原作ストーリーのバトルに挑むストーリークエスト、自由な編成で魔物とのバトルに挑むフリークエスト、アニメのストーリーが再生されるアドベンチャークエストの3種類が存在する。

余談

クエスト(quest)という語は、中世ヨーロッパの騎士道物語(ロマンス)の基本テーマのひとつであり、とくに「聖杯の探求」(la quête du Graal)のことを指していた。
もっとも、ドラクエ本編作品のようにメインストーリーから離れて小さな依頼を次々とこなしていくのとは異なり、未知なるものへの生涯を賭した探求という意味合いが強かった。
その端緒は、12世紀の北フランスの詩人クレチアン・ド・トロワの『ペルスヴァルまたは聖杯の物語』にまで遡る。いわゆる「アーサー王と円卓の騎士」の伝説を構成する作品のひとつである。
このテーマやモチーフは、時代を超えて近現代の小説や演劇、映画などの創作の題材にもなっている。最も有名な作品に、リヒャルト・ワーグナーのオペラ『パルジファル』がある。