概要
DQ2で初登場したアンデッドのモンスター。
色違いには【くさったしたい】、【どくどくゾンビ】などがいる。
【リビングデッド】とは本編で色の取り合いが発生しているせいか、DQ2以降長らく共存していなかった。しかし、DQ10で共演を果たしたのがきっかけとなり、以降の作品では共存している場合も多い。
ちなみに【鳥山明】による原画の「ゾンビー」はFC版のグールの配色が一番近い。
なお本来の元ネタはアラブ地方の伝承に登場する死肉を食らう化け物(喰屍鬼)。女性の場合はグーラと呼ばれる。
元々は特にゾンビという設定は無く、悪魔や怪物といった扱いである(【スモールグール】のほうがこれに近い)が、テーブルトークRPGの古典・D&D以来、アンデッドとして扱われることが多くなった。
ただ他作品では「マヒを与えてくるゾンビ」というイメージが強い反面、DQのグールはマヒとは一切無縁なのである意味独自性がある。
スーパーライトでは、亜種として【サマルトリアの王子】のコスプレをした【王子グールー】が味方限定で登場している。
DQ2
【満月の塔】、【ロンダルキアへの洞窟】に出現。
集団で現れることが多く、狂ったように【ギラ】を連発してくるのだが、中盤から終盤にさしかかる頃なのでギラのダメージは全く脅威にならない。それでいて【マホトーン】が確実に効くので、簡単に黙らせることができる。
しかし、実はマホトーンが100%効くという特性が大きな罠になっており、軽い気持ちで下手に呪文を封じ込めてしまったが最後………とんでもないバカぢからを発揮して殴りかかってくるのだ。
こいつの攻撃力はあまりにも理不尽、場違いな高さを誇る。なんとその値「120」。
数値的には一発ブン殴っただけで【メタルスライム】を粉砕する破壊力であり、周りの敵の攻撃力は高くてもせいぜい【ガーゴイル】の85や【くびかりぞく】の82程度なので、初登場の時点ではダントツのパワーなのはもちろんのこと、【ロンダルキア】の大地にひしめく猛者たちにも引けを取らない(参考:【キラーマシン】が攻撃力115、【サイクロプス】が攻撃力121)。
【行動パターン】は通常攻撃とギラのみで、かつギラを使う確率が極端に高く設定されている。
しかしゾンビにもかかわらず【判断力】が高く、マホトーンを食らうと「呪文が封じられた」と即座に判断する。よって、ギラが使えなくなると100%通常攻撃へとシフトし、前述の地獄を見せてくるのだ。
稀にギラに混じって18/256(約7%)の確率で普通に攻撃してくることもあるので、殴られれば明らかに打撃の方が強いという見立てはつくが、それだけでは判断力という隠れた仕様まで推測するのは容易ではなく「ギラは封じない方がよい」とその場で察知できるとは限らない。大抵の場合は「とりあえず封じておくか…」とためらいなくマホトーンを唱えてしまうだろう。
やはり一度恐怖のメガトンパンチラッシュを経験しなければ、この巧妙な罠を見抜けないことが多い。
ギラ使用の際の画面の点滅を鬱陶しく感じ、しつこさに嫌気がさしたプレイヤーに「マホトーンを使わせよう」とこっそり誘導している意図が見え隠れしており、当時のスタッフのセンスや意地の悪さを感じる(似たような例にDQ6の【しれんその1】がいる)。敵の個性の引き立たせに一役買った存在と言えるだろう。
ちなみに、色違いのリビングデッドとくさったしたいは【ザラキ】に完全耐性を持つのに、なぜかこいつは2回に1回程度の確率で食らってしまう。
元ネタのようにアンデッドではなく食人鬼系の設定なのだろうか?…と言ってもドラクエシリーズのアンデッドにザキ系が効くのは実は珍しくはないが。
サマルがザラキを覚えているなら狙ってみるのもよい。
落とすアイテムは【くさりがま】。ドロップ率は1/8と非常に高いので、売却が面倒でなければ金策に役立てよう。
本作の三大攻略本【ファミコン神拳 奥義大全書】、【完全攻略本】、【公式ガイドブック】でそれぞれの記述は下記のとおりである。
- ファミコン神拳 奥義大全書
※巻の四「ドラゴンクエストⅡ」ではなく特別編「キム皇のファミコン神拳110番」(ドラゴンクエストⅡファンブック)の方グールはギラをしゃべる。でもマホトーンで呪文を封じ込めるとスゴい力で攻撃してくる。ギラの方が安全かもしれないぜ。
- 完全攻略本
これではまるでギラも脅威であるかのように見える。攻撃力が高いうえ、ギラの呪文も使える手強いヤツ。
- 公式ガイドブック
一応ステータスもグラフ付きで載っており「攻撃力120」は確認できるが「ギラを使う」だから何?としか思われないだろう。墓を掘り返しモンスターを蘇らせるゾンビ。しつこくギラを使う。
上記の三冊の中で、本来なら最も情報量が少なく攻略的要素に乏しい「ファミコン神拳 奥義大全書」が唯一「マホトーンで封じると逆効果」ということを的確に解説している。これはなかなか珍しいケースと言えるだろう。
リメイク版
攻撃力が103までダウンしたうえ、ギラと攻撃が半々の割合になった。
つまり普段から攻撃もしてくる。また、判断力が0になり、マホトーン状態でもギラを使う。
さらに【ラリホー】耐性が低下しており、高確率で効くためかなり有効。
攻撃呪文の耐性が無くなったため【ベギラマ】+【バギ】で効率良く狩れる。
相変わらずザラキも効きやすい。
ただ、攻撃力が下げられたとはいえ、【シルバーデビル】と同等の攻撃力はあるので甘く見ないほうがいい。と言うより、いくらかパワーダウンしたと言っても魔法を封じられずとも普通に殴ってくる分、明らかにコイツから食らうダメージはリメイクに伴い増している為、魔法を封じなければほぼ殴られることの無いFC版よりも危険な存在になったと言える。
FC版ではコイツの他にも、超性能の【ふしぎなおどり】か【スクルト】しかしない【パペットマン】、中位の【ほのお】と【仲間呼び】しかしない【フレイム】、ザラキと【ルカナン】しかしないロンダルキアの恐怖【ブリザード】などなど、個性的というかキワモノな行動パターンを持つモンスターが多いが、ほとんどがリメイクに当たってよく言えば無難、悪く言えば凡庸な行動パターンに変えられている。
ガラケー版以降ではギラがグループ対象に変わり、半分の確率で唱えるギラも少し厄介になった。
つまり、GB版以前に比べると常にそこそこ以上のダメージを与えてくるようになった。
小説版
満月の塔で出現するが、下位の2種と違って腐臭の描写はなく、あっさり退治される。
DQ3
【アレフガルド】の【マイラ】【メルキド】周辺など、広い範囲に主に4匹組で登場。
行動パターンはガラリと変わり、【マヌーサ】を使ったり、(普通逆ではあるだろうが)【ゾンビマスター】を呼んだりする。
前作の場違いな攻撃力は見る影もなく95と終盤の割にちょっと低め。
アレフガルド初登場組でこれより下の値はマドハンドやアークマージ、マクロベータにスライムベスという、打撃以外が仕事の面々ばかり。
マヌーサを使ったりHPが高かったりと特徴的には前作のグールではなく【リビングデッド】に似ている。
更に周りが猛者揃いのため弱い。攻撃系の呪文はなんでも効くので、幻惑されたら活用したい。
HPは高めなので【ベギラゴン】を使っても良いがコイツらだけの時は無駄撃ちに近い。
【おうじゃのけん】と【いなずまのけん】をそれぞれ道具使用しての併用が効果的。
ドロップアイテムは【みかわしのふく】。確率は【ハンターフライ】より低い。
今更な装備品なので、換金してしまおう。
小説版
アレフガルドでパーティに襲いかかった。
DQ7(リメイク版)
【トクベツなモンスター】No.019。
公式配信石版【ドキドキのパーティ】で嫌になるほど大量に登場。
【リビングデッド】よりは弱いが、わしづかみによる【強化攻撃】のほか、【もうどくのきり】をパーティー全体にかましてくる。
これに引っかかると被害が大きいので、優先して片づけたい相手。
攻撃系の耐性はなく、倒すのは難しくない。
DQ8
久々の登場。【サザンビーク国領】(東部と北部の平原)に出現。そこでは夜間にしか現れない。
最後尾を集中攻撃する他、仲間も呼ぶ。
【ゾンビ系】の特徴である【ダメージ軽減能力】も持つので、テンションを溜めてから倒そう。
なお、【ワイトキング】に呼ばれたコイツはかなりステータスが上がっている上、【痛恨の一撃】を繰り出すことがある。しかし、偶にどうしたらよいかわからず無駄行動することも。
また、ゾンビの癖に何故か【ザキ】が効く(これは前作でも言えることだが)。
落とすアイテムは通常枠が【どくけし草】(1/8)、レア枠が【金の指輪】(1/128)。
こいつ自身は毒攻撃をしないので、どくけし草を落とすのにも違和感がある。
DQ9
【グビアナ地下水道】や【ジャーホジ地方】などに出現する。
たまに仲間を呼ぶ以外は様子を見るくらい。ゾンビ系なのでやはり炎と光が弱点。
落とすアイテムは通常枠が【どくどくヘドロ】、レア枠が【いかりのタトゥー】。
本作を含めて、多くの作品で毒攻撃をしない理由がみやぶるで見られる2ページ目で判明する。
腐りかけのときは息もツメにもおそろしい毒がしみこんでいたのだが腐りすぎて抜けた、とのこと。
イマイチよくわからないが……。
DQ10オフライン
久々に共演したリビングデッドに最上位を譲っている。
【グレン領西】、【ゴブル砂漠西】、【捨てられた城】、【ダズの岩穴】、【モリナラ地下洞】に出現。
フィールドでは砂嵐のゴブル砂漠以外では夜のみ出現。
通常ドロップは【どくけしそう】、レアドロップは【よるのとばり】。
クエスト【お料理大好きですわ~♪】、【はじまりの踊り子伝説】で討伐対象となる。
Ver.2
【謎の地下水路】に出現するほか、クエスト【船長より愛を込めて】で戦うことになる。
DQ10オンライン
息は【あまいいき】に変わったため、経験値稼ぎの対象とされた。
天地雷鳴士のげんま強化クエストで戦うことになる。
詳しくは こちらを参照。
DQ11
世界に異変が起きた後のデルカダール地方などに出現する。3DS版では【名もなき地】(【古代図書館】東)にも出現する。フィールドでは基本的に夜に出る。
通常攻撃の他、【どくのねんえき】を使ってくる。ドロップアイテムは【ユグノア銀貨】と【怒りのタトゥー】。
【リビングデッド】と比べると登場時期はこちらが遅く、報酬もこちらがやや多いが、HPや攻撃力では負けている。2人旅のバランス調整の煽りを受けたといえる。
強ver
【ネルセンの迷宮】に出現。共通で【賢者の試練】・追憶の城の1Fに生息。PS4版等では昼のみ出現する。
目が赤くなりよりゾンビらしく見える。
【あまいいき】を吐いたり呪いを使ったりするようになったうえやたらHPが高く、厄介な妨害役と化した。
ドロップアイテムは通常版と一緒。
ジョーカー3
ゾンビ系のランクC。くさった死体とリビングデッドの上位種で、【マッドスミス】の下位種。
位階配合の他、リビングデッド×べビルの特殊配合で生まれる。
HPと守備力がくさった死体系トップなので耐久力は問題ないが、他の能力値が中途半端。
特性は【ノーマルボディ】、【ねむりブレイク】、【ジャミングブレイク】。
+25で【でろでろボディ】、+50で【やみのはどう(特性)】、+100で【いきなりバイキルト】。
メガボディ化で【AI1~2回行動】、ギガボディ化で【HPギャンブル】、超ギガボディ化で【ときどきリバース】を習得。
スキルは【よどんだ息吹】。
トルネコ2
【不思議のダンジョン】、【もっと不思議のダンジョン】などに出現する。
攻撃せずに腐った液を吐いてくる。武器・盾両方錆びさせることができる。
ゾンビ系の例にもれず、倒されると【お墓】を落とすことがある。
また、落ちているお墓からモンスターを復活させる。
もっと不思議のダンジョンB18F付近には通常攻撃をしてくるグールが登場するが、そいつは確実に【マネマネ】が化けたものである。
B51Fあたりから再登場するが、この頃には一撃で倒せるので空気。
ステータスや出現フロアが【くさったしたい】や【リビングデッド】と大差ないし、下位種と同じく装備にメッキさえあれば無害。
一応それぞれ錆びさせる武具が違うが、せっかく3種類も用意されているのに似たり寄ったりである。
トルネコ3
最大HP50、攻撃21、防御23、経験値55。
くさったしたい、リビングデッドの上位種であり、どくどくゾンビの下位種。
【密林島の発掘場】、【いけにえのほら穴】、【魔物の巣】、【封印の洞くつ】に出現する。
腐った液による攻撃やお墓を落とすのはもちろん、通常攻撃をしたりアイテムを投げたりと多芸化。
ポポロで仲間にしたときの成長タイプは【普通・早熟】で、デフォルトネームは「グルカ」。
元ネタに習ってか、話しかけるととにかく肉を食べたがっている。
ポポロでいけにえのほら穴に挑んだ時に仲間になると心強いが、最大レベルが9なのでここ以外の活躍の場はない。
なお、【異世界の迷宮】には登場しない。
少年ヤンガス
【魔導の宝物庫】の100F以降にランダムで出現。
基本は変わらないが、仲間を呼んだり封印を無効化したりする。やっぱり毒攻撃はできない。
成長限界はレベル30。
デフォルトネームは♂が「ヘンリー」、♀が「ルーシー」。
配合方法は【マクロベータ】×【しにがみ】or【ゆうれい】。
【コロファイター】との配合で【しりょうのきし】、【シャドー】系統相手で【かげのきし】が生まれる。
ちなみに少年ヤンガスでは、どくどくゾンビとどちらが上位なのかが微妙なことになっている。
詳細は【どくどくゾンビ】の項参照。
♂はゴミ拾いが趣味らしい。
♀は信頼度を最高にするとヤンガスにもっと肉をつけるように勧めてくる。
もしかしたら成長したヤンガスが太っていたのは彼女の助言があったからかもしれない。
ソード
【溶岩の海】に出現。
下位種同様、画面外から突然現れてビックリさせてくる。
また、吐き出す毒液が下位種の1個から3個に増えている。
ヒーローズ2
系統最上位種として登場。前作ではなかったリビングデッドとの同時出演が実現することになった。
【闇の浮遊城】及びクリア後の【ローザス森林地帯】に出現する。
系統特有のタフさは相も変わらず健在である。
ビルダーズ1
第2章のキーキャラクター、【ウルス】の成れの果てであり、『なぞのモンスター』として(名義は『???』)登場。詳細はリンク先を参照。
その後、旅のとびら・緑の先の荒野にデカい個体がいる。
一度倒すと二度と出現しないが、倒すと【ちからのゆびわ】を必ず落とす。
相当なHPと攻撃力で襲ってくる他、毒弾に加え、HPが減ってくると通常サイズのグールを呼び出すことがある。
しかしコイツ自身よりもあちこちから寄ってきて戦闘の妨害をしてくる【リビングデッド】や【しりょうのきし】の対応の方がよっぽどキツい。夜間に戦うと【メトロゴースト】まで邪魔をしてくるので、昼間に戦うこと。【せいなるナイフ】のマヒ攻撃もうまく使いたい。
ビルダーズ2
【ヒエヒエ島】の戦場跡地を模した場所に出現。
【あまいいき】を吐いて眠らせてくる他、リビングデッドを呼び出したりする。ヒエヒエ島はただでさえ強敵ぞろいであるため、他の敵と戦っている最中に援護に来られると非常に鬱陶しい。
落とすアイテムは【こやし】か【ジャガイモのタネ】。
仲間にすることも可能。
系統共通で【酒ダル】でのクラフトによるタイマー進行を早めてくれる。
バトルスキャナー
冥動の天魔王編より登場。Mサイズのギガレア。
最高相性の性格は【ずのうめいせき】。
基本ステータスはHP:531、ちから:420、すばやさ:137、かしこさ:136、みのまもり:296。
技はなぐりつける→のろいのいちげき→レインボースプラッシュの順で変化していく。
モンパレ
ランクDのゾンビ系モンスター。地上タイプ。この作品ではどくどくゾンビの下位に当たる。
初期とくぎは初登場の2を意識した【ギラ】…なのだが、賢さが低く全く生かせない。あくまで初登場作品の再現要素である。
守備力の基礎値がとんでもなく低い為、【ひねくれもの】などの下降補正のかかる性格ではレベル1で守備力がゼロになる。ルカニを受けていないのにこれはあまりにもひどい。
HPは非常に高い為呪文やブレスには強いという個性はあったが、マインドが弱点であることがネック。守備力よりも問題はむしろこっち。
行動不能が強力なこのゲームでは不遇な立ち位置でほぼ使われていなかったであろう。
ライバルズ
スタンダードパックに共通カードとして収録。レア度はノーマル。
4/1/7ゾンビ系
戦闘ダメージを与えたユニットを毒にする
ダメージを与えた敵ユニットを【毒】にするが攻撃力が1しかないため即時性がなく使いにくい。
むしろ4コスト最高峰の体力7に目を付けられて【皮肉な笑い】や【修道院】等の体力を攻撃に変換するカードと合わせることで大活躍していた。
ウォーク
メインストーリー9章7話から10章6話(平均Lv69~73)でザコとしてフィールドに出現する。HPが高く、甘い息・呪い攻撃を使う他、同種の仲間を呼ぶこともある。見た目に反して守備力も650程度と高い。
こころの色は黄でコストは105。
タクト
2021年2月18日開催の「ドラゴンクエストIIイベント」にて、
ゾンビ系Bランク、こうげきタイプで登場。
とくぎは【ギラ】/「どくどくづき」/【ダークスパイク】