概要
DQ3に出演したキャラクター。のちにDS以降のリメイク版DQ4にも同じ名前のキャラが登場した。いずれの人物も古代ギリシャの哲学者ソクラテスを想起させる言動をみせる。
ちなみに、スラもり1には【スクラテス】という【博物館】の館長が登場している。
DQ3
砂漠の町【イシス】に一人住む若い男。寓意的なその発言は名前と合わせてソクラテスを思わせる。
そのまんま同じ名前でないのはシリーズ恒例の容量不足でFC版本作にカタカナの「テ」が無いから…ではなく、実在の人物そのまんまをスタッフが避けたからかもしれない(「テ」は【オルテガ】等に使われている)。
…【ヒミコ】はいいのだろうか?
英語版での名前はNES版ではSocrus、GBC版ではSokras、スマホ版ではMocrates。
発言内容
基本的に自宅にいるが、【昼と夜】で場所とセリフが変わる。
昼間、自宅の入口に立つ彼に話しかけると
*「わたしは ソクラス。
こうして よるになるのを
まっています。
と話し、夜、自宅の二階にいる彼に話しかけると、
*「わたしは こうして
よるが あけるのを
まっています。
と話す。町の神父は彼を評して曰く、
*「だれも ソクラスのことを
わらえまい。じんせいとは
ああしたものかも しれぬ。
【神父】の発言も含め、押しなべて寓意的かつ哲学的でなんともつかみどころのない発言だが、無益と分かりつつも無いものねだりに走ってしまう人間の性を表しているとも、人生は眼前の問題を時間に解決させることの繰り返しであるとも、何も考えてなくても人生は過ぎて行くものであるとも、いくらでも意味付けができそうな発言である。
出番はたったこれだけなのだが、オープニングシーンをも切り詰めた壮絶な容量不足で知られるFC版DQ3にこんな哲学を仕込み、同時にDQ3の世界が現実世界と繋がっている事を感じさせてくれた【堀井雄二】の手腕には脱帽するしかない。
リメイク版では、
*「わたしは ソクラス。
こうして 夜になるのを
待っています。
*「でも 夜になると なぜか
朝が まちどおしくなって
しまうのです。
*「わたしは ソクラス。
こうして 夜が明けるのを
待っています。
*「ああ……。
はやく 朝にならないかなあ。
と、付け加えられている。
彼の家の一階の【袋】に【すごろくけん】が、二階の【本棚】に【あたまがさえるほん】がある。
しかし、昼間は家の中に入れないために入手できるのは夜になってからである。
余談
ソクラテスはギリシャ人だったハズだが、地理的、モチーフ的にギリシャと似た国がDQ3には存在しないため、代替案としてエジプトモチーフのイシスに配置したものと思われる(ただし、当のイシスはエジプトのある辺りには無い)。
ちなみにギリシャとエジプトが同じ国に支配されていた歴史はローマ帝国、東ローマ帝国、オスマン帝国の3期に渡っているのでかなり長い。
また、ソクラスとは全くの別人だが、DQ5の【ルラフェン】には昼に「食事しているときが一番幸せ」と言い、夜には「風呂に入っているときが一番幸せ」と謎の格言をいう、どことなくソクラスを想起させるキャラクターがいる。
DQ4(DS版以降)
【移民】の一人として登場。
第2段階の【移民の町】にいる【ガライ】から情報を得られる。
【滝の流れる洞窟】に妻の【カーラ】とともに海賊の宝を探しに来ており、地下3階にいる。話しかけると地下1階にいるカーラとともにスカウトできる。
第3段階(教会ができる)への発展に必要な人物。
移住後は第4段階まで屋外をふらついており、最終段階になると城の最上階のテラスで外を眺めながら【すれちがい通信】について思いをはせている。
スマホ版
情報を得なくても第3段階の解禁条件さえ満たせばスカウトできる。最速タイミングが「さいごのカギ入手後」に繰り上げられたため、【はぐれメタルのけん】を取るついでにスカウトする手もある。
移住後は【ドン・モハメ】の居場所を教えてくれる。
すれちがい通信が無いため、最終段階での台詞は「人との出会い」について考えているという内容に変更された。