【ゾンビ系】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 19:47:16

概要

モンスターの【系統】の一つでいわゆるアンデッド。
闇の力によって死の眠りから目覚め、現世を徘徊するようになった種族でファンタジーではお馴染みの存在。
【くさったしたい】【マミー】【しりょうのきし】など、数多くの常連モンスターが属している。
 
「ゾンビ系」という名称の初出は、おそらく【ファミコン神拳】のDQ3特集における【ゾンビキラー】の紹介。ただし後述の通り、この頃はまだ系統として確立していたわけではない。
それでも【ドラゴン系】【獣系】と同様に比較的わかりやすいためか、本編シリーズで「ゾンビ系」という呼び方が定着するのに先立って、ダイの大冒険やロトの紋章では魔王軍にゾンビ系モンスターの軍団が登場していた。

本編作品での特徴

アンデッドモンスターはDQ1から登場しているが、DQ2までは「ソ」の字が使えなかったため、名前に「ゾンビ」が含まれるモンスターが登場したのはDQ3以降である。
系統として明確にフラグ付けがされるようになったのはDQ5以降。
ゾンビキラーなどゾンビ系特効武器や特技が有効かどうかの判定に使われる。
ゾンビキラーを【インパス】で鑑定したときに

ゾンビに 対しては
より多くの ダメージを
あたえることが できるようだ。

という形でゾンビ系のモンスターへの特効効果が明記されるようになった。
一方、DQ6・DQ7の【ゾンビぎり】の解説は「アンデッドの のろいを たちきる」となっている(公式ガイドブックでは「ゾンビ系」表記も見られる)。
しかしDQ7まではゾンビ系のモンスターがころころ変わったり、妙な抜け漏れがあったりして安定しない。
 
作品にもよるが、即死や状態異常系に強いという緩やかな共通点を持っている。
特にDQ6では顕著で、ゾンビ系フラグ持ちは確実にザキ系完全耐性を持つ(DQ7以降はそうでもない)。
一方で攻撃呪文やブレス攻撃には全体的に弱い。火葬してやれということなのか炎・メラ・ギラ系に関しては特に弱い。一方で氷・ヒャド系には耐性を持つことも少なくない。死んでいる分体も冷たく別に痛くもかゆくもないということか。
闇を払うは聖なる力、ということで【ニフラム】が効くことも多い。困ったら試してみよう。
 
ちなみに、ゾンビキラーが初登場したDQ3ではゾンビ系フラグはなく、代わりにニフラム耐性を参照する。これはリメイク版でも修正されなかった。…のだが、リメイク版DQ3でゾンビキラーを【商人】に鑑定させると、
男商人の場合は

ゾンビに 対しては
より多くの ダメージを
あたえることが できそうです。

女商人の場合は

ゾンビみたいな敵には
ふつうより ダメージを 多く
あたえられそうね。

と、DQ5などと同様のメッセージとなってしまっている。
まあ、あくまでも語尾が推測の形をとっていたり、女商人では「ゾンビみたいな敵」とぼやかしているので、嘘つきとまではいかないが、鑑定として間違いではある。武器の名前から適当に連想しただけと思われても文句は言えまい。
この特効が最も刺さる【スカイドラゴン】【わらいぶくろ】は「ゾンビみたい」なモンスター呼ばわりされたことになる。
公式ガイドブックでは「蘇った死体のモンスターにより効果がある剣」などと紹介されていた。
また、リメイク版DQ3にはモンスターデータの中にゾンビ系フラグらしきものがあるのだが全く使用されていない。詳細はゾンビキラーの項目を参照。
 
なお他のゲームシリーズのように【ホイミ】等回復魔法が効かない・ダメージを受けるということはなく、ちゃんとしっかり回復する(トルネコの大冒険シリーズではダメージを受ける)。
FFシリーズでは【せいすい】で即死させられるのが通例だが、ドラクエシリーズではダメージが増えたりもしない。DQ3および海外NES版DQ4ではニフラム耐性を参照するので、見た目がゾンビのモンスターに効きやすい傾向がある(特に有効な手段というわけではない)。
 
DQ8以降ではモンスターが系統別に整理されるようになり、ゾンビ系はその中の1系統となった。
その影響で、例えばスカルゴン系のような【ドラゴン系】且つゾンビ系、などといった複合型の分類は存在しなくなった。
また、同じアンデッドタイプでも肉体を持たないモンスターは【エレメント系】の方に分類され(【ゴースト】系統などの例外あり)、ゾンビ系は死体や骨のモンスターが大半を占めるようになった。
DQ8では見た目や名前が明らかにゾンビならだいたいゾンビ系に含まれるようになったが、DQ9以降では見た目や設定がアンデッドなのにゾンビ系ではないモンスターが再び登場するようになっている。
元人間でも生前の理性を保っている者は少なく、運良く記憶などを保っているボス級のゾンビ系も大抵は暴走して恨みの対象以外に迷惑をかけている者が多い。
生死の境を彷徨い結果として魔物になるが殺人など過度の暴走はしなかった者生前の主君に支え、最後まで忠誠を保った者といったモンスターはいるのだが彼らはよりにもよってゾンビ系ではない。

モンスターズでの特徴

モンスターズシリーズではHPが伸びやすく、その他の能力のバランスが良い傾向にある。
ただし埋まっている間に脳が腐ったのであろう輩もおり、そうした奴は賢さが極端に低いこともある。
逆に魔法使いが生前の知能を保持したままゾンビになったような奴もいて、こうした輩は賢さが異常に高い代わりに肉弾戦が苦手だったりする。
やはり多くがザキ系を無効化し、状態異常にも高い耐性があるが、攻撃系の特技に弱いものが多い。一方、近年の作品では【ヒャド系】【ドルマ系】【ジバリア系】への耐性が高く設定されている場合が多い。
キャラバンハートでは登場しないが【悪魔系】がゾンビ系を内包する。
当然と言えば当然だが、モンスター全体からすればアンデッドみたいな奴自体が少ないため、ジョーカーシリーズ以降は数あわせのためかどうみてもアンデッドではないのにゾンビ系に分類されているモンスターが多くなっている。
さすがに無理があるだろ、ということかアンデッドっぽい奴以外の系統が整理されたDQMJ3ではそれが祟り悲しいことになってしまった。
系統のアイコンはドクロ(DQM1・2では【毒】のアイコンとの差別化の為か下顎が付いており、目が細くなっている)。PS版DQM1・2のみ髪の毛のようなものが付いており、DQMJシリーズ・DQMSL・DQM3では下顎がなくなっている。

DQ5

本作よりゾンビ系フラグが登場し、ゾンビキラーがこれを参照するようになった。
ゾンビキラーで攻撃すると、1.5倍のダメージを与えることができる。
該当するモンスターは全9種と少ない。

該当モンスター

【がいこつへい】【ゾンビナイト】
【くさったしたい】【リビングデッド】
【デッドエンペラー】【ワイトキング】
【ドラゴンゾンビ】【スカルドン】
【エビルスピリッツ】
【しにがみへい】は色違いモンスターで唯一ハブられている。
【スカルサーペント】の系統および【レヌール城】のお化けの面々も属さない。そもそもゾンビキラーが手に入るころには出会えないことが理由だろうか(リメイク版では青年時代でも出会えるようになったがやはり属さない)。
【ゆうれいせんちょう】の系統は属さない。彼らは公式ガイドの説明でもアンデッドモンスターの設定になっていない。

DQ6

ゾンビキラーに加え、【ゾンビぎり】【グランドクロス】にも特効効果がある。
しかし、グランドクロスにはバギ属性もあり、ゾンビ系でもバギに高い耐性を持つ場合はあまりグランドクロス特効の意味がなかったりする。
上述の通り、全員がザキ系(本作では【メガンテ】含む)に完全耐性を持つ。
該当モンスターも倍増し、ラスボスもこれに該当するため、一気に重要な属性になった。

該当モンスター

【しのどれい】【どれいへいし】【ボーンプリズナー】【じごくのもんばん】
【ことだまつかい】【ウインドマージ】【マミーウィスプ】
【くさったしたい】【リビングデッド】【ポイズンゾンビ】
【エビルワンド】【デススタッフ】
【ホロゴースト】(※【シャドー】は含まれない)
【ヘルクラッシャー】【ボーンファイター】(※【まおうのつかい】は含まれない)
【ふなゆうれい】【オンディーナ】(※【マッドロン】は含まれない)
【デスタムーア】(第三形態)

DQ7

仕様はDQ6に同じ。
やはり、見た目や名前がゾンビっぽくてもゾンビじゃない、またはその逆のモンスター多数。
また、「全員が即死耐性持ち」という特徴も再び失われた。
【ドロヌーバ】【マドハンド】【レッサーデーモン】【あくまのつぼ】など、以前の作品ではゾンビ系ではなかったのに、今作で入れられたモンスターも多い。
該当モンスターが多すぎるので、全モンスターの掲載は割愛。

リメイク版

【トクベツなモンスター】として数多く追加された。
【がいこつ】系統、【ゴースト】系統、【グール】【がいこつへい】【アックスヘッド】【しゃくねつりゅう】【ゾンビーミラー】【デッドセーラー】が該当する。

DQ8

前述のように、本作より全モンスターが系統別に分類されたことにともなって、「ゾンビ系」という言葉が本編作品のゲーム内に登場するようになった。
 
本作のほとんどのゾンビ系は【ダメージ軽減能力】を具えている。
そのため、【テンション】を上げないと思うようにダメージを与えられない。
 
特効武器としてゾンビキラーの強化版である【ゾンビバスター】が、特技としては【冥王のかま】が追加された。

DQ9

本作でもテンションシステムは継承されたが、いかんせん戦闘が面倒になるためかゾンビ系とエレメント系のダメージ軽減能力は削除された。
攻撃の属性が整理されたことで弱点が非常にわかりやすくなっており、見事なまでにみんな炎と光属性に弱い。
どちらかといえば光属性のほうが効くので、ファイアフォースとライトフォースが使えるならライトフォースを優先しよう。
本作では武器の系統とモンスターの系統の相性が設定され、棍系武器全般がゾンビ系に1.1倍ダメージとなった。
さらに、個別にゾンビ系特効の武器が増加したが、古参のゾンビキラーは欠席している。
該当武器は【ディバインスピア】【ホーリーランス】【せいなるナイフ】で、これらの武器はゾンビ系に1.2倍ダメージとなる。
また、棍系特技の【黄泉送り】は1.5倍ダメージとなる。
【ゾンビガード】を使用すると、ゾンビ系モンスターのあらゆる攻撃のダメージを半減できる。

DQ10オフライン

状態異常の【呪い】をかけることが多い。
【ほねコウモリ】系統や【妖剣士オーレン】などが新たに加わっているほか、【マッドフィンガー】【バイキングソウル】といった既存からマイナーチェンジしたモンスターも登場している。
一方で【スカルゴン】系統はドラゴン系に分類されている。

DQ10オンライン

【冥骸魔レギルラッゾ】(大きな盾を両手に持った巨大ながいこつ)や【むくろカサゴ】といった新顔が登場している。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

DQ1以来の登場になった【ドロル】系統や【デュラハーン】が馬に乗った【デュラハンナイト】系統が新たに追加された。
また乗っている乗り物の関係上【スカルライダー】系統もここに分類されている。
GBC版DQ3以来の登場となった【メタルハンド】が、ナンバリングではこの系統で初となる【メタル系】モンスターとなった(外伝作品まで含めるとDQMSLの【メタルゴースト】が初)。
【冒険の書の世界】【カラーストーン採掘場】に登場する【クイーンマチルダ】は、見た目が骸骨であるにも関わらずゾンビ系ではなく【怪人系】である。
 
世界に異変が起きた後の世界の序盤は主にこの系統のモンスターが中心に現れる。
ストーリー前半ではこの系統のモンスターが出し惜しみされており、魔王の力によって世界が変えられてしまったのを実感できるナイスな演出である。

モンスターズシリーズ

DQM1、2

本編同様メラ・イオ・ギラといった攻撃呪文属性に弱く、ザキ・麻痺・混乱といった状態異常に強い耐性を持つ。
対戦で脅威となる属性には大体強めの耐性だが、マダンテや休み属性には弱めなので油断は禁物。
一方シナリオでは頻繁に放たれる攻撃呪文や炎系ブレスがほぼ素通しになるのが少々きつい。
 
また、今作ではこの系統も当然卵から誕生するので生まれた時から骸骨やゾンビのモンスターという事になる。
DQM2では水の世界で海賊達がゾンビ化していたので全てが全てというわけではないのだろうが、元からこれらの種族として過ごしている者達もいるのかもしれない。

ジョーカー1、2

ジョーカーでは【おおがらす】【ダースウルフェン】など「ゾンビでも何でもない奴」や、【おばけキノコ】【きりかぶおばけ】などの名前に「お化け」と付いてるだけのモンスターの他、【オルゴ・デミーラ】【ガルマッゾ】等の見た目がアレなボスキャラが一部混じっている。
…この姿のオルゴ・デミーラは原作ではドラゴン系のはずなのだが…まさかオルゴ・デ「ミーラ」だからとかではあるまいな。
また、デイン系が「聖なる光で攻撃する呪文」と位置付けられたためか、デイン系を弱点とする種族が多い。
ジョーカー2ではSSランクの追加が無く、オルゴ・デミーラが【???系】に移籍した結果、SSランクが前作のラスボスであるガルマッゾしかいないという冷遇を受けてしまっている。
ジョーカーズGPでは、対策されがちなスライム系・悪魔系・物質系と比べると【ゾンビキラー】等の装備で追加ダメージを負うことが少ないので、ダークホースになり得る。

テリワン3D、イルルカ

相変わらずSSランクが少なく、ガルマッゾとテリワン3Dより参戦の【魔戦士サイフォン】のみしかいない。
骸骨に乗ってるだけのおおがらすが自然系へ移籍されるなど所属系統が整理されたが、相変わらずゾンビでも何でもないモンスターがゾンビ系に分類されている。
【おおなめくじ】【マルチアイ】などの見た目が不気味なだけのモンスターや、名前にお化けとついてるだけの【おばけヒトデ】がゾンビ系に分類された。
ダースウルフェンも相変わらず魔獣系にならずに残留。なぜだ。
なお、ゾンビでも何でもないのにゾンビ系に分類されているモンスターの中には、【ガップリン】【エビルシード】などのようにモーションがやたらと怖くされているものや、イルルカSPの【ふゆうじゅ】のようにシンボルが幽霊っぽい挙動をするものがいる。
 
種族の固有耐性でメラ、フール、マヌーサに弱いが
テリワンではベタン・マヒ・混乱・息封じ無効、ドルマ・毒・ルカニ半減。イルルカではベタン・ジバリア・呪い・体技封じ・息封じ無効、ドルマ・毒・ルカニ半減。
今まで同様デイン系に弱い者も少なくはないが、デインが種族として弱点なのは悪魔系になった。
フールもマヌーサもはっきり言って微妙で、逆に2つの状態異常に完全耐性を持つので、テリワンでは【最強VS体技】1つでギラ以外のあらゆる魔法を激減する強キャラ。
…だったのだがイルルカでは呪い・体技封じというあまりにもショボい耐性に変えられた挙句行動不能系状態異常が全て素通しという有様で最弱クラスの系統に転落。
 
ちなみにザキは別に系統固有耐性ではない。なのでザキに耐性がないゾンビ系も少なくない。
ということでとっくに死んでるのに「死の言葉」で即死するシュールな光景も見られる。

ジョーカー3

モンスター数が41種と少ないだけでなく、魔戦士サイフォンの欠場とガルマッゾの系統移籍により、まさかのSSランク空位という事態に。最上位はSの【月夜の将】止まり。
【バラモスゾンビ】【リュウイーソー】などのエース候補もいるが、全体数が少ないので対戦ではやや使われにくいか。

【超生配合】によってジバルンバが属する地属性を無効化できる。暴走ジバルンバは無効であろうと反射であろうとダメージが通るのだが、暴走しなければダメージは通らない上に、暴走したとしてもダメージを軽減できるのでジバルンバ対策に入れても良いかもしれない(もっとも、ジバルンバは発動させないのが一番だが)。
アップデート以降は【会心かんぜんガード】でジバルンバを完全に防げるようになり、立場が上がった。
 
【天敵】となる系統は【物質系】。呪いなどがそもそも魂を持たない物質系に効かないイメージからだろうか。

ジョーカー3プロ

新たに【マドハンド】系統、【シャドー】系統、【死神きぞく】系統、【ネクロマンサー】【キャプテン・クロウ】が加わったが、相変わらず位階最上階はランクSの月夜の将である。
【ゲマ】【???系】に変更されていなければ......。
追加されたモンスター数もたったの9種類。モンスター総数は50種と魔獣系の半分もいない。

DQM3

今作では【おばけキャンドル】【やみしばり】系列、【じんめんじゅ】系列、【メルトア】がゾンビ系に移籍した。
また、【まおうのつかい】系列がゾンビ系に戻った。
一方で、【ピサロナイト】【悪魔系】に、【デスゴーゴン】【魔獣系】に変更されている。ゲマも???系のまま。
今作で初登場した【ソイソルジャー】【ホエールロード】は、下位種が【自然系】であるにも関わらずなぜかゾンビ系になっている。
やはり今作でも【スライム系】に次いでモンスター数が少ない。

DQMSL

ジョーカー3同様、所属系統が整理されている関係で他の系統に比べてモンスター数が少なめ。Fランクのモンスターに至っては1体もおらず(???系・【超魔王系】【超伝説系】以外でFランク空位なのはゾンビ系のみ)、その1つ上のEランクも【がいこつ】1体のみ。一応、SSランクの数だけは他の系統と同じくらいになっている。
数を増やすためか、【コンジャラー】系列、【破壊神フォロボス】【魔炎鳥】といったゾンビではなさそうなモンスターも分類されていたりする。なお、コンジャラー系列はその後DQタクトに実装された際もゾンビ系に分類されている。
また、【妖魔司教ザボエラ】転生先の都合上ゾンビ系に分類されている。
 
【亡者の執念】等の死亡時に発動する特性を持ったモンスターや、状態異常を得意とするモンスターが多い。特に本作で亡者の執念を所持しているモンスターは9割方ゾンビ系である。亡者ほどではないが、【ザキ系】特技や【カウントダウン】の追加効果のある特技を所持しているモンスターもゾンビ系に集中している傾向がある。
また、高威力の攻撃特技が特定の状態(特に【毒】)の敵に大ダメージを与えるものに偏っているという特徴がある。
ドルマ系・ヒャド系を除く攻撃属性への耐性が低いのは本編と同様だが、本作ではそれに加えて耐久面に関するデメリット特性を持つモンスターが散見される。デメリット特性の多くは何らかのメリットを内包しているのだが、中には完全なデメリットでしかないものも。
【みがわり】が使えるモンスターも少なく、【におうだち】が使えるモンスターに至っては1体もいない(他の系統には1体以上いる)。
対戦では味方全体の執念状態を解除して復活させる特技を使用し、何度も蘇りつつ戦うイメージ通りの戦い方がメインとなるが、後期には敵を毒状態にしやすくする特性を持つ【くさったまじゅう】【スカルスパイダー】、瞬間火力の高い【ファラオ・カーメン】【怨恨の骸バラモスゾンビ】、特技を使用すると勝手に生き返る【非道兵器超魔ゾンビ】といったモンスターが実装されたことで全体蘇生無しの構築も組まれるようになった。
初期の頃はモンスター数が極端に少なかったのに加えて上記特徴のせいでクエストでも対戦でも【マ素】を扱えるモンスターを混ぜないと安定した火力が出せない、系統の王である【ラザマナス】の性能が悪い等、外伝作品のゾンビ系の例に漏れずかなり冷遇されていた。また、「属性攻撃の手段が少ない上に無属性攻撃よりも威力が低いものが多く、内訳もどういう訳か【ギラ系】【ドルマ系】が極端に多いという偏りがある」という問題点がかなり長期にわたって続いていた。
現在ではある程度改善され、一定の評価と採用率を得ているが、対策されると厳しい。

不思議のダンジョンシリーズ

トルネコ1

トルネコシリーズのゾンビ系は、【やくそう】【弟切草】などの回復効果を受けると、本来の回復量と同じダメージを受ける性質がある。
トルネコ1ではお墓はまだ存在しないが、回復アイテムを投げることでダメージを与えられるモンスターは存在する。
該当モンスターは【ゴースト】【ミイラおとこ】【くさったしたい】【シャドー】の4体。
【おばけキノコ】にちからを下げられてミイラおとこに勝てそうにない時は、薬草を投げてもいいかもしれない。

トルネコ2

該当敵はミイラおとこ種属、くさった死体種属、【シャーマン】種属、【がいこつけんし(DQ4)】種属、【バーサーカー】
いわゆるゾンビに加え、バーサーカーやシャーマン等のヒューマノイド系モンスターの一部が分類されるようになった。
逆に前作で薬草投げでダメージを受けたゴーストやシャドーは、トルネコ2以降はゾンビ系には該当しない。
【グール】はゾンビ系でも【スモールグール】はゾンビ系ではない。スモールだとゾンビとは言えないのか。
 
薬草投げ以外に、【ホイミの杖】【ゾンビキラー】でもダメージを与えられるようになった。
倒れた際に高確率で【お墓】を残すことが特徴で、墓の隣に他のゾンビ系や【メガザルロック】がやってくると復活してしまう。
ただし、トルネコ2ではミイラおとこ・【マミー】【かげのきし】の3体はお墓を残さない。

トルネコ3

該当するのは前作と同じ5種属。 
 
まず敵としては、倒してもお墓を落とすことがあり、後続のゾンビ系に蘇生されて戦闘が長引きやすいのが特徴。
さらに、面倒な特殊能力をもつモンスターも多い。
【がいこつけんし(DQ4)】【かげのきし】【しりょうのきし】の3体は【アイテムはじき】で壺や装備品を後方10マスまで吹っ飛ばす。
【くさったしたい】【リビングデッド】【グール】は腐った液を吐いてトルネコの盾や剣の+値を下げたり、ポポロの味方の攻撃力を下げるので厄介。リビングデッドに至っては仲間呼びをするため更にダルい。また、足元のアイテムを投げてくることもあるため、【もろはの杖】【とじこめの壺】あたりだと冒険が破綻する。上述の3体との兼ね合いで装備品を失うことも。
アイテムを呪い状態にする【シャーマン】、杖の回数を[0]にする【ゾンビマスター】、装備品の印を消す【どくどくゾンビ】は対処方法が非常に限られており、絶対に特技は受けたくない。
見通しの悪い通路では殺戮の限りを尽くす【バーサーカー】にあっさり殺られる危険性が常につきまとう。
特技を持たないのは【ミイラおとこ】【マミー】だけであり、頭数こそ少ないが搦め手に特に秀でた系統といえる。
 
一方で、仲間としては使いにくいモンスターばかり。
くさった死体種族とがいこつけんし種族は、レベルが9までしか上がらない。【タホドラキー】【おおきづち】のように敵として巨大化して出てくるわけでもないのに、異様にレベル限界が低く設定されている。だが彼らは能力の伸びが良い【普通・早熟】タイプであり、恐らく仲間にして長くは連れ歩けないが即戦力としては使えるようにデザインされている。
ミイラおとこ種属はレベル99まで育つが、【攻撃・早熟】タイプで防御力があまり伸びないがゆえに打たれ弱い。
特技や特殊能力も味方としては強力なものがほとんどなく、【裏切り】のリスクしかないバーサーカーは論外。
シャーマンの呪い攻撃は対モンスターには全くの無意味だし、がいこつけんし種属のアイテム弾きやくさった死体系のアイテム投げもほとんど役に立たない。くさった死体系の腐った液も【マージマタンゴ】の毒胞子攻撃の下位互換である。
前作からゾンビ系が増えていない関係で頭数が少ない上、アイテムを落としたモンスターは絶対に仲間にならない仕様のせいで、どいつもこいつもそれなりの確率でアイテム扱いのお墓を落とすゾンビ系は、実際の【勧誘補正値】より仲間になる確率が低い。
 
さらに、【ホイミ】【ベホマ】【ベホマラー】といった回復魔法を受けるとダメージを受けてしまい、【ベホマズン】に至っては即死であるため、それらの特技を使うモンスターとは共存が難しい。
よって自然回復以外での回復ができず、最大HPをドーピングすることもできない。
それを防御力でカバーしようにも、シャーマン系以外は最終的な防御力が高くならないので耐久力にはかなり乏しい。
 
【封印の洞くつ】【不思議の宝物庫】の戦闘を想定して連れ歩けるゾンビ系は、クリア後ダンジョンに出現するため初期能力が相応に高く、ゲロで敵を弱体化させることでレベル上限の低さをある程度カバーできるどくどくゾンビか、ドーピング不可の防御力が最終的に高くなり、厄介な杖系モンスターを封印する特技を持つゾンビマスターくらいしか候補はない。
 
ステータス自体は【水系】より【ゾンビ系】の方が強いが、あちらは優秀な特技や特殊能力もあるうえ、成長タイプも最終的に防御力が伸びる【防御・早熟】が多く、水路での扱いも特殊ゆえに強い。
よってゾンビ系は、仲間モンスターとしては全9種類ある系統の中でも最弱の系統とされてしまうことが多い。
総じて敵にすると面倒だが、味方につけると不遇な属性といってもいい。

どこパレ

【冥府の王ネルゲル】の効果で全ステータスを40%アップできると破格の恩恵を受けられるのにも関わらず、
なんとガチャ産SSランクが存在すらしないという大冷遇を受けている悲惨な系統。
【ダークナイト(DQ8)】【凶スカルゴン】など頑張れば実用化できなくはない連中もいるのだが・・・。

ライバルズ

系統シナジーが強化された第4弾カードパック「モンスターもりもり物語」以降、【黒騎士レオコーン】などを与えられた戦士、【暗黒皇帝ガナサダイ】などを与えられた魔剣士の中心系統となった。
ゾンビらしく復活するカードや味方の死亡数に関連した効果を持つカードが多く、群れるのも得意。
なお、作中に登場するニフラムは「攻撃力2以下の敵を消滅させる」効果なので、たいていのゾンビ系には効かない。

ライバルズエース

真3弾で再び系統が着目されたが、ゾンビ系はどのリーダーの得意系統にもなっていない。
追加カードも3種のみと少なく、グランプリルールでゾンビデッキを作ることがほぼ不可能であり、明らかに冷遇されていた。
また【魔神ダークドレアム】を軸としたデッキを作る際には、どのリーダーもこの系統の選択肢が少なかった。

魂の絆

かげのきし系、くさったしたい系、ミイラ男系、ナイトリッチ系など。
 
ゾンビ系モンスターへの与ダメージを増加させる【討伐の証】「ナイトキングの証」が存在する。

ロトの紋章

【冥王ゴルゴナ】が率いる妖(ファントム)兵団がほぼゾンビ系モンスターで構成されている。
また、序盤にはゴルゴナが冥界から呼び寄せた【バラモスゾンビ】が登場した。
ゴルゴナは終盤にも通常モンスターをゾンビ化したオリジナルモンスターたちを生み出している。
なお、DQ3のシナリオを下敷きにした物語だが、本作には【ゾンビキラー】は登場しなかった。
【カーメン騎士団】の亡霊たちはゾンビ系とは別の扱いになっており、作中では【ニフラム】も通用しなかった。

ダイの大冒険

魔王軍の不死騎団がゾンビ系モンスターで構成されている。
特に主な構成員である【がいこつけんし】系統は不死騎団町の【ヒュンケル】の暗黒闘気によって操られている設定。
かつての魔王【ハドラー】の居城であった【地底魔城】を本拠地としていたが、【フレイザード】が死火山に活を入れて噴火させたことで壊滅した。
以降、作中ではこれらのゾンビ系モンスターは登場していない。
 
終盤には、妖魔司教【ザボエラ】が魔界モンスターの死骸を結集させた【超魔ゾンビ】を作り出した。