【ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵】

Last-modified: 2024-04-15 (月) 18:32:27

・DQモンスターズシリーズ

DQM1 - DQM2 - PS版1・2 - キャラバンハート - ジョーカー1 - ジョーカー2 - テリワン3D/SP - イルルカ - ジョーカー3 - DQM3

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イルルカ関連一覧
キャラクター - モンスター - 地名 - スキル - 呪文 - 特技 - アイテム(道具/武器) - 音楽

概要

【ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵 ルカの旅立ち・イルの冒険】 のイル編・ルカ編の二つをセットにしたリメイク版。
発売日は2014年(平成26年)2月6日。対応機種はニンテンドー3DS。主な略称は「イルルカ」で、当Wikiでもオリジナル版「DQM2」との区別としてこの略称を用いている。
 
システム面は前作【ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D】をベースにまったく新しいものに作りかえられている。
3DS用ソフトではあるが、3D機能はモンスター図鑑と着せ替え画面にしか使われていない。そのためか、タイトルに「3D」が入っていない。
 
2015年4月16日には「アルティメットヒッツ」のレーベルで【廉価版】が発売されている。

新要素及びGB版・PS版からの主な追加・変更点

ハードの性能・容量の強化やシステム面の変更などに伴い、追加・変更点はかなり多い。

システム

  • 新モンスターが多数追加。モンスター総数はシリーズ最多の803種類
  • 前作同様、殆どの回復・蘇生呪文の消費MPはハイパーインフレを起こしている。
  • 戦闘・配合などのメインシステムはジョーカーベースに変更。モンスターの勧誘方法はスカウト制。
    前作同様、倒した敵が起き上がってくる事もある(ただし、クリア後の世界限定)。
  • 戦闘開始の方式は【ランダムエンカウント】ではなく【シンボルエンカウント】方式に。
    本作から、一部の敵シンボルが「主人公だけでなく他のモンスターにも襲い掛かる」「主人公が近付くとモンスターを召喚する」といった特殊行動を行うようになった。
    • エンカウント対象という認識を大きく越えた「モンスター達の野生の姿」が多彩に表現され、図鑑による文字情報に深みを与える効果も生んだ。
  • 主人公にアクションをさせることができる。【しぐさ】に似ているが、シンボルエンカウントに影響する重要な要素である。シナリオ攻略でも一部使用する。
  • 主人公の服を変更できる【着せ替え】の追加。これもシナリオ攻略で一部使用する。
  • モンスターの【系統】【スライム系】【ドラゴン系】【自然系】【魔獣系】【物質系】【悪魔系】【ゾンビ系】【???系】の8種類。【水系】【鳥系】【植物系】【虫系】などの多くは【自然系】に統合されており、【獣系】の大半が【魔獣系】になっている。
  • 【ギガボディ】を上回るサイズを持つ【超ギガボディ】の4枠モンスターが登場。
  • 外見を独自にカスタマイズできる特別なモンスター、【モントナー】が登場。
  • 前作にはあった【究極配合】が廃止され、代わりに子の特性と親の特性をひとつだけ交換できる【新生配合】が実装。
    • それに伴い、前作にあったマイナス特性がスキルからは一斉削除。マイナス特性は新生配合で特性を入れ替えた際に一定の条件下で付くのみとなったので、スキルの自由度が大幅に上がっている。
  • 素材アイテムを使うことで、【武器】に能力アップや【耐性】特性などの鍛冶効果を付与できるようになった。
    • それに伴い、対戦で武器を装備できるようになった。
  • 対戦の判定に互いのモンスターが攻撃や特性の発動に成功すると貯まっていく【ジャッジポイント】が使われるようになった。ただし、ジャッジポイントは規定ターン終了後の判定にしか使われないので注意。幾らジャッジポイントを稼いでも最終ターン前に全滅してしまったら負けなのである。
  • 見知らぬ人と対戦で【すれちがい通信】のデータがやりとりできるようになった。
  • 【野生】の概念がない為、【天空の世界】の賢者の塔に入るには賢者【ウゴール】の墓を調べるだけでいい。
  • 【へんげのつえ】が登場しない。代わりに「着せ替え」で魔物の着ぐるみを着て先に進む。
  • クリア後に作れる【ふしぎなカギ】のシステムが大幅に変更。詳しくは当該項目参照。
  • 【称号】の概念が追加。特定の条件を満たすと貰えるもので、すれちがい通信のプロフィールに設定できる他、ふしぎなカギの文言としても使用する。
  • クリア後にできた【おたずね者マスター】は廃止。

シナリオ

マップ

  • 各マップは全面3D化。グラフィックもGB版・PS版より強化されている。
  • 各地には一度訪問するか「ルーラポイント」を調べれば【ルーラ】で直接移動が可能(一部を除く)。
  • マルタの国の横にチュートリアル用のフィールド、【はじまりの海岸】が追加。
    これに伴い、最初の仲間モンスターである【スラッシュ】が仲間になるタイミングが若干早まっている。
  • 各異世界に寄り道ダンジョンが追加。【砂漠の世界】には「東の洞くつ」、【水の世界】には「青の洞くつ」、
    【雪と氷の世界】には「雪山の氷穴」がそれぞれ追加されている。
  • 水の世界の【幽霊船】にはクリア後も夜限定で入れるようになった。
  • 天空の世界の「死者の城」での謎解きイベントはほぼ削除されている。
  • 【はざまの世界】【ドークの館】に宝箱が追加。また、【ドーク】のコレクターとしての一面を引き出す為か、シリーズのナンバリング及びモンスターズシリーズの象徴たるアイテムが飾られている。
  • 裏シナリオ用のダンジョンが追加。砂漠の世界の「【ピラミッド】」、水の世界の「海神の神殿」、雪と氷の世界の「湖上の魔塔」が登場(湖上の魔塔はGB版・PS版にもあったが名前が登場したのは本作が初。中身は完全に別物になっている)。

キャラクター

  • 一部のキャラの姿・性格・台詞・役回りの変更。
    サーカス団の団長は自身が盗賊団の頭になっており、最終的には捕まっている。
    東の国イーストリアの【ヘレン女王】【聖竜ミラクレア】のような老人口調になっている。
    ラスボスの【ドーク】も存在感が増した代わりにコミカル化、残忍化、ヘタレ化している。
    【マルタ王】は老人の姿から筋肉ムキムキのイケメンなナイスミドルに。テリワン3Dでの姿から歳を重ねてより王様らしくなった。
  • 一部、登場しないキャラがいる。
    【ミレーユ】は名前だけの登場で、【テリー】【すれちがい通信】のゲストという形での登場に留まっており、シナリオ中で実際に「会う」ことはない。裏ボスだった【グランドマスター】に至っては、申し訳程度に称号の名前として残っているが、劇中では影も形もない…。
  • 【カメハ】の行動は、表シナリオ中はほぼオリジナル版と同じだが、裏シナリオ中にとある理由で一切姿を見せなくなってしまい、裏シナリオ後も基本的には出て来ない。
    格闘場のイベント戦では姿を現すが、戦闘が終わるとまたいなくなる。
  • 【ダークマスター】の出番がGB版・PS版に比べて減っている。水の世界には一切出現せず、
    雪と氷の世界で戦闘になる事もない。

ボス・中ボス

お供を引き連れて現れるボスが非常に多い。また、今作のボス戦はプレイヤー不利・敵有利の仕様が目立つ上(詳細は【ボス級モンスター】の項目を参照)、ボスの行動パターンも序盤から状態異常系の特技を連発してハメ殺そうとしてくるものが多いなどかなり鬼畜であり、テリワン3D以前と比較してボス戦の難易度がかなり上がっている(次回作のジョーカー3では敵の強さが本作以上にインフレを起こしている一方でボス戦の仕様には緩和が入った程である)。

その他

  • 格闘場のクリア報酬が【ふしぎなカギ】に固定。オリジナル版と違って再戦不可能。
  • 格闘場のイベント戦が追加。裏シナリオを全て攻略するとイベント戦が行えるが、1日1回な上に3DSの時計を弄るとペナルティとしてその時間から24時間イベント戦を行えなくなるので要注意。
  • 主人公によって生じる違いは、一部のキャラの台詞と着せ替え時の衣装、ダークマスター戦の相手程度。
    GB版・PS版と違って、主人公によって出現モンスターが変わることはない。

ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵SP

スマートフォンへの移植版。2020年8月6日にiOSおよびAndroid向けに発売された。有料。
発表は配信前日、公式による「2020年ドラゴンクエスト夏の新作アプリを遊んでみよう!」の中であった。
「SP」の略はテリワンSPと同様、「スペシャル」ではなく「スマートフォン」の略だと思われる。
 
3DS版からの主な変更点は以下の通り。

  • テリワンSP同様、オート戦闘、らくらく冒険(既にクリアした世界を自動で冒険してくれる。1時間に1回のみ可能)など探索やレベル上げ等に便利な機能を実装。
  • モンスターが自動で行動して戦う「おまかせ戦闘」が追加。すぐに結果のみを得るオート戦闘とは異なり、行動を確認しつつ、戦闘中にいつでもON・OFFの切り替えができる。
  • 戦闘後、マップ移動後にオートセーブ機能を実装。クラウドセーブにも対応。
  • モンスターの総数はDQ11からの新モンスターや以降のシリーズに登場したものを加え、900種類以上になった。追加されたのは全部で100種類で、これにはテリワンSPで追加されたものも含まれている。そこに【覇海軍王ジャコラ】などテリワンには登場できていなかったホメロス以外の六軍王たちや、【ダグジャガルマ】などの超Gサイズのものなどを中心に追加されている。なお、これによりテリワンSPから配合の方法が変わったものもいる。
    • ちなみに、追加されたモンスターのライブラリの豆知識は、一部の例外を除きDQ11やジョーカー3などといった過去に登場した作品のものをほぼそのまま流用している。
  • 新モンスターの追加に伴って、専用スキルを中心に新スキルや特技、特性が新たに追加されている。
  • 【モントナー】の性格に応じて特性の一部も変わるようになった。
  • ストーリーの世界の敵シンボルの配置が変更されており、一部のシンボルが新モンスターや3DS版で配信限定【引越しアプリ】限定だったものなどに差し替えられている。また、【格闘場】の対戦相手のモンスターも一部変更されている。
  • 【配合】はテリワンSP同様両親と同じ種族も作れるようになり、生まれてくるモンスターの性別を指定可能に。それに伴い、【転生の杖】【♂の杖】【♀の杖】は廃止された。
  • 新生配合のシステムが大きく変更された。
    • 新生配合の都度消費していた【しんせいの宝珠】が消費されない一品ものになり、生まれてくる子の+値の合計が100以上になる場合に自動的に新生配合が成立する(このため、イルルカにあった【しんせいのタクト】は存在しない)。その後に相手の特性を1つ入れ替えるかどうかの選択肢が発生する形式になる(入れ替えたかどうかにかかわらず新生配合となる)。ただし、配合で両親とは違う子を生み出した場合は新生配合ではなく+99の通常の配合になる点は変わらないので注意。
    • 以前はモントナーしかできなかった超Gサイズへのサイズ変更が、全てのモンスターで出来るようになった。このため、既存の種族にも新たに超G化した際につく特性が1つずつ追加されており、超Gサイズ化することで対戦等で大活躍できるモンスターも出てきている。また、大きいモンスターのサイズを小さくすることも可能になった。この場合、特性のいくつかが外れる。
  • 通信対戦はオンラインでランダムに選ばれた相手を他国マスター(CPU)として対戦できるほか、友達や見知らぬ人とリアルタイムで戦える「いろんな人と対戦」が実装されている。
    • 前者の【オンライン他国マスター】に関してはテリワンSPと同様。勝利するとランダムで相手のモンスターを1体得られるが、そこでモントナー及びランクSSのモンスターが選ばれた場合は代わりにきんのタマゴかにじのタマゴを1個もらえる。ID指定で通信した場合は報酬は無し。
    • いろんな人と対戦を行うには、別売りのバトル定期券(980円)を購入する必要がある。
  • 【モンスターのタマゴ】は一度に5つまで捧げられるようになり、【孵化】にはリアル時間が必要。
  • 【紋晶】を使用することで色に応じた能力値や一部を除いた特性を強化できるようになった。強化した特性は「○○SP」という形になり、強化の度合いが大きくなったり加えて別な効果が発生したりするようになる。ただし、特性を強化したモンスターを配合に出すとその強化は失われてしまう。詳細は当該項目を参照。
    • また、しんせいの宝珠の仕様変更・紋章の追加に伴い、3DS版でしんせいの宝珠をドロップしていたモンスター(裏シナリオのボス等)のドロップアイテムが紋晶かレア度の高い素材に変更されている。
  • 表シナリオクリア前でも、ゴールドを消費して【ふしぎなかぎ】の再生が行えるようになった。
  • 裏シナリオをある程度進めると、ある事件以降行方をくらましていた【カメハ】が牧場に姿を現すようになり、【カメハのふしぎな冒険隊】を始める。カメハにモンスターを渡すことで冒険に出て、戻ってきた際に報酬のアイテムとスカウトしたモンスター1体をもらえる。渡したモンスターは二度と戻ってこないが、渡したモンスターの数やランクが高いほど良いものがより多く貰える。詳細は当該項目を参照。
  • 表シナリオクリア後、水の世界の幽霊船に【キャプテン・クロウ】が登場するイベントが追加。倒すと仲間に出来る。
  • 裏シナリオクリア後、条件を満たすと【まぼろしのカギ】を入手できる。高レベルのふしぎな鍵の世界をつなげたような構成で、クエストをクリアしていく事で進んでいき、一番奥に登場するボスを倒すことで初回のみ確定でそのボスを入手できる。2回目以降は報酬が武器や紋晶に変わる。現れるボスと報酬は週替わり。間にはチェックポイントが設けられており、全回復できるほか、仮に全滅してもそこから再開できる。
  • テリワンSPにあった「口伝」は本作では未登場。

余談

  • 今作で【まほうつかい(DQ1)】が初登場。
    これをもって、DQ1に登場したモンスター系統はすべてモンスターズ入りを果たした。
  • 本作のモンスターのグラフィックやモーションは「星のドラゴンクエスト」に流用されている。
    但し、【フレイム】系など一部のモンスターはグラフィックが新しく作り直されている。
    また、完全な流用ではなくテクスチャやモーションが作り直されているモンスターもいる。特に、本作で他のモンスターのモーションが流用されているモンスターは全員モーションが新しく作り直されている。
    特殊なのが【ブラウニー】で、敵のものは本作のグラフィックの流用だが、DQ5コラボイベントで手に入る装備で仲間モンスターとして呼び出せるものはグラフィックが新しく作り直されているという謎仕様になっている。