【ドロル】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 04:56:58

概要

DQ1などに登場するモンスター。混同しやすいが【トロル】ではなく(DO)ロルである。
その外見は、キモかわいいよりもちょっぴりキモい寄りの、非常に珍妙かつ奇妙な姿である。海鞘(ホヤ)のそれに似た突起や牡蠣(カキ)を思わせるヒダがあり、上部にはナメクジのような目がある。
Wii版【公式ガイドブック】では「軟体モンスター」と記述されているほか、【ドラゴンクエスト モンスターズ】には「ナメクジの魔物」と記載されている。また、【ドラゴンクエスト25thアニバーサリー モンスター大図鑑】には何者かは明記されていないものの、関連モンスターとして【おおなめくじ】が記載されている。
強引に当てはめればカタツムリにも見えるが、牡蠣はもちろんナメクジも殻が退化した貝類であるため、やはり広義では貝の魔物という種別になるのだろうか。
 
初出のDQ1では真正面からこちらを見ている構図なので、背後などがどのような構造になっているのかは長らく不明のままだった。後に外伝作品で再登場した際に後方や側方部分を見られるようになり、「体は釣鐘型」「目は上部側方やや斜め前から伸びている」「後頭部は滑らかで尻尾はない(スラもり3の個体はしっぽ団所属なので例外)」ことが判明した。
側方には渦巻き模様があり、「殻と一体化して胴が短くなったカタツムリ(カタツムリにとってはそもそも殻も体の一部)」として見ればしっくりくるような……。
とにもかくにも、【鳥山明】の絶妙なデザインセンスが光るモンスターである。
これらの特徴を踏まえてか、ナンバリングにおいて実に30年ぶりに再登場したDQ11では、「世界中のどの生き物にも似ていないが、人間に危害を加えるので一応魔物と分類されている」と設定された。
【メーダ】と同じく、どの神話にも似たようなモンスターが存在せず、かといって現実の動物をモンスター化させたものとも少し違う独特のデザインになっている。
モンスターズ初期作品では【虫系】に分類されていたのだが、近年の作品ではなぜか【ゾンビ系】に分類されており(それもモンスターズシリーズだけではなくナンバリングを含むほぼ全ての登場作品で)、ますますもってどのような生物なのか分からなくなってきている。
虫は古い日本語ではわからない小動物全般を指していたので、これはしっくりくるが(というより現在の生物学上も「虫」という分類は存在しないので、意味は使う人の感覚に委ねられている)。
 
色違いに【ドロルメイジ】【ドロルリッチ】が存在する。また、関連性は不明だがキャラバンハートには【ドロルリウム】というモンスターがいる。
 
記念すべき初代で登場したシリーズ最古参のモンスターでありながら、以後ナンバリング作品には31年2か月もの間再登場できていなかった。
その間に発売されたビルダーズ1にて、楽屋オチながら 【チョビ】がそのことを嘆くセリフが見られる。
 
DQ1ではスプライト機能で表示されていたモンスターがDQ2では背景機能で表示されるように変わったせいか、【スライム】系・【ドラキー】系・【ドラゴン】系という、ちょうど左右逆のバリエーションが存在しない系統は続投させるのに都合が良かったのかもしれない。それら以外で左右逆の系統種を持たない系統で続投しなかったのはドロル系統くらいしか見当たらない(というよりドロルは最初から左右対称なデザインなのだが)。続投した3系統と比較すると、ドロル系だけは系統種が2種しかおらず少なかったのは向かい風だったかもしれないが、実際のところ続投した3系統も系統種すべてがDQ2に登場したわけではなく、新たなバリエーションが追加されたりしているので、理由としてはやや弱い(続投モンスター決定後にバリエーションを減らしたのかもしれないが)。結局のところ再登場に恵まれなかった要因は不明である。

DQ1

【岩山の洞窟】地下2階と【ガライの墓】地下1階のみという妙に限られた生息範囲を持つ。
通常攻撃しかしない上、能力も周辺では平均的で目立つところの無い敵。【ラリホー】も必中である。
報酬も経験値10、22Gと結構おいしい。
【がいこつ】に比べると全体的に1ランク弱く、ステータス的にはラリホーの使えないLv6の勇者でもギリギリ戦えなくもない程度。
だが、いかんせん出遭えるのが上述の通り骸骨や【まどうし】といったラリホー必須の相手との戦いが避けられない場所なので狩りたくても狩れないのが残念なところ。
 
リメイク版ではHPが上がったものの守備力が大幅に下げられた上、素早さが非常に低く設定されたため更に地味になった。

ゲームブック(双葉社)

【沼地の洞窟】で出現。「あたしは○○でございますですよ」という廻りくどい口調で喋る。呪文は効かない。
ドロルアタックという頭突きのほか、ドロルキック・ドロルパンチという技を持ち、
止めに「ドロルブレーンバスター」なる技を使う。
…あの姿でどうやってその技を使うのか、それは挿絵が無いので不明である。

DQ11

ビルダーズ1の隠し住民【チョビ】の切なる願いが届いたのか、長い時を経てようやくナンバリングに再登場を果たす。系統は【ゾンビ系】
ナンバリングタイトルにおいては、名前の紛らわしいトロルと初共演である。
目が伸びて攻撃するなど、ユーモラスな動きが付いた。キモかわいい見た目でユーモラスな動きをするので、戦闘中にじっくり眺めると面白い。
 
夜の【ホムスビ山地】【荒野の地下迷宮】に出現する。【冒険の書の世界】では【ガライの町】にも出現し、ボスの【ウガーン】にも呼び出される。
今回は【ボミエ】【ラリホー】を唱えてくる他、誰か1人を完全耐性でない限り確実に【呪文封じ状態】にする【ぶきみなきり】を放ってくる。
こいつ自体は大して強くないが、他の敵と同時に現れた場合は危険。幸いHPは低いので素早く倒そう。
 
ドロップアイテムは通常枠が【せいすい】でレア枠が【まほうのこびん】
余談だが、3DS版の3Dモードには「この系統のモンスターを一度眠らせると、その後目を覚ましても眠っている時の表情のまま」という地味なバグが存在する。

邪ver

他の魔物と同じく邪神の影響を受けているので、一応ではなく正真正銘の「魔物」であるようだ。
【ヒノノギ火山】【荒野の地下迷宮】に出現。レア枠が【まほうのせいすい】になっている他、唱えてくる呪文が【ボミオス】【ラリホーマ】に強化されている。ビルダーズ1に登場してから追い風傾向にある。ちなみにヒノノギ火山では愛し合っている2匹がいる。

DQ11S

【希望の旅芸人】でも通常verが引き続き出現する。
ぶきみなきりが全体対象になり強化された(上位種のドロルメイジの使うものは単体対象のまま)。

DQM1・DQM2

虫系モンスターとして出演。
【メーダ】【テールイーター】の2体配合、虫系×【ゴースト】などで誕生する。
習得特技は【ボミエ】【トラマナ】【えだはらい】
GB版1では、没データに「クルトー」という名前のこいつを【お見合い】に出してくるマスターが存在する。マスター名は【マギー】で、【つばめがえし】【スライムたたき】【こうらがえし】を習得している。特定の系統の特効技ばかりである。

ジョーカー2

ゾンビ系のEランク。
平原クリア後、雨天時に出現。
特性は無く、能力値もランク相応に低い。
所持スキルは【ギラ&ドルマ】

ジョーカー2プロ

Fランクに低下。
特性に【オロオロ】【マホキテボディ】が追加。
強化で【全ガードブレイク】、最強化で【ラッキー】を取得。

この作品でまさかの覚醒。
強化で得る全ガードブレイクは強力かつ希少な特性であり、これを平原を雨の日にふらふらしているこいつが持っているのだから驚きである。ため息などのスキルで覚える状態異常の息と相性がいい。
低確率で動けない【オロオロ】というマイナス特性も一応所持しているものの、この特性は強力なのでしょうがない。

テリワン3D

野生の個体はよろこびの扉に出現するほか、【他国マスター】も連れている。
特性は【スタンダードボディ】【こうどう おそい】【マホキテボディ】、+25で【全ガードブレイク】、+50で【ラッキー】
何故こんなレア特性を所持しているのだろう。イルルカ以降ならお裾分けできたがジョーカー3にいないのが惜しまれる。
【ドロルメイジ】も引き続き登場する。

イルルカ

野生では出現しないが、タマゴから生まれることがある。
配合では【アニマルゾンビ】×【ヘルボックル】などで作れる。
【新生配合】【しっぺがえし(特性)】【メガボディ】化で【AI2~3回行動】【ギガボディ】化で【先手ハンター】、SP版では【超ギガボディ】化で【ギロギロ】を習得。
【ドルイド】との配合で【ドロルメイジ】が作れる。

DQMSL

DQ1コラボイベントで実装。色違いのドロルメイジ、ドロルリッチは実装されなかった。
ゾンビ系Aランクで、サブ系統は討伐。
リーダー特性は「全系統のドルマ耐性+1」。
特性は【亡者の恨み】、「つねにこうどうおそい」。
特技は「まふうじの息(敵全体に無属性の息ダメージを与え、一定確率で呪文を封じる)」のみ。

スラもり3

【ナン・ダ・ベーいせき】【トンガリこふん】に出現。こちらが近くにいると緑色の毒液を吐いて攻撃してくる。
毒液はしばらく残るので、うっかり踏まないように注意。
トンガリこふんのとあるフロアでは4体のこいつと強制戦闘が起こり、
全員倒せばそこそこ貴重な【ミサイル1】の入った宝箱が現れる。
船バトルでは「まっすぐに ぶっぱなせ!」と、固有作戦の「エンジンを まもれ!」を命令できる。
エンジンを まもれ!ではエンジンルームの狭い通路で毒液を吐き、侵入者の進行を邪魔する。
余談だが、スラもりのモンスターはどれもかねこ統による可愛らしいデフォルメが施されているが、こいつは特にそれが顕著である。

ビルダーズ1

【2章 リムルダール編】【終章 ラダトーム編】に登場。
今作で初めて、名前が似ている【トロル】との共演に至る。
 
2章では拠点周辺に雨天時のみ出現。スラもり3同様、水鉄砲のごとく遠距離から毒を吐きかけてくる。
この毒攻撃は山なりに打ち出されるため地形上の高低差に強く、集団から一斉に浴びせられると回避しづらい。
ドロルメイジと異なりこいつは好戦的で、かなり離れた地点からでもこちらを捕捉し、いきなり毒弾を喰らわせてくる。
しかも遠くから撃たれると発射音が聞こえないので不意打ちはほぼ回避不可。
章開始の直後は主人公のHPがリセットされて非常に低くなっているので、毒状態になるとそのまま毒死もあり得る。
通常攻撃モーションはないが、近距離ではこちらをしつこく追いかけて接触ダメージを与えようとしてくる。
落とすアイテムは【ねばつく液体】か枯れ草のたね。
本作ではゾンビ系扱いされていないようで、【せいなるナイフ】で麻痺させることは出来ない。
 
同章には大型の個体も生息する。そちらは毒を治すアイテムを閃く条件となる【毒の病原体】を落とす中ボスであるため、必ず倒す必要がある。
こちらは通常版とは違い、三方向に毒を吐く強敵。接近戦に持ち込めば攻撃を回避しやすい。
広大な毒沼のど真ん中という嫌がらせめいた場所に陣取っており、ブロックで道を作りたいところだが、そんな悠長なことをやっているとほぼ毒弾を喰らうので、ここは思い切って毒沼に飛び込み強行突破するべし。
【ゲンローワ】を拠点に連れていく前に寄り道して共闘するのもいいが、その場合は毒沼の上に道を作る必要がある。
 
終章では赤のとびらの先の毒沼地帯に出現。
こちらでは基本的に毒の回復・防止手段がないので、毒弾の脅威がより増している。しかもドロップアイテムは枯れ草のたねのみなので狩る価値もない。
また、竜王軍を裏切り人間側についた【チョビ】を住人として迎え入れられる。
 
【フリービルドモード】では住人として拠点にやってくることがあり、話しかけるとどことなく内気なコメントをする。
戦闘時にはやっぱり毒弾を飛ばすのだが、この毒弾、なんと【メタルスライム】にすら他モンスターと同様にダメージを与えられる。
…が、あえて特筆する点はそこだけ。
モンスター住人の例に漏れず攻撃力はさっぱりで、しかも肝心の毒付与の追加効果を失っている。
そして敵の時にはあれほどの射程を誇っていたのに、わざわざ敵に突っ込んで間近で撃つという非効率っぷり。

ビルダーズ2

汚染された土地に住んでいた前作と違って【オッカムル島】の綺麗な地底湖に登場する。
 
前作とほぼ同じだが動きの鈍くなる水中で戦うことになりやすく毒弾を避けにくい。
倒すと【草糸】を落とす。この時点でも無限化が可能なので相手にする価値は薄い。まだ無限化出来ていない場合も地底湖で草糸は取れるのでやっぱり相手にされないことが多い。

トレジャーズ

お宝として【ドロルの像】が登場。

ライバルズ

第4弾「モンスターもりもり物語」に収録された共通のノーマルカード。

2/2/3 ゾンビ系

ゾンビ系であること以外には特に能力がない、いわゆるバニラのカードである。

ウォーク

2019/9/19~10/24まで開催された「DQ1イベント」にてイベントクエストを受注している間のザコ敵として登場した。
こころの色は青でコストは15。グレードSでボミエを覚える。

タクト

ゾンビ系のBランク、まほうタイプで登場。
使用とくぎは【ヒャド】/【ヒャダルコ】/【ルカナン】
才能開花で才能開花とくぎ「スネイルアイス」
才能開花特性「呪文威力+10%」/「ヌメヌメボディ」等を習得できる。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

終盤で、【チウ】率いる【獣王遊撃隊】の隊員5号としてダイ達の仲間になっている。名前は「ドルやす」。
1994年6月21日に為替レートが(1973年以降の変動相場制では)初めて1ドル=100円を割り込むなど、ドル安傾向が一気に進んだ時期であった世相を反映したネーミングとみられる(最安値は1995年4月19日の1ドル=79円75銭)。
 
残念なことに本編での活躍は無いものの、マイナーなこのモンスターがダイの仲間として登場したのに対し、読者の誰もが驚きを隠せなかったに違いない。
ちなみに遊撃隊による特訓のワンツーパンチをしているコマで、口の横に垂れている部分でドルやすはワンツーをしている。あそこは腕に相当する部分なのだろうか。
柔らかそうな身体をしているが、【ビーストくん】が上に乗れている。
それなりの固さはあるのだろう。