【ノアニール西の洞窟】

Last-modified: 2023-10-17 (火) 09:16:28

DQ3

その名の通り【ノアニール】の西にある【洞窟】で、これは【公式ガイドブック】に準じた名称。
この洞窟の北側付近にある【エルフの隠れ里】女王は「ちていのみずうみ」と呼んでいる。
 
『ファミリーコンピュータMagazine』1987年20号では、「地底に町がある」という記事の画面写真にこの洞窟(上述のルビーのある宝箱手前の橋から石柱が見えるあたり)が使われており、同誌は独自にこれを「ここが地底の町?」のように予想していた。
実際にはそのような洞窟の中の町に該当するものは本作には存在しない。
 
駆け落ちしたというエルフの【アン】とその恋人、そして2人が持ち去ったというエルフに伝わる宝、【ゆめみるルビー】を探すことになった主人公たち。
この洞窟内に特に何があると言われるわけでもないが、エルフの隠れ里と目と鼻の先にあるので、とりあえず探索することになるだろう。
そして、この洞窟の深部にたどり着いたプレイヤーは、ゆめみるルビーとそれにまつわる悲劇を目の当たりにすることになる(後述)。
ちなみに、「ノアニールの西にエルフの里がある」という情報を聞いてこの付近に来たものの、エルフの隠れ里の方が見つけづらく、洞窟の入口の方が明らかに目立っているので、エルフの里と間違えてここに入ったプレイヤーもいるかもしれない。
リメイク版ではこれを考慮したのか、ノアニールにいる老人が「エルフの隠れ里は洞窟のそばの森の中」と詳細に教えてくれるようになった。
 
「眠り」に関するイベントに関係あるのかどうか不明だが、この洞窟には本作一の寝かしつけの名手【マタンゴ】が登場する。
【あまいいき】だけでなく【ねむりこうげき】まで使いこなし、しかも賢いので無駄な息を吐き続いてのターンロスもしない。
こいつに寝かしつけられて永眠パターンは【いざないの洞窟】の恐怖の再来である。
攻略の可否はマタンゴに遭遇する頻度に依存する、まさに運ゲー。
その他は【バンパイア】【バリイドドッグ】【ひとくいが】と、全部で四種類の魔物しかいない。
しかし、普通に到達するレベルではどれもかなりの強敵。
火力の高いバンパイアと人喰い蛾を、バリイドドッグが【ルカナン】で強力にサポートするというシンプルながら嫌らしい構成。
バリイドドッグはこの中で最も火力が低いが、それでも洞窟の外の敵に比べると一回り高火力な上、ルカナンで火力が強化されるので非常に厄介。
ただし、ボス戦が控えているわけではないので、敵との遭遇率などの運次第では、意外なほどあっさりとクリアできることもある。
人によってかなり印象の異なるダンジョンだろう。
 
四層構造のダンジョンで、B2Fにはシリーズ初となる【回復の泉】があることで有名。ここを拠点にすれば立て直しは容易だが、前述した通り運次第で簡単に全滅するので稼ぎにはあまりおすすめできない。
最深部のB4Fは大きな湖になっており、その中央の祭壇のような場所に宝箱があり、中には夢見るルビーが入っている。
なぜ、こんなところに置いてあるのかは、ルビーに添えられた置き手紙を読むことでわかる。
彼らは駆け落ちの末、ここで入水自殺してしまったのである。
しかし、これほど危険な洞窟の最深部までアンと恋人がどうやって潜り込んだのか、なんで心中にこんな難儀な場所を選んだのかは不明。
入水自殺以前に道中のモンスターに殺されそうだが…
異種族のカップルの後輩に当たるDQ8の【ウィニア】【エルトリオ】は、死後墓を偽装されてはいるが遺体を一緒にさせる事を許されなかったり、故郷に墓を作ることも叶わなかったが、本作のエルフの人間への嫌悪感は凄まじく、もし遺体が発見されていればこのレベルでは済まされなかっただろう。
2人は遺体が発見されればどのような扱いをされるかわからないと思い、同族に絶対に遺体を発見されないようにする為に、潜る事も危険なこの洞窟を意図的に心中場所として選んだ可能性も考えられる。
 
上述の通り、ここの道中は運ゲーなので歩いて帰るのは非常に危険。【魔法使い】は必ず【リレミト】のMPは残しておき、やばくなったら即撤退した方がいい。一応回復の泉があるのでうっかり使いきっても回復はできるが、運が悪いと一戦でパーティが壊滅するので緊急時はそもそも泉に行くまで持たない可能性が高い。
パーティに(この時点でリレミトを覚えている可能性のある)魔法使いがいないなら、そもそもこの洞窟にはまだ来ない方がいい。
レベル上げ目的なら、次の【アッサラーム】の方がまだ安全である。
 
なお、このダンジョンはクリアだけなら別に攻略しなくてもいい任意ダンジョンであるため、このイベントをスルーすることも可能。
どうしてもクリアしたいなら、後回しにして装備を整えてから改めて訪れたらいい。
関連イベントをクリアすればノアニールの住民が復活、ノアニールの道具屋で【みかわしのふく】を購入できるようになるが、FC版ではこのすぐ次辺りに向かうことになるであろう【イシス】でも買えてしまう。
みかわしの服の早期入手の恩恵が大きいのは魔法使いのみなので、その魔法使いがいないなら、運要素の強いこのダンジョンにわざわざ突入するリスクに見合うとは言いがたい。
また、魔法使いがいる場合でも、ここに挑戦するよりイシスに行ってしまう方が楽。
 
この洞窟内の宝箱には【せいなるナイフ】【いのちのきのみ】が入っている。
 
また、ストーリー上は【シャンパーニの塔】の後に訪れるはずだが、FC版の公式ガイドブックに記載された到達レベルは、ノアニールと共になぜかシャンパーニの塔より低い数値となっている。
シャンパーニの塔がLv14なのに対し、ノアニールがLv12、この洞窟がLv13である。先にこっちに来いということか。
当たり前だが、シャンパーニの塔の方が敵が弱く、楽に攻略できるので、先に塔へ行っておくべき。Lv14も要らない。
一応、こちらの洞窟はLv13もあればさすがにそこまで苦戦することもなく攻略できる。
むしろこの付近の経験値でここまでレベルを上げることの方が苦行である。
 
余談だが、この洞窟からまっすぐ南に進んだ突き当りの左(西)2マスにはエジンベア周辺の敵が出てくるので気をつけよう。
出現モンスターは【まじょ】【バーナバス】【じごくのよろい】などで、この時期に会ったら死人がでる可能性大。
普通はこんな何もない場所でウロウロすることもないだろうが。

リメイク版

ゲーム内名称は「ちていのみずうみ」で、【フローミ】を使うとこの名が表示される。
SFC版・GBC版の公式ガイドでは到達レベルがLv14に変更された。
が、敵から貰える経験値はFC版とほぼ変わらないので、さすがにそんなに上げてられないだろう。
また、SFC版の頃は一度甘い息の命中率が下げられていたが、GBC版ではFC版と同じに戻されており、またもや理不尽な運ゲーになっている。
 
最初のフロアにいる【神父】の台詞が変更され、この洞窟の深部に何があるのかのヒントになっている。
回復の泉のある階層のマップチップは後に【謎の洞窟】の一部にも流用されて組み込まれており、泉の効果もそのまま使うことができる。
 
ほとんどの宝箱の中身がFC版よりグレードアップしているが、いのちのきのみは【ちいさなメダル】に差し替わっており、ここでは入手できなくなった。
宝箱の中身はせいなるナイフが【てつのやり】に、【せいすい】【かわのドレス】に、またSFC・GBC版では48Gが【すごろくけん】になっている。
てつのやりは僧侶に装備させるもよし、売って金にするのもよし。
かわのドレスも現時点での女魔法使いの最強防具なのでありがたくもらっておこう。
一応すぐにみかわしのふくがノアニールで買えるようになるが2900Gと高額なので【ピラミッド】くらいまでかわのドレスで行った人も多いのではないだろうか。
ピラミッドの宝箱に【マジカルスカート】が、イシスの宝箱には【きぬのローブ】が入っている(いずれも【まほうのかぎ】必須)ため、それらを先に取っている場合には使い道はない。
 
キメラのつばさも拾えなくなったため、乗り込む前に予め用意しておいた方が良い。
また、みかわしのふくがイシスで買えなくなり、ノアニールを解放しないと最速でも【ムオル】または船入手後に【ランシール】まで行かないと買えなくなったため、この洞窟を早めにクリアするメリットができた。
 
ちなみに、上記の【エンカウントエリア】はSFC版ではそのままだったが、GBC版では修正されている。
そしてこの影響か、SFC版では件のはみ出しエンカウントエリアに入ると【ふしぎなちず】には海の向こうの画面外にある【エジンベア】の島も踏破した事になって色付き表示になり、そこに何かある事がバレバレになってしまう。
まあ、FC版とSFC版共々、取扱説明書にこの島がエジンベアであることは明記されているので何の問題もないが、こちらもGBC版ではエンカウントエリア共々修正済。
 
なお、GBC版では、【岩山の洞窟】の特定エリアで【リレミト】を唱えると、このノアニール西の洞窟の入り口に移動するというバグがあるため、ラスボスの【ゾーマ】撃破後に岩山の洞窟の特定エリアでリレミトを唱えた場合にも、【上の世界】に戻ることができるようになっている。