【パトリシア】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 05:11:43

概要

DQ4とDQ5に登場するキャラクター。
人間ではなく【馬】で、毛の色は白。性別はメス。
どちらの作品でも【馬車】を牽くという大役を担ってくれる。
 
なお英語版における "Patricia" は、DQ6の【ルイ】(こちらは人間)に用いられている。

DQ4

記念すべきDQの初代馬車牽き馬。
英語版での名前はNES版ではPrimrose、DS版以降ではMary Lou。
 
【砂漠の宿屋】にいる【ホフマン】が飼っている馬で、彼と彼の馬車と共にパーティーに加わる。
彼がパーティーから離脱する際に正式に主人公たち一行に馬車ごと譲渡される。
かつてホフマンが【裏切りの洞窟】で深手を負った際も、彼を乗せて帰ってきたというエピソードが聞けるので、彼との絆はかなり深いようだ。
 
逞しくも美しい牝馬で、彼女に馬車を牽かせればどんな旅でも安心だと評判らしい。
実際、砂漠地帯も闇の世界も平気で踏破し、最大で9人もの人間が乗る馬車を一頭で軽々と牽きこなすパワフルなレディである。
後に、全く同じ名前でさらにパワフルな馬が誕生することになる。
 
牝馬にしてはパワフルなのは【ファルシオン】の血でも入っているのだろうか?
また、角笛で呼び出すだけで、海を超えて遥か遠くの地まで一瞬で飛んできたり、果ては雲の上の【天空城】までワープしてくる。
角笛が凄いのかと思いきや、【魔神像】で超える河川程度なら自力で馬車ごとワープしてくるので、少なくともこの程度の運搬力はある模様。
そんな人知を超えた力を秘めた馬だが【ヒヒーン!】と嘶くのみで、前作の【エド】【竜の女王の城】にいた馬のように人語を話すことはできない。
 
【知られざる伝説】では、行き過ぎた悪戯のために【マスタードラゴン】の逆鱗に触れて竜の姿、力、命を剥奪されて天空城を追放された竜族の子供。
そして「人間界での善行」とは、勇者一行の馬車の牽引。まるで三蔵法師の馬である。これも皮肉というか都合が良いというか……。

(考えようによっては、ルーシアの受難の遠因というか元凶は彼女だったりする。)

DQ5

二代目馬車牽き馬。名前がDQ4のそれと一緒なのは子孫か何かだろうか。
本作では、【オラクル屋】で馬車を買うと一緒についてくる。
お値段なんと300G。や、安い…なんと【うろこのよろい】よりも安かったりする。
仮にも天空の勇者の馬車を引いた馬と同じ名前の馬がそれでいいのだろうか。
 
加入イベントとしては歴代の馬で最も地味な彼女だが、馬車の中に【ゴーレム】がいようがや【スライムベホマズン】【ギガンテス】がいようが平気で馬車を引っ張ることができるパワフルさを誇り、【溶岩】内であっても一切意に介さず歩き回るタフネスさを見せる凄まじい馬(ドラゴンクエスト4コマ劇場の新山たかしがそれをネタにしたことがある)。
輓馬のような重種馬なのかもしれない。
さらに高所からの落下でも華麗なる着地を見せるなど、アクロバティックな動きもできる。
同じく異様な耐久度を持つ馬車と共に世界を救う瞬間を見守った。
 
さらに、命中すれば低威力ながらもいかなる守備力をも貫通する蹄を持ち合わせる。
その攻撃力はメタルキングにも一撃で35以上のダメージを与えるほど。
また、全滅してもこの馬の蘇生料金は取られないところからして、主人公たちが棺桶で寝ているときにモンスターが出る中一匹で【教会】まで帰ってきているのでは?という説もある。
 
ちなみにDQ5はストーリーが進むごとに作中内も年月が経つ仕様なのだが、主人公が馬車を手に入れるのは最速だと16歳頃で、その後グランバニア王になった時には20歳、その直後に石化8年、そして妻との再会時にはさらに2年が経っている。
現実の馬の寿命は25~30歳なので、石化時の8年間も含めればパトリシアの半生は主人公との冒険の日々である。
なお現実の馬はおおよそ3歳以降から繁殖の適齢期に入り、15、遅くとも18歳までが期限となるので、頑丈な馬車を曳くだけの年齢(3、4歳以上か?)の頃に主人公らと出会ってその後ずーっと馬車馬として従事し続けていたと考えたとしても、この後に子供を残せるかどうかはまさにギリッギリのラインである。さらには先述のゴーレムやギガンテスは加齢後のモンスターだし、終盤の仲間は老齢馬には無慈悲なぐらいに重量級ばかりである。
主が石にされている8年間の間に子供を設けたとかそんなことも考えられるがそうした説明は特になく、文字通りの一世一代を主人公たちに捧げた健気な馬と言えよう。
…ただし、これは現実世界の馬と同程度の寿命と仮定すればの話であり、フィクションでは現実よりはるかに長寿命かつ全盛期が長い馬はしばしば登場する。
ついでに言うとDQ5の世界では【ジージョ】【デール】に見られるようにしばしば時空が歪む現象も起きている。
また、青年時代前半と後半のパトリシアが同じ馬であるかどうかも、作中では明言されていないため、代替わりした馬に同じ名前をつけているだけの可能性もある(少なくとも外海用の船はこのタイミングで新調している)。
 
この馬の名前が「パトリシア」であることはSFCでは【パルプンテ】を使った際に暴れ出さないと確認できなかったが、リメイク版では【ヒヒーン!】のお陰で嫌になるほど見ることになる。

シアトリズム

FMSで登場し、呼び出しチャージでコンボに成功すればパトリシアタイムで馬車を引いてステージを疾走する。
たとえ洞窟や城の中のステージだろうが駆け回る。
 
それ以外にもプレイヤーカードのキャラクターやコレカでも登場している。
出身作品は4・5の複数作品に出ているために単独作品ではなく「ドラゴンクエストシリーズ」名義になっている。

蒼天のソウラ

5巻で名前だけ登場。
マルチナが所有する快速ガレオンミーティア号は「パトリシア級」と呼ばれている。
これは【エスコーダ商会】が所有する船の大きさ・規格を指すもので、歴代馬車馬の初代であるパトリシアの名前を冠した快速ガレオン船があった事を示唆している。