【ブロック】

Last-modified: 2024-02-26 (月) 18:28:22

ドラゴンクエストビルダーズシリーズに登場するアイテム群は【ブロック(ビルダーズ)】を参照。
ドラゴンクエストライバルズのシステムは【ブロック(ライバルズ)】を参照。

ハドラー親衛騎団
【ヒム】【アルビナス】【フェンブレン】【シグマ】―【ブロック】

概要

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。 CVは川島得愛。
【オリハルコン】製のチェスの駒から生み出された金属戦士軍団【ハドラー親衛騎団】の一人。
名前の由来は「防御、阻害」などを表す「block」か。
城兵(ルック)の駒より生み出された巨漢兵士で、城のように重厚な全身鎧に身を包む。
ちなみに城兵の駒は現在だと「ルーク」の呼称のほうが一般的であり、日本チェス協会の表記もルークとなっているが、一部のチェス専門書ではルック表記で、ブロックはそちらが由来のようだ。新アニメでは城兵の駒は「ルーク」と言われている。時代に合わせた形か。 
機械的な外見の【フェンブレン】と同様、フルフェイスヘルム状の頭部は常時無表情で、普段は言葉を喋ることはできず稀に「ブローム」と謎の声を発するだけだが、その巨体の中にはスリムな本体が秘められており、こちらの姿では表情を見せ会話も可能。
 
見た目通りのパワーファイターで、大戦艦を片手で軽々担ぎ上げて投げ飛ばし、獣王【クロコダイン】すら圧倒する怪力を誇る。
前述の通り普段は表情もセリフもないので意思疎通ができないためかその感情や性格、考えかたは味方ですら把握していない。戦闘描写が他のメンバーと比べると少ないのもあってハドラー親衛騎団の中ではやや影が薄く、仲間の【ヒム】からも「にぶそー」と思われていたりする。
しかし、その鈍重そうな印象に反して戦いにおいては機転が利き、非常に豪胆かつ仲間想い。自己犠牲的な行動をとることも多く、とっさの判断力や迅速な行動は度々仲間の危機を救った。
チェスの城兵は仲間の駒に埋もれていて序盤の攻防に絡みにくいものの、駒が少なくなった時や王(キング)の守護役としていざという時に高い機動力や固有能力を発揮する駒。普段はあまり行動的ではないが、重要な局面で豪快に仲間を守るブロックにもその特性が強く現れている。
 
不意を突いて撃ち込まれた【ポップ】【メドローア】で親衛騎団が全滅しかけた際には、自ら倒れ込んで仲間たちを地面に押し込むという荒業で背中を大きく抉られる大ダメージを負いながらも仲間を完全に守った。
その最期もハドラーが【バーン】に反旗を翻し処刑されかけた時に王を守る切り札【キャスリング】を発動、ハドラーと仲間全員を逃がしつつ自らハドラーの身代わりとなって死亡するという壮絶なもの。キングの駒たるハドラーと仲間達を救うためなら命を挺することも厭わない精神は敵味方問わず度肝を抜いた。
機転と判断は戦術家として成長していたポップさえ驚かせており、窮地から救われたハドラーと残された騎団員も、その死に惜しみない追悼を表した。
親衛騎団のメンバーはそれぞれハドラーの精神面の一部を受け継いでいるが、言葉少ないブロックはそうした描写もあまり明確ではなかった。あるいは、長命な魔族の肉体を捨ててまで超魔生物となり戦士としての高みを目指したハドラーの「命をかけてでも目的を果たす」という一途さや覚悟が受け継がれていたのかもしれない。
 
作中では親衛騎団で唯一呪文に関連する技の描写がなかったが、他の親衛騎団達がそれぞれ【ギラ系】【バギ系】【メラ系】【イオ系】の呪文の力をその身に宿しているため、ブロックも何らかの呪文を宿していたはずだという推測もあり、作品中では【デイン系】【竜の騎士】専用呪文という扱いのため、消去法で残る代表的な攻撃呪文の【ヒャド系】が候補に挙がることが多いようだった。
しかし、2021年12月に刊行されたオフィシャルファンブックにて、原作者の三条先生から「ブロックだけは攻撃の呪文がなく、パワーオンリー」という設定だったと明かされた。なお、移動用のルーラは使える模様。

戦歴

対魔王軍前線基地の港町【サババ】を他の親衛騎団と共に襲撃。挨拶代わりに大戦艦を担いで放り投げ、集結していたダイたちの度肝を抜くと同時に辺り一面を火の海にした。
ダイ一行が全員揃った所でクロコダインと巨漢対戦を繰り広げ、彼をも上回る怪力で圧倒。両陣営が体勢を整えるべく一時集結した際は、背骨折りのポーズに捕らえたクロコダインを投げ捨てていた。
 
フォーメーションの変更で【マァム】が当たると、今度は彼女の素早さに翻弄されてしまう。
さらに【シグマ】が左腕に装着していた【シャハルの鏡】をクロコダインが腕ごともぎ取り、そのスキを突いたポップのメドローアが親衛騎団に放たれ全滅の危機に陥るが、ブロックは身を挺して他のメンバーをかばい全滅を回避する。
他のメンバーは無傷に済んだが代償としてブロックの背中側半身の大半は削ぎ取られ、片足ももげてしまい、なんとかコアこそ無事だったものの完全に戦闘不能状態に陥る。この時は親衛騎団が人間側の戦力を篩にかける役割を十分果たしたこともあり、ハドラーから撤退命令が下されている。
 
この時とった回避方法は「超重量の巨体でのしかかり仲間全員を地中に埋める」と言う非常に強引なもの。完全に虚を突かれて放たれたメドローアから仲間全員を守るにはこの手段しか無く、なおかつ自身の命の危険の大きいものであったが、彼はそれを躊躇無く実行して全員を守り抜いた。
ポップも「仲間のために命を捨てる覚悟が無いと絶対に思いつかねえ方法」と賛辞を通り越して戦慄するほど。
これまで戦ってきたモンスターは集団を組むことこそあっても高度な連携は無く、魔王軍幹部も個人プレーに走ることがほとんどで、ダイたちもチームワークで対抗できていた。ブロックの行動は、ついに敵側にも連携や仲間意識を持つ者が現れ、一筋縄ではいかないだろうと言う事実を強く印象付けた。
 
後に死の大地で再びクロコダインと相対した時は、同様に背骨折りを決めていたものの、締め上げを振りほどかれ逆にブレーンバスターで投げ飛ばされている。
またヒュンケルが到着した後はマァムを相手にしたようだが、4対4の戦いを描いた見開き一枚絵ではマァムに顔面を蹴られている。
その一方でダイ一行がバーンパレスに乗り込み、ハドラーに埋め込まれていた【黒の核晶】が爆発した時は、その衝撃で死の大地が崩壊する中、隠然と【ヒム】達を爆発の難から救っていた。
ダイ一行が撤退後、バーンへ反旗を翻すハドラーの加勢に臨もうとするが、【ミストバーン】【キルバーン】に足止めされてしまう。後にハドラーが【ザボエラ】の横槍で拘束され、バーンに【光魔の杖】を投げつけられ改めて処刑されかけた瞬間、ブロックは主であるハドラーを救うべく特殊能力のキャスリングを発動。
その身を挺してハドラーと仲間達を救い、自らはハドラーの代わりに光魔の杖を胴に受けて核(コア)を貫かれながらも全員を離脱させ
「……ミンナ… ハドラーサマヲ…タノム…!!」
と、ぎこちなくも生まれて最初で最後の言葉を遺して死亡、かくしてフェンブレンに次ぎ、ハドラー親衛騎団第二の戦死者となる。
最期の最期まで仲間を想い守り続けた彼の死には、ハドラーを含むメンバー全員が動揺を隠せず、ヒムも「やっと覚えて初めて喋った言葉がそれかよ」と涙を流した。
 
反逆者の処刑に失敗したバーンは、勇者に続いてハドラーにまで逃げられたことに憤慨して本来のチェスの勝負ならチェックメイト後のキャスリングは反則(後述)だと吐き捨て、わずかに残ったブロックの顔の残骸に再び光魔の杖を投げつけ叩き割った。
老バーンがこの様に怒りを露わにするのは珍しく、ブロックはそれだけ大魔王を驚かせてみせたということだろう。
 
詳細は【キャスリング】の頁に譲るが、チェスの話をするなら、正しくはメイト(詰み)していなくてもチェック(王手)がかかっている状態ならキャスリングは禁止。さらにキングとルークのどちらかが一歩でも動いた時点でキャスリングは使えなくなるルールもある。
足止めされていたブロックはともかく、バーンにとどめを刺される直前、さらに交戦ですでに「動いて」いたハドラーにキャスリングを使うのは、基本ルールに照らせばいくつもの反則となる動きだった。
そういう意味ではバーンがルール違反に言及したくなるのも当然だが、これもまた、ブロックがチェス駒という出自や立場さえ超えて主と仲間を守った証とも言えるか。

ゲーム作品

星ドラ

ダイ大コラボイベントで登場。
キャスリングは使用せず、原作より早いサババの戦いの中で「ハドラーサマヲタノム」と言い残して倒される。
 
なお、親衛騎団メンバーは自身が持つ属性を無効化するが、ブロックがこのゲーム中で無効化するのは【ジバリア系】だった。
この時点で「ブロックは攻撃呪文の力を宿していない」という話は明確になっていなかったが、ジバリアは漫画連載時のDQシリーズには登場していない比較的新しい呪文であり、もともと星ドラ独自の設定だった模様。

クロスブレイド

第6弾で、他の親衛騎団メンバーとともに【ドラゴンレア】として登場。
必殺技は「ギガロックスロー」。

ドラけし!

イベント「ハドラーと最後の戦い」で登場。
とは言っても死の大地のNPC扱いで敵として戦う機会は無く、強敵超魔生物ハドラーの報酬で入手できるぐらい。
星4の紫属性で、スキルは菱形の範囲を物理攻撃する「ギガロックスロー」。

魂の絆

原作通り【ボス級モンスター】として登場する。

城兵ブロック

原作再現ストーリー【竜の軌跡】第14章などでボスとして登場。言語切り替え時の英語表記は「Rook Block」。
ゲームの都合上、原作の攻撃呪文にあたるスキルでも普通にダメージを与えられる他、弱点として【闇】【冷】属性が設定されている。