【ラリホー】

Last-modified: 2024-03-21 (木) 05:09:29

概要

全シリーズで登場する【呪文】
敵1グループを【眠り】状態にする呪文で、【マホトーン】と並んで補助呪文の元祖である。
DQ4以降は上位に【ラリホーマ】が追加された。
地味な呪文だがシリーズを通じて前半から使える上に、覚えるキャラ(職業)も多くなかなか使いやすい。
DQ3では【僧侶】が覚えてDQ6では【魔法使い】が覚えるので、誰がラリホーの術者か分かりにくいことも…。
効く敵は案外多く、中にはDQ3の【バラモス】やDQ4及びDQ5、3DS版DQ8の【エスターク】といった連中にも利く。
作品によって睡眠解除の条件が微妙に違っており、中には自然解除率が100%にならない作品もある。
 
使い勝手は作品によって異なるが、上手に使えばこちらの戦力が低くても有利に立ち回れる。攻撃ばかりが戦いではないと理解するには十分な効果を持っていると言えるだろう。
特技の登場したDQ6以降でも有効な敵は十分いるので、使いどころを見極めたい。
一方で特技のダメージやコストパフォーマンスが十分に高い場合、一気に敵を殲滅してしまった方が手早く終わることも。
 
シリーズ全体を通して動物系のモンスターには効きやすく、【ゾンビ系】【悪魔系】には効きづらい傾向にある。
PS2版DQ5やDQ8以降、3DS版DQ7ではモンスターの眠り姿が見られる。
 
【オールナイトニッポンスペシャル・徹底追及ドラゴンクエスト2】における【堀井雄二】の弁によれば、名前は単に語感で決めたとのこと。
ラリホーとは、1960年代のアメリカのアニメ『スーパースリー』での掛け声Rally-Hoが元ネタであるとの説が有力である。
また、60年代の若者言葉では酒類や薬物で酩酊状態の人の呂律の回らない様子を「ラリる」と表現していたが、語感的にはこれと上記の掛け声ラリホーが合わさって語源となったのかもしれない。
ちなみにFC版時代は「」は平仮名である。

DQ1

Lv7(経験値450)で習得し、消費MPは2。
 
消費MPは【ギラ】と同じなので、ギラ一発で倒せる敵ならそちらを使った方が良い。…と言いたいところだが、実際のところFC版やMSX版のギラは威力が低く、ギラ一発で沈むような相手はほぼ【ゴースト】以下に限られる。ラリホーが使えるほどのレベルがあるなら、呪文を使うまでもなく倒せる相手だろう。
厳密には【まほうつかい】【メイジドラキー】も、初期HPが低めで現れた場合に限り、稀にギラ一発で沈む場合はあるのだが、まず期待はできない。
 
DQ1はタイマンかつ先制しやすいバランスな上に、有効となる敵も多いため、いくつかの戦闘で有用な呪文となる。
と言うよりタイマンオンリーな本作ではある意味最強の呪文と言っても過言ではない。
これがないLv6ではせいぜい【メイジドラキー】【おおさそり】あたりと戦うのが精一杯。
ギラを覚えてからラリホーを覚えるまでは実質【ラダトーム】【マイラ】地域に閉じ込められるようなもの。
当然素直に経験値稼ぎに打ち込むしかないので、本作でもっとも苦しい時期と言えるだろう。
もっともそれまでのスライムやドラキーと比べればゴールドが格段に稼げるようになる連中と戦っていけるので、装備を整える期間と割り切って、冒険よりも成長を楽しむべし。作業ゲーと感じてしまえば途端につまらなくなるのだから楽しんだもの勝ちだ。
 
ラリホーを覚えることにより【がいこつ】【てつのさそり】【リカント】らとも互して戦えるようになるので、【岩山の洞窟】【リムルダール】周辺で戦っていけるようになる。
そういう意味でも、Lv4と6の差は小さいが、Lv6と7の差は非常に大きいと言えるだろう。
 
眠っている間は確実に逃げられる、回避率が高い敵でも避けられることがないなど非常に優秀な性能を誇る。
敵の睡眠解除率が100%にならないため、理論上は永眠させることが可能。
眠らせたターンで起きることは絶対に無いが、次ターンからは1/3で目覚める判定がかかる。
なおFC版では呪文を完全無効化する相手がいないため、【メタルスライム】は元より、ラスボスの【りゅうおう】にすら非常に低確率ではあるものの有効。
理論上ラリホーが通ればLv7でクリアすることも可能。
 
そこまで極端でなくとも、【沼地の洞窟】【ドラゴン】くらいまでなら運が良ければ現実的にLv7で撃破は可能。
しかしそれ以外のボスにはすべてラリホーに最高の耐性(15/16)があるうえ、まず一撃で殺されるため現実的では無い。
【ドムドーラ】【あくまのきし】はギラ耐性がドラゴンより低いため、運良く先手でラリホーが効いて10ターンくらい目を覚まさなければギラで倒せる計算だが、確率はきわめて低い。
【ゴーレム】【りゅうおう】になるとギラ耐性が最高なのでギラの与ダメージ期待値は打撃による0か1のランダムダメージと大差なくなる。
周知の通りゴーレムにラリホーを使う意味は無く、別の方法で確実に眠らせることができるため、可能性は低いが、会心の一撃による望みが無いわけでもない。
しかし竜王が相手だと低確率でラリホーが効いたとしても会心の一撃が発生しないため、ここまで来ればもはやTASでも無い限りLv7での撃破は不可能だろう。
 
しかしながらその実質最強呪文の本領は敵が使ったときにこそ発揮される。
敵のラリホーは必中な上ラリホーの使い手も多く、ほぼ全地域に満遍なく出現する凶悪仕様。
タイマン仕様の今作では1ターンで目を覚ませばノーリスク、すなわち事実上無かったのと同じになるのだが、それでも一手無駄になるので「効かなかったのと同じ」とは言えないのが辛いところ。
【まどうし】【メイジキメラ】辺りに【不意打ち】され寝かせられたまま永眠したプレイヤーも多いだろう。
ドムドーラの【あくまのきし】には、こちらのラリホーがほぼ効かないので適正レベルでは【マホトーン】で黙らせないとまず勝てない。
最強クラスの実力を持った【ダースドラゴン】に眠らされようものなら死を覚悟しなければならない。
コイツに関してはこちらのラリホーが殆ど効かないのは勿論のこと頼みの綱のマホトーンも1/2程度でしか効かないので、まさしく「常に死と背中合わせ」の超難敵と言えるだろう。
 
なお、こちら側が睡眠解除した場合はそのままターンが終わるのに対し、敵側は睡眠解除とともに攻撃してくる。

リメイク版

敵のラリホーが失敗することもあるようになった。敵から勇者側への【耐性貫通力】は3/8。
また、FC版では極々稀に効いた悪魔の騎士や竜王といった敵は完全耐性になっている。メタルスライムも同様。
このためFC版のように竜王をノーダメージで倒すことは事実上不可能になり【ベホイミ】が実質必須となった。
 
最終盤の難敵ダースドラゴンが使わなくなった代わりに、【ドロルメイジ】と竜王人間形態が使用するようになっている。
必中では無くなったがタイマンの仕様上脅威なことに変わりは無いので、ラリホー使いは素早く倒すかマホトーンで呪文を封じよう。
竜王以外はマホトーンがまず通るのも覚えておこう。
 
睡眠解除率が100%にならない仕様は変わっておらず、やはり理論上は永眠させることが可能。
また、敵側が睡眠解除するとそのままターンが終わる仕様に変わった。
但し、「FC版と違って眠らせたターンから睡眠解除判定がかかる」と言う仕様も追加されたが、これは眠らせた側が先手の話である。
後手で眠らせた場合は次ターンから睡眠解除判定がかかる点はそのまま。どちらも睡眠解除判定がかかったターンは行動不可能。
 
レベル刻みの細かかったガラケー版ではLv9での習得となっていた。

CDシアター

主人公アレフがいつの間にか覚えていた呪文で、【キメラ】に使用していた。
またゲームと同じく竜王の魔将の一人であるあくまのきしがアレフとの戦いで使用する。睡魔に襲われたアレフは咄嗟に剣で足を刺すという荒業で呪文の呪縛を逃れる。
追い討ちに二度目を唱えようとするが、アレフのマホトーンで封じられた。
 
詠唱台詞は「深き眠りの底に落ちよ」
アレフが使った時は冒頭に「魔物よ、キメラよ」と対象の名前を付けている。

ゲームブック(双葉社)

主人公がレベル3で習得するが、敵に効くことはない、死に呪文である。

DQ2

【ムーンブルクの王女】がLv2で習得。消費MPは2。
この作品以降1グループを対象とする。
この呪文か【サマルトリアの王子】【マホトーン】のどちらかが、プレーヤー側にとってシリーズ初の複数対象呪文となる。
仲間になったばかりのムーンはとにかく弱いが、この呪文のおかげで戦闘に参加できる。
驚異的な攻撃力で殴りつけてくる【マンドリル】4匹組に遭遇した時に、特にありがたみを感じる。
彼女が仲間になった直後はこいつがウヨウヨしており、全体攻撃する手段もなく1匹ずつコツコツ仕留めなければならないので、動きを止めておける効果はかなり大きい。
また、割と終盤近くまで有効な敵が多く、攻撃呪文の火力が低い本作ではまずラリホーで動きをとめておくことが生死を分ける場面は多い。
【海底の洞窟】で不思議な踊りを連発して地獄を見せてくれる【ウドラー】【あくまのめだま】にもそれなりに有効なので、【イオナズン】を覚えるまではまずこれで対処した方が無難だろう。残念ながら【パペットマン】にはほとんど当たらない。
ボスでも【バズズ】にラリホーが効くことがある。しかもなかなかの確率で。バズズよりは効きづらいが、ベリアルも眠ることがある。
しかし、【アトラス】【ハーゴン】【シドー】の3匹のボスは完全耐性になり、低レベルクリアが事実上不可能になった。
 
また、本作から敵の使うラリホーの基本命中率は3/8と必中でなくなり、【まよけのすず】でさらに軽減できる。
さらに呪文の名前を冠したモンスターの元祖である【ラリホーアント】が登場。
【公式ガイドブック】の到達レベルに従って順序良く進めば、ラリホーアントのラリホーがシリーズ初の複数を対象とする行動となる(【湖の洞窟】において【ローレシアの王子】とサマルトリアの王子の2人が同時にラリホーを受ける。到達レベルに従うとまだサマルはマホトーンを覚えていない)。
だが【あまいいき】【ねむりこうげき】の登場により、ラリホーの立場が若干弱くなっている。
後のシリーズで賛否を呼ぶ呪文冷遇特技優遇問題がこの頃から見え隠れしていたと言えなくもない。
それでも「ラリホー~」の名を持つモンスターは登場し続けている。
本作では【メタルスライム】もこれを使ってくる。
【ギラ】と併用するため使用率は1/8と低いものの、適正なレベルでは一撃打破できるローレが眠らされると狩る効率がガタ落ちするので鬱陶しい。
少なくともローレはメタル狩りのお供に魔除けの鈴が必須だろう。
 
取扱説明書には、

 その昔、修行をつんだ仙人たちが山をおり、人々の病気やケガをなおすのに、この呪文を使ったといわれています。
 この呪文をとなえると、相手の脳神経を一時的にまひさせることができ、その相手はしばらくのあいだ眠ってしまいます。

と定義されている。
また、味方側使い手はムーンブルクの王女だけなのだが、イラストではゲーム内では使えないサマルトリアの王子が使用している。

リメイク版

バランス調整が入ったリメイク版ではラリホー耐性がかなり落とされており、ロンダルキアの強敵たちにも有効となるケースが多い。
特にFC版では強耐性~無効化だったドラゴンやアークデーモン、デビルロードは弱耐性となりカモとなっている。
バズズも同様であるが、ベリアルは無効になった。
一応、ラスボスであるシドーにも極低確率で有効になった。消費MPも据え置きで使い勝手は抜群。
攻撃呪文と上手に使い分ければ目に見えて被害が減るため、ある意味リメイク版DQ2の鍵となる呪文。
 
リメイク版DQ2でも敵の睡眠解除率が100%にならないため、理論上は永眠させることが可能。

DQ3

【僧侶】がLv9、【勇者】がLv16~17で習得。消費MPは3。
補助呪文では【マヌーサ】【ルカニ】の次の習得になり、終盤まで使っていける。
中盤以降は耐性持ちが増えてくるが、【あばれザル】【グリズリー】のような動物系のモンスターに有効なケースが多い。
FC版ではカンダタ(初回)、ボストロール、やまたのおろち、バラモス、キングヒドラとボスたちにも有効。
 
「ラリホー~」と、その名を冠するモンスターは本作では登場しないが敵側では【アルミラージ】【だいおうガマ】などが高頻度で唱えてくることで有名。
【ザラキ】使いで有名な【ミミック】もたまに使ってくる。
ただ本作では全般的に眠らされる手口としては【あまいいき】の方が多い。
味方の状態異常耐性には【うんのよさ】が影響しており、序盤のステータスでは5割以上の命中率なので非常に危険。
 
DQ3でのようせいのふえは戦闘中に使うことでラリホーが発動するため、職業問わず誰でも使うことができる。
 
ちなみに【キングヒドラ】にはきかなかった!と言われる(FC版では効くこともある)が、【オルテガ】も使うことがある。

リメイク版

敵側が目覚める確率が大幅に引き下げられており、効けばかなり安全に戦えるようになった。
また、2回行動の敵が目覚めたターンに1回だけ攻撃してくる仕様もなくなった。
その反動か、主にボスの耐性が見直され、FC版で有効だったボスに効かなくなっているので注意。
やまたのおろち(1戦目のみ)、バラモス、キングヒドラには相変わらず有効である。このうち、やまたのおろちのみ弱耐性→強耐性に変更されている。
モンスターに攻撃モーションが導入され、大集団で出られたときに戦闘のテンポが著しく悪くなったが、ラリホーで眠らせるとそれを防ぐ副次効果もある。
特によく4匹集団による完全2回行動でひたすら通常攻撃してくる【デスフラッター】【おおくちばし】の長大な攻撃タームを短縮できるのはストレスの軽減に役立つだろう。
 
一方で、敵側が使うラリホーの命中率がSFC版では序盤でも4割未満に抑えられているため、やや脅威は低い。GBC版では再びFC版の水準に戻った。
ようせいの笛に加えて【ねむりのつえ】が登場し、こちらも職業問わず使えるため非常に使い勝手が良い。

小説版

【ジパングの洞窟】にて、敵に【混乱】させられた僧侶モハレに対し勇者アレルが使用した。
 
敵では【エビルマージ】が使用し、【戦士】クリスを眠らせた。

DQ4

【ミネア】がLv5で習得。戦闘に参加するNPC【ロレンス】【パノン】も習得しており、使用することがある。
消費MPは3。
【踊り子】であるマーニャが【ふしぎなおどり】の代わりに【マホトラ】を使えるように、【占い師】のミネアがラリホー使いなのは、さしずめ水晶玉による催眠術というキャライメージなのかもしれない。
 
本作から上位呪文の【ラリホーマ】が登場したが、あちらは命中率が高い代わりに単体対象なので棲み分けはできている。
ミネアは回復役でもあるので多用できないが、序盤の敵には命中率が結構高いのでここぞというときに役立つ。
【まどろみのけん】の道具使用効果にラリホーマの耐性貫通力が適用されないので、1匹にしか効かないことを除けば、プレーヤーキャラは誰でもラリホー相当の効果を使用できることになる。
 
第五章では仲間は完全AI戦闘になるため、補助呪文を効果的に使ってくれないことが多いが、ミネアのラリホーだけは別。
効けば「相手を行動不能にする」という効果はAIの評価値が高く、優先度は【ザキ系】に準ずるため必要な場面ではほぼ唱えてくれる。
同じことは【ブライ】【メダパニ】にも言えそうだが、あちらは【バイキルト】も使える関係か、パーティーに物理アタッカーがいるとザキやラリホーほどは頻繁に唱えないことが多い。
加えて完全耐性持ちの数も少なく、中盤の【ほのおのせんし】【しりょうつかい】【サブナック】などといった厄介な連中にバシバシ当たるので活躍の場が多い。
敵の現在HPも判断材料にするため、未学習の状態でも打撃や【バギ系】で敵を倒せる場合はそちらを優先し、高HPの雑魚にはまずはラリホー系による無力化を狙うなど、AIとの相性は非常に良い。
また、命中率の高いラリホーマを覚えていると単体の敵にはそちらを使用するなどの使い分けを行う。
 
一方でAIが未学習の状態では「行動評価値が高い」ことが災いすることがないわけではなく、特にボス戦では完全耐性だろうが関係なく【クリフト】のザキ・ザラキ並に使用するのはご愛敬。
しかし、「ボスにザラキ」に比べるとインパクトが弱かったのか、知名度はあちらに比べて著しく低い。
当然、学習が済めば完全耐性持ちにまで使うようなことはしない。
また、中には効くボスも存在し特に【大灯台】のボス戦ではラリホーが大活躍する。逆に眠っているときの方が強い【エスターク】はこれが効くことがむしろ裏目に出る。
なお、ラリホー系の優先度が高いのはミネアに限った話ではなく、まどろみのけんを装備させたライアンもHPの高い相手にはよくこれを道具使用する。
装備させずとも持たせていれば同様なので、他のキャラのAIも、自分の攻撃の通り具合に対して相対的にHPの高い相手にはよく使用する。
 
本作ではラリホー使いのモンスターでその名を冠した【ラリホービートル】が登場。
なぜか敵のラリホー使いにラリホー完全耐性の敵がおらず、ラリホービートルや【バンプドック】にはバシバシ当たるので是非とも使おう。先手必勝である。
【トルネコの特殊行動】の1つにある【こもりうた】は、これと同じ効果を敵全体に与えるというなかなか強力なものだが、狙って出せないのが残念なところ。

リメイク版

【ブライ】もLv5~7で習得できるようになった。
この時期のブライは他に【ヒャド】ぐらいしかすることがないので積極的に使える。
また、第二章全般にわたって唱える機会は多いだろう。
ただ、【ドラゴンバタフライ】が強耐性、【メラゴースト】【がいこつけんし】が完全耐性などピンポイントで効かない敵がいるので注意。
この3匹は強敵なので効いたらもう少し価値があがったのだが。
 
一方、ミネアは習得の賢さ条件が厳しくなってLv5ではまず覚えなくなり、Lv6~7で覚える。
【コーミズ西の洞窟】の頃までに習得するのはやや難しい。
 
まどろみの剣の道具使用効果はラリホーマ相当の貫通力になった。

DQ5

【ビアンカ】【フローラ】【女の子】【サンチョ】等習得者は多いが、幼年時代は誰も使えない。
一番早いのは、【ドラキー】【クックルー】のLv10だろうか。
序盤に使い手が少ないことと、序盤から仲間になる【ヘンリー】【スライム】【メダパニ】が強いこともあって影が薄い。
しかも、全体的に混乱よりも睡眠の方が耐性持ちが多い点でも不遇。消費MPは3。
なにより敵を眠らせるなら【ドラゴンキッズ】【あまいいき】の方が出番が多かったりする。
もちろん、有効な敵に対しては行動を封じられる点で有用なことは確かであり、【AI】に任せておけば随所でいい感じで使ってくれる。
 

甘い息も同様だがSFC版限定で主人公のレベルが高くなると【耐性貫通力】が向上し弱耐性以下なら100%、強耐性でも75%の確率で成功しラリホーマとほぼ同じ効果になる。
山彦ラリホーなら上記の通り主人公のレベル次第では約95%の確率で成功しこれを【エスターク】にやるとほぼ無傷で撃破も可能で使い方や相手によっては凶悪となる。
 
敵側では【ガップリン】【ドラキーマ】【わらいぶくろ】【ダックカイト】【ガーゴイル】の他、ボスの【カンダタこぶん】が使ってくる。
この中ではダックカイトとガーゴイルが比較的厄介で、特に後者は【封印の洞窟】においてイーター対策に連れてきたスライムを眠らせて必勝パターンを崩してくることが多い。

リメイク版

仲間モンスターの追加などで、さらに使い手が増えているが、あまり扱いは変わっていない。
一方、序盤のガップリンとドラキーマの素早さが絶妙に強化されていることで、主人公がこれで眠らされる機会が圧倒的に増えた。

DQ6

【ミレーユ】がLv11で習得する他、【バーバラ】が初期状態で習得している。
また【魔法使い】★1でも習得できる。
ここで同時に覚えるメラミがよく批判されるDQ6だが、ラリホーもかなり強力。
中盤までは高確率で効く敵が多いが、本作から打撃攻撃により睡眠が解除されるようになった。
また、より強力なラリホーマも魔法使い★7で誰でも修得できるため、ラリホー自体は影が薄くなりがち。
 
今作でもラリホーの名を冠するモンスター【ラリホーン】が登場した。
どっちかと言えばこいつが3匹で連発してくる方がラリホーマ共々印象があるかも。
ちなみにこの系統はラリホー系を使わない色違いともども、眠りに完全耐性を持っていて効かない。

DQ7

【マリベル】がLv7で習得。消費MPは3。
職業では【魔法使い】★2と、心もち遅くなっている。
ボスでは【炎の巨人】【アントリア】など、ボスにも通用するものがいる。
特にアントリアは難所のダーマ編のラストであり難易度自体も高いので、効くことを知っているかどうかで難易度が大分変わる。
 
今作では敵のラリホーがやたら当たる。
【ヘルクラウダー】の呼び出す【ベビークラウド】が使うものが印象的。

リメイク版

マリベルの自力習得の他は魔法使い職での習得で変わっていない。
【魔封じの洞窟】の呪文禁止エリアが撤廃されたことにより、【デス・アミーゴ】の眠り耐性の穴も突けるようになった。
相変わらずアントリアもラリホーで眠るまま。
 
しかしそれ以降、転職ができるようになってからはぱったりと出番がなくなる。
【まものならし】の重要化もあって眠りと言う状態異常は頻繁に利用されるものになったのだが、【ひつじかぞえ歌】の強化により、ラリホーどころかその上位のラリホーマにまで殆どお呼びがかからなくなってしまった。

DQ8

【ゼシカ】がLv12で習得。消費MPは3。
3D化に伴い、モンスターの眠り姿が見られるようになっている。
 
本作は過去作と比べ状態異常への耐性が高い敵が多く、その中でも睡眠はかなりの種類の魔物が弱~強耐性持ち。
動きを止めるよりも【ピオリム】【バイキルト】で少しでも早く敵を減らす方が結果的に消耗も少ないので、これまでのシリーズ作品と比べるとやや不遇か。
 
とはいえ全くの無力というわけではなく、序盤の難敵として知られる【デンデン竜】に確実に効くし、敵を選べば便利なのは間違いない。
敵の耐性を把握して使えるようになれば、充分活躍させられる場面はある。
【ラリホーおどし】に必須の呪文でもあり、ラリホーマや【まどろみのけん】共々お世話になったプレイヤーは多いと思われる。
 
今作では大ラリホーというパルプンテ行動で効果が出るアクションがある。

3DS版

【ゲルダ】が初期呪文として習得している。【エスターク】は眠り耐性に穴があるので、あえて唱えるのもアリ。

DQ9

【僧侶】Lv6と【魔法戦士】Lv8で習得。消費MPは3。
命中率は【確率系有効確率】に変わっている。
最初は無耐性相手の成功率は50%なのだが、【こうげき魔力】で確率が上がる。
しかし僧侶は攻撃魔力と無縁なので、スキルで補強しない限り成功率が全く上がらない。
おかげで序盤はスライムにすら当たらないことが多い。
魔法戦士は普通に使えるが、転職できる時期は中盤以降なのが欠点。
 
敵側は、かまっち、ドラキーマ、マジックアーマーなどが使用する。
メタルキングと同時に出てくるマジックアーマーのラリホーには、イライラすること必至である。

DQ10オフライン

習得条件は【魔法使い】Lv10、【フウラ】Lv19。
【ゲストキャラクター】では【キンナー】【ポツコン】が使える。
消費MPは3。
敵単体を【眠り】にする。

DQ10オンライン

魔法使いがLv10、どうぐ使いがLv16で習得。
対象が単独になったが、【魔力暴走】の確率を上げる特技で成功率が上がるため、状況によっては大活躍する。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

【主人公】がLv16で覚える他、【ロウ】が初期習得している。消費MPは3。
歴代の使用者は勇者だったり魔法使いあるいは僧侶等と習得者が統一されていないが、今作に限りは上位のラリホーマや【ユグノアの子守歌】を含め、ラリホー系はユグノア王族の得意分野であるという側面がある。
DQ10と同じく効果範囲は単体。成功率は攻撃魔力に依存し、最高で無耐性の相手に7割程度といまひとつだが、ボスでも完全耐性を持つものは少ない上に主人公単騎で戦うイベントが結構多いので、場合によっては役に立つ。
ロウの場合も上位のラリホーマを覚えるまではだいぶ期間が開くため、AIに任せると敵の耐性によって使い分けてくれるのでそれなりに効果を発揮する。

不思議のダンジョンシリーズ

【ラリホーの杖】が登場。
一部の敵以外には確実に効果があるため、使い勝手の良い杖である。
しかし、確実に効果があるのはトルネコが食らった時にもいえること。
まどうしの得意技でもあり、こいつにハメ殺されるのは誰もが通る道。

トルネコ2

魔法使いの呪文としても登場。効果範囲は前方10マスで、消費HPは15。
効果は【ラリホーの杖】と同じで、反撃を受けずに攻撃ができるようになるため使い勝手が良い。
【マホトラ】と組み合わせれば1匹しかいない状況ならどんな敵でもハメることができる。
ただし倍速2回行動の敵は起きた瞬間攻撃してくるので、【ボミオス】【マホトーン】と併用したい。

少年ヤンガス

HPが減ると目覚めるようになったため、利便性及び危険性が減っている。

バトルロード

【マミー】が初出。【ラリホービートル】【グレムリン】【かまっち】【ねむりのつえ】【エビルスピリッツ】(第3ワザ)などが使う。
ラリホーマと別属性という、珍しい作品。

ヒーローズ1

【ビアンカ】がスキルポイントを8P消費して覚えられる。消費MPは7。
自身の目の前にドーム状の催眠空間を作り、それに触れたモンスターを一定確率で眠らせる。
射程が短いためかなり接近しないと効果がないものの、成功率はかなり高く、乱戦の中で発動すれば多くの敵を一度に眠らせられる。
効果範囲は広く、【セクシービーム】と同様に雑魚敵であれば大抵のモンスターに効く。
(ベリアルやヘルバトラーといった終盤の難敵にも効果があり、元々睡眠無効のはずのマシン系にまで効いてしまう)
進行を防ぐのはもちろん、敵の呪文詠唱中に寝かせられれば、発動を阻止できる。
アーマー系の盾防御を無効化したり、中型モンスターの場合眠らせてからダメージを与えてダウンさせ、
再び眠らせるというパターンにハメることもでき、守りにも攻めにも使える呪文と言える。
難点としては接近しないと使えない点が遠距離攻撃主体のビアンカの性能と噛み合わないこと。
メラ系にも同じことが言えるが、敵に接近された時の切り返し用と考えるべきだろう。
 
余談だが、眠ったモンスターは大抵は目を閉じてうつむくだけ(空を飛ぶモンスターは宙に浮いたまま眠るのがちょっとシュール)なのに対し
【キラーパンサー】は「あくびをしてから猫のように丸くなって眠る」という専用モーションが用意されていたりする。芸が細かい。

ヒーローズ2

今作も引き続きビアンカが使える他【賢者】に転職した主人公もスキルポイント8Pで覚えられる。
但し主人公の場合は弓を装備した時しか使えない。流石にボス敵には効かない(但し一部には効く)がザコならあらゆる敵に対して効果がある。

ビルダーズ1

一定時間の詠唱後、対象を中心とした青いサークルが発生し、一定時間後サークル内にいる味方全員を眠らせてしばらくの間行動不能にする。1発でも攻撃を受ければ起きる。
主な使用者は以下の通り。
 
【メイジキメラ】 ・【ガーゴイル】 ・【しにがみのきし】 ・【ヘルゴースト】
 
最初の使い手は2章の赤のとびら以降に出現するメイジキメラ。特にコイツの出現域付近の坑道で鉱石採取をしていると見えないところからいきなりコレで眠らせてくることがあるのがタチが悪い。【スーパーリング】でのみ防げる。
 
3章の緑のとびらの先に出現するガーゴイルはもっと厄介で、気配が察知できないほどの遠距離からサーチし、距離が空いているとまずラリホーを唱えてくる。緑のとびらの先ではコイツの対策のために【目覚ましリング】を常備しておくのが基本だが、同行しているあらくれ達が寝てしまうのは防げない。
 
他2体の出現する終章では予防用のリング自体が無いので防ぐことは不可能。しかし、しにがみのきしが使ってくることは稀であり、ヘルゴーストは夜間限定かつ最後の方にしか出現せず、初手はほぼ高威力版ギラなので、そもそも喰らうこと自体がほとんど無いのが救い。

トレジャーズ

敵範囲をねむり状態にする。
【ツンドラキー】【イモータルパール】が覚えている可能性がある。
使用者がLv25になると自動的にラリホーマになる。
 
スリングショット用の【ラリホー弾】も登場。

ライバルズ

第5弾カードパック「勇気の英雄譚」にて実装。魔法使い専用のノーマル。

コスト1
敵1体を次のターン終了時まで攻撃不能にする

何かの片手間に相手の行動を妨害できる便利なカード。
対象はリーダーも選択可能なので、特に戦士が得意とするリーダー攻撃も防ぐことができる。
当初はコスト0だったため抜群の使いやすさだったが、下方修正され現在のコストになった。

タクト

Cランクとくぎとして登場。射程3・消費MP8。
「敵1体をときどき眠らせる。」
最大強化で確率+20%まで強化可能。
【マッシュスライム】【ドラキーマ】等が使用可能な他、とくぎ書でも習得可能。

ドラけし!

【あくまのきし】のスキルとして登場。
スキル使用可能回数・3回
「眠りに誘う呪文で円形の範囲にいる敵の行動を6ターン遅らせる」

スマブラSP

【勇者(スマッシュブラザーズ)】の下必殺で出る技の一つ。
正面に青い円状のエフェクトを放ち、当たった相手を一定時間眠らせ無防備な状態にする。
エフェクトの大きさは勇者の背丈ほどとかなり大きく、速度もそれなりにあるので当てやすい。弾は遠くに行くにつれて少しずつ大きくなるが出だしを当てた方が睡眠時間は長くなる。またファイターを貫通していくので乱戦では複数人を眠らせることも可能。原作でグループ攻撃であることの再現要素か。
眠りは攻撃を受けるか時間経過で回復する。ダメージが溜まっているほど眠っている時間は長くなり、撃墜可能ラインのダメージが溜まっていればヒットを確認してから横スマッシュ最大溜めが余裕をもって間に合う。ここから更に下必殺技を発動して、【まじんぎり】などの大技が抽選されることを期待するのも戦術の一つだろう。ただ乱闘だとその隙を狙われることもあるので油断はしないように。あえて攻撃せず餌に使うのもひとつの手だろう。
空中の相手を眠らせることも出来るが、こちらは空中で技や崖捕まり等が出来なくなる程度で着陸と同時に起きてしまう。
攪乱目的に使うのも悪くは無いが、極力地上の相手に当てることを狙っていきたい。
 
初代のラリホーが当たったが最期、そのまま殺されることも珍しくなかったことを考えるとなかなか恐ろしい再現がなされている。

ダイの大冒険

表記は「催眠呪文」。
【レオナ】【ベンガーナ王国】に行く際に【気球】を奪うためにこれを使って見張りを眠らせた。
ただし、エイミの台詞で説明されているのみで、使用時の描写はされていない。
 
因みに、【死の大地】での【ハドラー】との戦いの最中、【バラン】【ダイ】を慮ってかけたのは「ラリホーマ」の方である。

勇者アバンと獄炎の魔王

【ヨミカイン遺跡】を占領する【エビルマージ】【禁呪法】によって【ミイラおとこ】と合成された状態で登場した【メドーサボール】が使用した。
ここでの使用時の描写は【マホトーン】のように呪文の効果範囲を示すらしい音の波を思わせる連続したリングが描写されており、これを避けることで呪文の効果から逃れられるようだ。

アベル伝説

敵にではなく、メダパニで混乱したモコモコに対してヤナックが使用した。
また、ムーアが使ってアベル以外を眠らせている。

ロトの紋章

蜃気楼の塔での特訓では【ポロン】【アルス】に対して使用。しかし、咄嗟に唱えたアルスのマホカンタにはね返されて逆に眠らされ、【ヤオ】からは「役立たず」と言われ【ティーエ】に顔面を針で刺されて起こされるという失態を演じてしまう。
ジパングでの【やまたのおろち】戦ではオロチ体内に突入するアルスを助けるためポロンが使い、オロチを眠らせた。一回目は普通に唱えたのに対し、ジパングでの2回目ではなぜか手をメガホン替わりにして叫んでいた(バックもなぜか変な状態に)。

精霊ルビス伝説

羅麗凰(laleihou)という当て字で登場する。

勇者ヨシヒコ

第二期7話で偽メレブが本物のヨシヒコ一行を牢屋にブチ込む為に使用。

余談

ファイナルファンタジーシリーズに登場するドワーフの合言葉も同じ「ラリホー」で、彼らは挨拶のように使ったり、語尾に「ラリ」を付けたりする。
往年のゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』のFF3のウソテックイズ(ニセモノの裏ワザを当てるクイズ企画)では、ドワーフに「ラリホー」と言われるとパーティが一晩眠って回復するというネタがあった。
また、FFレジェンズではスクエニ合併後ということもあってか、「眠くならない?」と聞く小ネタがある。
ちなみにこの「掛け声としてのラリホー」の類似例としては『ちびまる子ちゃん』5巻冒頭の台詞や米米CLUBの『ラリホー王』等がある。
 
1990年代に連載されていた『ジョジョの奇妙な冒険』第3部において、夢の中に登場するスタンド「死神」のセリフに「ラリホー」というのがある。
また、アニメ『瀬戸の花嫁』は他作品のパロディが多いが、その中でも作中歌である「眠りの歌」は、ヒロインがギャグ顔でひたすら「ラリホー・ラリホー♪」を連呼するだけのとんでもなくシュールなもので、しかも何度も歌われるので語り草になっている。
これらの作品以外でも、現在の日本人にとって「ラリホー=眠り」のイメージはかなり定着しており、ここでもドラクエの影響力の大きさが伺える。
 
DQ1当時には少女誌「りぼん」に掲載されたギャグ漫画「お父さんは心配性」で「ラリホー」の言葉が出てきたため、女子の間でもこの言葉が話題になることがあったという。
しかし多くの男子にとってはすでに「ラリホー」=「ドラクエの呪文」として知れ渡っていたために、この言葉をめぐって男子と女子の間で話がかみ合わないことも多かったらしい。