【リリアン】

Last-modified: 2019-07-02 (火) 23:18:37

概要

DQ5・DQ9・DQ11においてNPCの名前として登場する。
DQ5は犬の名前で、他は人間であるが作中では既に故人である。
リリアンはラテン語でユリを意味する単語であり、欧州文化圏で女性の名前としてもペットの名前としても使われる。フローラという名前がもともと花の女神由来らしいので、それを意識して彼女の愛犬に花の名前を選んだのだろうか?

DQ5

【フローラ】愛犬の名。
性別は不明だが、可愛らしい響きの名前なので、雌なのかもしれない。
英語版での名前はBingo。
 
青年時代前半、【サラボナ】【主人公】がフローラと出会う際に、ベタなシーンを演出する重要な脇役。
フローラ以外に懐いたのは主人公が初めてだったらしい。フローラがいない間は誰がどうやって世話をしていたのだろうか、という疑問が生じる。
素直に考えれば修道院時代もフローラが世話をしていたと考えるところだが、後述のとおりリメイク版でその説は否定されてしまった。
 
さりげなく青年時代後半にも生存しているため、フローラが主人公と結婚した場合には、約10年間も生き別れの状態になってしまう。そう考えると、とても不憫な犬である。
 
PS2版において、フローラが【修道院】へ行っている間に、彼女の母親が寂しがらないようにとの思いから飼われ始めたという設定が加えられた。
それなのに、フローラ以外には懐かないリリアン。
 
そもそも、この設定だとフローラとリリアンが一緒に過ごした期間は、フローラが修道院から帰ってきてからの、ほんの数日間程度ということになってしまう。フローラも主人公と同等の才能の持ち主ということか。
  
【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】などではよく、飼い主たちだけでなく、主人公の連れている【キラーパンサー】までもが、リリアンに一目惚れしてしまう、といったネタがよく見られる。
モンスターズの配合システムで、まったく見た目が異なる種族同士でも配合出来ることを考えれば、不自然ではないかもしれないが。
やはり漫画などでも、名前の印象からか、雌として扱われることが多い。
  
なお、青年時代後半になっても生きており、夜はルドマンの別荘の入口で眠っている。
主人公が【ビアンカ】と結婚した場合は、この別荘にフローラが居るので理解できるが、フローラと結婚した場合は赤の他人の夫婦の自宅となるので謎の行動である。
もしかしたらアンディ、あるいはその妻【スーザン】にも懐いているのかもしれない。
 
DS版以降では、【デボラ】という新しい家族が加わったので、さすがにその設定のままだとおかしいとなったのか、飼った理由が「デボラが寂しくないように」に変わっている。
もちろん、デボラにも日和らないリリアン。
世話はほとんどご母堂がおこなっていたそうな。

小説版

フローラが修道院時代に拾った設定になっており、当初はほんの小犬だったらしいが、後ろ足で立てば主人公と同じ程というバカでかさ。
プックルと似たようなエピソードや初対面の主人公にすぐ懐いたことを考えると、犬どころか魔物ではないかとさえ思える。
フローラにしか懐かないために共にサラボナにまで連れてこられたが、旅路の船中では四人の人間を噛み、一人は手の骨が折れたらしい。
それについて【ルドマン】は「私の娘に近づきすぎたのだろう」と上機嫌で話している。おいおい。
(余談だが現実では飼い犬が他人に怪我を負わせたら飼い主が罰則を受けるので注意)
番犬としては十分な強さである。

DQ9

作中では既に故人で、本人曰く「年はナイショのピチピチゆうれい」で、外見は踊り子風である。
最初に登場するのは【エルシオン学院】にある「ガザール旅行記」という本から。
小さな田舎の村出身のとある2人の男は【グビアナ城】でリリアンという少女と出会い、3人は意気投合してパーティを組むこととなる。
その後3人は【ウォルロ村】にて本格的な修行を行い、男のうち1人は剣のウデを、もう1人は棍のウデを磨いたという。
その一方でリリアンは魔法を熱心に練習したが、ちっとも魔法がうまくならなかったリリアンは嫌気がさして旅を諦め、【ベクセリア】にてパーティを離脱した。
後にこれはクエスト【思い出のバッジ】にて、10年前の出来事であったことが判明する。
 
一緒に旅をした2人はその後エルシオン学院の教師となり、この2人はそのまま学院内のクエストにて登場するのだが、リリアンのその後は棍の教師クレイブの【黄泉送り(クエスト)】および【あなたを想って】にて語られている。
詳細は不明であるが、前者のクエスト達成後の「これできっと、あの海に眠る彼女の魂も~」という台詞からして、グビアナ砂漠北の海で【ゾンビナイト】に襲われて命を落としたものと思われる。
幽霊となったリリアンが現れるのは後者のクエスト開始時から。詳細は該当記事を参照。

DQ11

【バンデルフォン王国】に生まれ【メダル女学園】の生徒となったが、王国が魔物に滅ぼされて学費が払えなくなったため、学校を辞め働く事になった女性。その後【クレイモラン城下町】に移り住んだらしく、孫娘の【リリー】に勉強して立派になるよう言い残し息を引き取る。
クエスト【渡せなかった卒業証書】でメダル女学園の【ミリガン】先生が気にかけていた元生徒。
 
ミリガン先生曰く少しばかりおてんばでいたずら好きで手のかかる子ではあったが学園のみんなを笑顔にする人気者でもあった。
彼女の訃報を聞いた先生は「望まぬ道であったとしても家族を愛し一生懸命に生きた」と亡き教え子を偲ぶ。
孫のリリーにはミリガン先生をメダル女学園のオニと称するもその話題の時はいつも笑顔だったとか。
 
なお、孫娘のリリーが「おばあちゃん」と呼んでいるのでつい老婆を想像してしまうが、バンデルフォン王国が滅びて彼女が退学を余儀なくされたのは現在から30年前のことである。
退学時の年齢が十代後半~二十歳程度だとした場合、四十代後半~五十歳の間という若さで死去したことになる。
だとすると明らかに老衰ではなさそうだが、病死なのか魔物に殺されたのかはっきりとは語られず、ミリガン先生もその点について特に何もコメントしない。
そもそも在学中の実年齢が語られていないので、老衰で亡くなっていても違和感がない程度の年齢だった可能性もある。そんな年齢で「おてんばでいたずら好き」とは想像しがたいが。
ちなみに、ドラクエの世界では20歳前後での出産はさほど珍しくはないので、四十代で初孫がいても特におかしくはない。
 
上記の人物とは別に、3DS版では同名の【ヨッチ族】がフィールドに現れることがある。