【街の人々】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 05:12:34

概要

ラダトームの町のBGM。
 
構成=A:12小節、B:12小節、C:16小節、D:2小節、E:12小節、F:19小節
調=A~C:ヘ長調(F)、D~F:ニ長調(D)
BPM=A~C:112、F:145(SFC版)
拍子=4/4
 
前曲【ラダトーム城】に引き続き主に弦楽器が活躍する曲だが、明るく楽しげな曲で、同じ旋律を何度も使いながらも次々と表情を変えていく。
【広野を行く】【洞窟(曲名)】【竜王(曲名)】もそうだが、DQ1では数小節だけで容量が限界だったために、メロディを1回演奏するだけだと極めて短い曲になってしまう。
そこでDQ1の楽曲は、オーケストラ編曲やリメイク版開発の際に、「同じ旋律が何回も現れ、現れるたびに毎回様々にアレンジする」という手法が数多く取られている。
例えばこの曲ではBとEとFの旋律がAを元にしたアレンジであり、オーケストラ版ではA~Fを演奏した後にさらにA~Bを演奏するため、約3分半の曲中で実質的に同じ旋律が6回も使われている。そしてこの曲は、オーケストラ版だと6回の旋律に対して5つのバージョン(原型+4種類のアレンジ)が存在している。
6回も現れる旋律を様々にアレンジすることで、同じメロディを繰り返しても飽きが来ない曲になっているのだ。
 
Aが基本形の旋律。Bは旋律が1オクターブ上げられ、チェロとコントラバスによるベース音のアクセントが付くなど伴奏が華やかに彩る。AとBは旋律としてはほぼ同じだが、次に繋ぐための末尾が異なる。
CはAの旋律を元にしておらず、即興的で軽やかなヴァイオリン(SFC版ではフルート)の旋律が流れる。ゆったりとした対旋律を奏でるチェロの対比も特徴的。
Dで転調し、EではAの旋律が装飾的かつ舞い踊るようにアレンジされ、ヴァイオリンとフルートによって奏でられる。
一転してFでは【間奏曲】に似たアレンジがされており、Aの旋律が弦楽器のピチカートとグロッケンによってアレンジされ、可愛らしく奏でられる。
さらにオーケストラ版では、Aに戻ってきた際に今度は木管楽器で旋律が奏でられ、2回目のBは1回目と同じく弦楽器で奏され、曲を閉じる。
 
Fの部分は、リメイク版やDQ11などにおいて、名前入力や冒険の書の画面に使われている。
FC版ではAの部分だけだが、リメイク版の町ではB~Cが追加され、オーケストラ版ではD~Eも聴ける。
都響版では、なぜかテンポがすごく遅い。

DQ1

【序曲】の次にプレイヤーが聴くことになる曲がこれ。電源を入れてSTARTボタンを押すと、【名前】入力時のBGMとして流れる。同じく【復活の呪文】の入力画面でも使われる。
ゲーム本編では【町】【村】のBGMであり、【ラダトーム】の町と【ガライの町】【マイラ】【リムルダール】【メルキド】で使われている。
使われるのはAの部分のみ。
 
短いSE系を除けばわずか8曲しかないDQ1では、曲ごとのイメージもはっきりしていて、【すぎやまこういち】は音数も音質も限られた中で見事に作り分けた。
そしてこの曲は、オープニング・エンディング以外で、唯一の明るい曲である。
寂しいフィールド曲【広野を行く】や暗い洞窟曲【洞窟(曲名)】、威厳ある城の曲【ラダトーム城】では気の休まらないプレイヤーも、街に帰ればこの曲と共にほっと一息付けるのではないだろうか。
もっとも、復活の呪文入力画面でも流れるので、【じゅもんが ちがいます】を連発していたプレイヤーはこの曲にトラウマを抱いているかもしれない。

リメイク版

B~Cの部分が追加された。追加部分は原曲に全く違和感無く溶け込んでおり、曲を豪華にする役割を十二分に果たしている。
廃墟である【ドムドーラ】では、【エンディング】【ガライ】の幽霊に話しかけると【レクイエム】からこの曲に変わる。
 
スタートメニュー画面では町のものとは別バージョンになり、Fの部分が流れる。このバージョンはサントラでは「街の人々(名前入力)」となっている。

関連楽曲

DQ3(リメイク版)

【アレフガルド】の町と村(【ラダトーム】城下町、【ドムドーラ】【メルキド】【マイラ】【リムルダール】)のBGMがこの曲になる。
本作での曲名もそのまま「アレフガルドの街」であり、リメイク版DQ1と同じくB~Cの部分が追加されている。
 
なおFC版では上の世界と同じ【街】【マイラ】のみ【村】が流れる。

DQ11・DQ11S

冒険の書選択画面のBGMが【間奏曲】に代わり、リメイク版DQ1と同じく本曲のFパートとなった。
DQ11発売前のカウントダウンカーニバルなどでも流されていたので、鋭い人は勘付いたかもしれたい。
 
【冒険の書の世界】では、【ガライの町】【ドムドーラ】で、いずれもクエストクリア後にFC版DQ1のものが流れるようになる。後者はリメイク版DQ1のエンディングと同じ演出で切り替わる。

剣神

町や【ほこら】で流れる。

ビルダーズ1

【キャラクターメイキング】の際に、Fの部分が流れる。
スイッチ版のPVではタイトルロゴの後の追加要素の紹介部分で通常版が流れる。

いたストSP

カジノのトレジャーハントプレイ時に流れる(同作品の他の曲同様、オーケストラ音源)。

シアトリズム

FMS等のプレイアブル曲としては登場しないが、
リメイク版の冒険の書画面バージョンがコンフィグメニュー(名前の変更、パスワード入力など)で流れている。