【騎士の鎧】

ダイの大冒険

【ドラゴンクエスト　ダイの大冒険】に登場する【ダイ】の防具。
【ベンガーナ】のデパートで売っていた鎧であり、価格3800Gで守備力60となっている。
　
いかにも騎士然としたデザインの全身板金鎧で、ダイはカッコよさに一目惚れ。展示用のマネキンと自分の体格がまるで違うのも気にせずそのまま購入したが…当然サイズは合わなかった。
鎧に埋もれるように無理矢理装備した姿に【レオナ】は爆笑、【ポップ】も言葉を失い、重さと体に合わない造りのせいで普通に歩く事すら困難、ステータスでみて素早さが50もダウンするというオチとなった。
下がってなおダイの素早さは60あったが、仲間についていけなくなったり階段で転んだりと、そのどんくささは素早さ0にしか見えない。
　
直後に襲来した【超竜軍団】ともこの装備のまま戦おうとしたが、やはりまともに動くことができず窓から飛び出そうとして墜落。業を煮やしたダイは鎧を脱ぎ捨てて分解し、邪魔にならないパーツだけを使いやすいように組み合わせて、『騎士の鎧のパーツ』にしてしまった。守備力は20とダウンしてしまったが、代わりに本来の素早さを取り戻している。
物語の終盤にダイの部下となるラーハルトも、主と同じような事をしており、ミストを打倒しバーン戦に駆け付ける前の準備・回復中に、身軽さを優先するためか、鎧の魔槍のパーツを幾つか脱ぎ捨てていた。
　
買ったばかりの防具だったが、直後のテラン編で【バラン】の【ギガブレイク】の直撃を受けて粉々になる。
ダイの使った防具の中でもとりわけ装備期間が短く、この次に着るのは服である【魔法の闘衣】なので、最後に身に付けた鎧でもある。見映えは良かったためか、これを装備した姿は破損後も何度か表紙を飾っている。
ちなみに、後に登場する騎士【バロリア】も鎧を装備しているが、ダイが買った騎士の鎧とはデザインが全く違っている。騎士職用に制式化された鎧と言うよりは、イメージ優先の商品名だったのだろう。
　
少年主人公ゆえに小柄なダイでは装備できなかったとはいえ、3800Gで守備力60アップはDQシリーズではかなり良い数値である。
本編では倍以上の値段で60以下というのも珍しくない。
例としてDQ3の【やいばのよろい】は6500Gで守備力は55しかない。
作中では兜とセットだったため、それも込みでの性能かもしれないが、それでも【はがねのよろい】＋【てつかぶと】より400G高いだけなのに守備力は12も上回っている。兜が【てっかめん】だったと考えても守備力で3上回っており、価格面では1100G安いので相当な高性能。体格と体力の見合う大人の戦士だったなら、お買い得なセットだったのだろう。