【吟遊詩人】

Last-modified: 2024-04-11 (木) 01:16:37

本項目では、主にプレイヤーキャラクターの職業としての「吟遊詩人」について扱います。
本編作品などに登場するNPCについては、【詩人】を参照。
モンスターズのスキルについては、【吟遊詩人(スキル)】を参照。

概要

吟遊詩人とは、旅をしながら詩や歌を作ったり、伝承を語り伝える人のこと。弾き語りをなりわいとする楽師としてイメージされることが多い。
ドラクエでは、DQ7、キャラバンハートで【職業】として登場する。
他RPGにおいても、歌による戦闘補助が主となる職業として登場することがある。
 
シリーズで最初に吟遊詩人と呼ばれる人物は、DQ1の【ガライ】。同作では故人だが、DQ3では生前の彼と会うことができる。
しかし、以降DQ9までのナンバリング作品に登場する楽器を持ったNPCは基本的に【詩人】もしくは「旅の詩人」を名乗っており、「吟遊詩人」という言葉はほとんど出てこない。DQ3のガライにしても自らは吟遊詩人を名乗らない。何かしらのこだわりがあるのだろうか。
とはいえゲーム内に限らなければ、DQ4の【ロレンス】が公式ガイドブックで吟遊詩人として紹介されている。
DQ10・11では、クエストを依頼するNPCが吟遊詩人を名乗っている。
また、DQM2に登場する竪琴を持った【他国マスター】のNPCも吟遊詩人である。
そのほかには、【知られざる伝説】(ロト2)では吟遊詩人たちが語り伝える物語の体をとって各エピソードが展開されている。
 
海外版DQ7における名称は、PS版は「Bard(バード)」、3DS版は「Troubadour(トルバドゥール)」。
バードとは、古代のケルト文化のもとで民話や伝説を語り伝えた人たちのこと。
トルバドゥールとは、中世ヨーロッパに現れた、騎士道や恋愛をテーマに歌った騎士階級出身の詩人音楽家たちのこと(宮廷を舞台に活動し、旅をする習慣はなかったらしい)。
中世ヨーロッパではまた、流れ者の語り手や楽師が宮廷に召し抱えられることがあり、彼らは「Minstrel(ミンストレル)」と呼ばれた。
海外RPGでは、これらの語が職業としてあまり区別されることなく使われているようである。いずれも日本では「吟遊詩人」と訳されるのが通例である。
なお、海外PS版DQ7で吟遊詩人をマスターした際の称号が「Minstrel」である。海外版DQ9の【旅芸人】も「Minstrel」となっている。
また、海外版DQ1のガライは、NES版では「Minstrel」、スマホ版では「Bard」と呼ばれている。海外NES版DQ4のロレンスの肩書きは「Troubadour」である。

DQ7

職特性なし
マスター特典なし
転職条件なし
上級職吟遊詩人+【笑わせ師】+【踊り子】【スーパースター】

職補正

ステータス補正
-25%
素早さ-10%
身の守り-15%
賢さ+20%
かっこよさ+10%
最大HP-20%
最大MP

習得特技と必要戦闘回数

Lv称号習得特技累計戦闘回数(ここまで)
1うたずき--(-)
2しゅぎょうちゅう【タカのめ】12(12)
3のどじまん【インパス】26(14)
4たびげいにん【ゆりかごの歌】40(14)
5うためいじん【トヘロス】55(15)
6にんきもの【めざめの歌】75(20)
7トップシンガー【まふうじの歌】110(35)
8ソングマスター【天使のうたごえ】140(30)

解説

戦闘・冒険のサポートに特化した個性的な職業。
攻撃特技は一切覚えないが、さまざまな補助特技を使いこなす。とくに他の職業との職歴技で覚えられる歌特技には有用なものが多い。
【魔法使い】→吟遊詩人→【僧侶】の順で転職すると、すぐれた特技が効率よく揃うのでおすすめ。
羊数え歌も強力だが、さざなみの歌はゆりかごの歌と効果がまったく同じなので注意。
旅と縁深い職業であるのを反映して、歌の特技以外に移動補助の呪文・特技も習得する。
ステータスは、戦闘に影響する数値の多くに下降補正がかかってしまう。もっとも、下り幅は笑わせ師などと比べれば大したものではないが。
 
★4は【旅芸人】。DQ4で【パノン】の職業だったのが称号のひとつへと降格してしまったわけだが、まさか数年後に再び職業へ復帰するとは。

職歴技

DQ7(リメイク版)

職補正はPS版と同一。

習得特技と必要戦闘回数

Lv称号習得特技累計戦闘回数(ここまで)
1うたずき--(-)
2しゅぎょうちゅう【おたけび】5(5)
3のどじまん【ゆりかごの歌】11(6)
4たびげいにん【コミックソング】21(10)
5うためいじん【めざめの歌】31(10)
6にんきもの【まふうじの歌】43(12)
7トップシンガー【やすらぎの歌】55(12)
8ソングマスター【天使のうたごえ】85(30)

解説

タカのめがゲーム自体から削除され、インパスとトヘロスは盗賊へ移った。
この辺は吟遊詩人のことを知らないとイメージしにくい部分だったので妥当なところか。
習得特技から旅の要素が無くなってただの詩人になったともいえるが、少なくとも主人公たちは旅をしているので吟遊詩人でも間違ってはいないだろう。
代わって職歴技からおたけび、やすらぎの歌、コミックソングが加わり、オール歌のラインナップとなった。
おたけびが歌かはちょいと微妙だが、称号が修行中なので発声練習と思えば理には適っている。
 
役立つ職歴技の一つだったやすらぎの歌が早期習得できるのは高ポイントだが、のろいの歌やたたかいの歌は上級職へ栄転してしまった。
さらに、羊数え歌が羊飼いに取られてしまった。いくら羊飼いとはいえ、羊数え歌をちゃんと歌えるのは吟遊詩人の方だと思われるが…
 
職業コスプレは薄紫色のワンピースに紫のマントと羽のついたとんがり帽子、腰元には大きな鈴をつけている。
ベルトの色などが各人で少し違うくらいで、男性組と女性組でほとんどデザインが変わらない職業である。

キャラバンハート

DQ7のスピンオフ的な側面もあるキャラバンハートでは、吟遊詩人の能力も同作に準じている。
戦闘では歌うことでまふうじの歌、たたかいの歌、ゆりかごの歌などの効果を発揮し
究極連携になると「しゅくふくのうた」で、仲間全員にザオリクの効果をもたらす。
また、ランク3の吟遊詩人は移動時のコマンドで「たびのうた」を歌うことによって
敵モンスターのエンカウント率を上げることができる。
モンスターの心を手に入れるため積極的に戦いたい人にはありがたい特技だろう。
 
さらにもう一つ意外な特技として、キャラバンハートの吟遊詩人は「命名士」の資格も持ちあわせており
ベースキャンプで話しかけると、ガードモンスターや馬車の名前を変えられるのだ。
アレフガルド周辺で命名神マリナン信仰が確認された例はないが
この資格がどこからもたらされているのか興味が湧くところではある。
ストーリー本編中で仲間にできるのは、風の塔にいる【ボルドー】とペルポイの【ダニエル】?

ランクランク名戦闘特技特殊効果
1吟遊詩人うたごえ(まふうじの歌)-
2ベテラン詩人こころのさけび(まふうじの歌・たたかいの歌)-
3マスター詩人みわくのうた(まふうじの歌・たたかいの歌・ゆりかごの歌)たびのうた(敵エンカウント率がしばらく上がる)

ビルダーズ2

汎用NPC住民の職業の一つ。
【マガマガ島】【ビルダー100景】でスカウト可能で、【歌姫】と対になっており男性しかいない。
パーティーに入れることはできるが、一切戦闘はできず、DQ7やキャラバンハートのように歌で援護してくれるという要素もない。
 
生活パターンとしては、歌姫と同じく昼間はぶらぶら歩き回りながらたまに歌うモーションをしたり、
楽器が配置されている場合は楽器を奏でるだけで基本的に仕事らしい仕事はしない。
【ミュージックホール】が設置されている場合のみ、ミュージックホールで歌うことがあり、それを聞きに集まった住人たちがビルダーハートを生み出すという点も歌姫と同じ。
この集会に参加するために他の住人が仕事を放り出してしまうというデメリットが伴う点も同じである。
 
名前ありNPCの【プット】は吟遊詩人であり、ストーリーイベントにて【からっぽ島】の一員になるため、こだわりレシピのひとつである「すべての職業の住人を集める」のうち、吟遊詩人枠は自動的に埋まるようになっている。
プットはたまに料理も行う上位互換的な能力を持つため、音楽活動に専念する汎用NPCを敢えてスカウトして来る実利的な理由はあまり無い。
実利と直結しない吟遊詩人を何人も囲えるぐらいになれば、島の開拓にも余裕が出てきたということか。
汎用NPCは頭部のグラフィックが帽子を被った独自のものとなっているため、そちらが気に入れば連れてくるのもよいだろうか。