【呪幻師シャルマナ】

Last-modified: 2020-10-30 (金) 15:00:23

DQ9

物語中盤に登場するキャラクター兼【ボス級モンスター】
世界中に散らばった【女神の果実】を集める過程で戦うことになる。
【カルバドの集落】の長【ラボルチュ】に取り入って、何か企んでいる気配を見せる謎の美女。 一人称はわらわ、のじゃ口調。
実際、彼女は草原の支配を目論んでおり、草原を支配したらそのまま諸外国に攻め込む心算だったようである。
類稀な美貌と不思議な術の力で支持を集めているが、彼女の行動を不審に思う人も少なからず居る。 そしてまさかの正体は……(後述)
 
顔の下半分を布で隠しているものの、イラストやグラフィックでは本当に美人である。
最初に会った時点では、そのままのグラフィックで戦えると期待したプレイヤーもいるだろう。 しかし、いざ正体が暴かれると、ブーイングが来そうなくらいの不細工なモンスターだと判明する。
ジャバ・ザ・ハットというか、ザーボンというか、DQ5の【エンプーサ】をもっと肥満体にしたような奴。
色合いといい顔といい、ぶっちゃけミルドラース第二形態の女版。
他には【カンダタワイフ】にも似ている。
奇しくもDQ10にも似たような見た目の【呪術師マリーン】【豪魔将ベリンダ】【豪魔将ブレンダ】がいる。特にベリンダ・ブレンダ姉妹は体色までそっくりである。棍棒を杖に変えたらそれらしく見えるかもしれない。
なお、色違いの敵には【うみうしひめ】【フォロボシータ】が居る。
一応ブラジャーっぽいものを身に着けており、辛うじて女性型モンスターと呼べなくもない。 だが【妖女イシュダル】とは違ってこいつこそが正真正銘の女のバケモノだろう。
彼女の真の姿には心底がっかりしたプレイヤーも少なくないことだろう。
ラボルチュがもしうっかり手を出していたらショック死してた可能性まである。
よく見ると、一応服装や髪形なんかは変装時の装いのままではあるが、せめて【ピサロ】【デスピサロ】のように人型の方が本来の姿であってほしかった……。まあだからこそ躊躇なくぶっ倒せるともいえるか。
英語版での名前は、人間の姿の時はSarantsatsralと名乗るが、正体を現すとスペルを逆さにしたLarstastnarasとなる。
 
分類としては【悪魔系】に類する。
呪幻師と名が付いているとおり、【マヌーサ】でこちらの物理攻撃の命中率を低下させてくるのが厄介。
【カズチャ村】【破幻のリング】を拾っているはずなので、攻撃役に装備させておけば無効化できる。
また、通常攻撃にMP吸収効果が付いていたり、【イオラ】を唱えて全体攻撃をすることも。
【突風】を起こしてこちらを転ばせて、行動を封じようともする。これは【雄叫び】に相当。
【マジックバリア】を使うこともあり、全体的に絡め手が多めのボスである。
しかし搦め手型の割に頭はあまり良くなく、【マホカンタ】を使ってもイオラを平気で使うため反射も有効。
実は通常攻撃の威力も結構高く、前述のとおりMP吸収効果もあるので、これが一番厄介かも知れない。
 
実は女神の果実を食べて変化したモンスターである。
正体はよりにもよって【テンツク】。美人から化物に、そしてテンツクにと、まさかの二段階退化。
このオチは、恐らく誰にも想像できなかっただろう。
それがわかった上で確認すると、化物形態でもテンツクの面影がそれなりに残っている。
この状態でも一人称は「わらわ」だが、一人ぼっちで遊牧民に怯える自分が嫌だったため女神の果実に力を願ったが、絶大な魔力を手に入れ自分を抑えられなかったと供述している。
自分を抑えられなかったという割には変身中はかなりやりたい放題やっており、【ナムジン】もシャルマナがやろうとした事は決して許されるものではないと断言している。
それでもナムジンからは「すでに力を失ったシャルマナを倒しても意味はない」と許してもらい、そのうえポギーと友達になることを条件に加え「もう一人で怯えなくていい」と無罪放免どころか温情のある裁きを受ける。
こうしてナムジンの心の広さに感銘を受けた一匹のテンツクは地に額を付けながら深く反省し、友達になったポギーと共に野に帰っていった。
【アノン】にしても【エルシオン卿】にしても、撃破後に本当の願いが叶っているので、彼女は本当は友達が欲しかっただけなのかも知れない。
 
ドラクエの過去作に居そうで居なかった、色仕掛けで権力者にとりいって野望を達成しようとした悪役。
しかし人間に化けて権力を握るというパターンはDQ3の【ボストロール】【やまたのおろち】、DQ5の【ニセたいこう】の系譜にあるとも言える。
彼女をめぐる一連のイベントは、ある意味最もドラクエらしいかも知れない。