【隊列】

Last-modified: 2023-05-06 (土) 01:03:15

概要

【パーティ】制導入に伴って登場したシステム。
パーティ内の各キャラクターの配置を示す。いわば「並び順」のこと。
 
基本的に前に配置したキャラほど敵からの攻撃を受けやすい。
このため、【勇者】【戦士】などの【HP】【守備力】が高いキャラを1,2番目に、逆に【魔法使い】【僧侶】などのHPと守備力が低いキャラを3,4番目に配置するのが基本的な戦法である。
【回避率】の高い【防具】を装備したキャラを前に配置するのも効果的。
ただしモンスターによっては、隊列問わず全員を等確率で攻撃するものもいるし、中には最後尾のキャラを集中的に狙う思考の敵もいる。
 
全体対象の技を受けると先頭キャラから順にダメージや各種効果を受ける。
【呪文】は狙われやすさによりダメージや耐性は変化しないが、【まわしげり】【なぎはらい】等は後ろにいくほどダメージが減っていく。
【マホカンタ】等で攻撃を反射して相手が倒れた場合、それより後ろのキャラはダメージを受けない。逆に【におうだち】等のキャラが途中で【死亡】した場合、その者より後ろにいるキャラはダメージを受けてしまう。
 
【まんたん】使用時の魔法使用者、回復順にも影響する。
一部の【NPC】は先頭の人物によってセリフが変わる。
 
人数が4人を超える作品では、戦闘に参加するバトルメンバーとその並び順を指定でき、それ以外のキャラクターはスタンバイ(待機メンバー)となる。
このうち馬車をスタンバイとして利用する作品にについては【馬車】の頁で詳しい解説をし、馬車を使わない作品については本頁で触れる。また戦闘中の入れ替えについては【いれかえ】の頁も合わせて参照。
 
敵側の隊列は多くの作品で横一列になっている。狙いやすさには関係しないが、複数対象技では原則として左にいる敵から順に当たっていき、【複数攻撃武器】や物理系特技の多くは後に当たった個体ほどダメージが少なくなっていく。
ただし【デスタムーア】最終形態など一部のボス戦では見栄えの関係で例外となっている。
【なかまをよぶ】などで途中から現れた敵が既存の敵より左に現れた場合、見た目を無視して一番最後に当たるか、見た目通りに最初に当たるかは、作品によって異なる(複数攻撃武器の頁も参照)。

DQ1

1人での冒険であるため、隊列や並び替えの概念そのものが無い。
救出した【ローラ姫】を城まで連れ帰る場合も、主人公のグラフィックが姫を抱いている姿に置き換わるだけであり列を組むことは無い。
 
リメイク版では【ラダトーム】の女性が町中に限りNPCとして後ろに付いてくるようになったが、ローラ姫救出後の抱きかかえる演出については変更されず、オリジナルを再現している。

DQ2

パーティ制が初めて導入されたDQ2から、各キャラは一列に並んでマップ上を歩くようになった。これは、【堀井雄二】の "見た目重視" の方針によるものである。後ろに付いてくるキャラには当たり判定が無く重なることができるので、逆方向への転換も可能。
DQ2での並び順は常に「【ローレシアの王子】【サマルトリアの王子】【ムーンブルクの王女】」で固定。
FC版時点ではまだ狙われやすさの差はなく、3人がほぼ等確率で被弾する。
 
ローレかサマル、あるいはその両方が棺桶になったときだけ表示上は並び替えが起こったように見える。
棺桶が先頭や真ん中になって歩くという不自然さを防ぐためである。
しかしこれはほぼ見た目だけの処理であり、コマンド選択肢の順番は元のまま。
【ダメージ床】などの判定は見た目に反して本来の並び順で行われるというバグがある。
一方で【宝箱】【わな】に関しては生きているメンバーの先頭1人が被害を受けるので、見た目通りである。

リメイク版

後述のDQ3のようにモンスターの【判断力】によって被攻撃率が異なる仕様になっている。
判断力が1以上のモンスターの場合は前から順に

約44%約33%約22%

パーティーの生存者が2人の場合は前から順に

約57%約43%

となっている。
 
これに対し判断力が0のモンスターの場合は前から順に

37.5%
(24/64)
31.25%
(20/64)
31.25%
(20/64)

となっている。
パーティーの生存者が2人の場合は等確率に狙われることになる。
 
ちなみに、SFC版の【サマルカンスト技】はDQ2独特の隊列仕様の裏を突いたバグである。

DQ3

この作品から隊列の変更ができるようになった。
並び替えは移動中に【つよさ】コマンド内の「ならびかた」コマンドで行うのだが、隊列変更時のみコマンド名が「ならびかえ」になっているという妙なバグ(?)がある。
 
被攻撃率は前から順に

43.75%
(28/64)
37.5%
(24/64)
17.19%
(11/64)
1.56%
(1/64)

となっている。
1番目と2番目の被攻撃率はそれ程変わらないが、3番目以降の傾斜が顕著。4番目はほとんど狙われない。
但し、判断力が0のモンスターは隊列を無視する仕様があり、全員を等確率で狙う。
4番目は、判断力が1以上のモンスターの実に16倍も狙われやすくなるという極端な仕様である。
前の3人よりも狙われやすくなるということはないのだが、あまりの違いから俗に「後列狙い」などと表現されることがある。
 
戦闘中に任意に隊列変更することはできないが、【パルプンテ】の効果の1つに「並び順がかわる」というものがある。
 
【ちきゅうのへそ】に挑む1人は先頭のキャラになるので、他のキャラで挑みたい場合は【ランシール】の神殿の神父と会話する前に並び替える必要がある。

リメイク版

移動中の並び替えは【さくせん】コマンド内の「ならびかえ」に変更された。
後のシリーズと同じく前から順に約

40%30%20%10%

となっている。

DQ4

スタンバイシステムが初採用され、【馬車】の入手後は、馬車の外に出すバトルメンバーと馬車の中で待機するスタンバイとの入れ替えができる。
なお馬車を手に入れても、町中やダンジョンなど馬車の入れない場所では、入れ替えはできない。
 
移動中の並び替えのコマンドは新設された「さくせん」のサブコマンドに移された。
馬車がいる場合のコマンドは「いれかえをする」となり、パーティ全体の中から、馬車の外に出す1~4人のバトルメンバーの並び順を指定する。定員以下で終わらせる場合は「おわり」を選べばよい。
このとき、画面上では馬車を取り囲むような並び方になる(馬車の頁参照)。
馬車がいない場合のコマンドは「ならびかえをする」となり、前作と同じくバトルメンバー内での並び替えを行う。
今作で初登場した戦闘に参加するNPC(以降、便宜上【NPC戦闘員】と表記する)も並び替えの対象で先頭にすることも可能だが、馬車外メンバーをNPC戦闘員だけにすると移動することはできなくなる。
第4章までに登場する非戦闘の同行型NPCは隊列の最後尾に配置される(第5章では非戦闘員のNPCは同行しない)。
 
戦闘中にもメンバーの入れ替えは可能だが、1ターン1人ずつに制限されている(【いれかえ】も参照)。
また、本作では馬車内にいるスタンバイメンバーの並び順は固定されており、自動的に下記の順に並ぶ。

スタンバイメンバーは通常戦闘に影響しないが、バトルメンバーが全滅した場合、「○○○○が ばしゃから とびだした!」のメッセージと共にスタンバイメンバーと入れ替わる。必ず上記の順番で飛び出してくるので覚えておこう。
僧侶タイプのクリフト・ミネアがHPの高いトルネコより前に配置されていることに注意。
被攻撃率の傾斜は、前から順に約40%、30%、20%、10%となっており、以降の作品ではリメイク作も含めてだいたいこの確率で踏襲されている。

リメイク版

追加された【仲間会話】はバトルメンバーと馬車の馬のみが対象となる(DQ5・DQ6も同様)。
戦闘中はDQ5・DQ6に倣って1ターン開始前に何度でも入れ替え可能になり、「そうがえ」も登場した。
 
また、馬車内の自動整列の順がリメイクの度に変わっている。

PS版勇者 - ライアン - アリーナ - クリフト - トルネコ - ミネア - マーニャ - ブライ - 【ピサロ】 or NPC戦闘員
DS・スマホ版勇者 - ライアン - アリーナ - クリフト - ブライ - トルネコ - ミネア - マーニャ - ピサロ or NPC戦闘員

FC版は職業種別ごと、DS版以降は各章で並べただけだとわかるが、PS版の並びは方針がいまいち不明である。
FC版の並びだと馬車内の先頭が貧弱なミネアになりやすく、飛び出したときに最前列に来てしまうが、トルネコとミネアが入れ替わったことで一応その現象は回避される。
しかし、リメイク版ではミネアのHPは大幅に強化されており、スタメン起用されやすくなったため、その場合に馬車落ちしたクリフト(それほど体力が高いわけでもない)が5番目にいることも多い。
また、各章順のDS版以降も、本来は後ろに並べるべきであるブライがトルネコ、ミネア、ピサロを差し置いて前に来る危険性があるということでもあるので注意。
そもそも、馬車内の自動整列システムを残していること自体が謎である。

DQ5

前作と同じく、馬車入手後は外に出すバトルメンバーの並び順を決める方式である。バトルメンバーは最大3人(リメイク版では最大4人)、馬車がいない場面では入れ替え不可。
 
移動中の隊列のコマンドは「さくせん」→「ならびかえをする」に統一された。
また戦闘中の「いれかえ」コマンドに「そうがえ」が登場し、これを使えば戦闘中でも並び替えが可能になった。
馬車内の並び順も任意にコントロールできるようになった。基本的には馬車外にいる仲間を引っ込めるときに、前にいるキャラほど馬車内でも前になる。
馬車内での並び順がそのまま飛び出す順番になるので、一応馬車内の並び順も意識しておくとよいだろう。
【猛烈な勢いで突進】を喰らって馬車に押し込められたキャラは、その戦闘中に限り馬車内の最後尾に配置され、戦闘中に入替えを行わない限りは戦闘終了後には馬車外の元の位置に戻る。
 
馬車の頁でも触れられている通り、多くの城や町、【大神殿】に入ったときには自動的に隊列が変更される。必ず【主人公(DQ5)】が先頭に立ち、ついてくるキャラも【仲間モンスター】より【人間】が優先される。
また、人間キャラによっても挙動が異なり、たとえば馬車外が主人公1人の状態で町に入ると【ヘンリー】は馬車の中に待機するのに対し、他の人間キャラは馬車外がフルメンバー3人になるまで前から順に勝手に外に出てくる。
もちろんヘンリーも、馬車外メンバーが2人以上いる状態で町に入れば仲間モンスターに差し替わる形で外に出てくる。
 
敵側のフォーメーションはDQ5だけの独特な特徴として、地上と空中の2列方式になっている。全体攻撃をしたときはモンスターリストで上にあるグループの方から順に当たっていく。
ちなみに発売前のスクリーンショットでは敵モンスターが前・後・前・後とジグザグに表示されていたが、システム上で前列・後列の違いがあったかは不明。これは製品版ではカットされた。

PS2版

シリーズ中でも本作のみ、馬車内メンバーの並びに関して独自の法則がある。
 
まずここではパーティー8人、馬車内・外に各4人いると仮定する。
このとき馬車内の仲間には、画面に表示されない番号が割り振られている(仮に馬車内の前からA、B、C、Dとする)。
この番号はそのキャラが馬車内にいる限り不動である。
また馬車外に出るとこの番号は消える(下記の例では馬車外に出した後の図でも番号を振っているが、便宜的なものである)。
 
例として馬車外にいる仲間のうち、1・2人目のキャラを引っ込めて馬車内のBのキャラを2番目に、Dのキャラを先頭に配置する。
他のシリーズ(DQ4・DQ11以外)だとこの場合、外から内に入ったキャラは馬車内の前の方(上記の仮番号で言えばA・B)にそのまま置かれるが、本作の場合はそうはならずに1とD、2とBがそれぞれ入れ替わったと処理される。
具体的には以下のようになる。

1234ABCD
DB34A2C1

つまり最初外にいた2番目のキャラが新たなBに、先頭にいたキャラは新たなDとなる。
 
これに加えて入れ替えではなく外から内に入れるだけ、あるいは内から外に出るだけの場合はさらに複雑。
まず馬車外に空きがあり、内から外に誰かを出す場合、そのキャラがいた馬車内の枠に空きができる。
仮に馬車内の3番目、Cにいたキャラを外に出すと

123ABCDE
123CABDE

となる。D・Eのキャラが前に詰めてC・Dに、とは(この時点では)ならない。
そして馬車内の枠に空きがある状態で外のキャラを引っ込めると、その空いた枠に入る。
例えば上記の状態から先頭のキャラを馬車内に入れると、

1234ABDE
234AB1DE

となる。
 
ここまでは入れ替えだけ・内に入れるだけ・外に出すだけの場合のみをそれぞれ解説したが、実際のゲーム中ではこれらの操作が同時に行われる機会も多い。
そうなると上記の処理が複雑に絡み合って物凄くゴチャゴチャしたものになり、馬車内の配置が目まぐるしく入れ替わることも。
馬車内の並び順にも拘りたい場合は、一人ずつ入れ替えや出入りを行って調整した方がいいだろう。
 
またDQ5は城や町・村、一部の施設に入ると主人公を始めとした人間キャラが優先的に外に出るようになっているが、このとき町に入る直前の並び順も一時的に記録されている。
そのためそのまま外に出れば、記録された元の並びに自動的に戻ってくれる。
……が、町中で並び替えをする、あるいはセーブして一度電源を切ってから再開するとこの記録が消えてしまい、外に出ても人間キャラが出たままになってしまう。
ついでにこのとき馬車内の枠に空きがある場合には、それも詰められて消える。
 
また本筋からは外れるが、【オープントレイ技】【パパス】【ベラ】(+幼年期【ヘンリー】)のNPC戦闘員がいる場合はさらに面倒で、移動中の「ならびかえ」・戦闘中の「そうがえ」を行う、あるいは町に入るたびに馬車外メンバーの最後尾にNPC戦闘員が強制的に入ってしまう(複数いる場合は入れ替え操作のたびに順番で入れ替わる)。その一方で「ならびかえ」・「そうがえ」ではNPC戦闘員を任意選択することはできない。
もちろん彼らも馬車内では上記の枠に縛られているので、そのあたりの処理も他のキャラと同様に(勝手に)行われる。
加えて彼らは移動中、及び「そうがえ」では馬車内に入れることができず、任意での馬車入りは戦闘中の「いれかえ」を使うしかない。
 
……といった具合に、馬車内の並び順の調整がとにかく面倒な作品である。

DQ6

今作も同じく馬車の外に出すバトルメンバーの並び順を決める。バトルメンバーは最大4人、馬車がいない場面では入れ替え不可。
移動中の隊列のコマンドは「さくせん」→「ならびかえ」となり、以降のシリーズではこの名称でほぼ固定されている。
 
【ムドー】を倒す前の時期は、【レイドック】など特定の場所に入ると隊列が自動的に変更されることがある。
海底神殿や海底の宿屋など、一部のダンジョン・施設には、船ごと入って任意のポイントに接岸し馬車外のメンバーのみが下船する仕様になっているが、船に乗っている状態で並び替えをしようとしても、表示されるのは馬車外のメンバーのみで、馬車内のメンバーを含めたパーティ編成ができない。すぐそこにいる筈なのに、

DQ7

スタンバイシステムが廃止され、DQ3と同じく現在いる【PC】の中で並び替えを行う。
NPCは必ずPCの後ろに配置され並び替えの対象外であるが、主人公たちと別の【グループ】扱いであり、先頭キャラと同じぐらい狙われやすい。

リメイク版

NPC戦闘員が主人公たちと同一グループになった。
また、イベント後に隊列が勝手に入れ替わってしまうことがある(優先順位は【主人公(DQ7)】【マリベル】【キーファ】【ガボ】【メルビン】【アイラ】)。
打たれ弱さ故に後列に配置されることの多いマリベルが、ことあるごとに勝手に前に出てきてしまう。
それどころか主人公とキーファを除いたメンバーはHPの高いキャラほど後ろに配置される。
このまま戦闘に入るのは危険性が高いのでその都度隊列を修正するべきだが、本当に何度も何度も繰り返されるので正直面倒臭い。
 
戦闘中はカメラがほぼ自軍の後方視点(敵が奥になる)に固定である関係から、ウィンドウの並びと一致させるため、先頭キャラが自軍の後ろ側から見て一番左、つまり敵側から見ると一番右となり、DQ8とは逆になっている。
モンスターは手前に現れるものと奥に現れるものがいるが、前列後列の概念はない。単に演出やスペースの問題だろう。

DQ8

前作と同じく、PCの並び順を指定する。
フル3DであるDQ8では先頭に配置したキャラのみが移動中に表示され、同行型NPCがいる場合はそのNPCが後ろに付いてくる(スマホ版では画面上にアイコンとして表示される)。
【なかま】コマンドでは隊列内の配置によってキャラの位置が変わる。
 
戦闘中は、先頭キャラが敵側から見て一番左に表示され、以降右に並ぶ形式。複数攻撃を受けた際には自軍が正面から映され、このときにステータスウィンドウの並びと一致するようになっている。
攻撃の被弾率はパーティの人数によって

 
2人50%50%
3人40%40%20%
4人35%35%20%10%

となる。【モンスターチーム】も同様である。
HPの高いヤンガスを隊列の先頭にする人が多いだろうが、1番目と2番目の被弾率が全く同じであるため、実はヤンガスを先頭に出しても全く無意味である。
主人公が1番目、ヤンガスが2番目で全く問題ない。
色々な理由で【ゼシカ】を先頭にして冒険を楽しむ人も多いだろうが、その場合は死なないように配慮してあげよう。
基本的にゼシカは4番目に配置すべきと言われるが、PS2・スマホ版では【ククール】しか【ザオリク】がないときはククールが死ぬと危険なので、ククールがザオリクを覚えた後、ゼシカがザオリクを覚えるまではククールを4番目に配置するという手もある。

3DS版

メンバーの追加によりスタンバイシステムが登場し、パーティが5人以上になった後はバトルメンバー4人のみの並び順を指定する。この場合、天空シリーズと違い3人以下にすることはできず、主人公をスタンバイに回すこともできない。
町中でもスタンバイとの入れ替えが可能だが、【追憶の回廊】を除くダンジョン内ではスタンバイメンバーが入口で【トロデ】たちの護衛をするということになり、バトルメンバー内のみの並び替えとなる。
なかまコマンドでは、隊列に関係なくキャラ毎の固定位置となった。
同行型NPCはスマホ版と同じく、アイコンとして下画面に表示される。
 
戦闘中の並び替えはターンを消費せず何度でもできるが、「そうがえ」は無く1人ずつ入れ替えるのみ。手間がかかるうえ、バトルメンバーから外せない主人公は位置を変えられない。
主人公は割合軽減の装備が乏しく、思いのほか死にやすいので、【追憶のドルマゲス】【エスターク】と戦う際は後列に回しておくとよい。

DQ9

【マルチプレイ】の導入されたDQ9では隊列のシステムが変わり、各キャラごとに前列か後列かを指定する方式になっている。ファイナルファンタジーシリーズとは違い後列で敵味方の近距離攻撃のダメージが減ったりはしない。
移動中の配置変更は「さくせん」→「さくせんがえ」の中で行う。また戦闘中も「さくせん」→「はいちがえ」で変更することができる。
 
検証実験の結果より、前列に配置したキャラの方が後列に配置したキャラに比べて2倍ほど攻撃を受けやすくなることが判明している(前列キャラの狙われ度を2、後列キャラの狙われ度を1として、そのキャラの狙われ度を生存メンバーの狙われ度の合計で割ったものが実際に狙われる確率となる)。
例えば、2人パーティで前列1後列1だと、前列キャラは2÷(2+1)≒66.6%、後列キャラは1÷(2+1)≒33.3%の確率で狙われる。
4人パーティで前列1後列3だと、前列キャラは2÷(2+1×3)=40%、後列キャラはそれぞれ1÷(2+1×3)=20%の確率で狙われる。
前列3後列1だと、前列キャラはそれぞれ2÷(2×3+1)≒28.6%、後列キャラは1÷(2×3+1)≒14.3%の確率で狙われる。
全員を前列、あるいは全員を後列にした場合は、全員の狙われ度が等しくなるため、全員均等に狙われる。
 
なお、前列後列の概念とは別に従来の「並び順」の概念もあり、移動画面ではこの順に並んで移動する。
ただしこの順番はコマンドでの変更はできず、【主人公(DQ9)】が常に先頭で、以下は仲間に加わった順となる。並び替える場合は【ルイーダの酒場】で一旦預けてもう一度呼び出すという手順が必要となる。
戦闘中の並びは前作と同じく、先頭キャラが敵側から見て一番左に表示される。今作では行動ごとにキャラが移動するが、味方全体への技を受けた際はそのときだけ横一列に並んだ演出になる。
並び順自体による被攻撃率への影響は無いが、上記概要のように全体攻撃には並び順が微妙に影響してくるので、気になる人には面倒な仕様である。

DQ10オフライン

DQ8以前やDQ11と同じく並び順を指定できる。
プレイヤーキャラクターのバトルメンバーは最大4人で、PCが5人を超える(【マイユ】または【ラグアス】の加入以降)とDQ11と同様のスタンバイシステムが利用できる。
移動中は隊列に関係なく常に主人公が先頭に立つ点も3DS版DQ11やDQ11Sと同じ。ただしゲストキャラクターの位置は最後尾で固定となる。
従来どおり狙われやすさに影響するほか、後列のメンバーはムチ・飛び道具以外の物理攻撃で与えるダメージが小さくなる。
戦闘時は3DS版DQ7と同じく先頭のキャラが後ろから見て左端となる。

DQ10オンライン

性質上、予め隊列を設定しておくというシステムは存在しない。
ただし、【まよけのすず】【ひきよせのすず】といった狙われやすさを操作するアクセサリを装備している場合、DQ9の前列後列と同じような計算式を用いて狙われる確率が求められる模様である。

DQ11

DQ3~DQ8と同様、並び順をコマンドで指定する方式に戻った。スタンバイシステムも再登場し、パーティが5人以上のときはバトルメンバー4人(3人以下にはできない)。
馬車は無くなり、スタンバイとバトルメンバーとの入れ替えはどこでも可能になった。アイテムや呪文の使用・仲間会話もバトルメンバー・スタンバイにかかわらず実行できる。
戦闘中の並び替えの詳細は【いれかえ】も参照。
 
今作では隊列に関わらず、移動画面では常に【主人公(DQ11)】を操作していくことになる。戦闘中に死亡しても終了後にHP1で自動復活する仕様のため主人公は棺桶状態にできず、無印版DQ11において主人公以外のキャラを操作することは絶対に無い。
 
バトルメンバーが全滅してスタンバイのキャラが出てくる際は「○○が とびだしてきた!」と表示される。
過去作よりも後列のキャラが狙われる確率がやや上がっており、隊列認識に判断力が関係しなくなっている。例えば【ダーハルーネの町】における【ホメロス】は判断力が2なのだが、後列のキャラを狙う確率が他の敵よりも目に見えて高くなっている。モンスターや特技毎に被攻撃率が細かく設定されている可能性もある。
 
経験値はスタンバイのキャラにもバトルメンバーと同じ量だけ均等に入る。ダーハルーネの町のホメロス戦などで、イベントの都合で一時離脱(いれかえ不可)したキャラも経験値は得られるが、その間に経験値がレベルアップ条件を満たした場合、合流した後の最初の戦闘でレベルが上がる。

PS4版

並び替えは移動中・戦闘中とも「さくせん」の「いれかえ」で行い、キャラの顔アイコンを入れ替える形でメンバーの位置を指定する。スタンバイ内の位置も自由に指定可能。
 
移動時はDQ8に似た見た目であり、基本的に主人公のみ表示される。同行型NPCがいるときだけそのNPCが後ろに付き、会話は【なかま】コマンドでも直接話しかけても行うことができる。
戦闘中はDQ8・DQ9とは逆に(リメイク版DQ7と同じく)、先頭キャラが自軍の後ろ側から見て一番左に配置される。

3DS版

移動中の隊列変更は「メンバーいれかえ」で、戦闘中はターン開始前に「いれかえ」→「いれかえ/そうがえ」で行い、過去作と同じくバトルメンバーの並び順のみを指定する。
 
DQ7以前に似た見た目で、主人公の後ろに仲間が並んで後ろに付いてくる。PCが5人以上の場合は基本的には主人公を含めたバトルメンバー4人、主人公をスタンバイにすると主人公+バトルメンバー4人の計5人になる。同行するNPCがいる場合は主人公のすぐ後ろに付いてくる。
2Dモードでは一列に並んで移動するが、3Dモードでは仲間たちは多少左右にずれながらついてくる。
NPCがいるときに主人公をスタンバイにすると主人公+NPC+バトルメンバー4人の計6人を引き連れることができる。
また、過ぎ去りし時を求めた後【エマ】【クルッチ】のどちらかを連れて行き、バトルメンバーを主人公と【シルビア】以外の4人にした状態で【プチャラオ村】のパレードを行った場合は最大で7人(+【ナカマ】たち)を引き連れることができる。
【魚】になっている間や【ウマ】【モンスター乗り物】に乗っている間は主人公1人だけが表示されるが、仲間会話は普通にできる。
 
イベント後に並び順が勝手に入れ替わってしまうことがある(並び順はイベントによって異なる)。また、このとき【ゾーン】状態のキャラがいた場合は勝手にゾーンが解除されてしまう。
 
3Dモードの戦闘中はPS4版やリメイク版DQ7と同じく、先頭キャラが自軍の後ろ側から見て一番左に配置される。
敵を取り囲んだ場合は先頭から左下→右上→左上→右下の順、取り囲まれた場合は左下から時計回りに配置される。

DQ11S

3DモードではPS4版と異なる点として、フィールドマップおよびダンジョン内で、バトルメンバーに出している仲間たちが主人公の後についてくる様子が可視化され、直接話しかけることもできるようになった。
並び方は3DS版3Dモードと同じようにややバラけて移動する形で、ジャンプで高所に登った場合などには仲間たちはすぐにはついてこずにしばらく下で待っていることもある。主人公をスタンバイ中にしている場合はやはり3DS版と同じで、主人公を先頭にバトルメンバー4人が続き、合計5人が表示される。
町中ではPS4版と同じく主人公と同行中のNPCのみ表示される。
欠点としては、足元や目の前のモノを調べようとする際に照準が合わず空振りすると、位置を直す時に付いてきた仲間キャラに意図せず話しかけてしまうことがあり、しかも仲間キャラに当たり判定もあるため結構邪魔になってしまう。
また、見た目によっては後ろのキャラ(特にシルビア)の装飾が邪魔になってしまうこともあるが、【ダッシュ】を使うことで仲間たちは見えなくなるので解決できる。
 
新たにキャラクターシナリオが追加されたことで、主人公以外のキャラを操作する機会もできた。

DQM・DQM2(GB版)

被攻撃率に隊列は関係しないが、モンスターが死亡した際、勝手に最後尾に並べ替えられてしまう。

DQMSL

先頭のモンスターによってステータス等にボーナスが付与される「リーダー特性」というシステムがある。
また、ターン開始時に発動する特性は前(ゲーム画面で左)に配置されているモンスターから順番に処理される仕様になっており、この仕様を活かした戦法(【アギロゴス】の特性で【コドラン】のデメリット特性を打ち消す等)も存在する。
同様に、死亡時など特定のタイミングで発動する特性が2体以上同時に発動した場合も前列のモンスターから順番に処理される。
【AI】は攻撃時に最大HPに対する残りHPの割合が少ないモンスターを優先し、それが同じ場合は残りHPの値が少ない方を優先するが、どちらも同じ敵が複数いた場合はその中で一番前に配置されているモンスターを攻撃する。