【毒】

Last-modified: 2024-03-22 (金) 18:33:21

概要

DQ2以降の全作品で登場する【状態変化】
本編作品では身体に毒が回った状態で【戦闘】後も回復することはなく、【フィールド】上や【ダンジョン】内で移動するとダメージを受ける。
後述の通り、外伝作品では本編とは仕様が異なる。
 
現実には一口に「毒」と言っても様々な種類があり、毒を与える物質が異なればその影響から解毒の手段も当然異なってくる訳なのだが、DQシリーズに限らず概ねのRPG作品ではそこまで細分化等せず、基本的には如何なる経緯で受けた毒も同じもので、同じ手段で治療できるようになっている。
ちなみに【アイテム物語】ではこれらの整合性を意識してか【毒けし草】がどんな魔物の毒にも効くようになったその経緯が説明されている。

本編

数歩移動する毎に1ダメージを受ける。
なおDQ10を除き、この状態異常は【毒の沼地】によるダメージとは全くの別物であり、毒の沼地の中を歩いても毒状態にはならない。
あちらは範囲内を歩いている間だけ誰でも(【耐性】を持っている仲間でも)ダメージを受けるが、こちらは耐性によって【命中率】が上下する。
DQ5以降は上位版の【猛毒】も登場している。

DQ9以前

基本的にダメージを受けるのは移動中のみで、戦闘中は無害の状態異常。
一歩たりとも移動せず【くちぶえ】で稼ぐスタイルなら一区切りを付けるまで放置しても一切問題ない。
ダメージの周期は、DQ4までは4歩、DQ5・DQ6では8歩、DQ7では1歩(【HP】のインフレに伴ったものか)。
ちなみにDQ5では1歩が0.5マスになったため8歩毎なのだが、DQ6ではフィールドの1歩は1マスに戻ったのに8歩毎のままなので、
脅威度は半減している。その代わりダンジョン内での脅威度は同じような状勢。
一方【空飛ぶベッド】【まほうのじゅうたん】等の低空飛行する乗り物に乗っている最中もなぜかダメージを受ける。揺れや振動が影響するのだろうか?
ほとんどの作品で【バブルスライム】が序盤に登場する影響で、この状態異常が最初に登場することだろう。
上述の理由で状態異常を認知させる目的からか、容量が少ない上にカタカナが制限されているFC版ですら「ドクロマークのアイコン(DQ4)」と「1文字スペースに収まる“どく”の“ど”」が個別の文字として入っている。
尤もFC版では他にも「だれに?」の「だ」が用意されていることから同じようにコマンドウィンドウのタイトルに「どうする?」と表示するために、元々「ど」が必要な文字だったと思われる。
 
【どくこうげき】を受けると一定確率でこの状態になる。
また【どくのいき】でパーティ全員を毒状態にしてくるモンスターもいる。
初出のDQ2のみ「開けると毒状態になる【わな】が仕掛けられた【宝箱】」なんてトラップも存在した。
とりわけHPの低い序盤でこの状態になると結構辛いので、遠出やダンジョン潜入の際は対策を用意しておこう。
後半になるとHPが高くなるのでダメージは気にならなくなってくるが、今度はダメージのエフェクトが鬱陶しく思えてくるかもしれない。
メンバー構成次第では【キアリー】が唱えられない状勢も珍しくないので、もし後半で毒を受ければ面倒臭い事態に陥るかもしれない。
慣れているプレイヤーには不必要かもしれないが、不慣れな場合または安全に講じたい場合は【どくけしそう】等のアイテムは売却せず【ふくろ】に溜めておくのも対策の一つ。
FC版の作品では治さず放っておくとHP0になって死んでしまうが、DQ2を除くSFC版以降の作品ではHP1で下げ止まって死亡しない。
SFC版DQ5の【取扱説明書】には「放っておくと死んでしまいます」等と記載されているが、これは誤りである。
おそらく、SFC版DQ5を製作する段階での仕様の変更があったのかもしれない。
また、あまりにも頻繁にモンスターから毒を受ける地域を進む場合、治療するだけ【MP】やアイテムを消耗するため、
毒のダメージが大したことないならばそのまま突破した方がスムーズに進行できる上に、トータルでの被害が軽傷で済むかもしれない。
 
なおDQ5以降(DQ8を除く)は敵を(猛毒ではない)毒状態にできるようになったが、この状態異常は戦闘中には特に害をなさないため、モンスターを毒状態にしても全く無意味である。単なる演出の域を出ない。
一部のボス戦で役立つ猛毒と異なり全くと言って良い程に使い物にならないので注意が必要。
むしろなぜ味方が【どくのいき】【どくこうげき】の特技を覚えるのかと。
元々使えた【仲間モンスター】であればまだわかる範疇だが、人間のキャラクターはこんな特技を覚えてどうしろと言うのだろうか。
しかし、DQ9では【タナトスハント】が登場し、毒状態を与える行動にも実用性が出てきた。
 
ちなみに【あやしいひとみ】等の【眠り】にする状態異常の特技等と異なり、耐性を無視して確実にこの状態にするモンスターの特技は無い(猛毒の方はDQ11で初登場している)。
 
【あくまのツメ】はリメイク版DQ4で敵を毒状態にする能力となっている。
DQ5~DQ7では追加効果は猛毒なのだが、DQ4には猛毒の状態異常が存在しないことからこのような仕様になっている。
DQ10以降では改めて追加効果が猛毒ではなく毒になった。

DQ10オフライン

移動中は一定距離を進むごと、戦闘中は一手ごとにダメージを受ける。
バトル以外でも、【ドルボード】無しで【毒の沼地】に入ると即ダメージではなく毒状態になる。

DQ10オンライン

この作品から下記のモンスターズシリーズと同じく、戦闘中でもダメージを受けるようになった。5秒毎に1ダメージを受ける。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

引き続き、戦闘中でもダメージを受ける。
戦闘中受けるダメージは1~5。
敵を毒状態にする手段は上述の【あくまのツメ】のみで、効果も貧弱だが、【タナトスハント】に繋げられる利点はある。

耐性の付け方

一部の作品を除いて、味方側(特に人間キャラ)には素で中程度の耐性がある。
また、DQ3やDQ5の様に、【うんのよさ】によって状態異常への耐性が上がる作品もある。
一方、敵側や仲間モンスターは耐性ゼロの種族も存在するため、あっさり罹ってしまうことがある。
DQ7までは、なんと毒に対する耐性を付与する【装飾品】が一切存在しないため、毒の状態異常にならないことを祈るしかない。
DQ8以降は装備品で耐性を付与できる他、DQ9では【まもりのたて】といった防御特技も登場したため、回避は比較的容易になっている。
【破毒のリング】を装備すると、毒攻撃を非常に高確率か100%防ぐことができる。
なお、全ての作品において耐性は猛毒と共通となっている。

回復方法

一度【死亡】状態になってから【ザオリク】【せかいじゅのは】等の効果で死亡から復活しても治る。
なぜか【宿屋】に泊まっても治らない。
軽い毒なら寝れば身体から抜けて治りそうなものだが、DQの世界ではそうは行かないようだ。

モンスターズシリーズ

モンスターズシリーズでは戦闘中にも毎ターンダメージを与える。つまり、猛毒の下位互換となる。
DQM1では数歩毎にダメージを受けるが、DQM2とキャラバンハートではDQ7同様1歩毎にダメージを受ける。
GB版DQM1・2とテリワン3D以降の作品では、【くさったにく】を使用することで敵モンスター全体に毒を食らわせることが可能。
PS版DQM1・2では、この状態になったモンスターのHP・MPの横に表示されているグラフィックの上に緑色の泡のアニメーションが付く。
本編では敵の耐性を無視して(猛毒ではない)毒状態にする手段は存在しなかったが、モンスターズシリーズではジョーカー3プロで【あやしいほうし】が、DQMSLで「汚毒の巣」(いずれも特性)が登場している。

イルルカ

毒と猛毒が統合され、-1~-4の段階が付けられた。
どく攻撃(特技・特性問わず)、どくの息、【どくどくボディ】の効果を受けると-1段階、【もうどくぎり】【もうどくのいき】の効果を受けると-2段階の毒を受け、重ね掛けすると重症化して受けるダメージが増大する。
また、【パルプンテ】の効果で味方全員に毒が罹る場合は、一気に-4の最も重い毒に罹る。
このように毒も強化されてはいるのだが、やはり一度のダメージが小さいので影が薄い。
膨大なHPを持つすれ違い乱入組には有効。【ベタン】の方が良いとかは言ってはいけない。
 
が、シナリオでも対戦でも全く使い物にならない最弱レベルの状態異常である。
まずシナリオでは、雑魚戦ではダメージ量が低過ぎて打撃で殴った方が早く、ボス戦も効かない相手がほとんどという始末。ジョーカーシリーズ初期の作品では毒が効くボスが存在した(裏ボスなのに毒が効く奴もいる)が、テリワン3D以降はベタンともども全てのボスに無効に。
敵が使ってきた場合も、DQMJ以降は一戦毎に状態異常が治る仕様となったため脅威にはなりにくい。
対戦ではどうかと言うと、やるかやられるかの試合が多いのにも拘わらず与えられるダメージが少な過ぎるため空気。
では耐久型はどうかと言うと、【眠り】【マヒ】【混乱】・マインドと異なり自由に行動できるので、耐久型が積んでないはずがない【ひかりのはどう】一発で解除され、結局何の役にも立たない。
イルルカからは【呪い】というさらに弱い状態異常が追加されたことでワーストを脱却したものの、
制作側も呪いともどもものすごく弱いと認識しているらしく、【あやしいほうし】は効果が敵全体になっている…が、それでも弱いと言われている時点で他の状態異常に対しての立場はお察しである。
 
ちなみにDQMJ2P以降の【ドラゴン系】は種族特性で毒に弱いが、そもそも毒が弱過ぎるので狙われることはまずない。

DQMSL

こちらではコンシューマーの作品ほど空気ではなくなっている。
大半のボスに毒が効かないのはコンシューマー作品同様だが、一部のボスには効くようになっており、中には毒のダメージで倒すのを前提としたボスも存在する。
対戦では毒特効特技の仕込みとして使うのが主な用途であり、高威力の特技が毒特効に偏っている【ゾンビ系】パーティでは勝敗に直結するほど重要な要素となっている。
当初は毒自体のダメージ量が少ないという他作品同様の問題点が残っていたが、毒のダメージを大幅に増やす特技及び特性を持っている【スカルスパイダー】が実装されたことで強力な状態異常として生まれ変わった。

不思議のダンジョンシリーズ

同シリーズでも登場しているが、トルネコシリーズでは下がるのはHPではなく【ちから】
歩いたり足踏みしたりすることで自然回復するHPとは異なり、ちからは【毒けし草】で治療するまで効果が持続するため、本編とは一転して面倒な状態異常になっている。
特に序盤で【おばけキノコ】等に苦労するようではそこからの巻き返しが非常に辛く、またちからが減っていれば【ちからのたね】をすんなり飲めない点も痛い。
なお、毒を受ける要因はモンスターの他にも【毒矢のワナ】【毒草】【くさったパン】【くさりきったパン】等が存在する。
くさったパンなんか食べられるかとそれらを断ち切って【餓死】による【死亡】で冒険失敗なんてのは本末転倒なため、命(=【満腹度】)には代えられないが悪食も計画的に。
 
【毒の矢】等でモンスターを毒状態にすると【攻撃力】を半減させることができるが、これはトルネコ3における【ポポロ】【仲間モンスター】も同様。
【ルカナンの巻物】のように重ね掛けも有効で毒を受ける度に攻撃力も減少し、一定回数受けると「様子を見ている…」状態になり通常攻撃を行わなくなる。
ただし何らかの特技や特殊攻撃を持っているモンスターは、たとえ攻撃力が0に達していてもそれらを使用するので注意。
また【マタンゴ】【マージマタンゴ】の毒胞子攻撃は通常の毒よりも効果が大きい。
ちなみに【くさった死体】系統の【くさった液】攻撃も敵モンスターに対しては攻撃力半減の効果があるが、これは上述の毒攻撃の毒とは別物。
少年ヤンガスでは下がるのはHPとなり本編と同様の仕様になった。減少量は1ターン毎に2ずつ。ターン経過でも解けるようになり大幅に弱体化した。
ただ、ダンジョンの最序盤で最大HPの少ないときに受けてしまうと致命傷になりかねないので要注意。
中盤以降は最大HPが段々と多くなるので怖くないがエフェクトが長ったらしいので、メインの盾に「毒よけの印」を1つ【合成】しておいても良い。

ライバルズ

状態異常の一つで、毒になったユニットやリーダーはお互いのターン終了時に1ダメージを受ける。一部のカードでダメージを上げることも可能。
毒効果を持つ代表的なカードは【どくあおむし】【デビルパピヨン】など、魔剣士専用のカードに多い。
基本的にはユニットにのみ付与できるが、【怪蟲アラグネ】などのごく一部のカードは敵リーダーに付与することができる。
自分と相手の両方のターンでダメージを受けるため、余程HPが高いユニットかHP回復手段でもない限り数ターンで死んでしまう。
毒のみを回復する方法は無いが、内部的にはユニットの能力扱いなのか封印で解除できる。当然他の能力もまとめて封印されてしまうが。