【冒険の旅】

Last-modified: 2024-03-21 (木) 09:00:40

概要

ドラゴンクエストのフィールド曲を代表すると言っても過言ではないほどの楽曲。
3連符主体のマーチであり、情緒的ながらも勇壮なメロディで、DQ3の中でも特に際立つ名曲である。
 
構成=Intro:9小節、A:8小節、B:10小節
調=ト短調(Gm)(FC版・GBC版はキー+2)
BPM=124(NHK交響楽団)
拍子=4/4
 
今までのフィールド曲は、冒険の旅に漂う寂寥感や不安感を表す曲がメインであったが、ここにきてついに、悲壮感を漂わせながらもそれを噛み殺し、強い決意を持って「冒険に行くぞ!」というような、勇猛果敢な力強いフィールド曲が登場したのだ。
 
FC版やGBC版では音数の少なさや電子音独特の音色ゆえに勇壮さを伝えるには物足りない感があったが、オーケストラ編曲により、原曲のエッセンスが存分に活かされるようになった。
そのインパクトは非常に大きく、CD発売当時、オーケストラ版に心を震わせた者も多いだろう。
 
オーケストラ版にはイントロもあり、弦楽器を主体とした、非常に感動的なものである。
近年ではイントロの最初の音で変に泣き崩れるように遅いテンポから始まってしまう演奏が多い中、原典とも言える【NHK交響楽団】版のイントロは、決して振り返らず前だけを見て突き進む勇者の姿を見事に体現しており、今でも名演として愛されている。
A~Bは合計で4周演奏される。
1・3周目は金管楽器を主体とした勇壮な曲調。いかにも「伝説」をプレイしている感じが出ている。
2・4周目のAの部分は弦楽器を主体として切なさを前面に押し出す。Bの部分は前半のメロディを受け持つ金管楽器、駆け上がり音形で感情を煽る弦楽器、後半のメロディを受け持つ木管楽器と、それぞれ見せ場を持つ。そしてラスト2小節で迫力あるトゥッティ(全員での一斉演奏)となる。
オーケストラ版では、さらに12小節のエンディングを持つ。最後まで勇壮さと悲壮感を失わない、見事なエンディングである。

DQ3

【上の世界】でのフィールド曲。
 
SFC版ではキーがオーケストラ版準拠となっているが、GBC版では元に戻っている。
スマホ版はオーケストラ準拠で、前奏部分も含まれている。
 
なおソフトの発売前には雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』のテレフォンサービスで、N響のオーケストラ版をフルコーラスで聴くことができた。

DQ10オンライン

Ver.5.4よりイベントBGMとして流れる。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

ストーリー終盤のフィールドBGMとして流れる。
【魔道士ウルノーガ】を倒し【デルカダール】を出ると、以後フィールド曲はこの曲になる(PS4版のみイベントが始まり曲が流れる演出があり、【旅のおもいで】で確認できる)。
紆余曲折の末、勇者の地位を貶めていた邪魔者が滅び、主人公が満を持して王様から【勇者】として認められ、最初の城を旅立つ」、いわば本当のドラクエが始まった瞬間にこのBGMが流れ始める。「11」1が二つ並んでいることもあり、新たなDQの原点という意味合いもある。
そしてDQ3のBGMまたはシナリオが多いのも3を二進数にしたら11になるからとも解釈できる。
往年のドラクエファンはこのサプライズに感動したのではないだろうか。
パーティメンバーが全員揃った際にフィールド曲が変わるというのは、DQ2、またはDQ4の5章に通ずるものがある。
 
ちなみに、この時のイベント名にもこの曲名が使われているのだが、この時の主人公達は邪神ニズゼルファ
討伐の為の冒険の旅に出ていると言えるので、その意味ではピッタリだと言えるだろう。ただしこの時の主人公達はロトゼタシアのほぼ全てを既に冒険しているので、その意味では冒険の旅とは言いづらいが。

なお、この曲が前奏付きで流れるのは初回のみであり、通常時には前奏がない為、聴き逃さないようにしたい。
まぁ、毎回前奏を流されてもクドいので、この仕様は当然だろう。
以前のフィールド曲【試練の里への道】で聴ける。
DQ11Sでは初回のみサウンド設定から音源を切り替えることでそれぞれの前奏を聴くことができる。
1度でも街に入ったりイベントに入ると聴けなくなってしまうので、このうちにたっぷり堪能しておこう。

DQM1

【図書館のとびら】【あやつりのとびら】など、DQ3がモチーフとなっている扉の最下層とその直前のフロアで流れる。
【しはいのとびら】でも流れるが、むしろ【広野を行く】の方が良かった気がする。
GB音源のこれはかなり情緒的な部分が前面に出ており、必聴もの。
リメイク版である【テリワン3D】では前奏付きのオーケストラ調で流れる。

剣神

平原や山道など、明るく開けたマップで流れる。
ドラムセットやベースを活用し現代的な曲調になった。
ちなみに、森や毒沼では【広野を行く】が流れる。

バトルロード1

カードスキャン画面で使用されている。
2以降は【大聖堂のある街】に変更されたため使われていない。

バトルスキャナー

クエストでモンスターと戦う前に流れる。

ヒーローズ1

【空艦バトシエ】内のうち、世界樹を救う(世界樹2度目をクリアする)まで流れる。
基本的に前奏なしで流れるが、初めて【エルサーゼ】を防衛した時と主人公のどちらかが離脱した時(世界樹1度目クリア時)は前奏部分から流れる。
物語が【次元島】に移ると【馬車のマーチ】になるが、酒場にあるピアノを選択するとこちらに戻すことも可能。

ヒーローズ2

今作ではイベント専用。【ゼビオン】奪還時とエンディングで流れる。

シアトリズム

難易度ふつう難しい激ムズ
総トリガー113154301

解放チャレンジIII-2クリアでミュージックプレイモードに追加されるFMS
オーケストラ版基準のため、前奏アリのバージョンが流れる。背景は平原。

いたストシリーズ

SPでは何故か【死の火山】で、ポータブルでは【ダーマ神殿】で、DS、Wiiでは【幽霊船】での通常時に流れる。
先の2作では心震わされる前奏付きのオーケストラ版である。

ビルダーズ1

終章の【ラダトーム】編において、【旅のとびら・青】を抜けて以降のフィールドBGMとして流れる。オーケストラ版準拠で前奏アリ。
 
青の旅の扉を抜けたその先で直後に聞こえるこの名曲に、1ループするまで聞き惚れて足を止めたビルダーも多いだろう。
残念ながらフリービルドモードでは流れない。

トレジャーズ

【クフィ砂漠島】で流れる。

ウォーク

通常のフィールドBGMとして流れる。
DQ3のフィールド世界が現実世界をモチーフとしているためで選曲したのかは不明だが、冒険心を駆り立たせるのには申し分ない。

スマブラSP

ステージ【天空の祭壇】で流れるBGMの1つとして収録。
参戦PVでは東京都交響楽団演奏verが使用されており、【主人公(DQ11)】のピンチに駆けつけた【主人公(DQ8)】【主人公(DQ4)】【主人公(DQ3)】の登場と共に流れた。

ダイの大冒険(アニメ)

第7話以降から使用。
前回までのあらすじが示される際に田中秀幸によるナレーションと一緒に流れる。

ドラゴンクエスト伝説

当盤はバレエ音楽として焼き直されたオーケストラ版の演奏。

余談

【ドラゴンクエスト展】には、すぎやまこういちによるこの曲の直筆の楽譜が展示されていたが、曲名が「ムー大陸を往く」となっていた。
おそらく開発中はこう呼ばれていたのだろう。
 
また、【鴻上尚史】が歌詞を付けて歌ったバージョンも存在し、同じく歌詞を付けて歌われた【そして伝説へ】のB面に収録されている。
ただしその歌詞は、冒険をする勇者たちというより「DQ3で遊ぶプレイヤー」の視点から書かれており、かなりギャグ寄り。
歌詞に登場する「ブラウン管」が時代の流れを感じさせる。
 
TVでもしばしば流されており、2010年8月29日には、テレビ朝日「題名のない音楽会」でも演奏された。
また2014年12月には、トヨタのハイブリッド車 “AQUA” のCMでこの音楽が使われた。
DQ3の4人パーティーに合わせたのか、車も4台、それも「勇戦僧魔」をモチーフにした配色で並んで走っている。
そのCMには車のナンバーの所にLv〇〇と書いてある。芸が細かい。
後にロトのブルーメタルをモチーフにした車が発売された際にも他のBGMをCMで使用している。

ライバルズ

「勇者イレブン」Lv3スキル使用時に流れる。
今は【伝説の勇者】の効果や【オルテガ】の召喚時にも流れるようになった。

ドラけし!

ロト紋イベント限定ステージで流れる。