【幽霊船(曲名)】

Last-modified: 2024-02-10 (土) 03:29:22

概要

拍子が取りづらい(実際にはただの4拍子)、不協和音の連続、掴み所がなく行く末の見えない旋律。
ドラクエにおける現代音楽の先駆けのような曲である。
 
構成=A:5小節、B:6小節
調=無調
BPM=93(NHK交響楽団)
拍子=4/4
 
高低差の大きいメロディで幽霊が叫ぶようなイメージが奏でられているが、実はこれにもちょっとした仕掛けが。それは、高低差を整えてやると単なる半音進行のメロディだということ。わざと高低差を大きくすることで叫ぶようなイメージを形作っているのだ。
また、短2度や短9度の和音が多用されているのも大きな特徴。この2種類の和音は綺麗に響かせるのが非常に難しく、使い方を間違えると最悪に汚い響きになるのだが、「使い方を『上手く』間違える」ことによって独特の不気味さを出すことに成功しているのである。流石すぎやん!
 
オーケストラ版もより恐怖感が高まるような迫力のある演奏となっている。前奏もエンディングも、さながらホラー映画のようである。

DQ3

容量が少なかった時代にも関わらず、ダンジョン【幽霊船】だけに使われる専用BGM。
すぎやま先生によると、「DQ3の時代はDQ1よりも遥か昔なので、バッハなどのバロック時代、ベートーベンなどの古典派の時代を意識して作った」とのことではあるが、もちろんこの曲は明らかにバロックや古典時代から大きく逸脱した音楽である。
他のDQ3の曲に比べると明らかに異質だが、だからこそ「幽霊船」という非現実的な場所へプレイヤーを引き込むことができるのだ。
 
幽霊船はダンジョンとしては階層が少なく、造りも単純で迷いようもないし、中ボスキャラもいないので割とすぐに目的を果たせてしまう上に、二度以上訪れる理由もまず無いような場所なので、普通にプレイしていればこの曲を耳にしている時間は極めて短い。
しかもメロディも全然キャッチーじゃないので、DQ3のBGMの中でも(下手をするとDQ全作品)もっとも記憶に残りにくい曲かも知れない。

ビルダーズ2

序盤主人公が囚われている【ハーゴン教団の船】と、終盤主人公が訪れる【破壊天体シドー】の船の近くで流れる。
魔物だらけの船なので選曲自体は極めて妥当なのだが現実の世界にいるハーゴン教団が平和ボケしているため、本来は不気味なBGMがギャグチックに聞こえる不思議。′′この後′′沈没するというのもまた皮肉。

ダイの大冒険(アニメ)

【ミストバーン】登場シーンなどで流れる。
また、前奏部分だけ【アバンストラッシュ】【獣王会心撃】の連携でかすり傷を受け血を流した【バラン】のシーンで流れる。
他には「つづく……」のシーンで流れる。