SS/戦いを放棄した要塞

Last-modified: 2016-01-08 (金) 22:45:18

リプレイ/戦いを放棄した要塞

リプレイ/戦いを放棄した要塞

我が要塞を見に来てくださってありがとう。
完成だとは言えませんが、これ以上の増築で
ドワーフ達の生活が変化することがまずない段階まで
来たと思ったため、完成とみなして紹介させていただきます。

要塞の概略

まず、要塞の概略をば。

総人口51人。
入植7年目。

この要塞の主要輸出物は、家畜の骨や角などを加工した
防具、細工品。および石で作ったMechanismです。
また、外部から輸入したCrystal glassを加工して
細工品やLarge gemsになったものも重要な輸出品目です。
次いで、たまにまとまった量の布が輸出されますが、
市長の方針でBinの取引が禁止されているためバラ売りです。

主要輸入物は、Silver、Electrumなどの貴金属、ガラス、宝石類、巨大生物です。
とくに宝石は通貨の代用品として扱われるため最重要です。
また、銀製や鋼鉄製の矢が通貨の代用品として輸入され、小銭扱いになっています。

年間輸出額はおよそ60000。
年間輸入額はおよそ30000。
物資は増え続けていて、もはや食料を生産する必要がありません。

地上・要塞入り口

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まず、地上です。
巨大クーガーの群れや巨大カマキリがうろつく、きわめて危険な地域。
その中央に、ブリッジでフタをされた大穴が開いています。
ここを通して地下に日光を取り入れ、
地上植物の農場を機能させています。

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左側には、これまたブリッジを利用して作った
キャラバン用の通路があります。
キャラバンの通る一本道の左右は起き上がったブリッジによって
完全に封鎖され、上空もまたブリッジにより閉ざされています。
外部からでは何者も、決して侵入できません。
シージが起こった場合どうなるかまでは確認していませんが……

中央よりやや左下にFloor Hatchがあり、
地上に直接出る唯一の出入り口となっています。
これはターコイズで出来たアーティファクトです。
そのすぐ下はブリッジにより封鎖されており、
外部からの侵入を厳重に阻んでいます。
移民などを受け入れる際は、食堂前にあるレバーを倒して
ブリッジを開放し、Alertsを発動して素早く行います。

地下1階 ~ 3階:農林水産スペース

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地下一階です。
ほぼ全体を丸々掘り抜いて、地下植林地にしています。左下は海ですね。
グリズリー、巨大ライオン、巨大虎、巨大サソリ、巨大亀など、
エルフから買ったトンデモ生物の群れがここで生活しています。
万が一、敵に侵入されたとしても、ゴブリンの2、3体程度であれば
迎撃が可能であるはずです。

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左側には、上からやってきたキャラバンを迎えるTrade Depotがあります。
今、ちょうどエルフ達がやってきていますね。
人間、ドワーフから多数の宝石を買いつけて、それを使って
エルフから巨大生物を買い込んでいます。

すぐそばに、Garbage Dumpを利用した宝物庫があります。
今はエルフとの取引のために開放され、空っぽになっていますが。
市長室にあるレバーを用いて開閉します。
トレードが終わったらLarge gemsをすべてここに詰め込み、閉めるというわけ。

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中央にあるのは、日光を取り入れる大穴を作る際に
滞水層を突き破る落盤を引き起こした名残です。
この土地では一年中、水が凍りついているため、
落盤で宙に叩き上げられた水はOutsideになった瞬間に
一瞬にして凍りつき、こうして氷のオブジェが出来上がるのです。

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地下二階です。
一階とほぼ同じ範囲が掘り抜いてあり、
豚、アルパカ、羊、ロバが放牧されています。

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地下三階です。
一階、二階と同じ範囲が掘り抜かれていますが、
中央部にある畑と、中央部やや下にある水飲み場、および釣堀。屠殺場に皮なめし場。
rope reed、pig tailを糸、布に加工する紡績工場が特色となっています。
この階層のすぐ下、ほぼ全面が滞水層になっていて、掘るとすぐに水が出てきます。
自分は滞水層をドワーフの生活必需品と考えてます。ない方が苦労します。
酒が山ほどあっても、たまに水を欲しがるドワーフは結構いますしね。

家畜を屠殺して出た、神経組織などのどうしようもないゴミは
畑の隣にあるRefuse用ストックパイルで朽ちていくに任せます。
日光のおかげで我が要塞はMiasma知らずです。

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繁茂するコケを食む山羊達の図。
この階では、リャマ、山羊、馬が放牧されています。
ここの馬は、入植のときにワゴンを引いてきた馬のつがいの子孫です。
山羊とリャマも、入植の前準備で持ち込んできた家畜です。
山羊はすごいですよ。乳がとれるし、肉もそこそことれる。
何より、馬や牛と違って小食なので牧草地を簡単に食いつぶしたりしない。
安心して放置できる家畜で、しかも入植の前準備から低コストで持ち込める。
要塞で牧畜を始めようと考えている方には是非ともお勧めしたい家畜です。
……もっとも、羊がほぼ完全に上位互換なわけですが。
角が取れない代わりに蹄から細工品作れますし。
woolも取れて動物性の布も作れますし。

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サバ、22匹……!!
たまに海からやってくる魚群どもが惜しくて仕方ない……!!
夏場しか海の氷が溶けませんから、こいつらを丸ごと取れたとしても
数を確保できませんけれどね。
ほぼ全面が海のマップならば、排水システムを備えた建造物を作ることで
こいつらを捕らえて生計を立てることも……できるのか?

地下4階~8階は、滞水層ばかりで有効活用が難しい場所が続いています。
6階~8階には後述の倉庫が地下から続いてきていますが。

地下9階 ~ 12階:倉庫、加工、生活スペース

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そして、地下9階です。
完全に石の層ですが、ここも全体を掘り抜いて、
その上に滞水層から引いてきた水を全体に回らせて
植林地にしています。ところどころに散っているのは石と宝石ですね。
これだけ掘りまくったせいで、Obsidianは腐るほどあるのです。
右上のあたりにあるブリッジは、水を地下空洞に流し込むための排水溝です。
階層全土に溜まった水を流すとき、動きが非常に重くなりました。
もっと大きめに作っておけばよかったです。

さて、画像に写っていることですし、この要塞の倉庫を紹介いたしましょう。
Up / Down Stairを、およそ20×20で敷き詰めたものを
高~低一直線に並べた構造の倉庫がふたつ、です。
目的のアイテムまでの距離が常に最短距離となる利点があり、
そのためにストックパイルの整理整頓も非常に早いです。
おまけに新たに拡張するのも超早い。
地下に向かって同じ構造で掘り続けていくだけですからね。

ここには骨、皮、石、宝石、木材など、原材料はほぼ何でもあります。
アーティファクトを作成できずに発狂したドワーフは一人もいません。

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地下10階。居住区です。
一人あたり4マスの部屋にCabinetとCoffer、Bedがひとつずつ与えられています。
この階層も、左下部分以外はすべてObsidianであるため、
部屋の品質は軒並み高くて助かっています。

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地下11階。デスクワーク部屋があります。
ManagerとBookkeeperが顔をつき合わせて仕事をする場所です。
左の方に見えますが、SmelterとWood furnaceもここにあります。

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地下12階。食堂、市長室、ワークスペースです。

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上にあるのが食堂。開拓開始直後はこの中にベッドを並べて全員で寝てました。

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左右の倉庫の中央をつないでいるのがワークスペース。
アーティファクトを完成させる見込みが立たなくなった場合に備えて、
それぞれのWorkshopをすぐに閉鎖できる作りにしています。
結果的に無駄になりましたが。

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そして下にある市長室。
市長は貴族でもあるので、Royalな部屋に住んでいます。
TableとArmor standはアーティファクトです。
いくつかあるレバーは、宝物庫の入り口開放用と、
侵入してきた敵を迎え撃つ罠用(未完成)となっています。

右下には罪人をつなぐスペースがありますが、
犯罪者がいないこの要塞では現状、無用の長物です。

おわりに

要塞の紹介は以上です。
この要塞を作るにあたって気づいたことといえば、
「骨、皮、ガラスの確保に目処が立てばアーティファクトはほぼ確実に作れる」
ということで、あとは金属や木材、場合によっては宝石をちょいちょいと
輸入してやればいいだけで、アーティファクトを完成させたドワーフは
即座に伝説職人となり、要塞内の輸出品生産を一人で軌道に乗せてしまいます。
家畜から大量に産出される骨のひとつひとつが価値100以上の製品になって
要塞に富をもたらすのですからものすごい。
そしてこの要塞、外敵が物理的に侵入不可能であるため
アーティファクトも確実に作れてしまう以上、ドワーフが死ぬ要素がまったくない。
つまり、墓をつくる必要がない! 兵士も全然いらない!
要塞の基本構造が完成したその瞬間からヌルゲー確定というわけです。
(一度だけ、キャラバンの交渉人がゴブリンの待ち伏せで殺されたことがありますが……
 交渉人はワゴンの通り道から来てくれません。周囲のどこかから出現するので
 入り口を開いて迎え入れるしかありません)

敵がいてこそのドワーフフォートレスだということがよくわかった気がしますので、
次、お目にかかる機会あらば、敵の殺戮を主眼に置いたプレイをしたいと思います。
また、アーティファクトもOFFで。伝説職人の破壊力はあまりにもすさまじい。
……こんな大口をぬかすくらいなら、Terrifyingな地域にでも入植してみるといいんでしょうが。

では、またご紹介できそうな要塞が出来ましたら、その時に。