内容紹介

Last-modified: 2017-09-12 (火) 15:30:25
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    このページは書きかけ項目です。

 EVE Online はアイスランドの CCP 社が開発した SF MMO RPG です。
7000以上の星系からなる銀河を自由に飛びまわれる広大なスケール、単一サーバー単一ワールドにより実現される経済圏、無法地帯から NPC 警察の管轄地域までさまざまな治安レベル、そこから生まれる海賊などの職業やプレイヤーによる領土支配、Frigate から Titan まで大小200以上の種類の船、3000以上の装備品、戦略的な戦闘システムなどが特徴です。

 

 この記事では、これから EVE Online をプレイしてみようかという人、EVE Online に興味のある人に対して、細かい点を省いてゲームの特筆すべき特徴やシステムなどを紹介していきます。

Backstory (ストーリー)

地球
人類には狭くなりすぎた星
戦争と産業により傷つき汚染された星
耐え切れなくなった人類は
宇宙に新天地を求め母なる星を出た

 

宇宙
国境も地平線も存在しない世界
やがてスターゲートが開かれ
遠く離れた星と星がつながれた
スターゲートを手に入れた人類は
さらに宇宙の奥地への旅をはじめる

 

やがて冷酷な企業が宇宙での権力を強め
手の届く世界を手中におさめていった
スターゲートで往来できる宇宙を手中におさめ
企業間の権利をめぐる争いは激化し
何世紀にもわたる争いに発展しようとしていた

 

しかし自然発生したワームホールが発見され
企業の興味は争いからワームホールの向こうに移った
ワームホールに入り、無償で生還した者は
もう一つの宇宙もう一つの太陽系の存在を語った
人はここを新たなエデン New Eden と呼んだ
やがて多くの入植者達が彼らのあとに続いた
楽園を夢見て
人々は EVE と名づけられた天空の門をくぐり続けた

 

新たな世界を遠くへさらに遠くへと開拓し
人類は EVE に多くを望んだ
強い希望と野心的な夢を抱いて
しかしある日...

 

母なる自然は運命と共謀し
残酷な悪夢を産み落とした
New Eden へと続くワームホールが崩壊
未だ育ちきっていないあらたな入植地はその支えから完全に孤立した
それは暗黒の時代の始まりであった
そしてかつて文明として知られていたものは死に絶えた

 

何千年もの歴史の記憶はゆっくりと失われ
未完成の EVE の世界は無数の命の墓場となった
しかし生命を養うことのできた数少ない惑星で
わずかに残った我々の祖先たちはその環境に適応し辛うじて生存していた

 

やがて時とともに社会が再形成され
過去の記憶は伝説あるいは神話と名を変えていった

 

この闇の時代最初にその存在をあらわにした種族が Amarr だった
唯一神を信仰しその信条に頑なに従う彼らは
宇宙航行技術を再発明し程なくして別の文明の存在に気付く

 

Minmatar と遭遇した Amarr は
これを原始的で野蛮な種族と見なし
すぐに自らの奴隷として従属させるため
残忍な「聖戦」を開始 Minmatar の世界は崩壊された

 

同じ頃近隣の宙域では Gallente が文明を発達させていた
彼らはこの新たな時代において最初の民主主義共和国を形成
やがて複数の独立国家から成る地域連邦を設立した

 

その中で特に強靭な国家として台頭したのが Caldari だった
経済力と軍事力を執拗に追い求める彼らのナショナリズム的な理想は
Gallente の傾倒する自由主義とは当然相容れないものであった

 

そして再び我々の文明は
破壊と苦悩に満ちた時代を迎える
4の種族は
2つの戦争により無残に引き裂かれた
そしてすべてが廃墟と化し失われた街と
粉々に打ち砕かれた命の灰がくすぶる中
4ヶ国は停戦協定を結び絶望の時代に幕が引かれた

 

そして1世紀以上の時が流れその間 EVE の4種族は和平関係を保ち共存を続けていた
そしていつしか人類の使命は繁栄と富の追求のみとなった

 

この先我々を待ち受ける運命は
勇気あるパイロット達がその道を示してくれるだろう
帝国の命運と世界の希望を担う
その翼の力のままに
自らにふさわしい運命を操る時が来た

~Introduction Movie 字幕より

Gameplay

グラフィックとアバター

 グラフィクスエンジンは2007年開発で、 DirectX 9.0c ベースです。

 

 他の海外製ゲーム(特に FPS 系)と比較して若干古い技術ですが、当時の最先端をいく表現は今でも色あせていません。一世代前の技術であるからこそ、動作が比較的軽い点も指摘しておきます。
 壮大な宇宙、多彩な宇宙船、回転砲塔や Drone などの細かい描写、HDR による太陽光の表現など、非常に美しいグラフィックになっています。是非実際のゲーム画面を元につくられたビデオで確かめてみてください。

 

公式トレイラー集
EVE Videos
スクリーンショット
Screenshots & Art
ユーザー作成のビデオ投稿フォーラム。実際のゲーム画面や雰囲気などはここのビデオのほうがつかみやすい。
Video Interviews, Documentaries and Films

 

 ひとたびゲームにでると、「アバター(プレイヤーの分身) = 船」であることに気がつくでしょう。EVE ではキャラクター作成時にキャラクターの顔を決めますが、これはチャットなどでポートレイトとして表示されるだけで、実際に宇宙空間上であやつるのは船です。艦船内やステーション内を歩き回ったり、ブリッジで操作するといった描写は一切ありません。(CCP は Station 内で体全体のアバターを表現する拡張の開発を進めていることを明らかにしています。)

サーバー

 運営開発会社である CCP はアイスランドの企業で本社もレイキャビク(アイスランド)にありますが、サーバーはロンドンに存在します。

Tranquility (メインサーバー)

 Tranquility(通称 TQ)という名のメインサーバーは、娯楽用としては世界最大級の規模のスーパーコンピューターで、40万人弱ものプレイヤーが生活し、最大で5万人以上もの人が同時接続する単一の世界を実現しています。経路的に日本からの Ping は悪いですが、戦闘時でも秒単位以下の判断が必要な状況は稀な為それほど問題はありません。
 サーバーメンテナンスは日本時間の20:00-20:15の予定で毎日行われます。

その他のサーバー

 この他に、テストサーバーである Singularity(通称 Sisi)があります。これは課金者専用で、 Tranquility の将来の拡張のベータ版が適用されており、ユーザーからのフィードバックに利用されています。また、極端に安い価格でアイテムの NPC 販売が行われ、Tranquility からのデータコピーによって定期的にデータがリセットされるため、PvP などの練習に利用する人もいます。
 また、中国だけは中国国内法の関係からメインサーバーが分けられていますが、国外にいる人向けなのかパブリックチャンネルが用意されており、中国系プレイヤーも Tranquility で活動しています。

成長システム

 EVE Online は他のほとんどの MMORPG とは全く違う成長システムを持っています。プレイヤーはキャラクターを成長させるのに、敵を倒したり、何かをこなすことで得られる経験値をためる必要はありません。

スキル

 キャラクターの成長はスキル (Skill) の習得によって行われ、習得したスキルにより新たな船やモジュール(装備)が利用可能になったり、さまざまな行動が可能になったり、その効率が上昇したりします。
 スキルの習得は、あらかじめセットしておいたスキルを、ログアウト、インに関わらず、現実時間の経過によって自動的に習得していくシステムになっています。 このシステムでは若いキャラクターのスキルが熟練キャラクターよりも少なくなる面がありますが、高度なスキルになるほど、スキルの効果に対して習得に必要な時間が著しく増大するという仕組みで、ある程度のバランスがとられています高度なスキル程差が顕著になります。
 現在、スキルは全部で390種類存在し、覚えることができるスキルの数に上限はありませんが、全てを覚えきることは時間的に不可能になっています。また、キャラクターの特性に関係なく誰でも好きなスキルを習得できます。たとえばキャラクターは4大国のいずれかに所属して生まれますが、スキルさえ習得すればどの国の船にも乗ることが可能になります。

Attribute (ステータス)

 キャラクターにはスキルとは別に、5つの Attribute「Intelligence」「Perception」「Memory」「Willpower」「Charisma」が存在します。
 Attribute はスキルの習得時間だけに影響を及ぼすステータスで、それぞれの Attribute の数値により、各種スキルの習得にかかる時間が変わってきます。Attribute は Implant (インプラント) と呼ばれる装置をキャラクターに装備することで増加するほか、スタート時に与えられている 39 ポイントのうち 14 ポイントについては年一回配分を変更することが可能です。

経済

 EVE Online では、経済のほとんどがプレイヤーの手に委ねられています。プレイヤーの経済活動は、採掘、製造、流通といった段階に分けられます。

資源採取

 採掘は生産に必要な材料を小惑星帯から採掘する作業です。通常の船に採掘用の装備をのせてもできますし、採掘専用の船もあります。
 他に月に設置した Starbase では月の資源を自動的に採掘させることができます。月資源はより発展的なアイテムの製造に必要とされます。
 また、海賊などの NPC 船を撃破した残骸から回収される各種アイテムも重要な資源となります。

製造

 船やアイテムの殆どがプレイヤーの手によって製造できます。
 製造には NPC から Blueprint とよばれる設計図を買い、必要な資源を集め、Station の製造ラインにセットするだけです。Blueprint を研究することにより製造時間や製造コストを低くすることができます。製造において職人的仕事はなく、同じアイテムはすべて同じ性能を持っています。製造を本業とする人は Blueprint を研究してコストを抑え、安く資源を集め、高く売るという点が重要になってきます。戦闘と同じくある意味 RTS 的な製造であるといえるでしょう。
 アイテムの中には Tech 2 という一段高性能のものがあり、これの生産のために研究開発と発明システムがあります。発明では研究開発で得たアイテムや、宇宙探索で得た特殊なアイテムを利用し、Tech 2 アイテム生産の設計図を得ます。

流通

 こうして出来たアイテムは、公開市場である Market (マーケット)システムの他、他の MMO RPG の露天販売に近い取引形態も用意されていて、ほとんどのアイテムの価値はこれらの市場での取引により決定されています。
 船やアイテムに質や性能の差がなく誰が作っても同じ物なので、買い手も売り手も価格で購入を判断してうまく競争原理が働いて市場は非常に活性化しています。EVE Online は全プレイヤーが1つの世界で生活している点も市場が活発な理由のひとつでしょう。40万人弱のプレイヤーが1つの世界で経済活動を行っている MMO は他には類をみません。
 市場は各 Region (地域)ごとに管理されていて、自分のいる Region の市場しかアクセスができません。市場で物を買う場合は、物が売っている場所にとりに行く必要があります。EVE 宇宙は安全に移動できて市場が活発な「帝国領域」だけでもかなりの広さがあるので、地域毎に特色ある市場が形成されていて、転売や流通の需要も多く、巨大な貨物船をあやつり Region 間輸送を生業とする艦長も存在します。

 

 資源には安全地域で得やすい資源や、危険地域にのみ存在する資源など多くの種類があり、アイテムを製造するには各資源をあらかじめ決められた量用意する必要があります。資源のなかには Player Alliance (プレイヤー同盟) が領土紛争をしている外宇宙の治安の安定度などに供給が影響されやすいものがあり、供給の変化により価格は変動し、それがアイテムや船の価格に自然と反映されます。こうしたダイナミックな市場が EVE Online の最大の特徴のひとつです。

銀河のスケールと移動

 EVE 宇宙と呼ばれる世界は、地球とは遠くはなれた全く別の恒星群まるごと1つを指しています。この銀河には約7000の恒星系(Solar System)が存在しています。
 Solar System 間は Star Gate という Jump 装置でつながっています。Solar System 内に Star Gate という巨大な装置が幾つか浮かんでいて、それぞれが特定の別の System の特定の Star Gateとリンクしています。Star Gate に接近して Jump することにより、相互に行き来することができます。
 Battleship 以下の船とは別に、それ以上のサイズのキャピタル艦船という船がありますが、これらは大きすぎるため Star Gateを利用できず、独自の Jump Drive をもっています。 この Jump Drive は味方が他の Solar System で Jump の出口を作ると、そこに向かって Jump Out することができます。(一度に Jump Drive で飛べる距離は船のクラス毎に決まっています。)
 Solar System 内の航行には、光速を超えて船体を加速できる Warp Drive を使用します。
 こうした技術により非常に遠い場所へも短時間でいけるようになっていますが、それでも銀河全体は広大で、端から端まで移動するには高速な船をつかっても数時間かかるでしょう。

 

http://redbug.storage-service.jp/eve/eve_adv_the_borderland.html

船と戦闘

 EVEの戦闘は戦術と行動決定に重点が置かれた戦略的なものになっています。

 

 画面から想像されるような FPS 的な射撃要素やマウスやジョイスティックでの操艦といった要素は一切ありません。 インターフェースはマウスによるクリックが主で、操作の内容も、敵のターゲット、兵器やモジュールの起動、船の動きの設定(対象への移動、対象と一定の距離の維持、対象の周りの旋回、指定方向への旋回と移動)など単純なものになっていて、Real Time Strategy の1つのユニットの動きと似たようなものだと思うと感じがつかめるかもしれません。
 戦場は宇宙空間なので、座標はすべて3D空間になっています。見やすいタクティカルオーバーレイにより、自艦と敵艦の3Dでの位置が把握しやすくなっています。

船と装備

 EVE には200種類以上の船があります。
 船自体は基礎的な防御能力や移動能力が設定されているだけで、一部の船を除いてそのままでは移動以外の能力を持ちません。船には High / Medium / Low / Rig の4種類、合計4から24程度のスロットがあり、ここに装備を装着し、船のカスタマイズを行います。装備には各種武器、推進加速系装備、防御増強系装備、電子戦装備、それらを運用するための電池増強、装備キャパシティ増強装備、などなど非常に多くの種類が存在し、1つの種類の中でも性能によって多くのバリエーションが存在します。

 

 船には Frigate 等の小型船から Titan 等の超大型船までありますが、どのクラスの船も戦闘において役割を果たせるようなバランスになっています。
 たとえば Battleship は大きめの船で、強大な火力と安定した防御力を持っています。しかし Battleship に搭載される攻撃兵器はFrigate などの小さく速度の速い船へは命中率が著しく下がります。Battleship に Frigate 用の攻撃兵器をつければ、小さく早い船へも攻撃ができますが、この場合火力の大きな Battleship と会敵した場合には圧倒的に不利になります。
 Frigate などの小型高速船は、Battleship などからの攻撃をかわすことができても、十分な攻撃を与えることはできません。しかし小規模な艦隊戦では Frigate などの小型船が敵のワープエンジン駆動を妨害する電子戦を展開したり、敵のセンサーを妨害するなどの戦術が効果的になってきます。

 

 ただ注意すべきなのは、船毎の特性を出すために特定の装備に対してボーナスが付与されているため、この特性を無視した運用は効率の面から推奨出来ませんし、実際の運用において能力不足を感じる設定になっています。

戦術

 こうした戦闘システムにより、EVE の戦闘はプレイヤーの知識(操作スキルではなく)と段取り(戦闘前の情報収集)が重要な要素となります。
 火力、防御、電子戦、小型艦への対策、高速艦への対処、大型艦への対策、さまざまな武装への対策、こうした各船やモジュールの特徴と戦術を把握し、予想される敵の編成に応じて船や艦隊をセットアップし、敵の編成をみてその戦術をさぐり、戦闘では攻撃や撤退など迅速に判断を下したり、敵の思いもよらない戦術で勝利を勝ち取るというのが、EVEの戦闘の醍醐味といえます

Security システムとPvP

 EVE 宇宙ではどこでも PvP をすることが可能で、全てのプレイヤーはステーションから出た瞬間から他のプレイヤーから攻撃される可能性があります。 それだけだと常に PK の攻撃を気にしなければならないことになりますが、EVE の全ての星系には Security Level が設定されており、その値により NPC 治安維持機構(Concord)によって治安活動が行われている地域があります。

Security Level

 Concord は4大国の共同出資により作られた超国家的組織で、帝国領域(Security Level 0.1から1.0)の治安を維持しています。 帝国領域で無実の人を撃つなど犯罪を犯すと、そのプレイヤーの Security Status が減少します。Security Status が十分さがると、帝国領域へ侵入しただけで Concord から攻撃されたり、他のプレイヤーが Bounty(懸賞金)をかけられるようになったりします。

 

 帝国領域のうち、High Sec とよばれる Concord の権限が大きい地域(Security Level 0.5から1.0)では犯罪を犯すと Concord 艦隊がやってきて犯罪者を撃沈する仕組みになっています。これによりほとんどの場合では High Sec では犯罪が難しくなっています。市場がもっとも活発なのもこのHigh Secです。
 Low Sec と呼ばれる Concord の権限が小さい地域(Security Level 0.1から0.4)では Security Status の減少はありますが Concord 艦隊がやってこないため、プレイヤー海賊が船の奪取や身代金目当てで通りがかりのプレイヤー船を襲っています。
 Security Level が0.0以下の星系は帝国領域外の地域で、外宇宙、0.0宇宙、などと呼ばれており、Concord の介入が一切ありません。外宇宙ではプレイヤーの組織する会社の集まりであるアライアンスが領土を主張することができ、日々巨大アライアンス間で利権をめぐって領土紛争が行われています。

死とペナルティー

 船が撃沈されると、プレイヤーは Pod で宇宙空間に浮かび、船は Wreck(残骸)になります。 卵型の Pod は操縦ポッドであると同時に、脱出カプセルでもあります。Pod はそれ自体で飛行や Warp、Jump が可能です。 NPC は Pod を攻撃することはありません。しかし、プレイヤーは他プレイヤーの Pod を攻撃できます。

 

 Pod が攻撃を受けて破壊されるとパイロットは生身で宇宙空間に放り出されます。これがプレイヤーの 死 です。 体に埋め込んだ Implant は失われ、それがどんなに高価な物であっても回収する術はありません。 プレイヤーは、クローン体のあるステーション(Home Station)から再開することになります。

 

 EVE 宇宙には NPC による保険制度があります。これは期間限定の掛け捨て型で、期間中に船が沈んだ場合、その船の製造原価と保険のグレードに応じて、一定の金額が船を失ったプレイヤーに支払われます。
 また、船の爆発でモジュールや積荷も一部は破壊されますが、破壊されずに残ったものは Wreck から回収することができます。 ただし遺留品を取り出せるのは、元の持ち主ばかりではありません。報復を恐れないならば、それを見つけた誰でも持ち去ることができます。 海賊プレイヤーなどはこれを狙い、他のプレイヤーを襲って沈め、Wreck からモジュールや積荷を回収することで収益を得ています。

 

 このように、ペナルティーは他の MMO に比べて重いと言えるでしょう。 しかし、EVE の経済が滞ることなく回っているのは、新たに船やモジュールが生み出されるばかりではなく、他方で、戦闘によって日々それらが失われているからでもあります。
 また、工夫をこらしたり仲間と協力し合えば、実質的な被害を小さく抑えることもできます。それも船乗りの力量のうちです。

Corporation と戦争

Corporation

 プレイヤー間同士で組む、他の MMO RPG のギルドに相当するものが Corporation です。

 

 Corporation を設立すると、Market や契約で Corporation 名義で活動ができたり、共有ハンガーを借りたり、税金を設定したり、Player Owned Starbase(POS)とよばれる宇宙基地を設立したりすることができます。 EVE 宇宙では生産や商売、戦闘でも他者との協力が必要な面も多く、多くの Corporation が設立されています。

War

 経済活動を行う以上、利益をめぐって他者と競合する機会もでてくるでしょう。Concord はそうした特定団体間の問題へは介入しないポリシーをとっており、あらかじめ定められた手続きを踏むことにより、 Corporation は他の Corporation に対して戦争を宣言することができます。宣言された側はこれを拒否できず、戦争宣言をした側が取り下げるまで戦争は続きます。
 戦争を宣言すると、場所を問わずに戦争対象を攻撃することが出来るようになります。これは平和を好む人にとっては好ましくないシステムにも見えますが、戦争を宣言する側は時間あたり一定費用を Concord に支払わなくてはいけないことと、戦争宣言された側は戦う意志がなければいくつか回避策も用意されていることから、常に戦争の恐怖におびえる必要があるほどではありません。
 たとえばあなたは勤労な採掘 Corporation を経営していたとしましょう。あなたの Corporation が長年堀場として愛用してきた知られざる堀スポットに、とある日から新参の Corporation がやってきて挨拶もなしに毎日堀場を荒らすようになったとします。こういった場面では、堂々と宣戦布告をして、堀場の利用権をめぐって拳で語り合うことができます。
 宇宙は最後のフロンティア、そこに眠る膨大な利益をめぐって対立が起きることは多々あります。そういった事柄の全てを話し合いのみで解決することはできません。宇宙で働くからには、自分の身は自分で守る、自分の利益は力で勝ち取る、そうした精神を持つものだけが生き残ることができるのでしょう。

Allianceと領土統治

 Corporation 同士の連合が Alliance です。
 Alliance は単に Corporation より大きな単位のグループというだけでなく、Sovereignty を取得できるという特徴を持ちます。

領土統治

 Alliance を組み、帝国領域外宇宙において一定条件を満たすと、Sovereignty(領土権)を主張することができます。 領土権を取得するとその Solar System を開発することができ、その星系での活動に有利になったり、戦略的施設を作ることが出来るようになります。さらにPOSよりも大きな、Outpostとよばれるプレイヤーによるステーションも建設できます。
 外宇宙では帝国領域よりも高価で大量の資源が眠っており、巨大アライアンスではこの収入を元に、外宇宙に経済圏を築き、独自の治安維持を行い、領土を防衛し、さらに新たな領土を求めて他のアライアンスと激突を繰り返しています。 その境界は日々変化していて、オフィシャルのリアルタイムの領土情報配信(EVE API)を元に、領土をわかりやすく表示したマップも有志により作られています。
 Influence Map
 2010年4月10日現在、EVEには1000人以上の構成員を擁する大規模 Alliance が34、100人以上の中小規模 Alliance が459あり、外宇宙を始めとする各種活動の覇権を日々争っています。

ソロ活動

 以上のように何千人単位での組織としての経済活動が特徴の一つですが、ソロや小規模グループのプレイヤーも十分遊ぶことができるよう各種コンテンツが用意されています。
 そのうちもっともメジャーなものが NPC Mission です。

NPC Mission

 世界中の NPC 組織は Mission Agent という NPC を持ち、一定条件を満たしたプレイヤーに仕事を与えてくれます。

 

 仕事は輸送と戦闘ミッションが中心で、市場からのアイテム調達や小惑星の採掘といったものもあります。ミッションを達成すると NPC 組織からの Standing(評価)が上昇し、さらに高レベルの Agent から仕事を請けられるようになったり、NPC の提供するさまざまなサービスで優遇されたりします。
 NPC Mission で最も稼ぎがよいのは 戦闘 Mission で、これはもっとも一般的な初心者向けコンテンツとされています。ソロでも自分のペースで稼ぎを得ることができ、もちろん仲間と協力して効率を上げることも可能です。Mission は High Sec で完結させられるため、比較的リスクの少ない仕事です。将来流通事業をする人も、海賊や Alliance 活動を目指す人も、基礎となる資産やスキルを整えるまでの金策として NPC Mission を行う場合が多いです。
 Mission 自体も極めて行けば奥の深い世界です。希少な装備や船をつかって通常の何倍もの速度で Mission をこなす人もいたり、単独では攻略不可能な最高レベルの Mission も用意されています。

日本語化について

 クライアントに日本語モードはなく、基本的に英語モードでプレイすることになります。メールやチャットでは、日本語を始めとする2バイト文字が問題なく利用でき、日本語話者用の公式チャンネルも存在します。但し、日本語変換エンジンの対応は不完全であるため、MS IME 以外は使用しないのが無難です。
 日本語モードの実装も検討されていますが、作業は凍結中で、具体的なスケジュールは示されていません。

設定で日本語にできます。

おわりに

 大雑把に紹介しましたが、EVE世界のほんの一面でも伝わったでしょうか。言葉で伝えることが難しい面がまだまだあるEVE Onlineの世界を知るには是非一度その世界を体験してみてください。

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