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Backstory/Chronicles/Power_politics

Last-modified: 2009-01-04 (日) 15:32:46

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初出

 
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Power politics
権力政治

 

Souro FoiritanがGallente連邦 大統領の5年の任期の座に着任したとき,彼がまず最初にやったことは,革新党(Progressive Party)の中から彼の政敵達を除名して追い出すことでした.次に貧民や困窮者に対する食料助成金に関する法案を否決しました.これが終わると彼は激務だった大統領選の選挙運動の疲れを癒す必要があるのだと言って「豪華レインボーゾーン 宇宙遊覧2日間の旅」ツアーに出かけてしまいました.政敵や各国の駐在大使から軽蔑と冷笑を受けた,こういった奇天烈(bizarre)な大統領の言動は,就任以降3年経った今も変わらず,それどころかますます派手になりつつあります.一連の奇抜な言動にも関わらず,Souro Foiritanは連邦史上最高の人気を誇る大統領でもあります.幾度と無く報じられる彼の愚行も,公的調査による大統領の圧倒的な支持率にはいささかの影響も及ぼしていません.(最新の調査結果では支持率85%)

 

この理由は明快で,数々のおどけた言動にも関わらず,実際にはFoiritan大統領は抜け目が無く,理知的な政治家でもあるからです.彼はカリスマで,楽天的で,率直な人柄ではありますが,同時にGallente人の生活向上や,連邦の国益拡大に関してはこと非常に厳格で,スタッフや自分自身に対しても一切の妥協を許しません.彼の政敵達も,Foiritanの大統領としての素晴らしい仕事振りに関してはしぶしぶ認めざるを得ないところなのです.

 

今までの大統領と違い,Foiritanは非常に主体的な大統領でもあります.彼は革新党の代表として立候補しましたが,当選以後,彼は意識的に党と距離を保つようになりました.(当然,彼は今でも革新派です.) 着任早々,彼は党からライバル達を一掃し,党の幹部等によって徒(いたずら)に踊らされる「ただの操り人形のような大統領にはならない」ということを明確に示しました.最近では自ら政治団体を結成するに至り,Foiritanは誰からも束縛を受けない確たる大統領であるという印象を更に強めています.しかしながらFoiritanはまた,民主主義における大統領という立場は砂上の楼閣に過ぎないということも十分に承知しています.特に人種,信教,経済的立場も雑多で移り気な気風の連邦では,たった一つ施策を間違えただけで,それが命取りになることもあるのです.

 

Gallente連邦における民主主義統治は大変開放的です.大きな問題を審議する場合には,大統領や上院だけで決めるのではなく,国民投票が行われることも一般的です.これはかつてロビー団体が重要な議題を審議する際に世論を利用する方法として推し進めた手法の名残りですが,Foiritan大統領は過去に何度か,圧倒的な支持を背景にこの国民投票を利用することで,上院の反対を押し切って難しい政策を実現してきました.(実際には大統領の思惑自体よりもプロパガンダ活動の方が世論に対する影響力は強いのですが.)

 

FoiritanはGallente人の気質というものを非常によく理解しています.Gallente社会はいわゆる資本主義的であると言われることがありますが,後に形成されたCaldariにおける資本主義と,Gallenteにおける資本主義とは根本からして異なっています.Gallente人にとって「富を築く」ということは個人個人が行うべきことなので,誰かと比べて個人が裕福になるかどうかということが一番重要な問題となります.一方のCaldari人にとっては,国家の経済活動が大企業によって完全にコントロールされているため,個人が富を築くことよりも,自分の会社が競争に勝ち抜けるように作業効率や市場占有率を高めることの方が重要となります.(勿論,Caldariにおいても企業の利を追求した結果,個人が富を得ることはあります.) この違いゆえ,Gallente人の「大勢の幸せより個人の富」というビジネスモデルはCaldari人とは全く相容れないのです.このGallente人の気質をFoiritanはよくわきまえていて,実際には誰も嬉しくならない包括的な解決法案を打ち出すよりも,たとえ少数であっても誰か「個人」を利する法案の方が受けがよいと知っているのです.

 

この問題について,Foiritanは第二政党である社会民主党(Social Democrats)とよく争っています.社会党の党首であるMentas BlaqueはFoiritanを目の敵(かたき)にしており,大統領と現政府の打ち出すあらゆる施策を貶(けな)し,反対しています.社会党は全ての人々は社会的に平等であるべきであり,連邦政府は下層社会を援助することを最優先すべきであると主張しています.Blaque上院議員はFoiritan大統領の個人主義的アプローチを酷く毛嫌いしており,これは下劣な政治的駆け引きであり,もっと言えば不正であるとすら考えています.

 

最近の論争は,非居住(住んでいる人の居ない)惑星の法律上の所有権に関する議論です.大統領と革新党が個人に所有権を分配するべきであると主張しているのに対し,社会党は惑星を連邦の所有物にすべきである(連邦の国家探査船が発見し,国がスターゲートを構築した場合)と主張しています.また社会党は,連邦が惑星の植民移入と開発の権利を管理することで税収を賄うことができるとも述べています.この件では,大統領派は労働組合の支持(伝統的にMinmatar移民の力が非常に強い)を期待しており,Blaqueと社会党は下層階級の支持を期待しています.この問題は現在まだ政府内で議論されているに過ぎませんが,国民の多くは,遅かれ早かれ,いずれ国民投票に持ち越されるだろうと予想しています.また,人々は連邦内の多くの関心を集めているこの論争の行く末如何によっては,大統領の人気も今回限りとなるかもしれないと考えています.

 

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