FFに登場するもので、由来がギリシア系のものを探す項目です。
ギリシア出身と書きましたが、ギリシア神話とローマ神話、或るいは伝説が由来のものと考えて良いです。
一応語源がギリシア語のものも可とします。
関連項目:【神話や伝説が由来のものを探そう】・【聞き覚えがあるもの】
キャラクター
アーレス(FFT獅子戦争)
- 下記のベイオウーフとの関係から、おそらくゼウスとヘラの子である戦神アレスが由来。
戦略と知恵を司る戦女神アテナに対し、アレスは暴力と破壊の象徴とされる。
イーリアス(FFCC)
- ホメーロスによる、トロイア戦争を描いた長編叙事詩。
戦争の十年目に起きたアキレウスの怒りから、イーリオスの英雄ヘクトールの葬儀までを描いており、ギリシアの叙事詩の中でも最古にして最高傑作とされる。
スティクス(FFL)
- 冥界を流れる黄泉の川、ステュクス川。
日本で言う「三途の川」とほぼ同じ存在であり、カローンという船頭が1オボロス銅貨と交換で死者を冥界に運んでいる。
この川の水を生者が浴びると不死になるという。
フリメルダ・ロティス(FFTA2)
- 地中海に住むニンフ(精霊)、ロティスから(?)
生殖と実りの神プリアポスに犯されそうになったため、ジジフス・ロトゥスという木に姿を変えたとされる。
ベイオウーフ・カドモス(FFT)
- 名のベイオウーフは北欧神話に連なる叙事詩『ベオウルフ』の英雄にちなむが、姓のカドモスはギリシア神話に登場する人物、カドモスが由来(?)
都市国家テーバイの創設者にして初代の王で、泉の大蛇退治や戦神アレスとの因縁、美の女神アフロディーテの娘ハルモニアとの結婚式にオリュンポスの神々が列席した話などが伝わる。
マイナス(FF4TA)
- 豊穣と酒と酩酊の神ディオニュソス(バッカス)の女性狂信者。
酒とディオニュソスの神秘の力で狂乱状態になった女たちとして描かれることが多く、ディオニュソスを信奉しなかったテーバイの王ペンテウスや吟遊詩人オルペウスを八つ裂きにするエピソードなどで知られる。
アイテム
エルメスの靴(FF2)
- エルメスはオリンポス十二神の一柱で、商業と旅人と伝令と牧羊と泥棒の神。
- メデューサ討伐の際にペルセウスに貸し出された靴。
履けば一日に千里を駆けることができると言われる。なお、ブランドのエルメスもこれに由来する。
- メデューサ討伐の際にペルセウスに貸し出された靴。
金のリンゴ(FF4)
- 女狩人アタランテの「3つの黄金の林檎」、ヘラクレスの11番目の功「ヘスペリデスの黄金の林檎」、トロイア戦争の発端「パリスの審判」に登場する神秘の林檎。
北欧神話でも神々の不老不死の源となる神聖な果実として登場する。
バッカスの酒(FF2)
- バッカスはギリシャ神話におけるディオニュソスのローマ神話での名。
酒の神で、オリンポス十二神に数えられることもある。快楽と狂気を司る。
ステラツィオ(FF9)
- 元となった黄道十二星座は全てギリシャ神話での出来事がモデル。
装備品
アポロンのハープ(FF5)
- アポロンは光と弓と音楽の神で、アルテミスの双子の兄。
- 月と狩りの女神アルテミスから。
イージスの盾(FF1)
- 主神ゼウスの盾、もしくはゼウスが女神アテナに与えた盾。
ギリシア語ではアイギスと呼ばれ、「ヤギの皮」の意味。
元はその名の通りヤギの皮が張られた丸盾だったが、メデューサを倒すときにペルセウスに貸し出される。
後に討ち取ったメデューサの首をアテナが盾に嵌め込み、邪気を払い相手を石化させる非常に強力な防具になった。
ゲーム中でも石化を無効化できるのもそれが由来だろう。- ここから転じて現在イージスは「保護・擁護」という意味を持ち、イージス艦などにも用いられている。
エウリュトスボウ(FF11)
- オイカリアの王で、アポロンから彼の弓と弓術を授けられたとされるエウリュトスが元ネタ。
ヘラクレスに弓術を教えたとされるが、叙事詩『オデュッセイア』ではヘラクレスと競って殺されたとされ、彼の弓は後にオデュッセウスの手に渡る。
オルフェの竪琴(FFL)
- オルフェはギリシア神話に登場する吟遊詩人オルペウスのフランス語読み。アポロンの弟子。
その腕前は冥界神ハデスとその妻ペルセポネに認められ、セイレーンの歌にも打ち勝つほどだった。
後に酒の神ディオニュソス(バッカス)との対立が元でマイナスたちに八つ裂きにされ、その死を悼んだアポロンによって彼の竪琴が天に昇り、琴座になったという。
サテュロスの笛(FFTA)
- サテュロスは上半身が人間、下半身が山羊(二本足)の下級神。
豊穣と酒と酩酊の神ディオニュソス(バッカス)に仕える信者として描かれることが多く、言わばマイナスの男版といったところ。
彼らが持つ笛はアウロスと呼ばれ、狂宴の際に吹き鳴らされたという。
トライデント(FF2)
- 海神ポセイドンが持つ三叉の銛。
現実的には主に狩猟や漁で使われていた道具で、武器としての殺傷力は低い。
ハイペリオン(FF8)
- ティタンの一柱で、「高みを行く者」「観察」を意味する太陽神、ヒュペリオン。
天界神ウラノスと地母神ガイアの息子。
ハルペー(FFTA)
- ペルセウスがメドゥーサ退治に使ったと言われる武器。ハルパーの鎌とも呼ばれる。
ヘスティアの服(光の4戦士)
- ヘスティアは農耕神クロノスとレアの長女(ゼウスの姉)で、炉とかまどの女神。
ヘラクレス(光の4戦士)
- 言わずと知れたギリシア神話の英雄だが、FFシリーズでは意外に登場は少ない。
主神ゼウスの息子である半神半人で、ペルセウスの血も引く神界のサラブレッド。
エウリュステウス王に課せられた12の功績や、怪力で山を裂いた「ヘラクレスの柱」などの冒険譚は古今非常に人気があり、様々な創作の題材となっている。
- メドゥサ退治、アンドロメダ姫救出で知られる英雄。
ただし伝説の中では弓矢を使うエピソードは存在せず、星座のペルセウス座に含まれる「ペルセウスの弓」と呼ばれる曲線が元ネタ。
ペルセポネの大鎌(零式)
- ペルセポネは冥界神ハデスの妻で、冥界の女王。ゼウスと豊穣神デメテルの娘。
拉致されるように冥界に連れて来られたものの、その後は夫を愛するようになり、ハデスの浮気相手であったメンテを踏み潰して草に変えてしまう(これがミントになった)などのエピソードもある。
ミネルバビスチェ(FF4)
- ミネルバとは知恵と戦いの神アテナのローマ神話での名前。
メイスオブゼウス(FFT)、ゼウスの怒り(FF3、アイテム)
- おそらくは主神ゼウスの杖。
ゼウスは農耕神クロノスとレアの末子で、父クロノスを倒しギリシア神話の主神となる雷神。
地名
ガイア(FF9)
- 大地を象徴する地母神で、ギリシア神話における多くの神の母であり、人類の母ともされる。
世界の始まりから存在した原初神の一柱(カオスから生まれたとされることもある)。
また大地そのものも指し、「地球」という意味で使われる。
トロイア(FF4)
- 「トロイの木馬」で有名なトロイア戦争の舞台となった古代都市トロイア(イリオス)。
トロイア戦争以外にもアポロンとポセイドンが城壁を築いたり、ヘラクレスに攻められたりと、何かとギリシア神話と縁の深い街であった。- ちなみに住民がほとんど女性であることや女性兵士の格好は、トロイア戦争においてアマゾーン族(いわゆるアマゾネス)がトロイアに味方したことに由来する。
ヘスペリデス平原(FF8)
- 女神ヘラが管理する果樹園「ヘスペリデスの園」。
ヘスペリド(複数形ヘスペリデス)と呼ばれるニンフたちが世話をしていた。黄金の林檎の木があり、ラドンがこの木の番をしていたが、ヘラクレスに倒されて林檎を持ち出される話がある。
また、リビアのキレナイカ地方にも同名の古代都市があった。
レテ川(FF6)
- 「忘却」を意味する、冥界にある川。レテというニンフ(ナイアド)がいる。
魂が生まれ変わる前にこの川の水を飲まされ、前世の記憶を全て忘れるとされる。
技・魔法
アキレス(FF12)
- ギリシア神話に登場する英雄。叙事詩『イーリアス』では「駿足のアキレウス」と呼ばれる。
「アキレス腱」の語源として広く知られており、これは産まれた直後に不死にするために冥界のステュクス川に浸されたとき、母のテティスが足首の部分を掴んでいたためここだけが不死にならず、最終的にトロイア戦争でここを射られて死ぬことに由来する。
幻獣
イクシオン(FF9)
- ギリシア神話に登場する人物。
花嫁ディーアとの結婚式の前、姑となるデイオネウスを罠にはめて焼き殺すという暴挙を働く。
さらにこれを寛大にも許そうとしたゼウスに食事に招かれた際、あろうことかゼウスの妻であるヘラを誘惑しようとした結果、タルタロスに送られ火の車に縛られたまま永遠に回り続ける刑に処されたという、悪徳の塊のような男。
タイタン(FF3)
- 天界神ウラノスと地母神ガイアの12人の子と、彼らに連なる巨神族の総称。
農耕神クロノスと雷神ゼウスとの戦争の際にクロノス側に味方し、十年に渡る戦いを繰り広げる(ティタノマキア)が、最終的に敗れてティタンの多くはタルタロスに幽閉された。彼らがタルタロスで暴れると地震が起こるという。
「タイタン」は英語読みであり、ギリシアでは「ティーターン」又は「ティターン」と読む。
ハーデス(FF7)
- 普通に善神のはずなのだが、冥界勤務という理由でメディアでは悪神扱いされている可愛そうな神様。
- ちなみにハデス(ハーデス)はポセイドン・ゼウスの兄で冥界を司る神。3人の中では一番真面目な性格。
- 嫁さんラヴ。真面目で愛情深い性格のため冥界神としては珍しく夫婦仲が良好。
- ちなみにハデス(ハーデス)はポセイドン・ゼウスの兄で冥界を司る神。3人の中では一番真面目な性格。
モンスター
アケローン(FF3)
- ギリシア北西部に流れる川。
ギリシア神話では死者の魂を冥界ハデスへと渡す、地下世界の川ステュクスの支流とされる。
- アケロオス川の河神。オケアノスの子であるニンフ、オケアニドの一体(男神)。変身を得意とする。
雄牛の角を持っており、これがヘラクレスに折られて豊穣の角(コルヌー・コピアイ)になり、この際に流れた血がセイレーンを誕生させたとも言われる。
アトラス(FF13)、アトラスヘルム(FF12RW、装備品)
- ティタンの一柱で筆頭格。
ティタノマキアにおいて一族を率いてゼウスと戦うが敗北し、世界の西の果てで天を背負う役目を負わされる。
後にペルセウスの持つメデューサの首によって石化し、アトラス山脈になったとされる。
アマゾネス(FF4イージータイプ)
- 黒海周辺から北アフリカにかけて住んでいたという、女性のみで構成される戦闘民族。
弓をひくのに邪魔だとして、右乳房を切り落としていたと言われている。
アラウネ(FF4)
- ギリシア神話で、「アラクネ」と言う機織り名人の少女が女神アテナとの勝負の後に蜘蛛に転生する。
- ドイツ語でマンドレイクの亜種を指す「アルラウネ」(Alraune)が元ネタという説もある。
アルキュオネ(FF10)
- テッサリア王アイオロスの娘で、ケーユクスの夫となった女性。
ゼウスによってカワセミの姿に変えられ、夫はカツオドリの姿に変えられた(理由は諸説あり)。
アロアダイ(FF13-2)
- 海神ポセイドンとイピメデイアの間に生まれた双子の巨人、エピアルテスとオトス。
神々に戦いを挑むが、アポロンによって討ち取られた。
ウロボロス(FF3)
- 「尾を貪り喰う者」と言う意味で、その名の通り自らの尾を銜えている蛇。無限、循環の象徴とされる。
ウロボロスという名はギリシア語起源だが、北欧神話のヨルムンガンド(ミドガルズオルム)、トルテカ・アステカのケツァルコアトルなど、世界中で同様の神獣が見られる。
エキドナ(FF3)
- 上半身が女性、下半身が蛇の生物。ラミアのモデルとされる。
テュポーンの妻で、ケルベロス、オルトロス、ヒドラ、キマイラ、ラドン、スキュラ等の母。
エレボス(FF6)
- カオスから生まれた、地下の暗黒神。
ハデスが治める冥界の一部(魂の通路)を管理している冥界の神。
エンケラドス(FF12)
- ギガースの一柱。ギガントマキアにおいてゼウスに敗れ、アテナによってエトナ山に埋められた。
エトナ火山の噴火は彼の呼吸であり、地震は彼が身をよじった動きであると言われる。
オケアノス(FF3)
- ティタンの一柱で、天界神ウラノスと地母神ガイアの長男。海の女神テテュスの夫。
外洋の神・海流の象徴で、世界の果てを司る。オーシャンの語源でもある。
彼の子はオケアニド(複数形でオケアニス)と呼ばれるニンフ(精霊)で、その数は3000にも及ぶ。
オルトロス(FF6)
- 双頭の犬。怪物王テュポーンの子供で、地獄の番犬ケルベロスの弟。
ゲリュオンのもとで彼の牛を守っていたが、牛を奪うために乗り込んできたヘラクレスに撲殺された。
犬のはずだが、FFでは何故かタコである。- もともとは天野喜孝氏が描いた「タコのようなもの」だったため、オルトロスという名前は後から付けられたようです。
カオス(FF1)
- ギリシア神話で最初にあったとされるもの。虚空の裂け目を意味する混沌の神。
「何も無いもの」つまり「無」という意味もある。
カトブレパス(FF3)
- プリニウスの博物誌に登場する、西エチオピアに住むとされた生き物。
水牛のような姿で常に頭部を垂れているのが特徴で、その目には生き物を殺す力がある。
カリュブディス(FF3)
- スキュラとともにメッシーナ海峡に住むとされる海の魔物。
海神ポセイドンと地母神ガイアの娘で、元は海のニンフだったが、大食いのあまりゲリュオンの牛を盗み食いしたためゼウスの罰を受けて怪物にされた。
以来、海の中で一日に三回海水ごとあらゆるものを飲み込んで食事しており、大渦を起こしている。
- ケルベロス、オルトロスの兄弟に当たる怪物。
- ライオンの頭、山羊の体、蛇の尾を持つ。
そこから派生して、現在では『複数の動物が合成された魔物』として様々なゲームやファンタジー物に登場している。
- ライオンの頭、山羊の体、蛇の尾を持つ。
- ギガース(複数形でギガンテス)は農耕神クロノスが切り落とした天界神ウラノスの男性器の血によって、地母神ガイアが身篭ったとされる巨人族。
人間と同じような姿とも、足が蛇もしくは竜になっているともされる。
後にガイアを支援しゼウスらと戦争を起こす(ギガントマキア)が、ヘラクレスの活躍によって敗れ去った。
クロノス(FF3)
- 天界の神ウラノスと大地の女神ガイアの末子で、農耕の神。
父ウラノスから主神の座を奪うが、やがて息子ゼウスにその座を追われた。
カオスから生まれた時の神クロノスと非常に混同されやすい(時の神の方はクロノ・トリガーの由来となっている)。
ゲリュオン(FF4DS)
- 3つの頭と6本の手足を持つ、三身一体の魔人。クリュサオルの息子。
海の彼方のとある島で紅い牛を飼っており、特に悪いことはしていないのだが、ヘラクレスに襲われて牧犬をしていたオルトロスともども殺され、牛を奪われたというちょっと可愛そうな怪物。
重装歩兵の格好をしており、軽装のヘラクレスとの対比は古代ギリシア美術で好まれる題材となった。
後にダンテの『神曲』にも登場している。
ケルベロス(FF3)
- ギリシャ神話における冥界の番犬。オルトロスの兄にあたる。
怪物王テュポーンの子で、3つ首で竜の尾と蛇のたてがみを持った姿で描かれる。主人はハデス。
甘いものが大好きで、お菓子を渡せばそれに夢中になっている間に冥界の門を通過できる。
サイクロプス、キュクロプス(FF3)、クリュプス(FFT、幻獣)
- 一つ目の巨人。
優れた鍛冶技術を持つ一族で、雷にまつわる下級神だったが、叙事詩『オデュッセイア』に登場するポリュフェモスよって凶悪な怪物としてのイメージが定着した。
シレノス(FF3)
- 上半身が人間、下半身が馬のケンタウロスやサテュロスに似た一族。水の精で予言の力を持つ。
ローマ神話ではシルヴァヌスと呼ばれ、酒の神バッカスの師であり忠実な従者でもある大酒呑み。
スキュラ(FF3)
- 上半身が女性、下半身が海蛇、腹部に6頭の犬の頭を持つ海の魔物。
元は美しい人間(もしくはニンフ)だったが海神ポセイドン(またはポセイドンに思いを寄せていた魔女キュルケ)の不興を買い怪物にされてしまう。
以来、メッシーナ海峡に住み着いてカリュブディスとともに船を襲っていたが、最後は岩になったという。- このエピソードを元にした「スキュラとカリュブディスの間(Between Scylla and Charybdis)」という慣用句がある。意味は「前門の虎、後門の狼」と同じで、進退窮まった状態。
スケルトン(FF1)
- ギリシア神話に登場するドラゴンの歯から生まれた屈強な骨戦士「スパルトイ」を起源とする説が有力。
転じて大航海時代、遭難した船(幽霊船)を操るとされる怨霊と化した白骨死体がこう呼ばれるようになった。
スフィンクス(FF1)
- 謎かけをして解けなかった人間を殺してしまう獣。
ギリシア神話のものとエジプトのものとは容姿が違う。
セイレーン(FF5)
- 歌声で船乗りを誘惑しては、難破させると言われる女性の水精。
元は完全な人型だったが、後に豊穣の女神デメテルの罰を受け有翼亜人にされる。マーメイドと混同されることも多い。
タルタロス(FF12)
- カオスから生まれた、ハデスの治める冥界よりさらに深い地下世界を治める奈落の神。
その場所そのものもタルタロスと呼ばれ、罪人が送られる地獄、監獄となっている。
テュポーン(FF6)
- あらゆる怪物の王に君臨する、ギリシャ神話最大最強クラスの魔神。
ティタノマキア、ギガントマキアで次々に我が子を失ったガイアが戒めのために生んだ最後の怪物。
凄まじい強さで神々を圧倒し、一時はゼウスも洞窟に閉じ込めるが、運命の女神モイラに「勝利の果実」と偽って「無常の果実」を食べさせられて力を失い、最後はエトナ火山の下、もしくはタルタロスに封印された。
キマイラやケルベロス、オルトロス、ラドン、ヒュドラなど様々な怪物の父でもある。- 両手で世界を掴めるほどの巨体で、下半身は巨大な毒蛇がとぐろを巻いており、上半身は人間と同じだがその目は炎を放ち、肩からは百の蛇が生えている。無尽蔵の力と体力を持つ。
- ギリシャ神話における風神でもあり、英語読みでは台風も意味する「タイフーン」。
特技「はないき」はここからきているのだろう。
ニンフ(FF9)
- ギリシア神話に登場する自然に関連づけられた精霊や下級神の総称。
女性型の神や妖精がほとんど。
- 主神ゼウスとヘラの息子で、鍛冶と芸術と金属と火山の神ヘパイストスのローマ神話での名前。
ウルカヌスとも呼ばれる。
ハルピュイア(FF3)
- クレタ島に住む半鳥半女、ハーピーと同一。三姉妹で、長女がアエロ、次女がオキュペテ、三女がケライノ。
本来は尾白鷲をモチーフとする美しい女神だったが、ゼウスに命じられたピネウス王の殺害に失敗したことをきっかけに醜く粗暴なハゲ鷹女とされるようになった。
パンドラ(FF6)
- 神々が人間を堕落させるために、自分たちが作りうる最高の美を結集させて巨人エピテメウスの妻として送り込まれた美女。
その後パンドラはエピテメウスの兄プロメテウスが残したあらゆる災厄が詰まった箱を開けてしまったため、人間界に悪徳と不正が蔓延することになる。これが俗に言うパンドラの箱。 - モンスターとは関係ないが、バナンがティナを説得する際に用いた話もパンドラの箱の話に類似しているかもしれない。
- 多数の頭を持ち、斬っても再生するという海蛇の怪物。
テュポンとエキドナの子で、英雄ヘラクレスを殺すためにヘラが育てたが、二度の戦いの末にヘラクレスに退治される。
その息と血は猛毒で、ヘラクレスは鏃を浸して毒矢を作っている。- ちなみに日本のヤマタノオロチと共通点が多く、同類の存在とみなされる場合もある。
- さすが神話クオリティというべきか、こいつの猛毒はかなり強力。
何しろ毒を受けた相手の血までもが毒になってしまうほどなのだ。
詳細は割愛するが、この特質によりヘラクレスは命を落とすことになってしまう。
ブリアレオス(FF6)
- ヘカトンケイル(下記参照)の一人。「活力」を意味し、アイガイオンとも呼ばれる。
プロメテウス(FF6)
- 「先見」を意味するティタンの一柱。
ティタノマキアではティタンの敗北を予期しゼウス側に付いたが、一族の復讐の機会を伺っていた。
後に人類に火を与えたことでゼウスの怒りを呼び、カウカソス山の山頂に縛り付けられてハゲタカに肝臓を食われ続ける(不死なので死なない)という罰を受けるが、ヘラクレスによって解放された。
ヘカトンケイル(FF3)
- 天界神ウラノスと地母神ガイアの間に産まれた、五十の頭と百の手を持つ巨人。
コットス(激烈)、ブリアレオス(活力)、ギュゲス(巨肢)の3人で、巨人族の中でも最強に近い存在。
あまりに醜かったためタルタロスに封じられていたが、ティタノマキアの際にゼウスによって解放され、ティタンを圧倒してゼウスを勝利に導いた。その後、タルタロスに幽閉されたティタンらの監視に付く。
ミノタウロス(FF1)
- ギリシャ神話に登場する人と雄牛の間に出来た怪物。
成長するにしたがい凶暴になったため、迷宮(ラビリンス)に閉じ込められる。
迷宮はギリシャのミノス島にあるクノッソス宮殿がモデルと言われている。
メデューサ(FF1)
- ギリシャ神話に登場するゴルゴン三姉妹の末女。
髪が蛇の化け物(美しい髪が自慢の美女だったが、それ故に神々の嫉妬を買い化け物にされたとされる)で、その顔を見た者は石化してしまう。
ラドン(FFL)
- ギリシア神話に登場する、100の頭を持つドラゴン。怪物王テュポーンとエキドナの息子。
林檎園の黄金の林檎を守っていたがヘラクレスによって倒され、後に天体のりゅう座となったという。
ラミア(FF2)
- 上半身が裸婦、下半身が蛇の人食い怪物。海神ポセイドンとリビュエの娘。
リビアの女王で絶世の美女だったが、ゼウスに見初められたことでその妻ヘラの強烈な嫉妬を受け、怪物の姿にされた上にゼウスとの間に生まれた子供を殺された挙句、目を閉じられなくされ眠りも奪われる。
見かねたゼウスに目を取ってもらったものの精神が崩壊し、子供を食らうようになってしまった…という超絶不幸な怪物。