トーセ

Last-modified: 2010-10-08 (金) 20:09:47

http://www.tose.co.jp/jp/ir/ir.html
単位は百万円

MSN

http://jp.moneycentral.msn.com/investor/invsub/results/statemnt.aspx?Symbol=JP:4728

20092008200720062005
決算年月日2009/8/312008/8/312007/8/312006/8/312005/8/31
決算月数12 か月12 か月12 か月12 か月12 か月
決算発表日2009/11/272008/11/282007/11/292006/11/292005/11/30
収益6,0996,0175,6234,9054,278
売上高合計6,0996,0175,6234,9054,278
売上原価合計4,7014,3773,8093,2312,797
売上総利益1,3981,6401,8131,6741,481
販売費及び一般管理費 (合計)857800805886722
研究開発費3467148280
固定資産償却費3854505546
利息純額(営業)00000
特別損失(利益)11131981183
その他営業費用合計00000
営業利益357715612587710
利息純額(営業外)00000
固定資産売却損益030491
その他収益費用(純額)1013313937
税金等調整前当期純利益340782724753804
法人税合計240475332397384
税引後利益100307393356420
少数株主利益00000
持分法による投資損益00000
アメリカ会計基準調整額00000
異常項目前の当期純利益100307393356420
異常損益項目合計00000
当期純利益100307393356420
調整額合計0000-52
配当金(優先株式)00000
無限責任社員への配分00000
基本的期中平均株式数88888
異常損益項目を除く 一株当たり当期純利益金額1340514748
異常損益項目を含む 一株当たり当期純利益金額1340514748
潜在株式調整後期中平均株式数88888
異常項目を除く潜在株式調整後1株当たり利益1340514648
異常項目を含む潜在株式調整後1株当たり利益1340514648
一株あたり配当金2525252525
配当金(普通株式)188192192191191
支払利息(補足的情報)00000
減価償却費(補足的情報)96121133123105
正規化されたEBITDA564840943828818
正規化されたEBIT468719810705713
正規化した税引前利益451783923821805
正規化した税引後利益172307500389421
普通株式に係る正規化した利益172307500389369
正規化した一株当たり当期純利益金額2340655148
正規化した潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額2340655148

四半期

2010年2010年2010年2009年2009年2009年
第3四半期第2四半期第1四半期第4四半期第3四半期第2四半期
決算年月日2010/5/312010/2/282009/11/302009/8/312009/5/312009/2/28
決算月数9 か月6 か月3 か月6 か月9 か月6 か月
決算発表日2010/7/152010/4/142010/1/142009/11/272009/7/152009/4/14
収益2,7841,6329452,8624,1793,236
売上高合計2,7841,6329452,8624,1793,236
売上原価合計2,1461,1386002,2483,1472,453
売上総利益6394953456141,032784
販売費及び一般管理費 (合計)707493237418701478
研究開発費00073127
固定資産償却費000000
利息純額(営業)000000
特別損失(利益)24213426769
その他営業費用合計000000
営業利益-92-20105147233210
利息純額(営業外)000000
固定資産売却損益000000
その他収益費用(純額)2015-4-11211
税金等調整前当期純利益-595114104220236
法人税合計4205291191149
税引後利益-62-1561132987
少数株主利益000000
持分法による投資損益000000
アメリカ会計基準調整額000000
異常項目前の当期純利益-62-1561132987
異常損益項目合計000000
当期純利益-62-1561132987

10年

売上金利税引前利益減価償却純利益1 株益税率 (%)
Aug-096,0993409610013.1970.66
Aug-086,01778212130740.0460.77
Aug-075,62372413339351.1945.8
Aug-064,90575312335646.4652.7
Aug-054,27880410542048.0747.75
Aug-044,40742512219217.7454.93
Aug-033,79774812338942.9248.07
Aug-023,38073313237448.5948.89
Aug-013,21474011739451.0546.22
Aug-003,3598559446059.8246.18

部門別

2001年2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年2010年
売上Q4Q4Q4売上Q4Q4Q4Q4Q4Q4Q4
ゲームソフト開発事業(百万円)2,4282,3452,466ゲームソフト開発事業(千円)2,663,6482,408,9022,619,0133,382,3553,524,4243,021,3602,201,560
モバイル・インターネット開発事業(百万円)7299641,193モバイル・インターネット開発事業(千円)1,376,9791,489,1951,565,7761,751,1561,779,8331,833,3071,599,264
その他事業(百万円)5669137その他事業(千円)366,545379,988720,648489,272712,5821,244,185686,341
消去又は全社(百万円)---消去又は全社(千円)-------
売上高(百万円)3,2143,3793,796売上高(千円)4,407,1734,278,0874,905,4385,622,7846,016,8406,098,8534,487,166
利益
ゲームソフト開発事業(百万円)1,106906747ゲームソフト開発事業(千円)516,201821,667818,5551,092,975903,679647,688463,677
モバイル・インターネット開発事業(百万円)251485578モバイル・インターネット開発事業(千円)500,460508,709558,045577,825514,503486,462327,954
その他事業(百万円)20550その他事業(千円)116,135106,433283,882121,511185,435138,269209,200
消去又は全社(百万円)-627-717-703消去又は全社(千円)-664,959-723,654-955,391-982,357-884,835-804,107-820,423
営業利益(百万円)751679673営業利益(千円)467,838713,156705,091809,955718,784468,313180,409
経常利益(百万円)790763747経常利益(千円)476,513805,043821,420922,740782,777452,753180,375
当期純利益(百万円)393374388当期純利益(千円)191,696420,124356,246392,619306,75799,73357,787

決算詳細

トーセ決算2000-2001
トーセ決算2002-2003
トーセ決算2004
トーセ決算2005
トーセ決算2006
トーセ決算2007
トーセ決算2008
トーセ決算2009
トーセ決算2010
トーセ決算2011

部門別

2001年2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年2010年
売上Q4Q4Q4売上Q4Q4Q4Q4Q4Q4Q4
ゲームソフト開発事業(百万円)2,4282,3452,466ゲームソフト開発事業(千円)2,663,6482,408,9022,619,0133,382,3553,524,4243,021,3602,201,560
モバイル・インターネット開発事業(百万円)7299641,193モバイル・インターネット開発事業(千円)1,376,9791,489,1951,565,7761,751,1561,779,8331,833,3071,599,264
その他事業(百万円)5669137その他事業(千円)366,545379,988720,648489,272712,5821,244,185686,341
消去又は全社(百万円)---消去又は全社(千円)-------
売上高(百万円)3,2143,3793,796売上高(千円)4,407,1734,278,0874,905,4385,622,7846,016,8406,098,8534,487,166
利益
ゲームソフト開発事業(百万円)1,106906747ゲームソフト開発事業(千円)516,201821,667818,5551,092,975903,679647,688463,677
モバイル・インターネット開発事業(百万円)251485578モバイル・インターネット開発事業(千円)500,460508,709558,045577,825514,503486,462327,954
その他事業(百万円)20550その他事業(千円)116,135106,433283,882121,511185,435138,269209,200
消去又は全社(百万円)-627-717-703消去又は全社(千円)-664,959-723,654-955,391-982,357-884,835-804,107-820,423
営業利益(百万円)751679673営業利益(千円)467,838713,156705,091809,955718,784468,313180,409
経常利益(百万円)790763747経常利益(千円)476,513805,043821,420922,740782,777452,753180,375
当期純利益(百万円)393374388当期純利益(千円)191,696420,124356,246392,619306,75799,73357,787

NEWS

2007

トーセが沖縄、名古屋、札幌に開発拠点を新たに開設

http://www.inside-games.jp/article/2007/04/05/20249.html

ゲームソフトの受託開発最大手で京都を拠点とするトーセが、新たに沖縄に子会社として株式会社トーセ沖縄、事業所として名古屋、札幌に新たに開発拠点を設けることを発表しました。ゲームメーカーによる新たな開発スタジオの設立は3月に発表されたコーエーに続く事例です。

事業内容としては沖縄と名古屋が、ゲームソフトの開発・コンピュータグラフィックスの制作、札幌が携帯電話向けコンテンツの開発・コンピュータグラフィックスの制作となっています。

トーセでは設立の理由として「ゲームソフトメーカーを始めとする顧客からのゲームソフトの開発依頼および携帯電話向けコンテンツの開発依頼が増加してきており、こうした開発需要に応えるため」としています。今後も地域の特性を生かした事業展開を行っていくということです。

トーセ、開発案件名などが漏洩したと公表

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/18/25877.html

様々なゲームタイトルの開発を請け負うトーセは、業務情報の一部がインターネットの掲示板などに漏洩していることを外部からの通報で確認したと公表しました。

漏洩した内容は、顧客名、開発案件名、開発内容、開発費及び納期に関する情報などの業務情報10件で、12月17日の午前9時頃に会社への匿名の通報で発覚したものです。現在、社内に情報管理を徹底するよう通知すると共に、ネットワークセキュリティ専門業者に依頼し、流出経路の特定等に当たっているということです。

今後は情報管理に関する諸規定を見直すと共に、業務情報へのアクセス権の制限、アクセスログの監視体制の強化などを実施し、再発防止に努めていくとしています。

2009

【DEVELOPER'S TALK】ムービーの総尺は120分!Xbox360からリメイクで蘇ったWii『デッドライジング ゾンビのいけにえ』開発秘話

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/25/34381.html
カプコンより2009年2月19日に発売されたWii『デッドライジング ゾンビのいけにえ』は、Xbox360 で発売された『デッドライジング』をWii 向けにアレンジしてリメイクした作品です。Wii で発売するにあたって、どのようなコンセプトを持って、いかにして技術的な課題を乗り越えてゲームが完成したのか、カプコンと開発を担当したトーセの開発陣にお話を伺いました。

■参加者

カプコン
・中井実 本作のプロデューサーとディレクターを兼任する。過去作には『バイオハザード Deadly Silence』『バイオハザード4 Wii edition』『鬼武者3』など

トーセ
・三宅 孝佳 メインプランナー。現場を仕切りながら、キャラクター周りも担当
・谷口 岳史 現場のマネジメントを担当。カプコンとの橋渡しをしながら、さまざまな調
整を行う。
・野北 祥生 シナリオやミッションを中心に現場のディレクションを担当
・後藤 崇史 プログラムや作業のスケジュール管理をはじめ、ムービーのエンコード作業
なども行う。
・西倉 智紀 メインプログラマとして主にシステム周りを担当
・坂井 原太郎 デザイン面のディレクションを担当

インサイド
・土本

CRI・ミドルウェア
・幅、櫻井、小柳

■いかにして『デッドライジング』はWii に最適化されたか

―――最初にお聞きしたいのは、『デッドライジング』をWii でリメイクするというアイデアはどこから来たのかということです。発表を聞いて驚いた記憶があります

中井: 実は『デッドライジング ゾンビのいけにえ』の前に『バイオハザード4 Wii edition』を担当していました。ゲームキューブとPS2 からの移植+αだったのですが、Wiiリモコンとヌンチャクを使った操作がユーザーさんからとても好評で、このシステムを使ってもう一本作りたいと思ったんです。その題材として『デッドライジング』を使おうというのが出発点です。

Xbox360 からWii にプラットフォームを移すということで、多分それを聞いたトーセの皆さんも驚愕したと思いますが、社内で企画を通すのも一苦労でした(笑)。まさかそんな事は無理だろうと全員が考えたのではないかと思いますが、そのままの移植ではなくてリメイクで、これをこうすればちゃんと作れるというのはアイデアとして最初から自分の頭の中にありました。

2008年の1月か2月頃だったと思いますが、トーセさんに試作をしてもらって一応は動くものが出来たので、これを高めていけばゲームとしてきちんと成立すると確信しました。私は良い意味で楽観的なんです(笑)。

―――これならいけるというアイデアはどういう部分だったのですか?

中井: まずはガンシューティングをメインに置くということでした。Xbox360 版(以下: 前作)でもガンは使えますが、メインではありませんでした。それを『バイオハザード4 Wii edition』のシステムを使って、Wii の快適な操作スタイルで楽しめるようにする。落ちているさまざまなアイテムでゾンビを攻撃できるのは変わりませんが、Wiiリモコンの楽しい操作で遊べるようにアイデアを入れていきました。

―――アクション性が強くなったイメージですね

中井: よりアクションゲームの要素が高まったと思います。前作のゾンビの定義は害虫のような存在でした。沢山いるけど、気にしなければしなくてもいいし、気持ち悪いなら片づけて下さいという存在です。本気でやられるようなことはないけど、油断したら噛みつかれるかも、というくらいです。今回のゾンビはまさにゾンビで、楽しくショッピングモールをうろついていたら本気で襲い掛かってくる存在です。いつものカプコンらしいアクションゲームを念頭に組み立てました。『バイオハザード』もそうですが、私が以前担当した『鬼武者』のエッセンスも入っていると思います。

―――ゲームの進め方も前作とは大きく変わりましたね

中井: 前作は自由度が非常に高くて、その中で次々に指令を与えられるという形でした。もちろんそれが面白いのですが、結構難しいという印象があって、ライトなユーザーにも受け入れられるようにシステムを組み直したいという思いがありました。それでミッションを順に追うような形に変えました。展開も前作とは変えていて、序盤はステージがパラダイスプラザのみに限定されていたり、より遊びやすいゲームになったと思います。

―――Xbox360 からWii に移ることでターゲット層は意識されましたか?

中井: 本来『デッドライジング』が目指した層とWii のユーザー層はかぶらないと思いますが、一方でWii でも『バイオハザード4』や『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』は売れていて、Wii でちゃんとゲームをしたいという人も少なからずいると考えています。

もちろんライト層にも遊んでいただきたいという意識もありました。Z 指定(18 歳以上のみ対象)で血みどろの表現をバンバンやりたいわけではなくて、何とか表現を抑えながら…。とは言えそれでもCERO D(17 歳以上対象)がC(15 歳以上対象)になるわけもなくて(苦笑)。

カップルでホラー映画を観るような感覚でポップコーンでも食べながら楽しんで欲しいなあと思って作りました。

―――サブタイトルも「ゾンビのいけにえ」と、非常にキャッチーなものになりましたね

中井: リメイクということを示すためにサブタイトルを付けたいというのがあって、「ゾンビのホラーゲーム」と分かる典型的なものを考えました。少し昔のゾンビ映画のテイストで「〜のいけにえ」や「〜のしたたり」というようなものにすれば一目瞭然で伝わるんじゃないかということで「ゾンビのいけにえ」というストレートなサブタイトルになりました。

中井: 海外版は「Chop Till You Drop」というサブタイトルで、これは前作の海外でのキャッチコピーでもありました。「切って切って切りまくれ」というようなノリの言葉で、海外の人が聞くと笑ってしまうみたいです(笑)。

―――2008年1月、2月頃にはそれなりのものが見えていたということでしたが、開発で大変だったのはどういった部分ですか?

中井: 広いマップを実現することや、ゾンビの数をいかに出すかというメモリとの戦いが一番でしょうか。

坂井: 当時、デザイナーはどん底にいまして(笑)。モールは広いけれど、ゲーム性を考えるとモール内でローディングは入れたくないというのがありました。モールは見渡しが良く削て向こうまで見えるので誤魔化しが効かないので大変でした。最初からそれは想定してメモリは多めに割り当ててもらっていたのですが、それでも足りずに増やして増やして対応していると、逆にその他の部分が厳しくなってきて、最後は全体から不要なものを削っていく作業をして、それで何とか収めることができました。

―――ゾンビを沢山出すという点も苦労が多そうですね

三宅: ローディングをしないとすると一つのエリアで出すゾンビはどんなに工夫しても30体が限度だったんです。あの広いモールの中にゾンビが30 体しかいないと、本当にスカスカになります(笑)。それで色々な試行錯誤がありました。

坂井: ホールに霧を入れるという案もありましたね(笑)

後藤: 地面から生えてくるというアイデアもありました(笑)

中井: プレイヤーの周りだけ明るくて、向こうは暗くするというのもありましたが、プレイヤーが移動するにつれてゾンビが出てくる、という仕様に最後は落ち着きました。2008年の10月頃、東京ゲームショウを終えて、トーセさんに缶詰めになるくらいの段階で、考えられる方法を全部議論して、全部試して、「この方法以外にない」となんとかこの仕様に落ち着きました。

三宅: ゾンビ自体も、モデリングデータは同じでも、異なるテクスチャを張り付けてバリエーションを出したり、少ないメモリで沢山のゾンビを出す工夫がされています。

坂井: 例えば地下駐車場のゾンビは車で轢くだけなので、ボーンが少なかったり、腕の方はかなり簡略化されていたりして、その分、数は沢山出ています。技術的な努力だけではなくて、仕様面の工夫も重ねて作りました。

中井: モールのスケールを小さくしようという案もありました。事実、中庭は少し小さくなっています。でも、アメリカのショッピングモールの広大さは表現したい部分でしたので、そこは変えずにそのまま入れています。

―――前作から素材を流用している部分もあるのですか?

三宅: 素材は可能なものは流用しています。

坂井: ただ、もちろん作りかえはかなりしています。使える部分は使いながら、Wii 用にどう削っていくか、機械任せではなくてデザイナーの手で作業していきましたね。

―――ムービー部分もかなり苦労があったと聞いています

後藤: 前作のムービーは全てリアルタイムだったのですが、それをWii にするにあたって、ムービーにしようということになったんです。でも、物凄い数のムービーが必要で・・・。最初はXbox360 版をデバックモードで動かしながらキャプチャしていたのですが、実はデバックモードだと時計の針がないとか、なぜかロッカーの扉が表示されないなどの制限があって、普通にゲームをプレイしながらキャプチャしたので非常に時間がかかりました。前作には時間の概念があるので、必要な場面の時間にきっちり合わせる必要があって大変で、しかも完璧だと思ったら時計が10 分違うと怒られたりして・・・(笑)。

―――なるほど。ムービーの総量としてはどのくらいになったのでしょうか?

後藤: 撮ったムービーの総数は100 以上で、総尺はなんと120 分以上ありました。撮ったは良いものの、今度は容量の問題がでてきます。最初は任天堂標準のプログラムで圧縮していたのですが、ムービーだけで4GB 以上を使ってしまって(笑)。それで中井さんに色々と相談しました。二層ディスクにするか、二枚組にするか、あるいは上下の黒帯を大きくしていって、ムービーは画面の1/4 くらいの表示にすれば収まりますと(笑)。

中井: カプコンのプログラマにも相談をしてみると、Sofdec(※)が良いと聞きました。そのプログラマが言うには、Sofdec は絵の前と後の差分を取って圧縮するから良い具合にサイズが小さくなって画質も保てるんだよ、と。そして実際に圧縮前と圧縮後のムービーを見比べてみると、ほとんど違いが分からなかったんです。それでトーセさんにも試してもらうことにしました。

※CRI Sofdec・・・Wii、PLAYSTATION3、Xbox360 をはじめ、PSP やニンテンドーDS などさまざまなプラットフォームに展開するCRI の高画質動画再生システム。独自コーデックを採用しており、画質を損なわずに高度に圧縮するのが特長。また、ムービーに透過値を持たせるαムービーやエフェクトムービーなど、ゲームに最適化されたさまざまな機能を搭載している。

―――どのくらいの効果がありましたか?

後藤: 軽く4GB を超えていたものが、2GB くらいになりました。約半分に圧縮できましたので非常に助かりました。

西倉: : 導入するのもほとんど支障なく出来ましたね。

―――ムービーのビットレートはどのくらいで作りましたか?

後藤: 2Mbps で作っています。とにかくディスクの中に収めようという方向で選びました。

―――CRI では決められたデータサイズの中でできるだけ画質を良くエンコードするご相談も承っていますので、ぜひご相談いただければと思います。当社でエンコード作業を引き受けるサービスもあります。

後藤: 確かにいくつかのムービーで思うように画質が出なかった箇所がありましたね。今思えばもっと早くに相談していればよかったですね。

中井: 次回からはぜひ相談させていただきます。

―――ディスク全体のデータの割合というのはどのくらいなのでしょうか?

西倉: : 音声が200MB、ムービーが2GB、ゲームデータが800MB くらいです。いかにムービーが多いかということですね(笑)

―――ムービーを単純再生以外に変わった使い方をされたりしていますか?

坂井: タイトル画面をリッチに見せるために、背景にムービーを流していますが、それもSofdec で動かしています。

後藤: はじめは背景は真っ黒でも良いのではないか、とも考えていたのですが、やはりXbox360 版と同じようにしたい、という要望があり実現しました。

■昨今のゲーム開発事情から

―――世界でほぼ同時発売という面での苦労はありましたか?

中井: 一番大変だったのは期間がタイトだったことです。日本語版を作って、その後に海外版を作るのであれば、それぞれに専念できるのですが、今回は並行に開発したので、いわば3 本のラインが動いているようなもので、この素材は北米版で、こっちは欧州版で、という風にやりとりは大変になりますし、バグはそれぞれに発生します。一応マスターアップはずらしたのですが、ほぼ同時で、現場は大変だったと思います。

谷口: ただ、開発のスタート時にそういう方針は決まっていましたので、心づもりが出来ていた点では楽でした。

坂井: デザイナー側としても、今回は複数言語を同時に開発するということで、メッセージ部分でも何文字になっても対応できるように、メッセージがスクロールするようにしたりしていたので、比較的楽でしたね。

―――それぞれのバージョンで言語以外に異なる点はあるのですか?

中井: 残虐表現の点が一部異なったりですとか、日本版には「ガガガSP のPV」が入っていたりするところですね。

西倉: : プログラム側で一番大変だったのは欧州のPAL(50Hz)対応でした。日本や北米のNTSC のコードのままで動かすとゾンビや主人公の動きが全く違って、飛び越えられていた柵が越えられなくなったり、飛びすぎて着地ができなかったり・・・。1 秒間に60フレームだったのが、1 秒間に50フレームになるので、速度に影響してくるんです。

―――それはどのように対処したのですか?

西倉: : 基本的には1.2倍で動かせばつじつまは合うので、全ての速度を1.2倍にしました。あとは、1.2倍速が二重でかかってないか、抜けが無いかというチェックは入念にしました。ムービー部分の対応は、Sofdec の初期化のオプションで設定できたので楽でした。

―――世界同時発売は増えてきていますがそのあたりはいかがでしょうか?

中井: そうですね。対戦があるゲームだとネットを通じて世界中で対戦が行われるので、世界同時に出す意義が大きいです。また、今は動画を簡単にアップロードできる時代なので、少しでも発売時期がずれるとゲームの醍醐味や楽しんでもらいたい部分がすぐに全世界に伝わってしまいます。もちろん売れ行きにも関わってくると思います。開発は大変になりますが、やらなければ自分達の首を絞めることにもなるので、やらなければどうしようもないといったところでしょうか。

―――では最後に、あのゾンビプードルを倒すコツを教えてください!

谷口: 火炎瓶が有効らしいです。投げたらそっちに行って・・・(笑)

野北: サッカーボールなんかを使うと、そっちに目がいくのでやりすごせます(笑)

―――なるほどありがとうございました(笑)

■最後に

―――最後に恒例の質問ですが、読者の方と開発者の方に一言ずつ下さい。まずはゲームユーザーの方に

坂井: 難易度が高すぎるのでは?という心配をされる方がいたらそれは心配無用です。実はゲームが下手で前作はクリアできなかった自分も、今回遊んですっきりしました。かといって手ごたえがないゲームではなくて、間口が広いゲームになっていますのでぜひプレイしてみてください。

西倉: : 『デッドライジング ゾンビのいけにえ』は生まれ変わったリメイクです。前作はあまり気にせずに、新しいゲームとしてプレイしてもらえると嬉しいです。

後藤: デッドライジングを買ってくれたみなさん!!ありがとうございます!!少々お値段は高めですが色々とやり込み要素を盛り込んでみました!!普通にクリアした後は、銃未使用クリアとか、打撃武器未使用クリアとか、低レベルクリア等の縛りやり込みとかで楽しんでいただければ幸いなのです。

野北: 前作をプレイしたことのある方も、そうでない方もWii 版での遊びは一新されているので、その一新された遊びをWii リモコンで体感してもらえればと思いますね。色々な場所でツッコみどころ満載で、面白い作品になっていますので、色々な寄り道をして、色々な発見をして、ゲームにツッコんでもらえればと思います。

谷口: ゾンビのゲームということで一応スタッフ全員でお祓いに行ったので、遊んでも呪われることはないと思います。安心して遊んでください(笑)。

三宅: 最初は難しいと思うんですが、2 周目、3 周目になってくるとより楽しめるようになってくると思います。今回はバットで、今回はナイフでという風に色んな遊びを試して欲しいと思いますね。

中井: ちょっと怖いゲームのように思われるかもしれませんが、ホラー映画やお化け屋敷を楽しむように手に取ってみてもらえればと思います。すごいバカゲーで、かなり良く出来たゲームですので、満足してもらえる内容になっていると思います。

―――ゲーム開発者の方にも一言ずつお願いします

坂井: 難しいですね、、、とりあえず体を壊さないようにお互い頑張っていきましょう(笑)。

西倉: Xbox360 のゲームも頑張ったらWii でリメイクできるよ。というのは見せられたかなと思います。

後藤: いま割に合わないような気がしている人も、いつか何とかなると思って頑張っていけば良いことがあるんじゃないでしょうか。多少の無茶ならなんとかなると今回学びました、ムービー100 本とか(笑)。

野北: 企画としてゲームを作っている立場から言うと、ゲーム作りは苦しい時期はありますが、作り上げた時の快感というか達成感は凄く大きなものだと思うので、そこを目指して頑張っていって欲しいですね。

谷口: 私は作る方ですが、ゲームを遊ぶのもの好きなので、お互いに良い物を作って楽しみましょう。

三宅: ゲームを作る毎に、年々ハードスペックも上がって、ゲームを作るのってこんなに苦しいものかなあと思うのは私も同じですが、頑張っていきましょう!

中井: 今回、『デッドライジング ゾンビのいけにえ』を開発するにあたって、トーセさんと組ませてもらって幸せでした。80 名という大所帯の開発になりましたが、血の通った一枚岩のチームというイメージでとてもやりやすかったです。なんというか暖かい雰囲気で、トーセさんに行くたびに癒されている感じでしたね。どんな無理な要望でも、最初から無理といわずに「検討してみます」から入ってくれたのがとても嬉しかったです。今回のチームを奪われてしまうのは私としては悔しい気もしますが・・・、他の会社さんもどんどんトーセさんに仕事を振っていただければと思います(笑)

中井: また昨今、良いゲームが売れないという状況になっていると思います。ゲームの中でも勝ち組とか負け組とかあったりして。かといって手を抜いて作るとゲーム業界自体の品質やブランドが下がって、お客さんも遊ばなくなってしまいます。携帯電話やPC などでは無料のゲームもたくさんある中で、我々は手を抜かずにゲームを作っていかないと業界自体が衰退していってしまいます。どんなゲームでも一生懸命作りましょう。また面白いゲームを作りたくても、なかなか作れないということもあると思いますが、その場合は良かったらカプコンに来てください、面白いゲームを作れる環境はあります(笑)。

―――どうもありがとうございました!

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●「CRIWARE」の採用タイトル一覧
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トーセ、ニンテンドーゾーン参入希望企業へのコンサルティング・開発をスタート

http://www.inside-games.jp/article/2009/10/30/38510.html
トーセは子会社のフォネックス・コミュニケーションズにて、任天堂の展開するニンテンドーDSを利用した「ニンテンドーゾーン」に参入を希望する企業への企画提案やコンテンツの開発等のサービス支援事業を10月より開始したと発表しました。

「ニンテンドーゾーン」は、導入されている施設にDSを持参すると、その施設独自のコンテンツ配信を受けることができるというもの。既にマクドナルドの店舗と、つくばエクスプレスの電車内で展開されています。マクドナルドでは季節のメニューの紹介やマクドナルドの取り組み、ゲームの追加コンテンツや体験版の配布が行われています。つくばエクスプレスでは、乗車中にチェックすると便利なニュースや天気など様々なコンテンツを利用できます。

フォネックスでは、ショッピングセンターや商店街などの複合商業施設、テーマパーク等の遊戯施設、水族館や博物館などの公共施設などに向けた提案、受注活動を開始しているということです。

11月21日に発売されるニンテンドーDSi LLでは画面が大型化され、こうした地域や場所に根ざしたコンテンツをDSでより利用し易くなります。上記に挙げたマクドナルドやつくばエクスプレス以外にも、イクスピアリ内のガイドや展示会のガイドなどDSを活用した実例がありますが、今後はより利用が広がっていくことになりそうです。

2010

トーセ、業績予想を下方修正・・・携帯電話向けゲームも収益性が悪化2010年4月5日(月)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1423
大手ゲームデベロッパーのトーセは平成22年8月期業績予想を大幅に下方修正すると発表しました。

それによれば、第2四半期の修正後の業績予想は売上高が16億3200万円(修正前との増減率△30.1%)、営業利益が100万円(△99.1%)、経常利益が200万円(△98.5%)、純損失が1500万円(-)となります。

また、通期の業績予想は売上高が49億4500万円(修正前との増減率△8.2%)、営業利益が1億4600万円(△64.9%)、経常利益が1億5200万円(△64.3%)、純利益が3400万円(△85.7%)となります。

同社によればゲーム開発事業で、ゲーム市場が低迷していることから、企画内容の大幅な変更に伴う発売スケジュールの変更や、中止案件があり収益を圧迫したということです。また、モバイル・インターネット開発事業においてもソーシャルゲームやスマートフォン市場などにユーザーが流出していることから、運営サイトの見直しがあり、当初の予想を下回る見込みになったとのこと。

これまで各ゲームメーカーの収益を下支えしてきたドコモやau、SOFTBANKなどの従来までの公式サイトでのゲームビジネスも、ソーシャルゲームなど無料ゲームの攻勢で収益性が悪化しているようです。

トーセでは今後、次世代ゲーム機への取組みを積極的に行うことで、顧客との信頼をより一層強固にしていきたいとしています。また、モバイル・インターネット開発事業でも、ユーザー分布の変化を的確に捉えてビジネスチャンスに取り組んでいきたいとしています。

トーセ、第2四半期業績を公表・・・スケジュール変更や中止タイトルが多数

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1436

トーセは平成22年8月期第2四半期業績を公表しました。既に先日予測を修正していますが、売上高16億3200万円(△49.6%)、営業利益100万円(△99.5%)、経常利益200万円(△99.2%)、純損失1500万円(-)と大変厳しい数字となっています。前年同期の売上高は32億円で、いかに受託開発が厳しい状況にあるかを印象付けるものです。

ゲーム販売は世界的に不振が続いていて、主要パブリッシャーは発売タイトル数を絞り込んでいます。トーセのような受託開発をメインで行う業態にとっては影響が甚大で、企画内容の大幅な変更によるスケジュールの変更やタイトル自体の中止などが複数あったということです。

具体的にはDS向け1タイトル、DSiウェア向け3タイトル、Wiiウェア向け1タイトルで開発が中止になったほか、Wii、PS3、Xbox 360、DS、DSiウェア、PCなどのタイトルでスケジュールの変更があったということです。開発が完了したタイトルは、DS向け2タイトル、DSiウェア向け3タイトル、PSP向け2タイトル、PSP配信向け1タイトル、Wii向け1タイトル、Wiiウェア向け4タイトル、PC向け1タイトルの計14タイトルだったとのこと。

モバイル・インターネット事業でも、大型の6タイトルや小型の複数タイトルでスケジュールの遅れやハードの変更などがあったそうです。特にiPhone向けの大型タイトルは見直しが多数あったそうです。

ゲーム以外のゲーム機向けコンテンツやパチンコ・パチスロ関連の開発を行うその他事業では、PSP向け配信専用コンテンツ2タイトル、Wii向け1タイトルと、モバイルコンテンツからハードが変更された1タイトルを開発完了したとのことです。