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ベン・モンダー / Ben Monder

Last-modified: 2017-08-08 (火) 21:39:02

まず自分の才能を信じること。そして、自分のやっていることが正しいのか、間違っているのかの判断を他人に委ねない。

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ベン・モンダーは1962年生まれのアメリカのギタリスト、作曲家。1997年発表の『Flux』以降6作品をリリース。ジャズ声楽家セオ・ブレックマンを迎えた『Excavation』(1999年収録)、『Oceana』(2004年)、『Hydra』(201?年)は、ジャズやロックに加えて近現代クラシック音楽のアイディアをふんだんに取り入れ、非常に作曲性の高い音楽を展開している。またマリア・シュナイダー、ポール・モチアン、ギジェルモ・クレイン、ビル・マクヘンリー、ダニー・マッキャスリンなど数々の作品に参加しており、ファーストコールミュージシャンとしても名高い。リーダーアルバムだけでなく共作も数多く存在する。

 
 
編集履歴
 

バイオグラフィー

デビューまで

1962年5月24日ニューヨーク、ウェストチェスター生まれ。父親はヴァイオリン奏者で熱心なクラシックファン、職業は科学者だった。モンダーも9歳からヴァイオリンを始め、12歳の時にギターに切り替えている。14歳から高校時代までジャズギタリストに師事しギターを学ぶ。高校卒業後、師事していたギタリストが教鞭をとるウェストチェスター音楽学校に2年間通う。マイアミ大学で1年間ギターを専攻し、リハーモナイゼーション、ソロ・ギター・アレンジメントを学ぶ。またクイーンズ大学でもクラシックの作曲、理論を学んでいる。

 
師事歴
時期学校・機関教育家主な内容
14歳個人レッスンジョン・ストーウェルジャズギター
16-17歳個人レッスンチャック・ウェインジャズギター
10代後半?ウェストチェスター音楽学校チャックウェイン他不明
20代前半?マイアミ大学Landallo Dollahonリハーモナイゼーション、ソロ・ギター・アレンジメント
20代前半?クイーンズ大学不明クラシックの作曲、理論
 

1984年頃からNYでプロ活動を開始する。キーボードのボブ・ボールドウィンらとR&Bバンドを組んで、NYで活動。その後ジャック・マクダフのバンドに半年間在籍。「その頃は自分のギタースタイルを模索している時期だった。そして1つだけ言えることは、私はジャックのバンドのギタリストとしては相応しくなかったということだね(笑)。ジャックも私のことをあまり気に入ってなかったようだった」[2]と回想している。

 

1987年にアップタウンのオーギーズにレギュラー・トリオで演奏。週に2日、スタンダードを演奏するギグでジャズギタリストとしての腕を磨く(Jazz Guitar Book 29)。

1990年代

1991年にマーク・ジョンソンのベース・デザイアーズに参加し、9月に彼のバンドで『Right Brain Patrol』を録音。これがモンダーにとっての初レコーディングになる。

 

1992年、マリア・シュナイダー・オーケストラに参加。彼女のオーケストラには00年代後半までレギュラー・ギタリストとして在籍し彼女のオーケストラの顔的存在の一人になった。
また、同年にポール・モチアンに誘われエレクトリク・ビバップバンドのライブに参加する。その時のライブはカート・ローゼンウィンケル、ブラッド・シェピックとの3ギターだった。(Jazz Guitar Book 29)90年代はビバップバンドでのレコーディングはしなかったものの、2000年頃からレギュラーメンバーとして参加。ビバップバンド解散後もモチアンとは2010年まで活動を共にする。モンダーがECMレーベルからリリースした『Amorphae』(2010/2013)には、晩年の彼とのデュオが収録されている。

 

1995年頃、ヴォーカリストのセオ・ブレックマンに誘われデュオでギグを始める。2人の共演は10年代まで続き、ブレックマンはモンダーの作品3作に、逆にモンダーはブレックマンの作品2作に参加することになる。2人の共作は『No Boat』(1997)、『At Night』(2007)がある。

 

また90年代のその他の特筆すべきグループの活動としてはギジェルモ・クレイン・ロスガチョス(1994年〜)、ビル・マクヘンリー・カルテット(1997年〜2006年頃)への参加があげられる。

 

1995年には初リーダー作『Flux』をレコーディング。この作品は亡き父に捧げられた。

2000年代以降

00年代は90年代後半から引き続き膨大な数のバンド、レコーディングに参加する。彼を起用したミュージシャンはダニー・マッキャスリン、ジェローム・サバグ、トニー・マラビーなどが挙げられる。また、2002年から2005年の3年間、ニューイングランド音楽院で教鞭をとっている。

 

自己の活動ではサイドマンや自らのバンドの活動のかたわら、ジャズにクラシック、現代音楽、ロックの要素を交えたアンサンブル作品『Excavation』(1999年収録)、『Oceana』(2004年)、『Hydra』(201?年)を制作する。

 

2010年代はこれまでの作曲活動に区切りをつけ、ECMからインプロヴィゼーション系の作品『Amorphae』リリース。デヴィッド・ボウイの遺作『★』でも録音を行う。

作品

1997 - Flux
1997 - Dust
2000 - Excavation
2005 - Oceana
2013 - Hydra
2015 - Amorphae

発言

音楽観

まず自分の才能を信じること。そして、自分のやっていることが正しいのか、間違っているのかの判断を他人に委ねない。それに、アーティストとして自分が共感したものに対しては、自立した意見なり評価を持つべきだね。あとは一生懸命音楽をプレイするだけだよ。
(Jazz Guitar Book)

 
  • もっとも記憶に残っている音楽的なターニングポイント(musical moments)やコラボレーションはシンガー、セオ・ブレックマンと20年間続けてきたデュオ。「彼のヴォイスと音楽に対するアプローチは私の作曲と演奏に多大な影響を与えてきました」他には90年代前半に活動したマーク・ジョンソンとのトリオ"ライト・ブレイン・パトロール"をあげている。「マークとパーカッショニスト、アート・トゥンクボヤシアン(Arto Tuncboyacian)のタイムに対する感覚とサウンドへの気配りは、私よりも成熟し高いレベルでした。そしてそれは重要な学習体験だったのです」それ以外では、ポール・モチアン・グループ、ビル・マクヘンリー・カルテット。(2016, All About Jazz)
     
  • 作曲時、あらかじめ「作品の90%を記譜された音楽でやろう」という意図があるわけではない。結果的にそうなってしまい、必然的にジャズギタリストであるにも関わらずギターソロがほぼ無い作品ができあがる。(2006, All About Jazz: When I started thinking...kind of what happened.)
 
  • ECMは高校時代から聴いており、キース・ジャレット、ポール・モチアン、テリエ・リピダル、エグベルト・ジスモンチを高く評価している。「彼らの美学は僕に大きな影響を与えてきた。だからこのレーベルでリリースしたということは、とても意義深いことなんだ」(2016, All About Jazz)
     

Q: あなたは130以上のアルバムで演奏し、評価の高い数々のリーダー作品をリリースしています。成功の秘密は何でしょうか?
BM: コーヒー。
(2016, Dawsons Music)

好きな音楽

お気に入りの参加作品(2002, All About Jazz)


クリス・チーク『A Girl Named Joe』
リード・アンダーソン『The Vastness of Space』
ロック・ミュージシャン、ルペル・オルドリカの作品。『Dabilen Harria』『Hurrengo Goizean』などに参加

 

お気に入りの参加作品(2016, Dawsons Music)


ベン・モンダー『Hydra』
デヴィッド・ボウイ『★』
リード・アンダーソン『The Vastness of Space』
トニー・マラビー『Paloma Recio』

 
好きな音楽家・作品
時期音楽家・作品ジャンル
10代ビートルズロック
『ジェームズ・ボンド』や『2001年宇宙の旅』のサウンドトラック映画音楽
10代ジミ・ヘンドリックス、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、70年代ラジオが放送していたロックロック
ジョー・パス『Virtuoso』、ウェス・モンゴメリー、バーニー・ケッセル、パット・マルティーノ、ジョン・コルトレーン『Love Supreme』(以上2016, Dawsons Music)、ジム・ホール、ジョン・ストーウェル、ローン・レーバージャズギター
80年代エグベルト・ジスモンチブラジル音楽(2006, All About Jazz)
2002年アルフレート・シュニトケ『Psalms of Repentance (1988)』モートン・フェルドマン『For Bunita Marcus』現代音楽(2002,All About Jazz)
2005年メシュガー『Catch Thirty-Three』メタル(2005,JazzTimes)
コンロン・ナンカロウ『Studies for Player Piano』チャールズ・ウォリネン『Lepton』の"Time’s Encomium"現代音楽(2005,JazzTimes)
ジーン・バートンシーニ『Quiet Now』ジャズギター(2005,JazzTimes)
ニキル・バネルジー『Sitar: Live Concert Volume 7』インド音楽(2005,JazzTimes)
2012年パット・マルティーノ、ティム・ミラー、ネルソン・ヴェラス『Solo Session』、クラシック、昔のジャズレコード(特にソニー・スティット)PlayJazzGuitar(2012)
00年代後半以降?シェーンベルク"弦楽四重奏曲第4番"、ウェーベルン"交響曲"クラシック(macao 200?)

影響源

Jazz Guitar Book 9


影響を受けたギタリスト
ジム・ホール(Id have to count him as my main influence(2002, All About Jazz))
ジョン・スコフィールド
ビル・フリゼール
ラルフ・タウナー
エグベルト・ジスモンチ

 

トランスクライブしたミュージシャン
ジョン・スコフィールド、ウェス・モンゴメリー、パット・マルティーノはコピーしたが数曲程度。
サックス奏者が中心でジョン・コルトレーンが多かった。

 

ハーモニーで影響を受けたミュージシャン
ピアニストが中心。ハービー・ハンコック、ビル・エヴァンス、マーク・コープランド
「20年前当時から、マークはとても魅力的なハーモニー・センスを持っていたんだ。それから20世紀の現代クラシック音楽も、ハーモニー感覚を養う上では随分役に立ったね」

 

All About Jazz (2002)


子供時代はビートルズ、『ジェームズ・ボンド』や『2001年宇宙の旅』のサウンドトラック
次にジミ・ヘンドリックス、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、70年代ラジオが放送していたロック。
ジャズ・ギタリストとしてはジム・ホール、ジョン・ストーウェル、ローン・レーバー(16歳の頃会った、3歳年上のギタリスト。現在はギター講師として活動。He had a linear concept that was unlike anything I had ever heard.)

 

Abstractlogix(2006)


現代音楽、バッハ、ジョン・コルトレーン、有名なギタープレイヤー全て、ラルフ・タウナー(特にオレゴン作品、『Solstice』、『Batik』、 ヤン・ガルバレク 『Dis』)、エグベルト・ジスモンチ

 

All About Jazz(2006)


ビートルズ、 70年代にラジオでかかっていた曲全て、ジョン・コルトレーン、バルトーク、エリオット・カーター、リゲティ・ジェルジュ、ミルトン・バビット、モートン・フェルドマン
エグベルト・ジスモンチ(特にギターソロの楽曲: Oh, yeah. I went...He's a pretty astounding musician.)

 

PlayJazzGuitar(2012)


ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリクス、リッチー・ブラックモア、トム・ショルツ、スティーヴ・モーズ
アル・ディ・メオラ、ラリー・コリエル、ジョン・マクラフリン、ヤン・アッカーマン、リック・デリンジャー、アラン・ホールズワース、スコット・ヘンダーソン
ラルフ・タウナー、エグベルト・ジスモンチ、ヘラルド・ヌニェス、ショーン・レイン
ウェズ・モンゴメリー、パット・マルティーノ、ジョー・パス、ジョージ・ベンソン、チャック・ウェイン、バーニー・ケッセル、ジミー・レイニー、ジョニー・スミス、タル・ファーロウ、ジム・ホール、エド・ビッカート、ローン・レーバー(Lorn Leber)、マーク・シュルマン(Marc Shulman)ジョン・スコフィールド、パット・メセニー、ビル・フリゼール、テッド・グリーン、ジョン・ストーウェル、ゴードン・ゲインズ(Gordon Gaines)、カート・ローゼンウィンケル

 

Dawsons(2016)


ジミ・ヘンドリクス、ジェフ・ベック、ジム・ホール、ビル・フリゼール、ジョン・スコフィールド、ラルフ・タウナー、エグベルト・ジスモンチ、アラン・ホールズワース、テッド・グリーン
カート・ローゼンウィンケル、ジュリアン・ラージ、ティム・ミラー、ジェフ・マイルズ(Jeff Miles)

他のミュージシャンについて

チャック・ウェイン


「僕にとって一番身になったレッスンだったね」(Jazz Guitar Book 29)「彼はとてもトラディショナルなギタリストだから、私が今やっているようなスタイルは好きじゃないみたいでね(笑)。但し、その一方で彼は教師としてはパーフェクトだったよ」(Jazz Guitar Book 9)

 

ポール・モチアン(Jazz Guitar Book 29)


Q ポールはなぜ多くのギタリストを一緒に起用したとおもいますか?
うーん、皆目見当がつかない(笑)。80年代のクインテット・アルバム等から感じるのは、多くのサウンドを混在させることによってソニック・ウォール(音の壁)を作り出し、そのテクスチャー(音の構造)から幾つもの選択肢を見出そうという試みだったのではないかと思うけど。

 

マリア・シュナイダー(2002, All About Jazz)


マリアは本当に面白いギター・パートを書く。彼女のギターの使い方のセンスは素晴らしい。独自の書き方であって、ただギターでホーンセクションのラインを強調するだけではないんだ。それも時には有効だけどね。

評価

クリーンなサウンドで浮遊感に満ちたプレイをしたかと思えば、ファズ系の歪んだトーンでブチ切れソロを披露するなど、ビバップからアヴァンギャルドまでフィールドは実に広い。常にアンテナを張り巡らしているかのような先鋭的なセンスはプログレッシヴ・ジャズという呼称がぴったりだ。[4]

使用楽器

(Jazz Guitar Book 29)
ギター
1982年製アイバニーズAS-50(1984-)
使用弦はダダリオ、太さは013のセット。3弦のみチョーキングをするので020。

 

▲沺璽謄ンのアコースティック・ギター
アンプ
フェンダーDeluxe, ミュージックマン112RD(モチアンバンド用)をステレオで。(Jazz Guitar Book 29)
フェンダープリンストン、ミュージックマンをステレオで(『Excavation』までのリーダーアルバム)(Jazz Guitar Book 9)

 

エフェクター
リヴァーブはレキシコンのLXP-1
MXRのCarbon Copy
歪み系はRATのディストーション、ボスのコンプレッサーとともに
ディレイはボスのDD
ヴォリューム・ペダルはアーニーボール

関連項目

ギジェルモ・クレイン
ダニー・マッキャスリン
マリア・シュナイダー

 

ベン・モンダーの作品

出典

雑誌

[1]Jazz Guitar Book 29
[2]Jazz Guitar Book 9
[4]NEW YORKジャズギター・スタイルブック 石沢功治 著

ウェブサイト

(200?) Macao by Pierre Villeret
(2002) All About Jazz by Phil Di Pietro
(2005) JazzTimes by David R. Adler
(2005) Songlines by Tony Reif
(2006) Abstractlogix by Phil Di Pietro
(2006) All About Jazz by Paul Olson
(2007) Songlines by Tony Reif
(2010) Guitar Player Magazine by Barry Cleveland
(2011) Guitar Salon International by Matt Warnock
(2011) The Purple Cabbage by Purple Cabbage
(2012) PlayJazzGuitar.com by ???
(2016) Dawsons Music by Lee Glynn
(2016) All About Jazz by Nenad Georgievski