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ヴィジェイ・アイヤー / Vijay Iyer

Last-modified: 2016-10-21 (金) 17:55:27

曲を演奏する上で、ぼくが一番心を砕いているのは、曲の"感じ"をどうやって表すかということなんだ。曲の"感じ"を決めるのは何かというと土台で、土台はすなわちリズムなんじゃないかと思う。

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編集履歴
 

バイオグラフィー

デビューまで

1971年ニューヨーク州オールバニ(ロチェスター?)生まれ、同州フェアポート、カリフォルニア州ベイエリア育ち。1964年にアメリカに移住したタミル族にルーツを持つインド人の両親のもとに生まれ育つ。アイヤーの両親は1960年代の法改正により移住した、インド系アメリカ人の第一世代に当たる。父は製薬化学の博士号を持ち製薬会社に勤めており、母はMBAを取得し企業経営に携わっていた。2人とも特に音楽には関心がなかったという。
音楽にはピアノをやっていた姉がきっかけで触れることになる。
3歳から18歳までクラシック・ヴァイオリンを学ぶ。
5,6歳の時、姉の楽器を使って独学でピアノを学ぶ。

イエール大学では数学と物理学を選考し卒業、その後カリフォルニア大学に入学し物理学者への道を進んでいた。しかし同時に音楽の活動も行い、地元のジャズ・クラブにピアノトリオで演奏していたところ、スティーヴ・コールマンにスカウトされる。1994年にコールマンとジョージ・ルイスのツアーに同行しジャズ・ミュージシャンとしてのプロ活動を開始。その後カリフォルニア大学では物理学からテクノロジー&アートに専攻を変え、音楽の認識科学を研究し、1998年に修士(?)論文を提出。

キャリア初期

1995年に初リーダー作『Memorophilia』をリリース。この作品ではヴィジェイ・アイヤー・トリオ、スピリット・コンプレックス、ポイゾナス・プロフェッツという3つのバンドで収録している。

カルテット時代

トリオ時代

2009年の"Historicity"からステファン・クランプ、マーカス・ギルモアを率いてピアノトリオでの活動を開始する。

作品

年号は録音年

リーダー作

西海岸時代
1995 - Memorophilia
1996 - Architextures

 

カルテット
2000 - Panoptic Modes
2003 - Blood Sutra
2004 - Reimagining
2007 - Tragicomic

 

ピアノトリオ
2008 - Historicity
2011 - Accelerando
2014 - Break Stuff

 

アンサンブル作品
2013 - Mutations

 

ソロピアノ
2010 - Solo

コラボレーション

w.マイク・ラッド
2003 - In What Language?
2006 - Still Life with Commentator
2012 - Holding It Down: The Veterans' Dreams Project

 

フィールドワーク
2002 - Your Life Flashes(w.アーロン・スチュワート、エリオット・フンベルト・カヴィー)
2004 - Simulated Progress(w.スティーヴ・リーマン、エリオット・フンベルト・カヴィー)
2007 - Door(w.スティーヴ・リーマン、タイション・ソーリー)

 

w.ルドレシュ・マハンサッパ
2005 - Raw Materials

 

w.プラサンナ、ニティン・ミッタ
2011 - Tirtha

発言

自作品について
『Solo』[1]
"Black & Tan Fantasy"→ピアノを学び始めたごく初期に練習した曲。ストライド奏法は『ソロ・モンク』を念頭に置いた。「とりわけ浮力のある手首の使い方と、あたかもしゃべっているかのような流麗な語り口を思い描いていた」
"Human Nature"→11歳の時に初めて好きになったポップソング。
"Games"→スティーヴ・コールマンのバンドで最初に覚えた曲。
"One For Blount"→「サン・ラを念頭に書いた曲なんだ。彼はピアニストとしてあまりにも過小評価されていると思う。この曲は彼へのトリビュートなんだ」
「今回のアルバムはある意味、自分の音楽的回顧録といえるのかもしれないね」
物理学と音楽[1]
大学で物理学を学んだことで、音楽に何か役に立つようなことがあったとすれば、数理学的なアプローチや複雑な事柄への耐性ができたことかもしれないね。物理学には審美的なところがあって、最終的にたどりつく公理はとてもシンプルで美しい。けれども、そこに至るまでにはとても複雑なプロセスを経なくてはいけない。それはただ我慢して続けるしかないプロセスなんだよね。

 

音楽とリズム[1]
曲を演奏する上で、ぼくが一番心を砕いているのは、曲の"感じ"をどうやって表すかということなんだ。曲の"感じ"を決めるのは何かというと土台で、土台はすなわちリズムなんじゃないかと思う。音楽の内部における動きや動き方、つまり、エネルギーがどのように分配されているかということだね。音楽がどういうふうに構築されているかを考えていくと、メロディはあくまでもトッピングのようなものだと思えてくるんだ。それは最初に口に入るものだけれども、それが必ずしもその食べ物の実質というわけではないよね。

影響源

トップはセロニアス・モンク。その次に順不同で、ジョン・コルトレーン、アリス・コルトレーン、デューク・エリントン、アンドリュー・ヒル、ジミ・ヘンドリックス、ニーナ・シモン、ロスコー・ミッチェル、ジュリアス・ヘンフィル。
The Wizard of Jazz

 

セロニアス・モンクについて[1]


(モンクの演奏は)とてもエレメンタルで、ソニックで、リズミックで、空間的で、同時にある意味、空虚でもある。僕はいまだにモンクの音楽はわからないけれど、彼が楽器に向きあうそのやり方に自分を関係づけることはできたんだ。モンクはピアニストというよりも作曲家だったから、彼の音楽の構築的な部分に惹かれてたんだと思う。

 

ジュリアス・ヘンフィルについて


1991年にコネチカット州ニューヘイブンで聴いた彼の演奏は僕の音楽と人生の感じ方を変えた。
The Wizard of Jazz

評価

脚注

[1]Interview with Vijay Iyer by A. Shuman(1997)
[2]Interview with Vijay Iyer by A. Shuman (continued)(1997)
[3]Perfect Sound Forever: http://www.furious.com/perfect/vijay.html(1997)
[4]WORLDWIDE LOCATIONS: In What Language? - An Interview with Ajay Naidu(2003?)
[5]JazzTimes: Vijay Iyer: Othering(2005)
[6]Slate: How jazz plays off hip-hop.(2005)
[7]Innerviews: Vijay Iyer Reflections of reality(2008)
[8]The Guardian: Strength in numbers: How Fibonacci taught us how to swing(2009)
[9]Wall Street Journal: The Neuroscience of Jazz(2010)
[10]Billboard: Vijay Iyer on Ferguson, Teaching at Harvard & Jazz's Relationship With Hip-Hop(2015)
[11]Innerviews: Degrees of choice(2015)
[12]Chicago Reader: An interview with MacArthur 'genius,' jazz pianist, and composer Vijay Iyer(2014)
[13]The New York Times: A Conversation With: Jazz Pianist Vijay Iyer(2013)
[14]NextBop: Vijay Iyer, Capturing Your World In the Moment(?)
[15]LondonJazz: Interview: Vijay Iyer(2013)
[16]Nautilus: Ingenious: Vijay Iyer(2014)
[17]Guernica: Beyond Objects, Beyond Scores(2016)
[18]Pitchfork: Dual Identities: A Conversation With Jazz Soulmates Vijay Iyer and Rudresh Mahanthappa(2016)
[19]The New Yorker: TIME IS A GHOST Vijay Iyer’s jazz vision.(2016)
[20]BOMB Magazine: Vijay Iyer(2016)

 

雑誌
[1]CDジャーナル2010年9月号(文: 若松恵)