湖底遺跡

Last-modified: 2024-04-01 (月) 12:11:05
古代地図を元にシュケルプ湖を調べると湖底に遺跡を発見した。
人知れず在り続けたその遺跡は生者を拒むような不気味な雰囲気を漂わせていた。
通常魔性宿った伝説恐ろしい壊れた
推奨LvLv31Lv52Lv69Lv90Lv115Lv
攻略LvLv37Lv60Lv82Lv109Lv141Lv
階層数4F
探索判定回数
(1階あたり)
踏破前:18回 踏破後:6回(4F以外)・12回(4F)
進行(踏破前)150秒180秒230秒300秒450秒
進行(踏破後)112.5秒135秒172.5秒225秒337.5秒
探索時間(踏破前)03:00:0003:36:0004:36:0006:00:0009:00:00
探索時間(踏破後)00:56:15
(3375秒)
01:07:30
(4050秒)
01:26:15
(5175秒)
01:52:30
(6750秒)
02:48:45
(10125秒)

※時短無し・探索時間等倍での数値

出現モンスター

1Fフロアボス

迷宮称号のアンダー×2
+ランダムな基本編成

2Fフロアボス

迷宮称号のメイジサハギン×2
+ランダムな基本編成

3Fフロアボス

迷宮称号のコープス×2
+ランダムな基本編成

ダンジョンボス

敵はいずれも迷宮称号

レアアイテム

ダンジョン内イベント

入り口

ケルピーに案内された位置から湖を潜ると、それほど進まずとも湖底遺跡へと辿り着いた。

建物が精巧で緻密な作りのためか、ひっくり返したお椀のように内部には空気が残っていた。

入り口―NPCイベント:ファウスト

ファウストは無理矢理、ケルピーを同行させた。

「ああ、王よ!
 私は墓には近づけない!」

嫌がるケルピーに道案内をさせた。

2F

遺跡内部には半魚人たちが住みついており、冒険者たちを見ると襲いかかって来た。

ここは彼らの縄張りなのだろうか。

2F―NPCイベント:リリーナ

「何気に便利ね、この子。」

リリーナはケルピーに乗っている。

一緒に居ることでケルピーが魔造生物と気付いたのか、リリーナはいつのまにかケルピーを支配下に置いていた。

ケルピー
「何故また、私は人を乗せている!?
 ああ、これは一時の夢のこと!
 私は森から連れ去られはしない!」

何かトラウマがあるのか、ケルピーは必死にしゃべり続けていた。

3F

先へ進んだ冒険者たちは我が目を疑った。

そこには人間が居た。

何やらぎこちない動作で床の修繕を行っている……


冒険者たちはその者に近づいてみた。

しかし、こちらに気づいていないのか反応を示さない。

まるで家の前を掃除している者が通行人に反応しないように、こちらに関心を見せずに作業に没頭している。


この遺跡に住んでいる者だろうか……?


冒険者たちは更に近づいてみた。

しかし、こちらに反応を示さない。


冒険者たちは声をかけてみた。

するとその者はこちらを見て動きを止めた。




「ァアアァァッ!?」

突然、奇声を上げて立ち上がった。


「ハカァアッ、マモァアアァァッ!!」

目を見開いて叫びながら、走り去ってしまった。




周囲を見回すと他にも同じような人影が見える。

まるで遺跡と一体化しているかのように、何か作業を続けている……

4F

この遺跡には奇声を上げながら襲いかかってくる者もいる。

その戦いの中で冒険者たちは気づいた。

ここに居る者たちはアンデッドである。

一般のアンデッドよりもまともな姿をしており、普通の人間のように見える。

アンデッドマンであろうか?

しかし、言葉は通じそうにない。

いつからここに居るのか分からないこの者たちは元々そうなのか、それとも永き時の中で理性を失ったのか……

ダンジョンボス戦前

遺跡の最深部には他よりも際立って豪華な扉があった。

その先はおそらくこの遺跡の重要な部屋なのだろう。

それを証すかのように扉の前には門番が居た。

アンデッドではなく、無機質な機械人形が扉の前に立っている。

自律して動く機械人形などドワーフでも作れない。

古代文明は機械文明と言われるほど機械の技術が発達していたとも言われている。

その時代の物であるなら、この機械人形は遥か昔からずっとここに居たのだろう。

機械人形はいつ、誰に指示された命令に従っているのか、侵入者である冒険者たちを見ると襲いかかってきた。

ダンジョンボス戦前―NPCイベント:ファウスト

突然、ケルピーが口うるさく騒ぎ立てた。

「ダメだ、これ以上は進めない!
 墓を護る火に身を焼かれる!
 ああ、何故、私はここに居るのか!?
 これ以上は許されない!」




「……黙れ」

ファウストがつぶやいた。


ケルピーはぴたりと口を閉じ、大人しくなった。

ダンジョンボス撃破後

機械人形は動かなくなった。

この機械はどのくらいの時間、この扉を守っていたのかは分からない。

役目を終えて無機質な欠片となった機械人形を越えて、冒険者たちは奥の扉へと進んだ。

冒険者たちは豪華な扉を開けた。


その部屋は他の部屋よりも広く、飾られた祭壇があった。

そして部屋の中央に一つの棺があった。

棺は飾り立てられ、凝った絵や文字が掘られている。

ある程度の手入れがなされている……

アンデッドたちが手入れをしていたのだろうか。


冒険者たちは棺を開けてみた。


中には、この棺におさめられていたであろう者の風化した僅かな欠片と、服や装飾が残っているだけであった。

他には何も無い。

この遺跡は守る意味の無いものを死人たちが守り続ける、虚無の遺跡であった。

冒険の手記(全19)

王宮執務官の手記1

なんということだ。

天をひっくり返したような大雨が続き、大地が湖に変わった。

幸いなことに王の墓にいた我々は水に流されることは無かった。

しかし安心出来る要素は全くない。

我々は王の墓ごと水没しているのだから。

王宮執務官の手記2

王の墓にはシェルター機能がある。

例え水没していようとも空気・水・食料まで完全自立環境が備えられている。

我々はここで生き続けることが可能だ。

王宮執務官の手記3

外へ様子を見に行った者たちが帰ってこない。

焦って外へ出るからだ。

地理的に見てこの土地がいつまでも水没することは無い。

この水はやがて引くだろう。

我々はただ待てばいいのだ。

王宮執務官の手記4

おかしい……

随分と時が立ったが水が引く気配がない。

王宮執務官の手記5

外の様子がどうなっているか全く分からない。

この地域だけが水没しているのだろうか。

この水は引くのだろうか。

それとも大陸が丸ごと海に変わってしまったのだろうか……

王宮執務官の手記6

王の棺だけは守らなければならない。

小型核エンジンを積んでいる機械兵はほぼ永久稼働する。

今はこれだけが頼りだ。

王宮執務官の手記7

1000年だ。

1000年待てば王は復活する。

そう予言されたのだ。

我々、王宮執務官はその時まで王の棺を守り続けなければならない。

そのために受け入れたのだ。

あの外なる不死人の技術を。

王宮執務官の手記8

国は水没して滅んだかもしれない。

しかし、王さえ居れば再建は可能だ。

我々はここで待ち続けよう。

王宮執務官の手記9

水没してからもう50年経ったな……

王宮執務官の手記10

外へ脱出を試みた者が未知の水棲生物に襲われた。

なぜ外へ行こうなどと考えるのか。

50年経っても諦めないとは愚かな連中だ。

そのように忠誠が低いから下級執務官には不純物しか与えられなかったのだ。

我々の生きる場所はここしかない。

外へ出て帰って来た者はいないのだ。

もう世界は滅亡したのかもしれない。

王宮執務官の手記11

水没してから100年が過ぎた。

ここは安全だ。

我々を脅かすものは何も無い。

1000年でも待ち続けよう。

王宮執務官の手記12

1000年が経過した。

王は復活するはずだが……

王宮執務官の手記13

王が復活しない。

そんなはずはない。

必ず復活するはずだ。

……棺を開けてみようか?

いや、そんなことをしてはいけない!

それで失敗したらどうするのか!

王宮執務官の手記14

まだ待つのだ。

待ち続けるのだ。

1000年待ったのだ。

もういくらだって待とうじゃないか。

王宮執務官の手記15

2度目の1000年が経過した。

待つ……ただ待とう……

棺は決して、開けてはいけない。

全てが失敗に、終わってしまう。

王宮執務官の手記16

なんということだ!

機械兵の小型核エンジンが一部、故障している…!

青い光が漏れている!

いつからだ?

いつから漏れていたのか!

何十年? それとも何百年か?

我々は、この密閉された空間で青い光を浴び続けていたのか!?

王宮執務官の手記17

我々の身体には修正機能が備わっている。

大丈夫だ。

少量の光を浴びたところで修復される。

大丈夫なはずだ……

王宮執務官の手記18

……

何で、お前たちは

エラが生えているんだ……?

王宮執務官の手記19

待つ

墓、守る

待つ

棺、開けちゃ、ダメ

魚、うまい

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