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走れテンパ

Last-modified: 2016-04-15 (金) 04:49:24

テンパは激怒した。必ず、邪智暴虐の吉田を除かねばならぬと決意した。

テンパにはギミックがわからぬ。テンパは、ギャザクラ民である。

石を掘り、革をなめして暮してきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

きょう未明テンパは村を出発し、野を超え山越え、十里離れたフォーラムにやって来た。

テンパにはFCも、LSもない。固定もない。十六の、内気なhimecyanと二人暮らしだ。

このhimecyanは、村の或る律気なナイトと、近々エターナルバインドすることになっていた。

テンパは、それゆえ、悠遠の指輪やらクラッカーやらを買いに、はるばるマケボにやって来たのだ。

先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。

テンパには竹馬の友があった。

ジャラオ鷺石である、今はこのフォーラムで、チキンレースをしている。

その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。

久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。

歩いているうちにテンパは、フォーラムの様子を怪しく思った。

ひっそりしている。

もう既に日も落ちて、フォーラムが暗いのは当たり前だが、けれども、

なんだか、夜のせいばかりではなく、フォーラム全体が、やけに寂しい。

のんきなテンパも、だんだん不安になってきた。

路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえにこのフォーラムに来たときには、

夜でも皆が歌をうたって、 フォーラムは賑やかであったはずだが、と質問した。

若い衆は、首を振って答えなかった。

しばらく歩いて老爺ろうやに逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。

老爺は答えなかった。テンパは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。

老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。

「王様は、客をBANします。」

「なぜBANするのだ。」

「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」

「たくさんの人をBANしたのか。」

「はい、はじめは王様のテンパを。それから、御自身のテンパを。それから、テンパを。

それから、テンパのテンパを。それから、テンパを。それから、賢臣のテンパを。」

「おどろいた。国王は乱心か。」

「いいえ、乱心ではございませぬ。

人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、テンパの心をも、お疑いになり、

少し身長が高い者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。

御命令を拒めば十字架にかけられて、BANされます。きょうは、六人BANされました。」

聞いて、テンパは激怒した。

「呆あきれた王だ。生かして置けぬ。」

テンパは必死で言い張った。

「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。

himechanが、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、

よろしい、この市にジャラオ鷺石という石工がいます。私の無二の友人だ。

あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、

ここに帰って来なかったら、あの友人をUSER201411061010にして下さい。たのむ、そうして下さい。」