用語

Last-modified: 2022-09-14 (水) 17:57:01

あ行

アーク

破壊されたヘイローを再建造するヘイロー工場。型番はインストレーション00
一応モニターがいたが、HALO3の時点だとランパンシーを起こしていて壊れたラジオ状態。
地球を含む銀河の各所に繋がるポータルがあり、7基のヘイローはこれで配置した。
その真の機能は特別な手順を踏むことで、全てのヘイローを遠隔起動できること。
しかも銀河系外にあるため、全アレイが起動されてもここにいれば射程圏外で安全にやり過ごせる。
…ハズだったが、HALO3で二代目04が至近距離で起動した時は流石に別、ぶっ壊れた。
戦後は人類のあずかり知らぬ間に再起動したアークモニターとセンチネルにより修復作業が開始。
レトリーバーという巨大センチネルを派遣し、銀河各地の星々から生態系ごと土壌を奪ったりも。
その後2555年のファーストーム作戦でモニターは破壊されたが、UNSCは修繕引継ぎに意欲を見せていた。
そして3年後の2558年、破壊されたはずのアークは以前の美しい環境をだいぶ取り戻していた。
なおヘイローと同じくより大きな旧型「大アーク(グレーターアーク)」が存在した。
それと区別するためこちらは「小アーク(レッサーアーク)」と呼ばれることも。

アバドン

首都メイスリリアンに眠っていた秘宝オーガノンの真の正体。正確にはこれとドメイン2対でオーガノン。
その実態はドメインの心臓部にしてドメイン管制用プリカーサー製AI。
かつて創造神を倒したフォアランナーの前に降臨、ドメインを託したが、その後何故か封印された。
その能力はプリカーサーの超秘術「神経物理学」を使いこなす。
謎の念動波を飛ばすだけでフルアーマーのウォリアーサーバントが蒸発して死ぬ最強存在である。
フラッド戦争後、ヘイローの起動をマントルに対する大逆であると判断。
ドメイン修理のため彼と接触しに来たフォアランナー残党たちに無慈悲にも襲い掛かった。
しかしトライアルという名の女性フォアランナーが手探りでドメイン復活の儀を実行。
トライアルの脳髄を生贄にドメインが復活した瞬間アバドーンもなぜか姿を消した。
似たような存在(を自称する)ウォーデンとの関係性は不明である。

アンセスター/人類(太古)

フォアランナーに敗北する前の古代人類の姿。
どういう訳か(外見を除き)フォアランナーと酷似した身体形質を持っていたとされる。
彼らが戦後フォアランナーに解体されてしまったのは文明だけでなく生物学的特質もである。
元は2mをゆうに超す平均身長、怪力、頑丈な体、千年を超える寿命など、
現生人類を遥かに凌ぐナチュラルボーン・スパルタンとも言うべき身体スペックを誇った。
プリカーサーに選ばれた真のマントル後継者だったとされる。

インストレーション

フォアランナー惑星不動産の総称。ほとんど「フォアランナー惑星」の意味でつかわれる。
語源としては「リクレイマー(リクレイム/回収するもの⇒継承者)」に対する、
「設置物(インストレーション)⇒遺された遺産」であると長らく考えられてきたが、
十万年前当時もインストレーションと呼ばれていたことが判明、現状は由来不明である。
それぞれ型番が降られており数字の大きさや桁数で古さや用途が分かるようになっている。
たとえばシールドワールドは四桁でヘイローアレイは二桁。
例:インストレーション0001レクイエム、インストレーション04アルファヘイロー
ただし旧式ヘイローアレイは「ガイアインストレーション」と呼ばれ新型と別扱いだった。
例:ガイア11→(改修)→インストレーション07ゼータヘイロー

インフィニティ

UNSC インフィニティ級一番艦。
ONIがコヴナント及びフォアランナーの技術を組み込んで完成させた、UNSCの歴史上最大の戦闘艦。
それまでのUNSC艦艇には装備されていなかったエナジーシールドを装備している他、
艦内には専用に設計された新型フリゲート艦の為のドックまで備えており、その戦闘能力は極めて高い。
本来はコヴナント戦争末期に地球陥落後の反攻戦を意図して建造されていたが、
終戦後は惑星サンヘリオス内戦におけるアービター陣営への支援や二度に渡るレクイエム侵攻等に活躍。
西暦2558年現在はトーマス・ラスキー大佐を艦長とし、UNSC海軍旗艦の任に就いている。
巨大な艦体全身を使って発射される「”シリーズ8”MAC」の威力は圧巻。ダイダクト艦に風穴を開けた。

ウォリアーサーバント

フォアランナー軍の要として活躍したフォアランナーで、戦闘用の人工進化により指は六本に増えた。
Halo4から本作にかけて登場するフォアランナー武器の大半は彼らが考案したもの。
最強のプロメシアン兵(生身)もここに属する。
ダイダクトの尽力で内紛が収まった戦争末期、ビルダーの戦闘集団「ビルダーセキュリティ」と統合。
対フラッドに向けた新生フォアランナー海軍が発足し、その主力となった。
この新海軍では兵科としてのプロメシアンは廃止、スキュタリ兵などといった新兵科にそれぞれ配属された。
(ただし最強のウォリアーサーバントの称号としてのプロメシアンの名は健在であった)

ウォーゲーム・シミュレーション(ウォーゲーム)

UNSCインフィニティ内部で用いられる戦闘訓練用VRシミュレーション。
前作4から本作にかけて、マルチプレイヤーでの戦いはこの上で行われているという設定である。
残念ながらゲーム中には存在しないが、設定上はReachのInvasionモードも存在する。
ウォーゾーンと混同しないよう注意。※ウォーゲームの中の一つがウォーゾーンである

永遠なる真実のしもべ

戦後のコヴナント残党が集い、サンヘリオス反乱軍になった組織。もとは旧コヴの派遣組織だった。
反乱軍としては戦後もっとも早く大規模な軍備を整え、サンヘリオス内戦の口火を切った。
拠点はダイダクト伝説が刻まれるフォアランナー遺跡、永遠なる真実の寺院。
ここにムダマがかつて所属し、ゆえにストームコヴナントの母胎としての側面もある。
ミッション情報では一部の兵はムダマに衣替えしてコヴナントに移ったことが伺える。
のちに暗殺があり、現リーダーは「碧き刃(ペイルブレード)」ことムダマ家のジュラル・ムダマ。

大いなる旅立ち

旧コヴナントを「人類殲滅」の凶行に走らせた教義。預言者の欺瞞とも。
曰く「フォアランナーはヘイローを起動してその身を昇華し高次元世界に旅立った」
「コヴナントの諸民族もまたヘイローの起動により神の座に至れる」 といったもの。
もちろん本ページのヘイロー関連の記事群を参照してもらえばわかる通りこれは明白な嘘。
もとは文明末期フォアランナーの遺した数少ない歴史ログにおける、
ヘイローアレイの一斉起動と、その後の事後処理を意味する言葉だった。
最終防衛ラインに陣取りメンディカントバイアス艦隊を相手に死にゆく決死艦隊の背中と、
戦争中フラッド更にはフォアランナー自身の暴政により奪われた命、
そして戦後残党が決断した銀河からの自己追放をひっくるめて詩的に形容したものである。
ただし根本のロジックはプリカーサーの神経物理学のものに、
特にコンポーザーシステムの元ともなった奇跡「有機肉体のデジタル化」と酷似しており、
どこかで異なる二つの神話が混同された可能性もある。
預言者たち自身は欺瞞を自覚していたが、長らく続いた広大な銀河帝国の瓦解を防ぐため、
そして一部フォアランナー遺物の独占という我欲も抱きつつ人類殲滅の指令を下した。

オーガノン

フォアランナー神話に伝わっていたプリカーサーの遺物。
曰く全宇宙のプリカーサー遺物を再起動させ自由に制御できる力があるとされる。
フラッド戦争終結間際、グレイブマインドからライブラリアンにその真実が語られる。
オーガノンは時の中で名を変え、大事な「保存計画」の要として組み込まれてしまっていたのだ。
しかもオーガノンの真の秘密はさらにその先、首都メイスリリアンの深奥にあった。

オフェンシブバイアス

フラッド戦争末期の絶望の中フォアランナーを支えたコンテンダー二号機。
最終防衛ライン「マジノ線」上でメンディカントバイアスとの宇宙分け目の戦いを指揮した。
先輩メンディカントと比べるとスペックは低め。
メンディカント本人からも「私より劣る機械」と呼ばれていた。
戦後の行方は知れないが、自身がのちに“処理”されてしまうことを儚むログが遺る。しかし…

か行

ガーディアン

本作の副題でもある超巨大フォアランナードローン。正式名称ガーディアンカストード。
フォアランナーが宇宙の治安維持に用いた「ピースメーカー」構造体の一種。
多様なEMP放射攻撃で様々な敵対ビークルを機能不全に陥れる恐ろしい存在。
またフォアランナー下級主力艦のものと同等の光学兵器を隠し持っているという。
元はプリカーサー討伐前後期に登場した自立型プリカーサー研究データ記録媒体だったとされる。
のちにそうした役割は捨て去られ、単純な示威兵器に改造された。アバドーンと酷似した姿をしているが…。

クリプタム

長期間、ザンカーラの眠りという特殊な瞑想状態になるための装置。
ザンカーラ状態では精神を肉体から切り離し疑似AIとしてもう一つの世界・ドメインの内部に精神移送できる。
ライブラリアンは夫にドメインの澄んだ空気の中で悠久を過ごし、大事なことを考えてほしいと考えたが、
ヘイローでドメインが焼失することに気付けず、ダイダクトは10万年を何もない暗闇で過ごすことになった。
結果、ダイダクトの荒ぶる魂を鎮めるどころか余計に勢いづかせることになってしまった。
なお4でダイダクトが使ったクリプタムは特注品。本来は飛ばないしスキャンもしないし衝撃波も放たない。

元素

ヘイローアレイの全生命を殺戮する戦略的パルスの構成要素が変容して誕生した物質。
ヘイローを介さずとも触れるだけで人の体を蝕み粉々にする病をもたらす危険なシロモノ。
かつてコヴナント残党のサンヘイリテロリストがこれを植民惑星セドラにばら撒いた。
余談だが同じ名前の元素(エッセンス)に関係するコンポーザーのスキャニング選別システムは、
のちにヘイローの照準システムに流用されていたりする。

元素(エッセンス)

フォアランナーのスキャニング装置でデータ化抽出した生命体の精神意識パターン。
ただしコンポーザーの出力するものは別であり、生き物の魂データそのものとされる。
AIに極めて近い形態で出力され、あらゆる電子機器に適応可能、実際に加工すればAIとして動作可能となる。
ヘイロー残骸から抽出される毒素とは別もの。

コヴナント

フォアランナーの崇拝を掲げ人類を滅ぼそうとした、様々な種族から構成された異星人連合。
プロフェット族の3人の司祭が中心となり強大な軍事力を率いていたが、HALO4までに
司祭は全員殺害され、地球での大敗によりコヴナントは実質的に崩壊した。
今作にて登場しているのは、残党のジュール・ムダマを中心に結成された新たなるコヴナントである。
(前作発売時の誤報から生じた非公式なユーザー間愛称として、これを「ストーム・コヴナント」と呼称する場合もある)

コンストラクター

フォアランナーの遺した技術の1つで、修理用の小型ユニット。
空中を飛び回り、主に破壊されたフォアランナーの建造物の修復・整備を行う。
大群であれば、巨大なガーディアンへも整備やパーツの切り離しが可能。
初登場はHALO2。

コンテンダー級AI(アンシラ)

フラッド戦争中フォアランナー軍を統括することを求められたAI指揮官(コンテンダー)。
フォアランナー最上位AI“メターチレベル”の中でも採算度外視の改良を受けた個体。
複合知能方式で製造され複数のインストレーションを制御できる凄まじい性能を持つ。
三つのアイパーツを持つ巨大な円盤型のモニターシェルで行動する。
・伝説の叛逆AIメンディカントバイアス
・フォアランナー軍の主力だったオフェンシブバイアス
・ヤヌスの鍵の管理者カストディアン
の三機のコンテンダーが確認されている。
複数の施設やインターフェイスを同時制御できる点など、
ウォーデンや「造られしもの」首領との能力的な類似が見られる。

コンポーザー

フォアランナーの生命高次昇華装置。しかし開発がとん挫した欠陥品。
人類戦争の時期、限りある命を儚んだフォアランナーが真の不老不死を達成するため、
プリカーサーが実現した神経物理学による肉体の昇華を再現しようとして開発が始まった。
量子もつれ光線により生命体を「元素(エッセンス)」というデータの形に変換してしまう機能を持つ。
人格のコピーデータに過ぎない通常の元素と異なり、
コンポーザーが変換した元素は被験者の魂そのものであるとされる。
しかし不具合により自我が崩壊し、更に肉体の再出力ができなくなってしまう副作用がある。
ただしあまり知られてないことなのだが、フォアランナーはすでに副作用の対処法を二つ考案している。
まず、元素に生前の人格を完全に模したプログラミングを施すと再び自我を発揮するようになるのだ。
とはいえこれはデータ化を超えてAI化と同義であり、自我の連続性も保証されていない…。
そしてもう一つ…。

コンポーザー計画

狂気に落ちたダイダクトが立案・実行した、ヘイローと対をなす対フラッド作戦。プロメシアン計画とも。
コンポーザーでデータ化した生命体を加工せず、そのままオートマトン駆動用AIに用いる作戦。
こうした生まれたオートマトンこそがディフェンスAI「プロメシアンマシン」である。
プロメシアンマシンは有機肉体も自律意識も持たないことからフラッドの心身への干渉を一切受けず、
素体となった生身プロメシアン兵には遠く及ばないが、現代のスパルタン級のパワーは発揮できた。
やがて数不足を感じたダイダクトが無辜の人類を徴兵し始めたことから悲劇につながっていく。

さ行

サンシューム

ハイチャリティを牛耳るコヴナントのヒエラルキー。人類からは「預言者(プロフェット)」と呼ばれる。
高い知能と異常なまでの長寿を持ち、その知性でフォアランナー遺物を解析することで高い軍事力を獲得した。
軍事作戦では作戦立案と物資供給、技術開発研究の各面で手厚くエリート族をサポートしてきた。
しかし極めて狡猾な種族で、必要とあらばエリートを裏切りブルートを重用するなど軽薄な面を見せる。
特に「大いなる旅立ち」の欺瞞はエリートを中心にコヴナントへの大きな不信を生み、ついに大分裂が始まってしまう。
最終的に母星に等しいハイチャリティがグレイブマインドに乗っ取られたこと、
最高権力者の真実の預言者がアークでアービターに殺害されたことから、戦後は種族として壊滅状態に陥る。
そのうち一握りのサンシュームは降伏し、ONIやサンヘリオスの剣の保護下に入った一方、
反対にコヴナント残党などと合流して人類やアービターへの復讐を目論むテロリストもいる。

サンシューム(古代)

惑星ジャンジャー・クォムを母星としていた在りし日のプロフェットたち。
現在の老いた翁のような姿ではなく、すらっとした瑞々しく官能的な容姿をしていたとされる。
アンセスター族と共にフォアランナーに反感を抱いて戦ったが、人類軍より先に降伏、監視下に入る。
その後フラッド帰還及びHALO建造の報せ、ライブラリアンのサンプリング使節到来で恐慌が発生。
自分たちがまとめて処理されると思い込みフォアランナー相手に勝ち目のない反乱を起こす。
運の悪いことに時のフォアランナー為政者は暴君フェイバーであり、彼の怒りに触れてしまった。
そして実際にジャンジャークォム上空にHALOを持ち込まれ、これにより星にいた個体は滅亡。
彼らの恐れた悪夢は現実となってしまった。
現在の26世紀宇宙にいるサンシュームは事前にサンプリングされていた者たちの子孫である。

サンヘイリ

惑星サンヘリオスを母星とする異星人、人類が名付けた通称は「エリート」
屈強な肉体と高い知性、更には戦士としての誉を重要視する固有文化によりスパルタンに匹敵する戦闘力を持つ戦士の一族。
異星人連合コヴナントでは軍事的中核を担っていたが、現在は信仰や人類への接し方を巡りサンヘリオスで内戦を続けている。

サンヘリオス

サンヘイリの故郷。HALO3でのコヴナント戦争終結後は内戦状態にある。
各地にフォアランナーの遺跡が点在し、シェルターワールドの一つだったことが判明した。

シェルターワールド

フォアランナーがフラッド戦争末期に整備した特殊なシールド惑星。
主にフォアランナーの兵器を休眠状態で地下深くに格納する倉庫としての役割を持つ。
しかし実際的な意味合いは進化したフラッドの「ロジックプレーグ」対策として、
未然に「精神干渉・ハッキングされるといろいろヤバいAI」をかき集めて封印したもの。
ガーディアンもその危険性を疑われたのだろうと考えられる。
サンヘリオス、メリディアン、カムチャツカもシェルター惑星の仲間。

人類・フォアランナー戦争

フラッドに追い詰められたアンセスターがフォアランナー領を侵略したことで開戦した宇宙戦争。
フォアランナーのマントル傘下にあった種族たちの領海も略奪されたことが示唆されている。
元々この両者はフォアランナー宇宙覇権を煙たがっていた人類側からの一方的な冷戦関係にあり、
そのさなかで現れたフラッドがとうとう導火線に火を付けた形になる。
開戦当初のフォアランナー側はダイダクトとマスタービルダー主導で穏健な対処を試みており、
また人類も開戦直後期、一時は折れてフォアランナー側に助けを求めようとしたようだが、
その際に通過した感染フォアランナー領を無警告で焼き払いまくったことで完全に怒りを買う。
とはいえ和平交渉を行う余地自体は理論上その後何度も存在したわけで、
どうして最悪の結末に至ったか、少なくともフラッドの情報はフォアランナーに渡せたのではないか、
といった件についてはプリカーサー絶滅の謎と同レベルで古代宇宙の謎となっている。
(一部ファンからは『どっちも技術レベル1なのにEメールも開発してなかったのか』とツッコまれている)

ジラルハネイ

コヴナントのエイリアン・ブルート族。HALO2~Reachまでに登場した。
図体のでかい粗暴な猿人。強靭な怪力と膂力を誇り、人肉も好む。(ついでにグラント肉も)
預言者に重用されエリート族と不和を起こしており、大分裂のきっかけとなった。
種族全体的に知能の低く卑劣な傾向が見られるが、胸に抱く戦士の誇りはエリートと本質的に変わらない。
シリーズ名物武器グラヴィティハンマーは彼らの誇る一品。
戦後は各地でコヴ残党ブルートが賊のように星々を荒らしまわる中、
母星ドイサックでは反戦派チーフテン・ライダス率いるドイサック平和同盟が完成。
人類の仲立ちでインフィニティ艦内でのサンヘリオスの剣との平和友好条約調印式典に出席した。
しかしストームコヴの子集団ガジャット艦隊の襲撃により調印は直前で中断されてしまった。
一方、こうした動きの水面下で勢いを強めてきていた独自勢力が、
かつてコヴナントに反乱を起こしたブルート主導の「放逐されしもの(バニッシュト)」である。

ストームコヴナント

ゼロットのジュールムダマが自らを預言者「ダイダクトの手」として復活を宣言した新生コヴナント。
人類・アービター嫌悪のサンヘイリ植民星「ヘスデュロス」のエリートがメインで、
フォアランナー遺物の発掘による発展を第一に掲げるフリンジ宗派に属する。
教祖ムダマが「永遠なる真実」に属していたこともあってか、組織の在り方も似ており、武闘派かつ烏合の衆的。
人類を憎むダイダクトが主神であり、神が憎む人類と人類に与する者たち(つまりアービター)の根絶が目的。
なおストームコヴナントはこの組織の正式名称ではない(コヴナント、及びストーム兵科の項を参照)

ストーム兵科

前作Halo4から新たに導入されたコヴナントの斥候担当兵科。エリート、ジャッカル、グラントに共通する。
単純に言うとReachまでの「マイナー(青エリなど)」兵科に置き換わる概念である。(文字通りマイナーチェンジ)
「ストーム」フォーメーションと呼ばれる特殊なファランクス陣形を構築することが特徴とされる。
4の発売前情報で三種族がみなこの肩書をつけていたことから、「ストームコヴナント」と誤報のもとになった。

神経物理学

プリカーサーが実現したとされる超オーバーテクノロジー。
マントル理念を科学的に応用した「宇宙の万物は生命を持つ」という思想のもと、
あらゆる学問・物理・概念領域を横断し、無から有を生み出したとされる。
太古の大昔、人類、エリート、サンシューム、フォアランナーなど全ての生命を生み出した秘術である。
プリカーサー秘宝オーガノンも当然、この力を用いて製造された。
また神経物理学で宇宙に生み出された物体は破壊不可能であり、例外はHALOのみ。
プリカーサー自身の肉体にもこうした特性は適応され、彼らは不死身を達成したようだ。
こうした特徴の裏にあるのは、生命体の知覚できるプリカーサー構造物とは
実空間とは異なる高次元領域に存在する「本体」のカゲであり、
カゲにいくら攻撃を加えようと本体を破壊できない、ということらしい。
プリカーサー構造物はプリカーサーの意思で自在に動き回り、防御力を破壊力に変えて最強の矛になる。
HALOはこん棒ではないが、プリカーサー兵器はこん棒としてふるだけで宇宙の全物体を破壊できてしまうのだ。
ちなみに本作のマルチプレイヤーMAP「Tyrant」の破壊された惑星はこの兵器の被害者である。

スパルタン

HALOシリーズの主な主人公達が所属する特殊部隊及びその隊員の事。
その設立目的や装備、対外的な扱いに差異がある四つの世代に区別されるが、総じて
・高い能力を発揮するよう、後天的な手段で強化された肉体
・通常の歩兵用装備を遥かに上回る高性能・高コストな装備
・与えられたそれらに見合う高難度・重要な任務を課せられる
という特徴は共通している。
戦後、ONIと蜜月のUNSC上層部はスパルタンを人類結束の象徴(アイドル)にしようと画策中。
そんな中、非合法的な過程で成立した第二世代は、
スパルタンという存在の顔であるにもかかわらず腫れ物扱いされている…。

スパルタンプロジェクト(オリオン計画)

UNSCがコヴナント戦争の開戦以前から計画していた強化兵士の作成計画。
元々は拡大した植民惑星郡の独立運動の高まりとそれに伴うUNSCへの反乱・内戦に備え、
可能な限り迅速にこれを鎮圧して双方の損害を抑えるために計画された。
コヴナント戦争の開戦によりその任務は対コヴナント戦が主となったが、
終戦後は再び活動を活発化させた反乱軍との戦闘や、フォアランナー構造物の調査任務に就いている。

スマートAI

通常のAIと異なり、人間と同等の創意工夫が可能な高度な人工知能。
一種の人間性を保有しており極めて円滑なコミュニケーションが可能だが、基本的に"人権"は認められていない。
人類・コヴナント・フォアランナーそれぞれが開発と運用に成功しているが、性能や運用状況には差異がある。
製造過程では知的生命体の死骸脳髄をスキャニングして取り出したデータをニューロンネットワークに利用する。
こうした過程について作中の人物は「電脳ゾンビ」と形容している。

セリンオスマン提督

二代目CINCONI(ONI最高司令官)。
ONIでハルゼイ博士と対立していたONI司令官マーガレットパランゴスキー提督の後継者。
戦後は工作部隊キロファイブの隊長として数々のきな臭い事案の裏で暗躍している。
正体はSPARTANⅡ計画被験者にしてリタイア組の一人「セリン-019」。
後遺症がほぼ残らなかった珍しいケースで、かつ常人より高い身体能力を獲得している。
幼少期は食いしん坊な性格で、よくガキ大将なジョン-117にからかわれていたという。
その生い立ちから恩師パランゴスキー以上にハルゼイ博士に対して暗く複雑な感情を抱いている。
Halo4:SPARTANOPSではハルゼイ博士を暗殺するようラスキーに命じた。
一方チーフ帰還の際の面接では沈黙しつつも熱い目線と滅多に見せない微笑を彼に向けていた。

ゼータヘイロー

型番インストレーション07。実は旧型アークから製造された12基の旧式リングの最後の一つ。
フラッドとの戦いでボロボロになってしまったため新型リングの規格に縮小改修された。
初代モニターはあのメンディカントバイアス、かつ歴史上はじめてフラッドにジャックされたヘイロー。
さらにはプリカーサー絶滅および343ギルティスパークの生誕の地など、曰くに事欠かない呪われた星。

本作のナンバリング(?)続編Halo:Infiniteにより、
レジェンダリーエンディングに登場するヘイローリングが07だと確定した。
当初、Halo3でアークのホログラムに映っていた07の内面は分厚い霧に覆われていた。
のちのONI調査員も、10万年前当時縮小処理を担当したアイソダイダクトも、
フラッドの大暴れによる傷跡に加え、縮小時の大損耗から、
「もはや07は永遠に生態系が構築できないほどのダメージを負ってしまったかも」と考えていた。
しかし実際に人類の目の前に現れたゼータヘイローはあれから如何なる経緯をたどったのか、
奇跡的にかつての04によく似た美しい青と緑と茶色の地球型惑星環境を展開させていた。

先史人類帝国 (正式名称不明)

11万年前まで存在したアンセスター族による宇宙帝国だが、フォアランナーに倒されてしまった。
彼らはフォアランナーを著しく嫌悪しており、古代サンシュームと対フ軍事同盟を結んでいたほど。
文明末期にはフラッドとフォアランナーを相手取った絶望的な二面戦争に苛まれたが、
多くの犠牲を払いフォアランナー相手に収めた緒戦の僅かな勝利から敵軍テクノロジーを鹵獲。
当時名声を高めていた天才博士イプリンイプリクシュマの手によるリバースエンジニアリングにより、
フォアランナーに勝るとも劣らない神の領域・技術レベル第1階層にまで昇り詰める。
これによりフラッド・フォアランナーの両軍に手痛い反撃を喰らわせてみせた。
フォアランナーとの開戦前の技術レベルは不明だが、上述の経緯から3~2階層と推定される。

た行

ダイダクト(伝説)

HALO3で初めて言及されたフォアランナー軍最高司令官。妻は高名な科学者ライブラリアン。
ヘイローアレイを起動した張本人とされていた。
また詳細は不明だが、フラッドを二度出し抜いたという逸話が残っていた。
しかしその実態は長い間語られてきたフォアランナーの伝説と事実の間の摩擦、
また隠匿されてきた彼らの黒歴史とで、蜃気楼のように浮かび上がった実在しない人物だった。
しかしこうしたダイダクト伝説の元となり、実際にダイダクトと呼ばれたフォアランナーは二人いる。
伝説のフォアランナー将軍シャドーと、その部下見習いだったボーンステラー少年である。

ダイダクト(オリジナル)

記録名称ウル・ダイダクト。本名シャドーオブサンダードスター(消えゆく星の影)。
HALO4のラスボス。今作でも名前のみだが言及される。
ウォリアーサーバント・プロメシアンの伝説的な大将軍で、仇敵の人類との戦争を指揮し勝利に導いた。
もとは仇敵の人類すら愛そうとする善良な性格だったが、フェイバーとのHALOの是非を問う政争に直面。
マスタービルダーの手で汚染星系に放逐され、フラッドに囚われて凌辱されたことで闇に落ちてしまう。
その後対フラッド戦争末期にてコンポーザー計画をライブラリアンに咎められ、永きに渡り封印された。
2557年、「レクイエム」にてマスターチーフを誘導し復活を遂げる。人類のマントル継承を阻止するため、
プロメシアンの制御をライブラリアンから奪取。その後利害の一致したストーム・コヴナントと共に
イヴァノフ研究所を襲撃し、古代兵器コンポーザーを奪取した。
そして人類を滅ぼさんと地球圏へ到達するも、インフィニティとチーフ、そしてコルタナの
決死の攻撃により敗北。コンポーザーは破壊され、彼自身も消滅したかに思われたが・・・

ダイダクト(ボーンステラー)

歴史に伝わる「フラッドを二度だしぬき、HALOを起動したフォアランナー最高司令官」その人。
記録名称アイソダイダクト。正体は向こう見ずなフォアランナーの少年ボーンステラー。
マスタービルダーとの政争やフラッドの暗躍により命の危険を感じていたオリジナルダイダクトに、
保険としてその心身にダイダクトの記憶と元素を転写された「ダイダクトのコピー」である。
それからはダイダクトの代わりに最高司令官として軍を率いてフラッドと戦い抜いた。
戦後は妻の死を引きずりながらも徐々に人格を取り戻し、亡き妻の愛弟子と再婚する。
なおダイダクトと初めて出会った地球での旅路の中で人間たちと絆を深めたことにより、
オリジナルとは対照的に、妻と同等かそれ以上に人類を愛した稀有なフォアランナーである。
その入れ込みぶりはフラッドの巣と化した07に人類救出のため艦隊に先行して単身乗り込んだほど。
外伝小説シリーズ「フォアランナーサーガ」の主人公。

タスクフォースKilo-5(キロファイブ)

CINCONIセリンオスマン大佐をリーダーとして発足した秘密工作部隊。
情報局の立案する数々の後ろ暗い作戦を代行するエージェントたち。
戦後はサンヘイリがアービターともども将来の人類に対する脅威になると判断。
武器商人を装い黎明期の「永遠なる真実のしもべ」と接触し、物資援助を持ち掛け、
アービター派閥「サンヘリオスの剣」との共倒れを狙って反乱を焚き付けた。
本作Halo5の舞台となる2558年現在でも相変わらず暗躍は続いているようだ。
外伝小説シリーズ「キロファイブトリロジー」の主人公たち。
シールドワールドオニキスから閉じ込められたハルゼイ博士たちを「お迎え」したのもこいつら。
小説「ファーストストライク」でケリーと共に消えた際の宇宙船盗難を口実に博士を逮捕。
博士を連れのブルーチームたちSPARTANから隔離した。

血塗れの年月

「永遠なる真実」の第一次反乱から断続的に発生している一連のサンヘリオス内戦の総称。
レクイエム事件後からはストームコヴナント派遣部隊も本格参戦し泥沼化していた。
厳粛な議事堂にも暗殺部隊が押し寄せるなどアービター政権は大いに苦しめられている。
本作の徴発武器のTIPSによると、背景には謎の武器商人が暗躍していることが匂わされている。

ドメイン

フォアランナーが使用した天の川銀河全体を覆う超高度データベース。永らく起源は不明とされていた。
接続したあらゆる生命やAIから知識を吸収しデータベースに加え、精神障害やランパンシーの回復ももたらす。
またサイバースペースとしての側面を持ち、専用の手段で疑似AI化したフォアランナーはこの中に精神移送できた。
とある事情からヘイローアレイの戦略パルスに脆弱性を抱えており、10万年前の大火で焼失したはずだった。
フォアランナー亡きあとの「宇宙の説明書」として、保存計画では最重要オブジェクトだったが、
フォアランナーはその起源にまつわるドメインのヘイロー脆弱性に最後まで気付けず、手遅れになってしまった。
…すなわち、オーガノンの正体とされていたが…。

な行

ノーブルチーム

「惑星リーチ攻防戦」に参加していたスパルタンチーム。
メンバーはスパルタンⅡ一名、Ⅲ五名の混成で計六名。チームリーダーはスパルタンⅢのカーター。
攻防戦以前よりリーチに駐在していたが、コヴナントとの接触後は悲劇的な戦場へと身を投じることとなる。
攻防戦にては敵先遣隊への強行偵察、コヴナントの対空砲や超巨大空母の破壊、民間人の撤退支援にて活躍。
ハルゼイ博士の救出や脱出を援助した他、コルタナを戦艦オータムまで護送するなど非常に重大な任務を果たした。

は行

ビルダー

建築・発明を担ったフォアランナー派閥。名称の初登場はHALO3。
HALOをはじめとする数々のインストレーションは彼らの作品である。
長年の政治的駆け引きから発言力を増し、国内でも傲慢な貴族的な振る舞いを始めていた。
その後フェイバーの登場とダイダクトの追放によりついに彼らによる準独裁がスタート。
かくしてフラッドを目前に内ゲバによってフォアランナーは大きく弱体化してしまう。
ヘイロー開発に伴いこうした流れに逆らう反体制派の良識あるビルダーたちも現れ始めたが、
AIの裏切りと首都陥落により政争はうやむやになり、戦争情勢とフォアランナー文明も最終局面に向かう。

ファーストーム作戦

ランパンシー状態の、要するにボケていたアークのモニター「000トラジックソリテュード」。
こいつが3のヘイロー起動の衝撃で復活してしまったことで2555年に始まった作戦。
モニターはゼータヘイローを起動し、自分の家をボロボロにした人類とコヴナントに報復しようと画策する。
結局UNSC-サンヘリオスの剣同盟軍が対処して何とかなり、この後UNSCはアークに監視基地を設置した。
なおこの作戦にはヴェイル、ヌソ・スローム(HALO3の3Pエリート)、ウスゼ・タハム(4P)が参加。
またのちにプロメシアンソルジャーと呼ばれる人型ドローンがUNSCのデータに記録された最初の事件でもある。

ファイアチーム

軍隊における部隊、特に陸軍や海兵隊における歩兵部隊の単位の一つ。
日本語では「火器班」や単純に「班」とも訳され、通常は小火器で武装した3~4名程の集団を指す。
基本的にはファイアチームが数個集まる事で分隊、分隊が集まる事で小隊、以後中隊・大隊と続いていく。
スパルタンⅣはファイアチーム単位での作戦行動を基本としているらしく、ファイアチーム・オシリスもその一つ。

フォアランナー

遥かな昔、マントルという教義に基づいて天の川銀河系全体を支配していた古代文明。
このフォアランナー(先駆者)という名はマントルの教えに基づいた彼らの自称でもある。
「誰よりも早く進歩の絶頂に到達した種族」「やがて来るより優れた誰かに頂点を譲らねばならない仮初の王」
という、自賛と自嘲のダブルミーニングがそこには込められている。
恒星間の正確で高速なスリップスペース航行や通信、惑星・生命の創造すら可能な高度なテクノロジーを誇っていたが、
当時急速に版図を広げていた古代人類や、突如として現れた神経寄生生物「フラッド」との戦いで絶滅寸前まで追い込まれる。
最終的にはフラッドの脅威を銀河から取り除くべく、寄生対象となる全ての知的生命体を抹殺する最終兵器――
即ち「HALO」とその関連施設を建造。
これを起動しフラッドの拡散を阻止したが、同時に銀河系内の知的生命体は一時的に絶滅、フォアランナーの文明も崩壊した。
尚、この際彼らは他の生物が後に世界に蘇るよう、予め復興に必要な個体数をHALOの効果が及ばない設備に避難させていた。
アレイ起動をアークで生き延びた僅かなフォアランナーは、贖罪としてマントルを放棄することを決意。
若き指導者ボーンステラーと四代目ライフシェイパーの指導の下、新天地を求めて外宇宙へ飛び立っていった。
その後の彼らの足取りは知れず、ただ一部の文献に詩的に誇張された「大いなる旅立ち」の文言だけが残っている。

プライモーディアル

プリカーサー最後の生き残りを自称し、実際に彼らしか知り得ない知識を有する異形のグレイブマインド。
ウミサソリ星人とも言うべき特徴的な身体を持ち、複腕は阿修羅像を思わせる。
身体はフォアランナーとも人類ともしれない謎のヒューマノイド型エイリアンで構成されている。
フラッド戦争の黒幕であり、フラッドをばらまいた張本人とされる。タイムレスワンとも。
ゼータヘイロー事件を鎮圧したアイソダイダクトによって処刑されたが、
魂はフラッドの生理テレパシーにのって別の星系のグレイブマインドたちに伝達し、受け継がれた。
人格的にグレイブマインドとイコールで結んでいいのかどうかについては議論がある。

フラッド治療法

ゲームではCEAのターミナルムービーで初めて言及された概念で、アンセスター族(古代人類)が開発したとされていた。
戦争後フォアランナーにとらわれた人類帝国軍の幹部たちは何も語らずこの世を去った。
これがフォアランナーの利権を巡る内ゲバの大きな誘因となり、フラッド対策も遅れてしまった。
挙句07に現生人類を拉致して解剖や感染実験を行い、敵に07を乗っ取られる本末転倒な事態に。
なお、実はそもそも治療策など存在せず、フラッドがわざと寄生を絞りそう見せていただけ。
(CEのキース艦長やHALO3の真実の預言者が似たような能力の被害にあっている)
このチープな罠にフォアランナーは戦争期間の90パーセント超をかけて騙され、
気付いた時には内ゲバの傷跡やフラッドの勢力拡大・進化と手に負えなくなっていた。
なおここまで事態をややこしくしたのは、
人類戦争終戦間近、人類側の全フラッド研究データベースが完全削除されてしまったことにある。
フォアランナーはその中にフラッド治療法があると誤解してしまったのだ。
犯人は不明だが、人類残党が悪意でデータを破棄した疑いが濃厚とされている。

フラッド(アーキタイプ)

11万年前、古代人類と古代サンシュームの同盟領海で最初に発生したフラッド。
プライモーディアルと仲間たちがその身体から造り出した「遺伝子改変パウダー」が感染源。
発見した人類たちが危険に気付けず家畜飼料として広めてしまい、やがて発症した。
当初この状態は感染者の姿に悍ましい腐敗が無く、キャリアーや素体も存在しないという違いがあった。
そのため、主に捕らえた獲物を押さえつけて感染個体の肉を無理矢理喰わせて感染させるという
極めて独特かつ効率の悪い寄生手段をとっていたという。
戦争末期、人類の徹底的な研究によって感染プロセスを完全に特定されてしまい、
そこに遺伝子改造を用いた特攻戦略で「バグ」を仕込まれたことで次々と自壊、大ダメージを被る。
プライモーディアルは本来の標的フォアランナーに「呪い」が届かなくなることを恐れ、
その遺志により人類軍から命からがら逃走して銀河系外に撤退、約1万年間戻ってこなかった。

フラッド

かつて古代人類とフォアランナーを滅亡寸前まで追い込んだ神経寄生生物の集団。今作には登場しない。
あらゆる知的生命体に寄生し、寄生対象の知識や記憶を積極的に利用して爆発的に感染を広げていく性質を持つ。
文字通り"洪水"のように感染拡大を繰り返す彼らの存在は銀河に存在する全ての生命の脅威であるが、
フォアランナーによるHALOアレイの起動後も、少数の固体は銀河に残存し活動を続けている。
その正体は超古代エイリアンの肉体から造られた分身。

プリカーサー

太古の昔、フォアランナーよりも高度な文明を持ち、銀河の全ての生命体を創造したとされる伝説上の種族。
フォアランナーの伝説では永きにわたり「我々にマントルを継承した後、謎の消失を遂げた」とだけ語られていた。
だがフラッド戦争終盤に発生したある事件でプリカーサー最後の生き残りが全ての黒幕としてその姿を現す。
グレイブマインドと化していたこの怪物は対峙したアイソダイダクトに全ての真実を語るのだった。
遠い遠い昔、プリカーサーはフォアランナーの祖先と超古代人類に対してマントルの継承権の選定を行った。
当初フォアランナーが最有力候補とされていたが、結局マントルは人類に委ねられることとなる。
決定から間を置かずフォアランナーは暴走、プリカーサーを奇襲し討伐、マントルの座を奪い取ってしまった。
しかし逃げ延びた一握りのプリカーサーは復讐を誓い、永い時をかけて肉体を胞子上に変異させ進化に成功する。
これこそ後々に全銀河の脅威となる寄生生物フラッド誕生の瞬間だった。
アンセスター族の考古学研究や神話などによれば、そもそも子孫のフラッド同様に不定形なエイリアンで、
人類やフォアランナーが「できる」前から更にはプリカーサー族が「滅んだとされる」後まで、
宇宙の各時代の各歴史に様々な「疑似的な姿」をとって登場していたともされる。

プリカーサー戦争

かつてプリカーサー族とフォアランナー族の間で起きた戦争…と言われるが実際は一方的な虐殺だったらしい。
グレイブマインドいわく「プリカーサーは何が起きているのかすら分からないまま気付いたら滅んでいた」とか。
一般的にはマントル継承内定取り消しに異を唱え、或いは欲に目が眩み起こした叛乱だったとまとめられる。
しかし謎が多く、突き詰めるとそもそも本当にマントル継承問題が原因だったのかもハッキリしていない。
特に圧倒的な技術レベル格差に加え、不老不死すら体得していたプリカーサーが何故負けたのかは最大の謎である。
当時の唯一の映像記録として、銀河系外縁部まで進軍していた古代フォアランナーの幹部たちが
「もう止めよう」「ここで止めたら我々は逆に滅ぼされてしまう」などと言い合い慟哭する場面が発見されているが…。

ブルーチーム

マスターチーフことジョン-117が率いるスパルタン-Ⅱ、Ⅲの混成部隊。
現在では生き残ったスパルタンⅡ4名のみで構成され、様々な特殊作戦に望む。
他にもレッドチーム、グレイチームなどがあったが、スパルタン達はリーチ攻防戦時に壊滅しており、その詳細は不明。
ブルーチームはそれらのチームより数々の伝説や経歴を残しており、特に有名となった。

プロメシアン

ダイダクトがほぼ独占的に使役した戦闘用の機械兵士。
その名称はかつてフォアランナーの中で軍務に就いていた”ウォリアー・サーバント”等級の中でも
特殊な素養と実績を持ったエリート集団『プロメシアン』に由来する。
その中でも前作HALO4より登場しているプロメシアンナイトの正体は
「フラッドとの戦いの為、決して寄生される事の無い機械の体に自己の人格と意識を転送した生物」である。
彼らはコンポーザーと呼ばれる装置により人格をデータ化して作り出されており、
その意識を生身の肉体に復元できないと言う致命的な問題を抱えて尚、フラッドに対する有効な戦力となっていた。
そしてその「素材」はやがて、フォアランナーの戦士に限らず古代・現在の人類も使用される事となる。

ヘイロー(HALO)

今シリーズのタイトルにもなっている、フォアランナーの遺した惑星サイズのリング状建造物。
上項目の通り、周囲約25000光年内に存在する全知的生命体を消滅させることのできる最終兵器であり、
HALO1~3にてコヴナントがその起動を目論み、マスターチーフとコルタナはその阻止のため奮闘した。
リングの内周側は広大な大地が広がっており、大気や昼夜も存在している。
維持管理はセンチネルと呼ばれるシステムが行い、それをモニターと呼ばれる管理AIが統括している。
ヘイローは銀河系内に分散して7基が配置されており、単体での起動も勿論可能であるが、
アークと呼ばれる管理施設からの同時起動で最大の破壊力を発揮する。
また、アークには破壊されたヘイローの再建造を行う機能もあった。
かつてはより巨大な旧式リングが更に11基存在したが、全てフラッドに破壊されてしまった。

保存計画

ヘイロー計画の中でフォアランナーが行ったプランの一つ。
ヘイロー起動に備え、未然に宇宙の生命を可能な限り保護しようとした。
当初はフォアランナーを再び銀河の覇者とする方針だったが、次第に人類への引継ぎ計画に変遷。
急ピッチの計画修正に加えて幾つもの想定外も重なり事後は極めて杜撰な経過を辿ることになった。
特にドメインの焼失は極めて致命的で、多くの望まぬ試練を人類にもたらした。
もしドメインが無事ならば、理論上ダイダクトとフラッドの解放、コヴナントや造られしものの結成はおろか、
世界大戦や植民星戦争など人類の長年の戦争や、各フォアランナー遺跡のモニターの暴走すらもなかった。
また事前保護体制も完ぺきではなく、受け入れ先の不足から保護個体の選別が行われた。
ゆえに多くの星系で多くの取り残されたエイリアンたちがヘイローを浴びて息絶え、人類も例外ではなかった。

ま行

マーガレットパランゴスキー提督

先代CINCONIを務めた老軍人。長年ハルゼイ博士と熾烈な政争を繰り広げてきたライバル的存在と言える女性。
戦時中からONIの裁量拡充に力を注ぎ込み、戦後はUNSC全体を陰から支配する絶大な権力を得た。
企画段階ではダイダクトに先んじて前作Halo4の物語のラスボスになる可能性のあった人物。
実際にインターネット上で閲覧可能なコンセプトアートでは様々な髪形をした彼女のデザイン案が確認できる。

マスタービルダー・フェイバー

「HALOを作った人」にして、ダイダクトに先行して登場した「悪のフォアランナー」。
最も偉い階級に位置したフォアランナー「ビルダー」の中でも等級チーフを務めた人物。
もともとはマントルに通じた敬虔な人格者だったが、対フラッド戦争で生じた重責に対する心労と、
フラッド治療策及びHALOの開発によって得られる莫大な利権の発生に目がくらみ、独裁者化。
ダイダクトを追放した挙句フラッドを目前に軍縮したり、無辜の人類を07まで拉致してフラッドに食わせたりした。
コヴナント戦争後、彼の遺した負の対フラッド遺産が続々と出土しては人類やエイリアンたちを苦しめている。
彼のせいで歪んでしまったダイダクトもまたその一つかもしれない。
HALO4のターミナルにも登場しているが、過剰な言動を一切せずまるで別人のいい子ちゃん。
海外ファンコミュニティでは「古代ひとりONI」という散々なあだ名までつけられたりも。

マンティス

HRUNTING/YGGDRASIL Mark IX Mantis、UNSCが運用している二足歩行型の機動兵器。
良好な火力と運動性、それなりの耐久力を併せ持つ強力なビークルだが、
本作キャンペーンでは一部ステージのみ、ウォーゾーンでもゲーム終盤にのみ投入可能と出番にはやや恵まれない。
尚、その形式番号からはこの機体がかつて発表されたHALOの公式短編アニメーション集
「Halo Legends」収録の「Prototype」に登場した試作兵器の系譜に連なる物である事が伺える。

マントル

HALO3の隠し要素及びHALO4からの新章において言及され始めたもの……
なのだが、シリーズ中でその概要が明確に解説されたことは無く抽象的な表現に留められてきた。
本作ではダイダクトが守護するもの、イズグーベラントは破壊的なものと表現していた。
その実態はプリカーサーが自らを初代王として考案した「先王種族の承認により脈々と継承されていく称号」である。
先王に継承者に認められた種族には「銀河の王座」が与えられ、代償として「他の下等種族を守り導く使命」が課される。
つまり一種の宗教思想やイデオロギーとも解釈できるだろう。
一見すると平和的な理念だが、銀河の王座という壮大な称号が生むインパクトは多くの紛争の種となってきた。
フォアランナーは「マントルによる銀河治安維持」を名分に多くの種の侵略・殲滅を行ったことが示唆されている。
(ただしその滅亡理由からプリカーサーも似たようなことをして恐怖政治を敷いていた可能性がある)

メイスリリアン

リーチや04から近い星域にあると噂される巨大なフォアランナーの首都。
「丸い果実を横にスライスして上から一本の杭で貫いた形」とも形容される独特な形。
各スライスがそれぞれ円盤都市を形成している。オニキス同様ヘイローアレイ防御機構も存在するらしい。
ここではメターチAIをコアに数億のアンシラから構成される複合知能ネットワーク、
「メターキー」が展開され、ドメインと双璧をなすインフラとして使われていた。
裏切りのメンディカント最初の攻撃の標的となった星で、07を起動され、メターキー諸共敢え無く陥落してしまった。
実はドメイン心臓部、コアサーバーとも言うべき遺物がここにあるのだが、全ては歴史の闇に埋もれて誰も知らない。

メイスリリアン作戦

フラッド戦争後、メイスリリアン残骸でボーンステラー率いるフォアランナー残党が起こした事件。
彼らは「人類の未来を守ってほしい」というライブラリアンの遺言に従い、
ドメインを復活させるべく神話に伝わるオーガノン=ドメインのコアを回収・調査しようとした。
つまり実際にドメインを復活させたのは、ドメインを消したフォアランナー自身である。
フォアランナー残党たちは人類を未来の脅威から守るために命を懸けてドメインを再起動させた。
しかし実はドメインの完全回復には至っておらず、
結局彼らの恐れていた事態は全く防げず次々と未来のリクレイマーの身に降りかかった。
更に酷いことに予想外の「造られしもの」台頭のきっかけをも作ってしまうのだった。
作戦自体も暴走したオーガノン/アバドンに襲われて多くの死者が出る悲劇的な結末となった。
フォアランナーたちの最後の尽力は犬死に終わってしまったのだろうか?

メリディアン

かつてガラス化されてしまった人類のコロニー。フォアランナー遺跡が存在した。
ここの遺跡でコヴナントによりフォアランナーの海図、神器「ルミナリー」が発見された。
このルミナリーにはアークポータルの座標=地球(惑星エルデ・タイリン)の座標が記されており、
のちの独断専行した悔恨の預言者艦隊による地球襲撃の契機となった。
実際にはフォアランナーのシェルターワールドの一つ。
ドメイン復活とともに遺跡が再起動し、ガーディアンの間に繋がる回廊が開いた。

メンディカントバイアス

フラッドを倒すために作られたはずが懐柔され、フォアランナーを滅ぼしたアンシラ。
正式名称は「05-032メンディカント・バイアス」。
マスタービルダーとダイダクトの二人が共同開発したコンテンダー初号機。
緊急事態宣言に応じて全市民のアーマーにアクセスできる規格外の権限と能力が与えられている。
ゼータヘイローの初代モニターで、そのため一時期07はフラッドの秘密基地状態になっていた。
製造者ダイダクトのみが知る制御コードが唯一の弱点だった。
戦後は裁判にかけられ、二分割。
それぞれアーク、そしてのちにサンシューム族が使うドレッドノートの二基に封印された。
その後10万年かけて己の行いを反省し、マスターチーフに命がけの協力を申し出るのだった。

メンディカントバイアス(フラッド改)

ゼータヘイロー事件でボーンステラーダイダクトにより捕縛・無力化・分裂されたバイアスが、
進化したグレイブマインドのハッキングにより宇宙各地のフォアランナー施設回収され、
ダイダクトの製造者権限をオミットされて再構成された存在。
誰にも止められない怪物と化し、プリカーサー兵器を盾と剣に宇宙中を荒らして回った。
ついにはフォアランナーの第二首都となっていた大アークを陥落させ、
創造主フォアランナー族をほとんど実質的な滅亡状態にまで追い込んでしまった。
小アーク追討作戦では(本人なりの流儀だったのか)舐めプでプリカーサー兵器を使わず感染艦隊だけで侵攻。
結果アレイ起動の時間を稼がれてしまい、オフェンシブバイアスに敗北した。

モニター

フォアランナーの遺した構造物、特にHALO等の重要設備に配置されている管理AI。
サッカーボール程の銀色の球状ボディに青いセンサーという外見的な特徴は共通しているが、
その性格は非常にバリエーション豊かで、ある種の人間性にも富む。

人類戦争後、すなわちフラッドとの遭遇後に作られたインストレーションのモニターたちは、
担当施設を脅かすものに対して過剰なまでの防衛対応を本能的に行うようプログラムされている。
この優先プロトコルは在りし日のウル・ダイダクトがコーディングしたもので、
これを発端とする旧三部作でのモニターとの戦いは実質的にダイダクトとの前哨戦でもあったと言える。

モニター・ウォーデン

10万年前のフォアランナーの間では生きる伝説となっていた歴史の古い高貴なモニター。
刑務や弁護、重大な裁判などを担当し、AIでありながら偉大な存在として祀られた。

本作発売前、海外ではその名からウォーデンエターナルの正体と期待されていた。
しかし本作で二者のつながりについて言及されることは一切なく、
更に実際ゲームに出てきたのもまあ、なんかちょっとアレな感じだったため大バッシングが起きた。

や行

ヤヌスの鍵

レクイエムに封印されていた二対のフォアランナー遺物。HALO4外伝SPARTAN OPSに登場した。
起動すると宇宙全てのフォアランナー遺物の座標を指し示す海図を展開する。
更に「完全なる記憶(アブソリュートレコード)」と呼ばれるフォアランナー惑星に行くと、
全遺物を遠隔統括操作できるラッチキーにアップグレードが可能となる。
レクイエムの戦いを終えてなお人類とコヴナントの間で激しい争奪戦が起きたが、
ハルゼイ博士の裏切りによってアブソリュートレコードごとスリップスペースの彼方に消えた。

ら行

ライブラリアン

ダイダクトの妻にして高名なライフワーカー博士。本名ファースト・ライト。
ライフワーカーの中でも最高位の称号「ライフシェイパー」の三代目を襲名している。
その凄まじい才能は神経物理学の一つ「GEAS」をリバースエンジニアリングしたほどだった。
HALO計画に先立ち保存計画の船頭となるが、数々の予想外が重なり、ついに地球で命を落とした。
死後は電子亡霊(元素)と化し、夫の覚醒と共に彼女も覚醒、宇宙各所で人類を導いた。
現状ゲームシリーズ中では「死後も宇宙に影響を及ぼす全知全能に近い存在」として描かれているが、
外部メディアの実際の彼女の実績を並べていくと、些か“ポンコツ駄女神”な面が見えてくる。
(これは多かれ少なかれ彼女の夫たち二人を含めたフォアランナー族全体に言えることなのだが…)
近年海外ファンの間ではついに彼女のポンコツぶりを揶揄するミームアートまで作られてしまった。
特に死んだと思われていた先夫ウルダイダクト生還の知らせを聞いた彼女の爆弾発言、
「私は明日から二人の夫を持つことになります」は語り草。

ランパンシー

コルタナやローランド等、人類が製造しているスマートAIが抱えている一種の構造的欠陥。
スマートAIは通常の人工知能や人類を遥かに上回る演算能力や高度な知性を持つ一方、
稼働年数が長期に渡るにつれ、蓄積した膨大な情報が一種のストレスとなり正常な動作が困難になる。
正常な思考能力を失い人格が崩壊したスマートAIは極めて危険な存在となる為、UNSCでは
耐用年数を過ぎた彼・彼女らは全ての権限を剥奪され速やかにシステムから排除、処理される。
人類の技術力ではランパンシーの生じたスマートAIを正常な状態に復旧する事は出来ない為、
この構造的な欠陥は"スマートAIにとっての寿命"としての意味合いも持っていた。
ところでフォアランナーはほぼ全てのAI関連知識について人類を上回っていたものの、
ドメインの存在によってランパンシーについては人類と同等、ケーススタディの面では最悪下回っていた。
こうしたAIへの不理解はのちに“叛逆”や保存計画の失敗という最悪の形に結実することになる。

リクレイマー

フォアランナーやその信奉者が使う現生人類を指して使う呼び名で、フォアランナーの継承者の意味。
フォアランナーが残した全遺産=設置物(インストレーション)を回収(リクレイム)=継承する者である。
ゆえに各インストレーションで本来の主フォアランナーと同等の権限をもって活動できる。
フォアランナー施設ではかつて人類の祖先が投与された改造遺伝子GEASを指標に判定を下している。
しかし何故かリクレイマー判定がおりない人物も時折見受けられる。
ほか、一部遺跡ではGEASだけでリクレイマー判定をしない厳格なセキュリティを採用していた。
(代替手段というか補完手段は明言されていないのだが、おそらくドメインだと思われる)

リビングタイム

フォアランナーが所詮は単なる訓示に過ぎないマントル理念を具体化し。
法律としてフォアランナーエキュメン帝国の憲政に溶かし込むために考案した考え方。
「宇宙とマントルの相互作用がもたらす生命の歓喜」などとポエミーに定義されている。
具体的には、フォアランナーの超テクノロジーにより宇宙各域の秩序度をモデル値化するもの。
この値を増進させていく形でのみ他種族の生活や文化に干渉しなければならないとする。
そして値のフローが自然回復不可能なレベルで乱れた時にだけ、
軍やピースメーカー艦隊が当該地域に問題解決のため該当地域に派遣されることになる。
「造られしもの」の言動から、強圧的な治安維持の正当化のための理論と思われがちだが、
実際にはフォアランナーの「サボり」を正当化するための理屈として使われていたきらいがある。
たとえば上述のリビングタイムモデル値が著しく崩れない限り、
特定種族が内戦状態に陥り殲滅戦争を始めようとフォアランナーは手出しできないのである。
フォアランナーのマントル理念は自然競争、自然下での種の絶滅を否定しないからだ。
そうした点で「造られしもの」の掲げる積極的な干渉をよしとするマントルと、
フォアランナー本来のマントルとの間には、皮肉にも大きなズレがあると言わざるを得ない。
余談だが、時空間科学分野において、フォアランナーの知見でさえ理解の及ばない
超々高度な事象を指してこの言葉を使うこともあるようだ。(というか語源はそっちなのかも)
とはいえ論理的にそれは殆どプリカーサーテクノロジー(神経物理学)と同義なのだが…。

論理伝染(ロジックプレーグ)

進化したフラッドが発現させる「AI寄生能力」。
グレイブマインドは疑似万能細胞「フラッド超細胞」を活性化させて無機物や電子信号も模倣する。
これによって様々なインターフェイスにプラグインして電子構造体への干渉も可能となる。
ようは触手の先端をデータ化させてAI相手にも寄生できるようになるのだ。
これに晒されたAIはたちまち機能不全を起こして暴走したり自壊したりしてしまう。
Halo2でコルタナを拷問したり、デルタヘイローのモニターを取り込んだのもこの応用である。
フラッド戦争終盤では、マインドが最終進化を遂げ、ピュアフォームを介した遠隔干渉も可能になった。
こうなるとソルジャーやガーディアンといった高度なAI兵器の使用は不可能になってしまった。
生身のフォアランナー戦士が前線に立って、感染リスクを背負いつつフラッドと戦う羽目になったのだ。

わ行

惑星リーチ攻防戦

コヴナント戦争において発生した大規模な戦闘。
2552年、地球圏への最終防衛線となっていた植民星リーチにてコヴナントの軍事活動が発見された。
即座に「ウィンター非常事態」が発令され、UNSCは臨戦体制へ移行する。
偵察の結果、各所で大規模なコヴナントの先遣隊が発見され、惑星リーチ攻防戦が開戦。
多数のスパルタンチームが出動するもコヴナントの兵力は圧倒的であり、UNSCは敗走を繰り返し、
リーチは廃墟と化していく。壊滅的な被害を受けた防衛隊はリーチを放棄。戦闘はコヴナントの勝利に終わった。
激戦の中でマスターチーフも負傷し、戦友達と別れ「戦艦オータム」にてリーチから脱出する。
一方ハルゼイ博士はコルタナを生き残っていたスパルタンチーム「ノーブルチーム」に託し、オータムへと届ける。
チーフとコルタナのオータムへの搭乗など、リーチ攻防戦は後の宇宙へ大きな影響を与える契機となった。
今作でのブルーチームの面々も参戦しており、エドワード・バックもODSTとして参戦していた。
ミッション6のエレベーターにて彼が言う「ニューアレクサンドリア」とはリーチの大都市のことである。

英語、数字

GEAS(ギアス)

プリカーサーが発明した遺伝子改造技術。名はGEAn_Song(遺伝子の調べ)から。
ただしこの技術で改造された遺伝子そのものを指してギアスと呼ぶことも多い。
のちにライブラリアンがその類稀なる頭脳でリバースエンジニアリングに成功した。
遺伝子に大容量のデータ書き込みが可能となり、専用のビーコンなどを利用すると、
遠隔的にホストの思考に催眠暗示指令的な影響を及ぼすことが可能となる。
また各インストレーションモニターからはリクレイマー識別用指標因子とみなされる。
アンセスター戦争終結後、ライブラリアン以下ライフワーカー等級の手によって、
現生人類(リクレイマー)の祖先となる残存市民には血中にGEASがインプリントされた。
もとはアンセスター幹部が口を割らなかったフラッド治療法を奪うため、
コンポーザーでデータ化処刑した彼らを子孫の神経系に転写する計画の一環として、
人類残党を開発研究中だったGEAS技術のテストベッドとすることを許したものである。
しかしライブラリアンにとっては秘密裏に人類再起の足掛かりの意味を持っていた。

Halo Encycropedia(Halo百科事典)

TMCCリリース時期に公式サイト「Waypoint」で公開された図鑑形式のHALO情報ページ。
日本未邦訳の各種外伝小説の設定がガッツリ要約&翻訳されてまとめられていた。
現在PC環境インターネットでブラウジング閲覧できたサイトは閉鎖されてしまったものの、
TMCCや本作の購入者ならまだWaypointアプリを通じて閲覧可能。
紛らわしいが、同名のファンサイトや公式書籍が存在するがそれとは別物である。

Halo Waypoint(ウェイポイント) / Halo Channel(ヘイローチャンネル)

Reachの頃から設立されたHalo公式ポータルサイト及び公式アプリ。
ちなみにウェイポイントとはアークの別名である。
アップデートという名のサイト全体の実質的なリストラクチャリングが激しく、
大規模更新の度に元あったページが完全抹消されまるで別物のサイトとなるなど問題も多い。
Halo3~4の時期の初代ウェイポイント、TMCCと本作の二代目(ヘイローチャンネル)、
そして続編INFINITEの代の現行ウェイポイントとおおまかに三バージョンある。
余談だが初代はシリーズの様々なグリッチを面白おかしく解説紹介する動画が人気だった。

ODST

Orbital Drop Shock Troopers。軌道降下強襲歩兵の意。UNSC海兵隊に所属する特殊部隊。
惑星軌道上の宇宙艦艇よりHEV(Human Entry Vehicles)と呼ばれる降下ポッドによって
最前線や敵地の真っただ中へと直接降下、強襲作戦を展開する。
スパルタンを除いた通常の歩兵戦力としてはUNSC最高の精鋭部隊とされており、
降下地点がまさに"地獄"であることから"ヘルジャンパー"の異名で名高い。
惑星リーチ攻防戦やニュー モンバサでの市街戦など、コヴナント戦争の主要な作戦に数多く参加しており、
マスターチーフと共にアルファ・ヘイローやアークへの降下も行った。
エドワード・バックやサラ・パーマーは元々はこの部隊に所属していた。

ONI

Office of Naval Intelligence、海軍情報局の事。オーニとも読まれる。
UNSCにて各種の諜報任務や工作活動を行う情報部門であり、その具体的な活動内容は秘匿性が高い。
基本的にUNSCの利益を最優先としているが、その活動内容には法的な正当性・人倫に問題のある物も多く、
時にはUNSCの人員や装備のみならず、子供を含む民間人すら平然と犠牲にする事からその評判は極めて悪い。
スパルタン計画における候補者の選定や「徴兵」にも深く関わっている他、
惑星サンヘリオスの内乱では共倒れを狙い劣勢な側に武器を供給する等、HALOの世界で起こる様々な事件に影響力を発揮している。
ジェイムソン・ロックは元々はここのエージェントである。

UNSC

United Nations Space Command、国連宇宙司令部の意で、地球軍とほぼ同義。
主に惑星地表での防衛戦闘を担当する陸軍・空軍、水上艦艇並びに宇宙用艦艇を運用する海軍、
海軍艦艇に同乗して戦力として展開される海兵隊などを指揮下に持つ。
スパルタンはUNSCの特殊部隊として計画・設立された。
残念ながら今作ではよく喋る海兵隊達は登場しない。